薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > 抗アンドロゲン薬
一般名アパルタミド錠
薬価2036
メーカーヤンセンファーマ
最終更新2023年10月改訂(第4版)

用法・用量

通常、成人にはアパルタミドとして1日1回240mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 副作用が発現した場合には、次の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。

[減量して投与を継続する場合の投与量]

1). 通常投与量:240mg。

2). 1段階減量:180mg。

3). 2段階減量:120mg。

[副作用発現時の用量調節基準]

1). 痙攣発作:本剤の投与を中止する。

2). 前記以外の副作用:Grade3の副作用又はGrade4の副作用の場合、本剤の投与をGrade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する(なお、再開する場合には、次の基準を参考に、本剤の減量等を考慮すること[①初回発現後に回復し再開する場合、減量せずに投与する、②再発後に回復し再開する場合、1段階減量し投与する])。

GradeはNCI−CTCAE ver4.0に準じる。

7.2. 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

1). 遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌。

2). 遠隔転移を有する前立腺癌。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。特に、遠隔転移を有する前立腺癌患者への投与に際しては、臨床試験に組み入れられた患者の外科的又は内科的去勢術に係る治療歴等について確認すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 痙攣発作(0.2%)〔8.2、9.1.1、9.1.2、10.2参照〕。

11.1.2. 心臓障害:狭心症(0.2%)、心筋梗塞(0.2%)、心房細動(0.2%)、心不全(0.3%)等の心臓障害があらわれることがある〔8.3参照〕。

11.1.3. 重度の皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、多形紅斑(0.3%)等の重度皮膚障害があらわれることがある〔8.5参照〕。

11.1.4. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)〔8.5参照〕。

11.1.5. 間質性肺疾患(頻度不明):異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと〔8.4、9.1.3参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 内分泌障害:(5%未満)甲状腺機能低下症。

2). 代謝及び栄養障害:(5%以上)食欲減退、(5%未満)高コレステロール血症、高トリグリセリド血症。

3). 皮膚及び皮下組織障害:(5%以上)皮疹(18.2%)、皮膚そう痒症、(5%未満)脱毛症。

4). 神経系障害:(5%未満)味覚異常。

5). 血管障害:(5%以上)ほてり、(5%未満)高血圧。

6). 胃腸障害:(5%以上)悪心、下痢。

7). 筋骨格系及び結合組織障害:(5%未満)関節痛、筋痙縮。

8). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(5%以上)疲労(18.8%)、(5%未満)無力症、体重減少。

9). 傷害、中毒及び処置合併症:(5%未満)転倒、骨折。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. ニルマトレルビル・リトナビル投与中、エンシトレルビル フマル酸投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。

8.2. 痙攣発作があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること〔11.1.1参照〕。

8.3. 心臓障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は適宜心機能検査(心電図、心エコー等)を行うなど、患者の状態を十分に確認すること〔11.1.2参照〕。

8.4. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、患者に副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること〔9.1.3、11.1.5参照〕。

8.5. 重度皮膚障害及び薬剤性過敏症症候群があらわれることがあるので、皮疹発現時には早期に皮膚科医に相談し、本剤の休薬又は投与中止を考慮すること。また、皮膚の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう、患者に指導すること〔11.1.3、11.1.4参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣発作を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

9.1.2. 痙攣発作を起こしやすい患者(脳損傷、脳卒中等の合併又はこれらの既往歴のある患者等):痙攣発作を誘発するおそれがある〔11.1.1参照〕。

9.1.3. 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者:間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある〔8.4、11.1.5参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度の肝機能障害患者:本剤は主として肝臓で代謝される(また、重度肝機能障害患者に対する臨床試験は実施していない)。

相互作用

本剤は主にCYP2C8、CYP3A及びカルボキシエステラーゼにより代謝される。また、本剤は、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A、P糖蛋白(P−gp)、Breast Cancer Resistance Protein(BCRP)及び有機アニオン輸送ポリペプチド1B1(OATP1B1)を誘導する〔16.4、16.7.7参照〕。

10.1. 併用禁忌:

1). ニルマトレルビル・リトナビル<パキロビッドパック>〔2.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強するおそれがあるので、ニルマトレルビル・リトナビルからCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、また、ニルマトレルビル・リトナビルの血中濃度が減少することで抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがあるので、やむを得ず併用する際には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現やニルマトレルビル・リトナビルの効果の減弱に十分注意すること(ニルマトレルビル・リトナビルがCYP3Aによる本剤の代謝を競合的に阻害し、また、本剤がCYP3Aを誘導する)]。

2). エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>〔2.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがあり、また、エンシトレルビルの血中濃度が減少し作用が減弱するおそれがある(エンシトレルビルのCYP3A阻害作用により、本剤の代謝を阻害し、また、本剤のCYP3A誘導作用により、エンシトレルビルの代謝が促進される)]。

10.2. 併用注意:

1). CYP2C8阻害剤(クロピドグレル等)〔16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるので、CYP2C8阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ずCYP2C8阻害剤を併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP2C8阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある)]。

2). CYP3A阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ずCYP3A阻害剤を併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある)]。

3). CYP3Aの基質となる薬剤(ミダゾラム、ダルナビル、フェロジピン、シンバスタチン等)〔16.7.2参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP3A誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

4). CYP2C19の基質となる薬剤(オメプラゾール、ジアゼパム、ランソプラゾール等)〔16.7.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP2C19誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

5). CYP2C9の基質となる薬剤(ワルファリン、フェニトイン、セレコキシブ等)〔16.7.4参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP2C9誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

6). P−gpの基質となる薬剤(フェキソフェナジン、ダビガトラン、ジゴキシン等)〔16.7.5参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤がP−gpを誘導してこれらの薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある)]。

7). BCRP及びOATP1B1の基質となる薬剤(ロスバスタチン、アトルバスタチン等)〔16.7.6参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤がBCRP及びOATP1B1を誘導してこれらの薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある)]。

8). 痙攣発作の閾値を低下させる薬剤〔11.1.1参照〕[痙攣発作を誘発するおそれがある(本剤及びこれらの薬剤は、痙攣発作の閾値を低下させる)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

小児の手の届かない所に保管すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ラット及びイヌを用いた反復投与毒性試験において、生殖器萎縮、生殖器変性、無精子又は精子減少が認められている。また、ラットを用いた受胎能試験において、副生殖器小型化(凝固腺小型化、精嚢小型化、前立腺小型化)、精巣上体重量減少、精子数減少、精子運動性低下、交尾率低下及び受胎率低下が認められている。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

アーリーダ錠60mg
後発品はありません
アーリーダ錠60mg
アーリーダ錠60mg

アーリーダ錠60mg

抗悪性腫瘍薬 > 抗アンドロゲン薬
2023年10月改訂(第4版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > 抗アンドロゲン薬
一般名アパルタミド錠
薬価2036
メーカーヤンセンファーマ
最終更新2023年10月改訂(第4版)

用法・用量

通常、成人にはアパルタミドとして1日1回240mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 副作用が発現した場合には、次の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。

[減量して投与を継続する場合の投与量]

1). 通常投与量:240mg。

2). 1段階減量:180mg。

3). 2段階減量:120mg。

[副作用発現時の用量調節基準]

1). 痙攣発作:本剤の投与を中止する。

2). 前記以外の副作用:Grade3の副作用又はGrade4の副作用の場合、本剤の投与をGrade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する(なお、再開する場合には、次の基準を参考に、本剤の減量等を考慮すること[①初回発現後に回復し再開する場合、減量せずに投与する、②再発後に回復し再開する場合、1段階減量し投与する])。

GradeはNCI−CTCAE ver4.0に準じる。

7.2. 外科的又は内科的去勢術と併用しない場合の有効性及び安全性は確立していない。

効能・効果

1). 遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌。

2). 遠隔転移を有する前立腺癌。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。特に、遠隔転移を有する前立腺癌患者への投与に際しては、臨床試験に組み入れられた患者の外科的又は内科的去勢術に係る治療歴等について確認すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 痙攣発作(0.2%)〔8.2、9.1.1、9.1.2、10.2参照〕。

11.1.2. 心臓障害:狭心症(0.2%)、心筋梗塞(0.2%)、心房細動(0.2%)、心不全(0.3%)等の心臓障害があらわれることがある〔8.3参照〕。

11.1.3. 重度の皮膚障害:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、多形紅斑(0.3%)等の重度皮膚障害があらわれることがある〔8.5参照〕。

11.1.4. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)〔8.5参照〕。

11.1.5. 間質性肺疾患(頻度不明):異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと〔8.4、9.1.3参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 内分泌障害:(5%未満)甲状腺機能低下症。

2). 代謝及び栄養障害:(5%以上)食欲減退、(5%未満)高コレステロール血症、高トリグリセリド血症。

3). 皮膚及び皮下組織障害:(5%以上)皮疹(18.2%)、皮膚そう痒症、(5%未満)脱毛症。

4). 神経系障害:(5%未満)味覚異常。

5). 血管障害:(5%以上)ほてり、(5%未満)高血圧。

6). 胃腸障害:(5%以上)悪心、下痢。

7). 筋骨格系及び結合組織障害:(5%未満)関節痛、筋痙縮。

8). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(5%以上)疲労(18.8%)、(5%未満)無力症、体重減少。

9). 傷害、中毒及び処置合併症:(5%未満)転倒、骨折。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. ニルマトレルビル・リトナビル投与中、エンシトレルビル フマル酸投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。

8.2. 痙攣発作があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること〔11.1.1参照〕。

8.3. 心臓障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は適宜心機能検査(心電図、心エコー等)を行うなど、患者の状態を十分に確認すること〔11.1.2参照〕。

8.4. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、患者に副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明すること〔9.1.3、11.1.5参照〕。

8.5. 重度皮膚障害及び薬剤性過敏症症候群があらわれることがあるので、皮疹発現時には早期に皮膚科医に相談し、本剤の休薬又は投与中止を考慮すること。また、皮膚の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう、患者に指導すること〔11.1.3、11.1.4参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者:痙攣発作を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

9.1.2. 痙攣発作を起こしやすい患者(脳損傷、脳卒中等の合併又はこれらの既往歴のある患者等):痙攣発作を誘発するおそれがある〔11.1.1参照〕。

9.1.3. 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者:間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある〔8.4、11.1.5参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度の肝機能障害患者:本剤は主として肝臓で代謝される(また、重度肝機能障害患者に対する臨床試験は実施していない)。

相互作用

本剤は主にCYP2C8、CYP3A及びカルボキシエステラーゼにより代謝される。また、本剤は、CYP2C9、CYP2C19、CYP3A、P糖蛋白(P−gp)、Breast Cancer Resistance Protein(BCRP)及び有機アニオン輸送ポリペプチド1B1(OATP1B1)を誘導する〔16.4、16.7.7参照〕。

10.1. 併用禁忌:

1). ニルマトレルビル・リトナビル<パキロビッドパック>〔2.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が増強するおそれがあるので、ニルマトレルビル・リトナビルからCYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、また、ニルマトレルビル・リトナビルの血中濃度が減少することで抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがあるので、やむを得ず併用する際には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現やニルマトレルビル・リトナビルの効果の減弱に十分注意すること(ニルマトレルビル・リトナビルがCYP3Aによる本剤の代謝を競合的に阻害し、また、本剤がCYP3Aを誘導する)]。

2). エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>〔2.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがあり、また、エンシトレルビルの血中濃度が減少し作用が減弱するおそれがある(エンシトレルビルのCYP3A阻害作用により、本剤の代謝を阻害し、また、本剤のCYP3A誘導作用により、エンシトレルビルの代謝が促進される)]。

10.2. 併用注意:

1). CYP2C8阻害剤(クロピドグレル等)〔16.7.7参照〕[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるので、CYP2C8阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ずCYP2C8阻害剤を併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP2C8阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある)]。

2). CYP3A阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇し作用が増強するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮し、やむを得ずCYP3A阻害剤を併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある)]。

3). CYP3Aの基質となる薬剤(ミダゾラム、ダルナビル、フェロジピン、シンバスタチン等)〔16.7.2参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP3A誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

4). CYP2C19の基質となる薬剤(オメプラゾール、ジアゼパム、ランソプラゾール等)〔16.7.3参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP2C19誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

5). CYP2C9の基質となる薬剤(ワルファリン、フェニトイン、セレコキシブ等)〔16.7.4参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤のCYP2C9誘導作用により、これらの薬剤の代謝が誘導され、血中濃度が低下する可能性がある)]。

6). P−gpの基質となる薬剤(フェキソフェナジン、ダビガトラン、ジゴキシン等)〔16.7.5参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤がP−gpを誘導してこれらの薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある)]。

7). BCRP及びOATP1B1の基質となる薬剤(ロスバスタチン、アトルバスタチン等)〔16.7.6参照〕[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱するおそれがある(本剤がBCRP及びOATP1B1を誘導してこれらの薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある)]。

8). 痙攣発作の閾値を低下させる薬剤〔11.1.1参照〕[痙攣発作を誘発するおそれがある(本剤及びこれらの薬剤は、痙攣発作の閾値を低下させる)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

小児の手の届かない所に保管すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ラット及びイヌを用いた反復投与毒性試験において、生殖器萎縮、生殖器変性、無精子又は精子減少が認められている。また、ラットを用いた受胎能試験において、副生殖器小型化(凝固腺小型化、精嚢小型化、前立腺小型化)、精巣上体重量減少、精子数減少、精子運動性低下、交尾率低下及び受胎率低下が認められている。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

後発品はありません
薬剤情報

薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。

一般名、製品名どちらでも検索可能!

※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。