薬剤情報
後発品
薬効分類抗不整脈薬 > Kチャネル抑制薬
一般名ニフェカラント塩酸塩注射用
薬価4030
メーカートーアエイヨー
最終更新2022年04月改訂(第1版)

用法・用量

〈単回静注法〉

通常、成人にはニフェカラント塩酸塩として1回0.3mg/kgを5分間かけて心電図の連続監視下に静脈内に投与する。

〈維持静注法〉

単回静注が有効で効果の維持を期待する場合には、通常、成人にはニフェカラント塩酸塩として1時間あたり0.4mg/kgを等速度で心電図の連続監視下に静脈内に投与する。

〈用法共通〉

なお、年齢、症状により適宜増減する。

投与に際しては、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解して使用する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 単回静注を繰り返し行う場合には、血中濃度の過剰な上昇を回避するため、直前の投与後2時間以上の間隔をあけて投与すること〔8.1、8.2、9.8高齢者の項、13.1、13.2、16.1参照〕。

7.2. 本剤は同時に使用する薬剤や調製条件によっては、配合変化を生じることがあるので、薬剤の選択及び調製条件等に十分注意して使用すること〔14.2.2参照〕。

効能・効果

生命に危険のある次記の不整脈で他の抗不整脈薬が無効か、又は使用できない場合:心室頻拍、心室細動。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 催不整脈(3%以上):心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動、心室性期外収縮、心房細動、心房粗動等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止するとともにリドカインの静注、硫酸マグネシウムの静注、直流通電等適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(1〜3%未満)QT時間延長、(0.1〜1%未満)洞停止、QRS拡大、(頻度不明)洞性徐脈、徐脈、房室ブロック[観察を十分に行い、特に過度のQT時間延長、洞停止、QRS拡大等が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること]。

2). 皮膚:(0.1〜1%未満)発疹、(頻度不明)皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍。

3). 肝臓:(1〜3%未満)ALT上昇、LDH上昇、(0.1〜1%未満)γ−GTP上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇、(頻度不明)AST上昇。

4). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇、血中クレアチニン上昇。

5). 血液:(0.1〜1%未満)血小板減少、白血球増加、リンパ球減少、好中球増多、(頻度不明)貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少)。

6). 代謝異常:(0.1〜1%未満)総蛋白低下、アルブミン低下、Cl低下、K上昇、Na低下、K低下、尿酸上昇。

7). 消化器:(0.1〜1%未満)下痢、口渇。

8). その他:(1〜3%未満)ほてり、(0.1〜1%未満)胸部不快感、胸内熱感、注射部疼痛、あくび、頭重感、(頻度不明)CK上昇、静脈炎、注射部炎症、注射部発赤腫脹、注射部硬結、注射部膿瘍。

警告

1.1. 施設の限定

本剤の使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り、かつ諸検査の実施が可能で、緊急時に十分対応できる設備・装置を備えている医療機関でのみ使用すること。

1.2. 患者の限定

他の抗不整脈薬が無効か、副作用により使用できないか、又は心機能が低下しているために使用できない致死的心室性不整脈患者にのみ使用すること。

禁忌

2.1. QT延長症候群の患者[本剤の作用によりQT時間が更に延長し、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)を誘発させるおそれがある]。

2.2. アミオダロン注射剤投与中、フィンゴリモド塩酸塩投与中又はエリグルスタット酒石酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 単回静注は必ず5分間かけて徐々に投与すること(急速に投与した場合、血中濃度の急激な上昇によって過度のQT時間延長、心拍数低下又は洞停止、更には心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現するおそれがある)〔7.1、9.8高齢者の項、16.1参照〕。

8.2. 本剤の投与中は必ず心電図の連続監視と臨床症状の観察等を行うこと。特に、過度のQT時間延長が認められた場合(0.6秒を超える場合)には、直ちに減量するか又は投与を中止すること〔7.1、13.1、13.2参照〕。

8.3. 本剤の投与終了後は少なくとも1時間の心電図等の連続監視にて経過観察を十分に行うこと。

8.4. 経口投与が困難な場合や、緊急の場合に使用すること。なお、引き続き不整脈治療が必要で経口投与が可能となった後は、速やかに経口投与薬剤に切りかえること。

8.5. 他の抗不整脈薬と併用する場合には、有効性、安全性が確立していないので十分な観察を行いながら投与すること〔10.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 著明な洞性徐脈のある患者:徐脈を助長させるおそれがある。

9.1.2. 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者:刺激伝導障害を増悪させるおそれがある。

9.1.3. 血清カリウム低下のある患者:心室頻拍(Torsades de pointesを含む)等の催不整脈作用が発現するおそれがある。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重篤な腎機能障害のある患者:本剤の血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある(また、腎機能障害を増悪させるおそれがある)。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:本剤の血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある。

相互作用

10.1. 併用禁忌:

1). アミオダロン注射剤<アンカロン注150>〔2.2参照〕[併用により、Torsades de pointesを起こす可能性が高くなる(共にK+チャネル遮断を主な作用とする注射剤であり、併用によりQT時間延長作用が増強する)]。

2). フィンゴリモド塩酸塩<イムセラ、ジレニア>〔2.2参照〕[併用により、Torsades de pointes等の重篤な不整脈を生じるおそれがある(フィンゴリモド塩酸塩の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある)]。

3). エリグルスタット酒石酸塩<サデルガ>〔2.2参照〕[併用によりQT延長等を生じるおそれがある(併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる)]。

10.2. 併用注意:

1). 1a群不整脈用剤(プロカインアミド、キニジン、ジソピラミド)、3群不整脈用剤(アミオダロン経口剤、ソタロール)〔8.5参照〕[本剤の作用が増強する可能性がある(動物実験で1a群薬(ジソピラミド)又は3群薬(ソタロール)との併用によって心筋活動電位持続時間の延長が増強されたことから、これらの薬剤との併用によってQT時間延長作用が増強する可能性が高く、これに伴って、心室頻拍等の催不整脈作用が発現する可能性が増大する)]。

2). プロブコール、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、四環系抗うつ剤、交感神経作動薬[本剤の作用が増強する可能性がある(QT時間延長作用が知られている薬剤との併用によってQT時間延長が増強し、これに伴って、心室頻拍等の催不整脈作用が発現する可能性が増大する)]。

3). バルデナフィル塩酸塩水和物、モキシフロキサシン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩[本剤の作用が増強するおそれがある(これらの薬剤でQT時間延長作用がみられているので、併用によって本剤のQT時間延長が増強するおそれがある)]。

4). 利尿剤[本剤の作用が増強する可能性がある(低カリウム血症が惹起された場合、本剤のQT時間延長作用が増強する)]。

高齢者

血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある(肝・腎機能が低下していることが多い)〔7.1、8.1、16.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(動物(ラット)に50mg/kgを反復投与した場合、胎仔短尾等の催奇形作用が報告されている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、QT時間の過度の延長、心拍数低下又は洞停止が出現するおそれがあり、また、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現する場合がある〔7.1、8.2参照〕。

13.2. 処置

過量投与時、異常が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止するとともに心電図等で経過観察を十分に行うこと。また、過量投与時、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現した場合は、直ちにリドカインの静注、直ちに硫酸マグネシウムの静注、直ちに直流通電等適切な処置を行うこと〔7.1、8.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

溶解後は速やかに使用し、やむを得ず保存する場合、又は維持静注に供する場合、溶解後24時間を経過したものは使用しないこと(生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液にて溶解した液は、室温散乱光下で調製後24時間まで安定であった)。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 静脈内投与により静脈炎、注射部反応(疼痛、炎症、発赤腫脹、硬結等)、注射部膿瘍、皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍があらわれることがあるので、十分注意し、これらの症状があらわれた場合には投与部位の変更、投与濃度の調節等適切な処置を行うこと。なお、血管外漏出によると考えられる静脈炎、注射部反応、注射部膿瘍、皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍の症例も報告されているので、投与時には十分注意すること。

14.2.2. 同時に投与する薬剤によっては、本剤の溶解液又は調製濃度により、使用途上において注入ラインに結晶が析出することがあるので注意すること。結晶析出を認めた場合には速やかに新しい輸液セット(三方活栓を含む)に交換するなど適切な処置を行うこと〔7.2参照〕。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

シンビット静注用50mg
後発品はありません
シンビット静注用50mg
シンビット静注用50mg

シンビット静注用50mg

抗不整脈薬 > Kチャネル抑制薬
2022年04月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗不整脈薬 > Kチャネル抑制薬
一般名ニフェカラント塩酸塩注射用
薬価4030
メーカートーアエイヨー
最終更新2022年04月改訂(第1版)

用法・用量

〈単回静注法〉

通常、成人にはニフェカラント塩酸塩として1回0.3mg/kgを5分間かけて心電図の連続監視下に静脈内に投与する。

〈維持静注法〉

単回静注が有効で効果の維持を期待する場合には、通常、成人にはニフェカラント塩酸塩として1時間あたり0.4mg/kgを等速度で心電図の連続監視下に静脈内に投与する。

〈用法共通〉

なお、年齢、症状により適宜増減する。

投与に際しては、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で溶解して使用する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 単回静注を繰り返し行う場合には、血中濃度の過剰な上昇を回避するため、直前の投与後2時間以上の間隔をあけて投与すること〔8.1、8.2、9.8高齢者の項、13.1、13.2、16.1参照〕。

7.2. 本剤は同時に使用する薬剤や調製条件によっては、配合変化を生じることがあるので、薬剤の選択及び調製条件等に十分注意して使用すること〔14.2.2参照〕。

効能・効果

生命に危険のある次記の不整脈で他の抗不整脈薬が無効か、又は使用できない場合:心室頻拍、心室細動。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 催不整脈(3%以上):心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動、心室性期外収縮、心房細動、心房粗動等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止するとともにリドカインの静注、硫酸マグネシウムの静注、直流通電等適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(1〜3%未満)QT時間延長、(0.1〜1%未満)洞停止、QRS拡大、(頻度不明)洞性徐脈、徐脈、房室ブロック[観察を十分に行い、特に過度のQT時間延長、洞停止、QRS拡大等が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止すること]。

2). 皮膚:(0.1〜1%未満)発疹、(頻度不明)皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍。

3). 肝臓:(1〜3%未満)ALT上昇、LDH上昇、(0.1〜1%未満)γ−GTP上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇、(頻度不明)AST上昇。

4). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇、血中クレアチニン上昇。

5). 血液:(0.1〜1%未満)血小板減少、白血球増加、リンパ球減少、好中球増多、(頻度不明)貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少)。

6). 代謝異常:(0.1〜1%未満)総蛋白低下、アルブミン低下、Cl低下、K上昇、Na低下、K低下、尿酸上昇。

7). 消化器:(0.1〜1%未満)下痢、口渇。

8). その他:(1〜3%未満)ほてり、(0.1〜1%未満)胸部不快感、胸内熱感、注射部疼痛、あくび、頭重感、(頻度不明)CK上昇、静脈炎、注射部炎症、注射部発赤腫脹、注射部硬結、注射部膿瘍。

警告

1.1. 施設の限定

本剤の使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り、かつ諸検査の実施が可能で、緊急時に十分対応できる設備・装置を備えている医療機関でのみ使用すること。

1.2. 患者の限定

他の抗不整脈薬が無効か、副作用により使用できないか、又は心機能が低下しているために使用できない致死的心室性不整脈患者にのみ使用すること。

禁忌

2.1. QT延長症候群の患者[本剤の作用によりQT時間が更に延長し、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)を誘発させるおそれがある]。

2.2. アミオダロン注射剤投与中、フィンゴリモド塩酸塩投与中又はエリグルスタット酒石酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 単回静注は必ず5分間かけて徐々に投与すること(急速に投与した場合、血中濃度の急激な上昇によって過度のQT時間延長、心拍数低下又は洞停止、更には心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現するおそれがある)〔7.1、9.8高齢者の項、16.1参照〕。

8.2. 本剤の投与中は必ず心電図の連続監視と臨床症状の観察等を行うこと。特に、過度のQT時間延長が認められた場合(0.6秒を超える場合)には、直ちに減量するか又は投与を中止すること〔7.1、13.1、13.2参照〕。

8.3. 本剤の投与終了後は少なくとも1時間の心電図等の連続監視にて経過観察を十分に行うこと。

8.4. 経口投与が困難な場合や、緊急の場合に使用すること。なお、引き続き不整脈治療が必要で経口投与が可能となった後は、速やかに経口投与薬剤に切りかえること。

8.5. 他の抗不整脈薬と併用する場合には、有効性、安全性が確立していないので十分な観察を行いながら投与すること〔10.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 著明な洞性徐脈のある患者:徐脈を助長させるおそれがある。

9.1.2. 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者:刺激伝導障害を増悪させるおそれがある。

9.1.3. 血清カリウム低下のある患者:心室頻拍(Torsades de pointesを含む)等の催不整脈作用が発現するおそれがある。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重篤な腎機能障害のある患者:本剤の血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある(また、腎機能障害を増悪させるおそれがある)。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:本剤の血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある。

相互作用

10.1. 併用禁忌:

1). アミオダロン注射剤<アンカロン注150>〔2.2参照〕[併用により、Torsades de pointesを起こす可能性が高くなる(共にK+チャネル遮断を主な作用とする注射剤であり、併用によりQT時間延長作用が増強する)]。

2). フィンゴリモド塩酸塩<イムセラ、ジレニア>〔2.2参照〕[併用により、Torsades de pointes等の重篤な不整脈を生じるおそれがある(フィンゴリモド塩酸塩の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある)]。

3). エリグルスタット酒石酸塩<サデルガ>〔2.2参照〕[併用によりQT延長等を生じるおそれがある(併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる)]。

10.2. 併用注意:

1). 1a群不整脈用剤(プロカインアミド、キニジン、ジソピラミド)、3群不整脈用剤(アミオダロン経口剤、ソタロール)〔8.5参照〕[本剤の作用が増強する可能性がある(動物実験で1a群薬(ジソピラミド)又は3群薬(ソタロール)との併用によって心筋活動電位持続時間の延長が増強されたことから、これらの薬剤との併用によってQT時間延長作用が増強する可能性が高く、これに伴って、心室頻拍等の催不整脈作用が発現する可能性が増大する)]。

2). プロブコール、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、四環系抗うつ剤、交感神経作動薬[本剤の作用が増強する可能性がある(QT時間延長作用が知られている薬剤との併用によってQT時間延長が増強し、これに伴って、心室頻拍等の催不整脈作用が発現する可能性が増大する)]。

3). バルデナフィル塩酸塩水和物、モキシフロキサシン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩[本剤の作用が増強するおそれがある(これらの薬剤でQT時間延長作用がみられているので、併用によって本剤のQT時間延長が増強するおそれがある)]。

4). 利尿剤[本剤の作用が増強する可能性がある(低カリウム血症が惹起された場合、本剤のQT時間延長作用が増強する)]。

高齢者

血漿中未変化体濃度の上昇又は血中半減期の延長が生じるおそれがある(肝・腎機能が低下していることが多い)〔7.1、8.1、16.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(動物(ラット)に50mg/kgを反復投与した場合、胎仔短尾等の催奇形作用が報告されている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、QT時間の過度の延長、心拍数低下又は洞停止が出現するおそれがあり、また、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現する場合がある〔7.1、8.2参照〕。

13.2. 処置

過量投与時、異常が認められた場合には、直ちに減量又は投与を中止するとともに心電図等で経過観察を十分に行うこと。また、過量投与時、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動等の催不整脈作用が発現した場合は、直ちにリドカインの静注、直ちに硫酸マグネシウムの静注、直ちに直流通電等適切な処置を行うこと〔7.1、8.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

溶解後は速やかに使用し、やむを得ず保存する場合、又は維持静注に供する場合、溶解後24時間を経過したものは使用しないこと(生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液にて溶解した液は、室温散乱光下で調製後24時間まで安定であった)。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 静脈内投与により静脈炎、注射部反応(疼痛、炎症、発赤腫脹、硬結等)、注射部膿瘍、皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍があらわれることがあるので、十分注意し、これらの症状があらわれた場合には投与部位の変更、投与濃度の調節等適切な処置を行うこと。なお、血管外漏出によると考えられる静脈炎、注射部反応、注射部膿瘍、皮膚潰瘍形成、皮下組織膿瘍の症例も報告されているので、投与時には十分注意すること。

14.2.2. 同時に投与する薬剤によっては、本剤の溶解液又は調製濃度により、使用途上において注入ラインに結晶が析出することがあるので注意すること。結晶析出を認めた場合には速やかに新しい輸液セット(三方活栓を含む)に交換するなど適切な処置を行うこと〔7.2参照〕。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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