薬効分類 | 高カロリー輸液用基本液 |
一般名 | 高カロリー輸液用基本液 (5−1) |
薬価 | 456円 |
メーカー | テルモ |
最終更新 | 2023年04月改訂(第1版) |
本剤700mLに対して10%又は12%アミノ酸注射液を200〜300mLの割合で加えてよく混合し、経中心静脈輸液療法の開始液とする。通常成人1日1800〜2000mLの開始液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
高カロリー輸液療法施行中にビタミンB1欠乏により重篤なアシドーシスが起こることがあるので、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用すること〔1.警告の項、11.1.1参照〕。
消化管栄養が不能又は不十分な場合、あるいは消化管栄養を休止する場合の経中心静脈輸液療法による栄養補給に用いる。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ハイカリック液−1号は経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、カロリー制限の必要がある場合には経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
5.2. 本剤を投与する場合には、患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アシドーシス(頻度不明):重篤なアシドーシスがあらわれることがある〔1.警告、7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
11.1.2. 高血糖(頻度不明):過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇があらわれた場合には、インスリン投与等の適切な処置を行うこと〔8.3、9.1.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(頻度不明*)不穏。
2). 代謝異常:(2%未満)低カリウム血症、高カリウム血症、尿糖、(頻度不明*)血清ナトリウム異常、低ナトリウム血症、総コレステロール低下、低血糖、低クロール血症、BUN上昇、カルシウム低下、高カルシウム血症、脱水、高リン血症、血清クロール異常、反発性低血糖。
3). 消化器:(頻度不明*)嘔気・悪心・嘔吐、食欲減退。
4). 内分泌系:(頻度不明*)尿崩症。
5). 肝臓:(2%未満)肝機能異常、(頻度不明*)AST上昇、ALT上昇、AL−P上昇、LDH上昇、硫酸亜鉛混濁反応異常、チモール混濁反応異常。
6). 腎臓:(頻度不明*)高窒素血症、腎機能障害、多尿、浸透圧利尿。
7). 大量・急速投与:(頻度不明*)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒。
8). その他:(頻度不明*)脱毛、発熱、全身倦怠感。
*)使用成績調査を含む。
ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用すること。
ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100〜400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与すること。
また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状があらわれた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、11.1.1参照〕。
2.1. 高乳酸血症の患者[高乳酸血症が悪化するおそれがある]。
2.2. 高カリウム血症、アジソン病の患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.3. 高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[高リン血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.4. 高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.5. 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症が悪化するおそれがある]。
2.6. アミノ酸代謝異常のある患者[混注するアミノ酸注射液のアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある]。
2.7. 遺伝性果糖不耐症の患者(ソルビトールを含有するアミノ酸注射液を混合した場合)[ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある]。
2.8. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>の患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがあり、また、混注するアミノ酸注射液により、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある]〔8.2、9.2.1、9.2.2参照〕。
2.9. 乏尿<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]〔8.2、9.2.1、9.2.2参照〕。
2.10. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者〔9.3.1参照〕。
8.1. 高濃度のブドウ糖含有製剤なので、耐糖能、必要カロリー量、至適水分量等患者の病態を確認してから使用すること。
8.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症又は透析又は血液ろ過実施中の乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる(血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること)〔2.8、2.9、9.2.2参照〕。
8.3. 高血糖、尿糖があらわれるおそれがあるので、ブドウ糖濃度の低い製剤から投与を開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高めること〔11.1.2参照〕。
8.4. 急激な投与の中止により低血糖を起こすおそれがあるので、投与を中止する場合には、ブドウ糖濃度を徐々に下げること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 高度アシドーシスのある患者:アシドーシスが悪化するおそれがある。
9.1.2. 糖尿病の患者:血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.3. 膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等の膵障害のある患者:高血糖等の耐糖能異常を起こすおそれがある。
9.1.4. 心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5. 重症熱傷の患者:水分、電解質代謝等が著しく障害されているため、心負荷増大のおそれがある。
9.1.6. 脱水症の患者:水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.7. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者:水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.8. 尿崩症の患者:水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.9. 菌血症の患者:カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症さらには敗血症性ショックを起こすおそれがある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>、高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>又は乏尿<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者:投与しないこと〔2.8、2.9参照〕。
9.2.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症又は透析又は血液ろ過実施中の乏尿のある患者:水分、電解質の過剰投与や、混注するアミノ酸注射液によりアミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある〔2.8、2.9、8.2参照〕。
9.2.3. 腎障害<重篤な腎障害・高窒素血症又は乏尿を除く>のある患者:水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者:投与しないこと(混注するアミノ酸注射液によるアミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある)〔2.10参照〕。
10.2. 併用注意:
ジギタリス製剤(ジゴキシン等)[ジギタリス中毒<不整脈等>の症状があらわれた場合には、投与を中止すること(カルシウムがジギタリス製剤の作用を増強するおそれがある)]。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 全般的な注意
14.1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意
14.2.1. 脂肪乳剤と配合しないこと。
14.2.2. 薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3. 薬剤投与時の注意
14.3.1. 末梢静脈内には投与しないこと。
14.3.2. ナトリウム及びクロールを含有しないので、必要に応じてナトリウム及びクロールを含む電解質液を用いて補正を行うこと。
14.3.3. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
14.3.4. 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.5. 残液は使用しないこと。
(取扱い上の注意)
20.1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2. 品質保持のため、外袋は使用時まで開封しないこと。
20.3. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 高カロリー輸液用基本液 |
一般名 | 高カロリー輸液用基本液 (5−1) |
薬価 | 456円 |
メーカー | テルモ |
最終更新 | 2023年04月改訂(第1版) |
本剤700mLに対して10%又は12%アミノ酸注射液を200〜300mLの割合で加えてよく混合し、経中心静脈輸液療法の開始液とする。通常成人1日1800〜2000mLの開始液を24時間かけて中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
高カロリー輸液療法施行中にビタミンB1欠乏により重篤なアシドーシスが起こることがあるので、必ず必要量(1日3mg以上を目安)のビタミンB1を併用すること〔1.警告の項、11.1.1参照〕。
消化管栄養が不能又は不十分な場合、あるいは消化管栄養を休止する場合の経中心静脈輸液療法による栄養補給に用いる。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ハイカリック液−1号は経中心静脈栄養療法の開始時で、耐糖能が不明の場合及び病態により耐糖能が低下している場合の開始液として、あるいは侵襲時等で耐糖能が低下しており、カロリー制限の必要がある場合には経中心静脈栄養療法の維持液として用いる。
5.2. 本剤を投与する場合には、患者の尿量が1日500mL又は1時間当たり20mL以上あることが望ましい。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アシドーシス(頻度不明):重篤なアシドーシスがあらわれることがある〔1.警告、7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
11.1.2. 高血糖(頻度不明):過度の高血糖、高浸透圧利尿、口渇があらわれた場合には、インスリン投与等の適切な処置を行うこと〔8.3、9.1.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(頻度不明*)不穏。
2). 代謝異常:(2%未満)低カリウム血症、高カリウム血症、尿糖、(頻度不明*)血清ナトリウム異常、低ナトリウム血症、総コレステロール低下、低血糖、低クロール血症、BUN上昇、カルシウム低下、高カルシウム血症、脱水、高リン血症、血清クロール異常、反発性低血糖。
3). 消化器:(頻度不明*)嘔気・悪心・嘔吐、食欲減退。
4). 内分泌系:(頻度不明*)尿崩症。
5). 肝臓:(2%未満)肝機能異常、(頻度不明*)AST上昇、ALT上昇、AL−P上昇、LDH上昇、硫酸亜鉛混濁反応異常、チモール混濁反応異常。
6). 腎臓:(頻度不明*)高窒素血症、腎機能障害、多尿、浸透圧利尿。
7). 大量・急速投与:(頻度不明*)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫、水中毒。
8). その他:(頻度不明*)脱毛、発熱、全身倦怠感。
*)使用成績調査を含む。
ビタミンB1を併用せずに高カロリー輸液療法を施行すると重篤なアシドーシスが発現することがあるので、必ずビタミンB1を併用すること。
ビタミンB1欠乏症と思われる重篤なアシドーシスが発現した場合には、直ちに100〜400mgのビタミンB1製剤を急速静脈内投与すること。
また、高カロリー輸液療法を施行中の患者では、基礎疾患及び合併症に起因するアシドーシスが発現することがあるので、症状があらわれた場合には高カロリー輸液療法を中断し、アルカリ化剤の投与等の処置を行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、11.1.1参照〕。
2.1. 高乳酸血症の患者[高乳酸血症が悪化するおそれがある]。
2.2. 高カリウム血症、アジソン病の患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.3. 高リン血症、副甲状腺機能低下症の患者[高リン血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.4. 高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]。
2.5. 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症が悪化するおそれがある]。
2.6. アミノ酸代謝異常のある患者[混注するアミノ酸注射液のアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある]。
2.7. 遺伝性果糖不耐症の患者(ソルビトールを含有するアミノ酸注射液を混合した場合)[ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある]。
2.8. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者又は高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>の患者[水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがあり、また、混注するアミノ酸注射液により、アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある]〔8.2、9.2.1、9.2.2参照〕。
2.9. 乏尿<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者[高カリウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある]〔8.2、9.2.1、9.2.2参照〕。
2.10. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者〔9.3.1参照〕。
8.1. 高濃度のブドウ糖含有製剤なので、耐糖能、必要カロリー量、至適水分量等患者の病態を確認してから使用すること。
8.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症又は透析又は血液ろ過実施中の乏尿のある患者における、水分、電解質、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる(血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること)〔2.8、2.9、9.2.2参照〕。
8.3. 高血糖、尿糖があらわれるおそれがあるので、ブドウ糖濃度の低い製剤から投与を開始するなど、ブドウ糖の濃度を徐々に高めること〔11.1.2参照〕。
8.4. 急激な投与の中止により低血糖を起こすおそれがあるので、投与を中止する場合には、ブドウ糖濃度を徐々に下げること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 高度アシドーシスのある患者:アシドーシスが悪化するおそれがある。
9.1.2. 糖尿病の患者:血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.3. 膵炎、膵硬化症、膵腫瘍等の膵障害のある患者:高血糖等の耐糖能異常を起こすおそれがある。
9.1.4. 心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.5. 重症熱傷の患者:水分、電解質代謝等が著しく障害されているため、心負荷増大のおそれがある。
9.1.6. 脱水症の患者:水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.7. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者:水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.8. 尿崩症の患者:水分、電解質等に影響を与えるため、症状が悪化するおそれがある。
9.1.9. 菌血症の患者:カテーテルが二次感染巣となることがあり、敗血症さらには敗血症性ショックを起こすおそれがある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重篤な腎障害<透析又は血液ろ過実施中を除く>、高窒素血症<透析又は血液ろ過実施中を除く>又は乏尿<透析又は血液ろ過実施中を除く>のある患者:投与しないこと〔2.8、2.9参照〕。
9.2.2. 透析又は血液ろ過実施中の重篤な腎障害、透析又は血液ろ過実施中の高窒素血症又は透析又は血液ろ過実施中の乏尿のある患者:水分、電解質の過剰投与や、混注するアミノ酸注射液によりアミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある〔2.8、2.9、8.2参照〕。
9.2.3. 腎障害<重篤な腎障害・高窒素血症又は乏尿を除く>のある患者:水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者:投与しないこと(混注するアミノ酸注射液によるアミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある)〔2.10参照〕。
10.2. 併用注意:
ジギタリス製剤(ジゴキシン等)[ジギタリス中毒<不整脈等>の症状があらわれた場合には、投与を中止すること(カルシウムがジギタリス製剤の作用を増強するおそれがある)]。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 全般的な注意
14.1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意
14.2.1. 脂肪乳剤と配合しないこと。
14.2.2. 薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3. 薬剤投与時の注意
14.3.1. 末梢静脈内には投与しないこと。
14.3.2. ナトリウム及びクロールを含有しないので、必要に応じてナトリウム及びクロールを含む電解質液を用いて補正を行うこと。
14.3.3. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
14.3.4. 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.5. 残液は使用しないこと。
(取扱い上の注意)
20.1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2. 品質保持のため、外袋は使用時まで開封しないこと。
20.3. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。
(保管上の注意)
室温保存。
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