薬効分類 | ホルモン療法薬 > ゴナドトロピン放出ホルモン (Gn−RH) 誘導体 早期排卵防止薬 > ゴナドトロピン放出ホルモン (Gn−RH) 誘導体 |
一般名 | ブセレリン酢酸塩噴霧剤 |
薬価 | 7014.1円 |
メーカー | クリニジェン |
最終更新 | 2022年08月改訂(第3版) 添付文書のPDFはこちら |
〈子宮内膜症、子宮筋腫〉
通常、成人には1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日3回、月経周期1〜2日目より投与する。
なお、症状により適宜増減する。
〈中枢性思春期早発症〉
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常1日3〜6回投与する。効果不十分のときは皮下注射法に切り替える。
本剤の効果は、本剤投与前と比較した投与2週以降におけるGnRHテストの血中LH、FSHの反応性の低下及び血中性ステロイドの低下で判断する。
〈生殖補助医療における卵胞成熟〉
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常、採卵の34〜36時間前に2回投与するが、患者の反応に応じて、投与回数は1回〜4回の範囲で適宜調節する。
〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉
通常、1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日2〜3回投与し、十分な効果が得られない場合は、1日4回投与することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉GnRH誘導体製剤の6ヶ月を超える継続投与は原則として行わないこと〔8.2参照〕。
7.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜2日目より投与を開始すること。また、子宮内膜症、子宮筋腫の治療期間中は避妊させること〔2.2、9.5妊婦の項参照〕。
7.3. 〈生殖補助医療における卵胞成熟〉生殖補助医療における卵胞成熟の場合、超音波検査や血清エストラジオール濃度により十分な卵胞の発育を確認した上で投与すること。
7.4. 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉次のいずれかの方法で投与する。
・ 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉通常、調節卵巣刺激を行う前の月経周期の黄体期中期又は2日目から本剤の投与を開始し、下垂体脱感作を確認した後に調節卵巣刺激を開始し、調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。
・ 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉通常、調節卵巣刺激を行う月経周期の1又は2日目から本剤の投与を開始し、調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。
1). 子宮内膜症。
2). 中枢性思春期早発症。
3). 子宮筋腫の縮小及び子宮筋腫に基づく次記諸症状の改善:過多月経、下腹痛、腰痛、貧血。
4). 生殖補助医療における卵胞成熟。
5). 生殖補助医療における早発排卵の防止。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈子宮筋腫〉手術が適応となる患者の手術までの保存療法としての適用を原則とすること(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は、適当な対症療法を考慮すること)。
5.2. 〈生殖補助医療における卵胞成熟〉全胚凍結を予定する患者への投与を考慮すること(また、患者の卵巣過剰刺激症候群のリスク等を考慮して、本剤の投与の適否を判断すること)。
5.3. 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤の投与にあたっては、患者及びパートナーの検査を十分に行い、本剤の投与の適否を判断すること(特に、甲状腺機能低下、副腎機能低下、高プロラクチン血症及び下垂体腫瘍又は視床下部腫瘍等が認められた場合、当該疾患の治療を優先すること)。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、熱感、全身紅潮、血圧低下等)を起こすことがある。
11.1.2. うつ症状(頻度不明):更年期障害様のうつ症状を起こすことが報告されている〔9.1.1参照〕。
11.1.3. 脱毛(頻度不明)。
11.1.4. 狭心症、心筋梗塞、脳梗塞(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 血小板減少、白血球減少(いずれも頻度不明)。
11.1.6. 不正出血(頻度不明):大量の不正出血があらわれることがある。
11.1.7. 卵巣のう胞破裂(頻度不明):膨満感、下腹部痛(下腹部圧痛等)等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.9. 糖尿病の発症又は糖尿病増悪(いずれも頻度不明)〔9.1.4、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 低エストロゲン症状:(3%以上)ほてり、(0.1%未満)リビドー減退、外陰部そう痒感、腟乾燥、(頻度不明)腟炎、性交痛、視力異常、眼精疲労。
2). 子宮・卵巣:(0.1〜3%未満)帯下、(0.1%未満)子宮萎縮、卵巣過剰刺激症状、卵巣のう胞、(頻度不明)卵巣機能不全、卵巣過剰刺激症候群。
3). 乳房:(0.1〜3%未満)乳房緊満、(0.1%未満)乳房萎縮、乳房痛、(頻度不明)乳汁分泌。
4). 皮膚:(0.1〜3%未満)ざ瘡、(0.1%未満)爪のわれ、(頻度不明)多毛、皮膚乾燥。
5). 過敏症:(0.1〜3%未満)発疹、蕁麻疹、(0.1%未満)湿疹、そう痒。
6). 消化器:(0.1〜3%未満)食欲亢進、嘔気・嘔吐、腹痛、腹部膨満感、食欲減退、便秘、下痢、口渇、(0.1%未満)口内炎。
7). 肝臓:(0.1〜3%未満)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)Al−P上昇、γ−GTP上昇。
8). 筋骨格系:(3%以上)肩こり、(0.1〜3%未満)関節痛、腰痛、頸部痛・背部痛、(0.1%未満)痙攣、筋肉痛、胸痛、(頻度不明)骨疼痛・四肢疼痛等の疼痛。
9). 精神神経系:(3%以上)頭痛、(0.1〜3%未満)めまい、多汗、神経過敏、傾眠、不眠、しびれ感、(0.1%未満)嗄声、不安、健忘、(頻度不明)昏迷、片頭痛。
10). 循環器:(0.1〜3%未満)動悸、浮腫、(0.1%未満)四肢冷感、血圧上昇。
11). 呼吸器:(0.1〜3%未満)鼻炎、(0.1%未満)鼻出血、呼吸困難、(頻度不明)咽頭痛、喘息様症状。
12). 血液:(0.1%未満)貧血。
13). その他:(0.1〜3%未満)体重増加、疲労、倦怠、トリグリセライド上昇、耳鳴、(0.1%未満)咳、耐糖能悪化、体重減少、悪寒、発熱、コレステロール上昇、脱力感、味覚異常・嗅覚異常、(頻度不明)甲状腺腫大、下垂体腺腫、難聴。
承認時までの調査及び市販後の使用成績調査結果を含む。
2.1. 診断のつかない異常性器出血のある患者[類似疾患(悪性腫瘍など)のおそれがある]〔8.1参照〕。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者〔7.2、9.5妊婦の項参照〕。
2.3. 授乳期の患者〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.4. 本剤の成分又は他のGnRH誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍など)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること〔2.1参照〕。
8.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉本剤及び他のGnRH誘導体製剤の長期投与により、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、GnRH誘導体製剤をやむを得ず6ヶ月を超えて投与する場合や、再投与が必要な場合には可能な限り骨塩量の検査を行い、骨塩量の変動に留意しながら慎重に投与すること〔7.1参照〕。
8.3. 〈中枢性思春期早発症〉治療中は定期的にGnRHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合、あるいは血中性ステロイドが抑制されない場合には速やかに皮下注射に切り替えること。
8.4. 〈生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止の場合、本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。
8.5. 〈生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤を用いた不妊治療により卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、患者に対しては、自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談するようあらかじめ説明すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者:更年期障害様のうつ症状があらわれるおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.2. 粘膜下筋腫のある患者:出血症状の増悪、あるいは大量出血のおそれがある。
9.1.3. 高血圧症の患者:血圧を上昇させるおそれがあるので患者の血圧に注意すること。
9.1.4. 糖尿病の患者:耐糖能が悪化するおそれがあるので患者の血糖値に注意すること〔11.1.9参照〕。
9.1.5. 脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者:血管病変が進行し、これらの疾患が増悪することがある。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:肝機能が悪化するおそれがある〔11.1.8参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 性ホルモン製剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。
従って、性ホルモンの投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。
2). 糖尿病薬(インスリン製剤、グリベンクラミド等)〔11.1.9参照〕[糖尿病薬の作用を減弱するおそれがある(機序は不明であるが、本剤は耐糖能を悪化させることがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(他のGnRH誘導体による流産の報告があり、また、妊娠状態の継続ができないおそれがある)〔2.2、7.2参照〕。
(授乳婦)
投与しないこと(動物実験で母乳への移行が認められている)〔2.3参照〕。
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
投与前には吸収を安定にするため鼻をかむ等の注意をすること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ブセレリン酢酸塩の徐放性製剤を、ラットに6ヶ月間皮下投与した実験で、下垂体腺腫が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
(スプレキュア点鼻液0.15%の使い方)
1. プラスチックケースから噴霧器を取り出し、上部白キャップをはずす。
次に台座をしっかりおさえて下部キャップをはずす。
2. 薬液瓶のふたを取り、噴霧器を取りつける。薬液がもれないように、しっかりとしめる。
3. 添付文書の図のように指で支えて、可動部が止まるまで強く押し、この操作を数回くり返して薬液が霧状に噴射されることを確認する。
(2回目以降の噴霧時には、この操作は必要ない)。
4. 添付文書の図のように、やや下を向き鼻腔に噴霧器を奥まで垂直に入れ、鼻から息を吸いこみながら、可動部が止まるまで一気に噴霧する。
左右とも手早く同様の操作を行った後、すみやかに頭を軽く後ろに傾け薬剤が鼻の奥まで広く行き渡るよう数十秒間、鼻から静かに呼吸する。
5. 点鼻後は噴霧器をティッシュ等で拭きとり、清潔に保つようにする。
使用後は、噴霧器が薬液瓶に固定され、しっかりと閉まっていることを確認の上、ケースに入れて保管する。
・ 直射日光を避け、室温で保管する。
・ 小児の手の届かない所に保管する。
使用時の注意点:
噴霧の際に上部白キャップをひねりながらはずすと、徐々に噴霧器がゆるんでくる事がある。上部白キャップをはずした時には、必ず噴霧器が薬液瓶にしっかりと固定されていることを確認する。
薬効分類 | ホルモン療法薬 > ゴナドトロピン放出ホルモン (Gn−RH) 誘導体 早期排卵防止薬 > ゴナドトロピン放出ホルモン (Gn−RH) 誘導体 |
一般名 | ブセレリン酢酸塩噴霧剤 |
薬価 | 7014.1円 |
メーカー | クリニジェン |
最終更新 | 2022年08月改訂(第3版) 添付文書のPDFはこちら |
〈子宮内膜症、子宮筋腫〉
通常、成人には1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日3回、月経周期1〜2日目より投与する。
なお、症状により適宜増減する。
〈中枢性思春期早発症〉
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常1日3〜6回投与する。効果不十分のときは皮下注射法に切り替える。
本剤の効果は、本剤投与前と比較した投与2週以降におけるGnRHテストの血中LH、FSHの反応性の低下及び血中性ステロイドの低下で判断する。
〈生殖補助医療における卵胞成熟〉
左右の鼻腔に各々1噴霧投与を1回投与(1回あたりブセレリンとして計300μg)とし、通常、採卵の34〜36時間前に2回投与するが、患者の反応に応じて、投与回数は1回〜4回の範囲で適宜調節する。
〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉
通常、1回あたり左右の鼻腔に各々1噴霧(1回あたりブセレリンとして計300μg)を1日2〜3回投与し、十分な効果が得られない場合は、1日4回投与することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉GnRH誘導体製剤の6ヶ月を超える継続投与は原則として行わないこと〔8.2参照〕。
7.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜2日目より投与を開始すること。また、子宮内膜症、子宮筋腫の治療期間中は避妊させること〔2.2、9.5妊婦の項参照〕。
7.3. 〈生殖補助医療における卵胞成熟〉生殖補助医療における卵胞成熟の場合、超音波検査や血清エストラジオール濃度により十分な卵胞の発育を確認した上で投与すること。
7.4. 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉次のいずれかの方法で投与する。
・ 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉通常、調節卵巣刺激を行う前の月経周期の黄体期中期又は2日目から本剤の投与を開始し、下垂体脱感作を確認した後に調節卵巣刺激を開始し、調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。
・ 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉通常、調節卵巣刺激を行う月経周期の1又は2日目から本剤の投与を開始し、調節卵巣刺激に引き続く最終的な卵胞成熟の誘発まで本剤の投与を継続する。
1). 子宮内膜症。
2). 中枢性思春期早発症。
3). 子宮筋腫の縮小及び子宮筋腫に基づく次記諸症状の改善:過多月経、下腹痛、腰痛、貧血。
4). 生殖補助医療における卵胞成熟。
5). 生殖補助医療における早発排卵の防止。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈子宮筋腫〉手術が適応となる患者の手術までの保存療法としての適用を原則とすること(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は、適当な対症療法を考慮すること)。
5.2. 〈生殖補助医療における卵胞成熟〉全胚凍結を予定する患者への投与を考慮すること(また、患者の卵巣過剰刺激症候群のリスク等を考慮して、本剤の投与の適否を判断すること)。
5.3. 〈生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤の投与にあたっては、患者及びパートナーの検査を十分に行い、本剤の投与の適否を判断すること(特に、甲状腺機能低下、副腎機能低下、高プロラクチン血症及び下垂体腫瘍又は視床下部腫瘍等が認められた場合、当該疾患の治療を優先すること)。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、熱感、全身紅潮、血圧低下等)を起こすことがある。
11.1.2. うつ症状(頻度不明):更年期障害様のうつ症状を起こすことが報告されている〔9.1.1参照〕。
11.1.3. 脱毛(頻度不明)。
11.1.4. 狭心症、心筋梗塞、脳梗塞(いずれも頻度不明)。
11.1.5. 血小板減少、白血球減少(いずれも頻度不明)。
11.1.6. 不正出血(頻度不明):大量の不正出血があらわれることがある。
11.1.7. 卵巣のう胞破裂(頻度不明):膨満感、下腹部痛(下腹部圧痛等)等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔9.3肝機能障害患者の項参照〕。
11.1.9. 糖尿病の発症又は糖尿病増悪(いずれも頻度不明)〔9.1.4、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 低エストロゲン症状:(3%以上)ほてり、(0.1%未満)リビドー減退、外陰部そう痒感、腟乾燥、(頻度不明)腟炎、性交痛、視力異常、眼精疲労。
2). 子宮・卵巣:(0.1〜3%未満)帯下、(0.1%未満)子宮萎縮、卵巣過剰刺激症状、卵巣のう胞、(頻度不明)卵巣機能不全、卵巣過剰刺激症候群。
3). 乳房:(0.1〜3%未満)乳房緊満、(0.1%未満)乳房萎縮、乳房痛、(頻度不明)乳汁分泌。
4). 皮膚:(0.1〜3%未満)ざ瘡、(0.1%未満)爪のわれ、(頻度不明)多毛、皮膚乾燥。
5). 過敏症:(0.1〜3%未満)発疹、蕁麻疹、(0.1%未満)湿疹、そう痒。
6). 消化器:(0.1〜3%未満)食欲亢進、嘔気・嘔吐、腹痛、腹部膨満感、食欲減退、便秘、下痢、口渇、(0.1%未満)口内炎。
7). 肝臓:(0.1〜3%未満)AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)Al−P上昇、γ−GTP上昇。
8). 筋骨格系:(3%以上)肩こり、(0.1〜3%未満)関節痛、腰痛、頸部痛・背部痛、(0.1%未満)痙攣、筋肉痛、胸痛、(頻度不明)骨疼痛・四肢疼痛等の疼痛。
9). 精神神経系:(3%以上)頭痛、(0.1〜3%未満)めまい、多汗、神経過敏、傾眠、不眠、しびれ感、(0.1%未満)嗄声、不安、健忘、(頻度不明)昏迷、片頭痛。
10). 循環器:(0.1〜3%未満)動悸、浮腫、(0.1%未満)四肢冷感、血圧上昇。
11). 呼吸器:(0.1〜3%未満)鼻炎、(0.1%未満)鼻出血、呼吸困難、(頻度不明)咽頭痛、喘息様症状。
12). 血液:(0.1%未満)貧血。
13). その他:(0.1〜3%未満)体重増加、疲労、倦怠、トリグリセライド上昇、耳鳴、(0.1%未満)咳、耐糖能悪化、体重減少、悪寒、発熱、コレステロール上昇、脱力感、味覚異常・嗅覚異常、(頻度不明)甲状腺腫大、下垂体腺腫、難聴。
承認時までの調査及び市販後の使用成績調査結果を含む。
2.1. 診断のつかない異常性器出血のある患者[類似疾患(悪性腫瘍など)のおそれがある]〔8.1参照〕。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者〔7.2、9.5妊婦の項参照〕。
2.3. 授乳期の患者〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.4. 本剤の成分又は他のGnRH誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍など)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること〔2.1参照〕。
8.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉本剤及び他のGnRH誘導体製剤の長期投与により、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、GnRH誘導体製剤をやむを得ず6ヶ月を超えて投与する場合や、再投与が必要な場合には可能な限り骨塩量の検査を行い、骨塩量の変動に留意しながら慎重に投与すること〔7.1参照〕。
8.3. 〈中枢性思春期早発症〉治療中は定期的にGnRHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合、あるいは血中性ステロイドが抑制されない場合には速やかに皮下注射に切り替えること。
8.4. 〈生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで使用すること。生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止の場合、本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。
8.5. 〈生殖補助医療における卵胞成熟、生殖補助医療における早発排卵の防止〉本剤を用いた不妊治療により卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、患者に対しては、自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)や急激な体重増加が認められた場合には直ちに医師等に相談するようあらかじめ説明すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. うつ病又はうつ状態の患者並びにそれらの既往歴のある患者:更年期障害様のうつ症状があらわれるおそれがある〔11.1.2参照〕。
9.1.2. 粘膜下筋腫のある患者:出血症状の増悪、あるいは大量出血のおそれがある。
9.1.3. 高血圧症の患者:血圧を上昇させるおそれがあるので患者の血圧に注意すること。
9.1.4. 糖尿病の患者:耐糖能が悪化するおそれがあるので患者の血糖値に注意すること〔11.1.9参照〕。
9.1.5. 脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者:血管病変が進行し、これらの疾患が増悪することがある。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:肝機能が悪化するおそれがある〔11.1.8参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 性ホルモン製剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す。
従って、性ホルモンの投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。
2). 糖尿病薬(インスリン製剤、グリベンクラミド等)〔11.1.9参照〕[糖尿病薬の作用を減弱するおそれがある(機序は不明であるが、本剤は耐糖能を悪化させることがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(他のGnRH誘導体による流産の報告があり、また、妊娠状態の継続ができないおそれがある)〔2.2、7.2参照〕。
(授乳婦)
投与しないこと(動物実験で母乳への移行が認められている)〔2.3参照〕。
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
投与前には吸収を安定にするため鼻をかむ等の注意をすること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ブセレリン酢酸塩の徐放性製剤を、ラットに6ヶ月間皮下投与した実験で、下垂体腺腫が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
(スプレキュア点鼻液0.15%の使い方)
1. プラスチックケースから噴霧器を取り出し、上部白キャップをはずす。
次に台座をしっかりおさえて下部キャップをはずす。
2. 薬液瓶のふたを取り、噴霧器を取りつける。薬液がもれないように、しっかりとしめる。
3. 添付文書の図のように指で支えて、可動部が止まるまで強く押し、この操作を数回くり返して薬液が霧状に噴射されることを確認する。
(2回目以降の噴霧時には、この操作は必要ない)。
4. 添付文書の図のように、やや下を向き鼻腔に噴霧器を奥まで垂直に入れ、鼻から息を吸いこみながら、可動部が止まるまで一気に噴霧する。
左右とも手早く同様の操作を行った後、すみやかに頭を軽く後ろに傾け薬剤が鼻の奥まで広く行き渡るよう数十秒間、鼻から静かに呼吸する。
5. 点鼻後は噴霧器をティッシュ等で拭きとり、清潔に保つようにする。
使用後は、噴霧器が薬液瓶に固定され、しっかりと閉まっていることを確認の上、ケースに入れて保管する。
・ 直射日光を避け、室温で保管する。
・ 小児の手の届かない所に保管する。
使用時の注意点:
噴霧の際に上部白キャップをひねりながらはずすと、徐々に噴霧器がゆるんでくる事がある。上部白キャップをはずした時には、必ず噴霧器が薬液瓶にしっかりと固定されていることを確認する。
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