局所麻酔薬
薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | リドカイン噴霧剤 |
薬価 | 21.5円 |
メーカー | 日新製薬 |
最終更新 | 2014年11月改訂(第8版) |
リドカインとして、8〜40mg(1〜5回の噴霧)を使用する。なお、年齢、麻酔領域、部位、組織、体質により適宜増減する。
<使用方法>
1.添付のノズルを装着し、ノズル内に溶液が充満するよう、患部に噴霧する前に火気に注意して、少なくとも5回空噴霧した後に麻酔部位に噴霧する。麻酔部位に噴霧する際には溶液が霧状となるようノズルを強く押す。
2.ノズルを1回押すごとに溶液0.1mL(リドカインとして8mg含有)が噴霧される。1〜5回の噴霧(溶液0.1〜0.5mL:リドカインとして8〜40mg)で十分である。広範な部位を麻酔する場合及び麻酔効果を更に長時間持続させる場合には、噴霧回数を適宜調節する。但し一時に25回(リドカインとして200mg)以上の噴霧は避ける。
3.小児に使用する場合や、扁桃炎等で充血している場合には十分注意して使用する。
4.残液量が少なくなった場合はチューブの先端が下側になるようにして使用する。
表面麻酔。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).ショック:徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、適切な処置を行う。
2).意識障害、振戦、痙攣:意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).中枢神経:眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等[このような症状が現れた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う]。
2).消化器:悪心・嘔吐等[このような症状が現れた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う]。
3).過敏症:蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等。
本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者。
1.高齢者。
2.全身状態不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある]。
3.心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある]。
4.重篤な肝機能障害又は重篤な腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる]。
5.幼児。
(重要な基本的注意)
1.まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておく。
2.本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意する。
1).患者の全身状態の観察を十分に行う。
2).麻酔部位に応じ、できるだけ必要最少量とする。特に他のリドカイン製剤と併用する場合には、総リドカイン量を考慮し過量投与とならないよう注意する。
3).気道内表面麻酔の場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を使用する。
4).外傷、糜爛、潰瘍又は炎症部位への投与は吸収が速いので注意する。
5).前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、鎮静薬、鎮痛薬等を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい(なお、高齢者、小児、全身状態不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行う)。
3.本剤の投与により、誤嚥・口腔内咬傷の危険性を増加させる恐れがあるので注意する。
本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2及びCYP3A4で代謝される。
併用注意:クラス3抗不整脈剤(アミオダロン等)[心機能抑制作用が増強する恐れがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行う(作用が増強することが考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
幼児<特に3歳以下>では麻酔効果の把握が困難なため高用量又は頻回投与されやすく、中毒を起こすことがあるので、低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
過量投与時、局所麻酔剤の血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状として現れる。
1.徴候、症状:
1).過量投与時の中枢神経系症状:初期症状として不安、興奮、多弁、口周囲知覚麻痺、舌のしびれ、ふらつき、聴覚過敏、耳鳴、視覚障害、振戦等が現れる(症状が進行すると意識消失、全身痙攣が現れ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じる恐れがあり、より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある)。
2).過量投与時の心血管系症状:血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等が現れる。
2.処置:過量投与時には呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要であり、必要に応じて人工呼吸を行う。過量投与による振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。過量投与による心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。過量投与により心停止を来した場合には直ちに心マッサージを開始する。
(適用上の注意)
使用目的:
1.眼科<点眼>用として使用しない。
2.気管内チューブには噴霧しない。
1.ノズルの取り扱いについて:
1).ボトルの初回開封時は、製品添付の新しいノズルを使用する。
2).ノズル接合部に緩みがあると、噴霧時にノズル管又はノズル先端部が脱落又は飛び出す可能性があるので、次の点に注意する。
(1).ノズルを曲げる等、ノズル根元及び先端部に無理な力を加えない。
(2).使用前には、ノズルの両端を軽く引っ張り、根元及び先端部に緩みのないことを確認する。
(3).使用直前に空噴霧する際には、噴霧状態とノズル先端部に緩みのないことも確認する。
(4).(2)、(3)の確認において緩んだノズル、変形・変色したノズル、噴霧できないノズルは廃棄する。
3).使用後のノズルの取り扱いは、次の点に注意する。
(1).ノズルのクリーニング:ノズルは使用後そのまま放置しておくと、薬液がノズルの中で結晶化し目詰まりを起こすことがあるので、使用後にエタノール(消毒用エタノールなど)で浸漬する。
(2).ノズルの消毒:患者に使用した後、別の患者に使用する場合には消毒したノズルを使用する。
4).ノズルの先端を切ると噴射パターンが変わるので、切らない。
2.本剤は、エタノール及びマクロゴール400を含有しているので、次の点に注意する。
1).炎に向けて使用しない。
2).ストーブやコンロ等、火気の付近で使用しない[火気に注意]。
3).火の中に入れない。
4).内容液を使いきった後廃棄する。
3.本剤を気管内チューブに噴霧することにより、気管内チューブのカフ部分の破損(ピンホール)、及びチューブのマーキングが消失することがあるので、気管内チューブに噴霧しない。
4.本品は、ガラス容器を用いた製品であるため、衝撃を与えないよう取扱いには注意する。
5.安定性試験:リドカインポンプスプレー8%「日新」は、最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、室温保存において3年間安定であることが推測された。また、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。
1.本剤の投与により、気管内挿管後の咽頭痛、嗄声等の発現を増加させたとの報告がある。
2.ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発する恐れがある。
薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | リドカイン噴霧剤 |
薬価 | 21.5円 |
メーカー | 日新製薬 |
最終更新 | 2014年11月改訂(第8版) |
リドカインとして、8〜40mg(1〜5回の噴霧)を使用する。なお、年齢、麻酔領域、部位、組織、体質により適宜増減する。
<使用方法>
1.添付のノズルを装着し、ノズル内に溶液が充満するよう、患部に噴霧する前に火気に注意して、少なくとも5回空噴霧した後に麻酔部位に噴霧する。麻酔部位に噴霧する際には溶液が霧状となるようノズルを強く押す。
2.ノズルを1回押すごとに溶液0.1mL(リドカインとして8mg含有)が噴霧される。1〜5回の噴霧(溶液0.1〜0.5mL:リドカインとして8〜40mg)で十分である。広範な部位を麻酔する場合及び麻酔効果を更に長時間持続させる場合には、噴霧回数を適宜調節する。但し一時に25回(リドカインとして200mg)以上の噴霧は避ける。
3.小児に使用する場合や、扁桃炎等で充血している場合には十分注意して使用する。
4.残液量が少なくなった場合はチューブの先端が下側になるようにして使用する。
表面麻酔。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).ショック:徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、適切な処置を行う。
2).意識障害、振戦、痙攣:意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).中枢神経:眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等[このような症状が現れた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う]。
2).消化器:悪心・嘔吐等[このような症状が現れた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う]。
3).過敏症:蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等。
本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者。
1.高齢者。
2.全身状態不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある]。
3.心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある]。
4.重篤な肝機能障害又は重篤な腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる]。
5.幼児。
(重要な基本的注意)
1.まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておく。
2.本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意する。
1).患者の全身状態の観察を十分に行う。
2).麻酔部位に応じ、できるだけ必要最少量とする。特に他のリドカイン製剤と併用する場合には、総リドカイン量を考慮し過量投与とならないよう注意する。
3).気道内表面麻酔の場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を使用する。
4).外傷、糜爛、潰瘍又は炎症部位への投与は吸収が速いので注意する。
5).前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、鎮静薬、鎮痛薬等を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい(なお、高齢者、小児、全身状態不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行う)。
3.本剤の投与により、誤嚥・口腔内咬傷の危険性を増加させる恐れがあるので注意する。
本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2及びCYP3A4で代謝される。
併用注意:クラス3抗不整脈剤(アミオダロン等)[心機能抑制作用が増強する恐れがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行う(作用が増強することが考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(小児等への投与)
幼児<特に3歳以下>では麻酔効果の把握が困難なため高用量又は頻回投与されやすく、中毒を起こすことがあるので、低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
過量投与時、局所麻酔剤の血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状として現れる。
1.徴候、症状:
1).過量投与時の中枢神経系症状:初期症状として不安、興奮、多弁、口周囲知覚麻痺、舌のしびれ、ふらつき、聴覚過敏、耳鳴、視覚障害、振戦等が現れる(症状が進行すると意識消失、全身痙攣が現れ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じる恐れがあり、より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある)。
2).過量投与時の心血管系症状:血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等が現れる。
2.処置:過量投与時には呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要であり、必要に応じて人工呼吸を行う。過量投与による振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。過量投与による心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。過量投与により心停止を来した場合には直ちに心マッサージを開始する。
(適用上の注意)
使用目的:
1.眼科<点眼>用として使用しない。
2.気管内チューブには噴霧しない。
1.ノズルの取り扱いについて:
1).ボトルの初回開封時は、製品添付の新しいノズルを使用する。
2).ノズル接合部に緩みがあると、噴霧時にノズル管又はノズル先端部が脱落又は飛び出す可能性があるので、次の点に注意する。
(1).ノズルを曲げる等、ノズル根元及び先端部に無理な力を加えない。
(2).使用前には、ノズルの両端を軽く引っ張り、根元及び先端部に緩みのないことを確認する。
(3).使用直前に空噴霧する際には、噴霧状態とノズル先端部に緩みのないことも確認する。
(4).(2)、(3)の確認において緩んだノズル、変形・変色したノズル、噴霧できないノズルは廃棄する。
3).使用後のノズルの取り扱いは、次の点に注意する。
(1).ノズルのクリーニング:ノズルは使用後そのまま放置しておくと、薬液がノズルの中で結晶化し目詰まりを起こすことがあるので、使用後にエタノール(消毒用エタノールなど)で浸漬する。
(2).ノズルの消毒:患者に使用した後、別の患者に使用する場合には消毒したノズルを使用する。
4).ノズルの先端を切ると噴射パターンが変わるので、切らない。
2.本剤は、エタノール及びマクロゴール400を含有しているので、次の点に注意する。
1).炎に向けて使用しない。
2).ストーブやコンロ等、火気の付近で使用しない[火気に注意]。
3).火の中に入れない。
4).内容液を使いきった後廃棄する。
3.本剤を気管内チューブに噴霧することにより、気管内チューブのカフ部分の破損(ピンホール)、及びチューブのマーキングが消失することがあるので、気管内チューブに噴霧しない。
4.本品は、ガラス容器を用いた製品であるため、衝撃を与えないよう取扱いには注意する。
5.安定性試験:リドカインポンプスプレー8%「日新」は、最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、室温保存において3年間安定であることが推測された。また、最終包装製品を用いた長期保存試験(室温保存、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、室温保存における3年間の安定性が確認された。
1.本剤の投与により、気管内挿管後の咽頭痛、嗄声等の発現を増加させたとの報告がある。
2.ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発する恐れがある。
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