薬剤情報
後発品
薬効分類抗ヘルペスウイルス薬
一般名ビダラビン300mg注射用
薬価5996
メーカー富士製薬
最終更新
2019年08月改訂(第9版)

用法・用量

本剤は、通常、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液を用いて用時溶解し、輸液500mLあたり2〜4時間かけて点滴静注する。

1.単純ヘルペス脳炎の場合:ビダラビンとして、通常1日10〜15mg/kg、10日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。

2.免疫抑制患者における帯状疱疹の場合:ビダラビンとして、通常1日5〜10mg/kg、5日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。

用法・用量(補足)

<薬液の調製法>

輸液(5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液)約10mLを本品1バイアル中に加えて、約15秒間振り混ぜ懸濁させ、この懸濁液をもとの輸液に戻し、40℃以上で約5分間保ち、完全に溶解させる。通常、輸液500mLあたり本品1バイアルを溶解して用いる。薬液の調製は次の操作で行う。

1).500mLの輸液瓶を湯浴で40℃以上に加温する。

2).輸液瓶より輸液約10mLを取り、本品1バイアルに注入し、約15秒間よく振り混ぜ、本品の懸濁液を調製する。

3).本品の懸濁液を輸液瓶に戻し、約5分間40℃以上に保ち、時々振り混ぜながら本品の溶解液を調製する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.帯状疱疹患者に投与する場合には、可能な限り早期(発症から5日以内)に投与を開始することが望ましい。

2.投与に際しては加熱溶解した薬液温度を体温まで下げて用いる。

3.薬液の調製に際しては、「適用上の注意」の項2.に記載されている点に留意する。

なお、本剤の溶解法については、「溶解方法説明書」を参照する。

効能・効果

単純ヘルペス脳炎、免疫抑制患者における帯状疱疹。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).精神神経障害:精神神経障害(振戦、四肢のしびれ、痙攣、意識障害、幻覚、錯乱、一過性精神障害等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

2).骨髄機能抑制:骨髄機能抑制(赤血球数減少、白血球数減少、血小板数減少及びヘモグロビン低下、ヘマトクリット値低下)が現れることがあるので、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

3).ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので観察を十分に行い、血圧低下、胸内苦悶、脈拍異常、呼吸困難、悪心・嘔吐、発疹等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。

1).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等。

2).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇等。

3).精神神経系:(頻度不明)頭痛・頭重感、不眠、眩暈等。

4).過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。

5).消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、便秘等。

6).全身症状:(頻度不明)発熱、全身倦怠感、疼痛、筋肉痛、体重減少。

7).その他:(頻度不明)注射部位疼痛、性欲減退。

警告

ペントスタチンとの併用により、腎不全・肝不全・神経毒性等の重篤な副作用が発現したとの報告があるので、併用しない。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.ペントスタチン投与中の患者。

慎重投与

1.腎障害のある患者[排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある]。

2.骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制を助長する恐れがある]。

3.膠原病の患者[副作用が現れやすいとの報告がある]。

4.高齢者。

5.乳児・幼児・小児。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.重篤な精神神経系副作用(振戦、しびれ、幻覚、錯乱等)が現れることがあるので観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止する。

2.骨髄機能抑制等の副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

相互作用

1.併用禁忌:ペントスタチン<コホリン>[腎不全・肝不全・神経毒性等の重篤な副作用が発現することがある(ペントスタチンが、ビダラビンの代謝に関与するADA(アデノシンデアミナーゼ)酵素の阻害作用を有するため、ビダラビンの血中濃度が高まることによると考えられる)]。

2.併用注意:

1).キサンチンオキシダーゼ阻害作用を有する薬剤(アロプリノール、フェブキソスタット)[精神神経障害・骨髄機能抑制等のビダラビンの副作用を増強する恐れがある(これらの薬剤が、ビダラビンの主代謝物であるAra−Hxの代謝に関与するキサンチンオキシダーゼの阻害作用を有するため、Ara−Hxの血中濃度が高まることによると考えられる)]。

2).エラペグアデマーゼ<遺伝子組換え>[エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)がビダラビンの作用に影響を及ぼす恐れがある(エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)のADA活性により、ビダラビンが代謝される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続する恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている]。

2.授乳中の女性には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

乳・幼・小児に対しては必要最小限の使用にとどめるなど、慎重に投与する。特に、新生児、低出生体重児に対する安全性は確立していないので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

過量投与

本剤の長期投与、大量投与により、精神神経障害(振戦、しびれ、錯乱等)が発現しやすくなることが示唆されている。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.投与経路:本剤は低溶解性で吸収が不良なため、筋肉内及び皮下への投与は行わない。

2.調製時:本剤は通常、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液に溶解して用いることが望ましいが、次記の点に留意する。

1).患者の状態により5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液以外の輸液を用いる場合には、結晶の析出に十分注意する。

2).輸液500mLあたり本剤2バイアルを溶解する場合には、結晶の析出に十分注意する。

3).調製した輸液と他剤<5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液以外>との混注は本剤が析出する恐れがあるので、可能な限り避ける。

4).結晶析出の有無を確認できない脂質等を含む輸液は用いない。

5).本剤は用時調製する(調製後、長時間放置すると結晶が析出することがあるので、溶解後は速やかに使用する)。

3.投与時:本剤を点滴静注する際は大量の輸液を用いることから、脳圧亢進等の危険な状態を招く恐れもあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与することが望ましい。

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、なりゆき湿度、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ビダラビン点滴静注用300mg「F」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

ビダラビン点滴静注用300mg「F」
ビダラビン点滴静注用300mg「F」

ビダラビン点滴静注用300mg「F」

抗ヘルペスウイルス薬
2019年08月改訂(第9版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗ヘルペスウイルス薬
一般名ビダラビン300mg注射用
薬価5996
メーカー富士製薬
最終更新
2019年08月改訂(第9版)

用法・用量

本剤は、通常、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液を用いて用時溶解し、輸液500mLあたり2〜4時間かけて点滴静注する。

1.単純ヘルペス脳炎の場合:ビダラビンとして、通常1日10〜15mg/kg、10日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。

2.免疫抑制患者における帯状疱疹の場合:ビダラビンとして、通常1日5〜10mg/kg、5日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。

用法・用量(補足)

<薬液の調製法>

輸液(5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液)約10mLを本品1バイアル中に加えて、約15秒間振り混ぜ懸濁させ、この懸濁液をもとの輸液に戻し、40℃以上で約5分間保ち、完全に溶解させる。通常、輸液500mLあたり本品1バイアルを溶解して用いる。薬液の調製は次の操作で行う。

1).500mLの輸液瓶を湯浴で40℃以上に加温する。

2).輸液瓶より輸液約10mLを取り、本品1バイアルに注入し、約15秒間よく振り混ぜ、本品の懸濁液を調製する。

3).本品の懸濁液を輸液瓶に戻し、約5分間40℃以上に保ち、時々振り混ぜながら本品の溶解液を調製する。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.帯状疱疹患者に投与する場合には、可能な限り早期(発症から5日以内)に投与を開始することが望ましい。

2.投与に際しては加熱溶解した薬液温度を体温まで下げて用いる。

3.薬液の調製に際しては、「適用上の注意」の項2.に記載されている点に留意する。

なお、本剤の溶解法については、「溶解方法説明書」を参照する。

効能・効果

単純ヘルペス脳炎、免疫抑制患者における帯状疱疹。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).精神神経障害:精神神経障害(振戦、四肢のしびれ、痙攣、意識障害、幻覚、錯乱、一過性精神障害等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

2).骨髄機能抑制:骨髄機能抑制(赤血球数減少、白血球数減少、血小板数減少及びヘモグロビン低下、ヘマトクリット値低下)が現れることがあるので、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

3).ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので観察を十分に行い、血圧低下、胸内苦悶、脈拍異常、呼吸困難、悪心・嘔吐、発疹等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。

1).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等。

2).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇等。

3).精神神経系:(頻度不明)頭痛・頭重感、不眠、眩暈等。

4).過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。

5).消化器:(頻度不明)食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、便秘等。

6).全身症状:(頻度不明)発熱、全身倦怠感、疼痛、筋肉痛、体重減少。

7).その他:(頻度不明)注射部位疼痛、性欲減退。

警告

ペントスタチンとの併用により、腎不全・肝不全・神経毒性等の重篤な副作用が発現したとの報告があるので、併用しない。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.ペントスタチン投与中の患者。

慎重投与

1.腎障害のある患者[排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある]。

2.骨髄機能抑制のある患者[骨髄機能抑制を助長する恐れがある]。

3.膠原病の患者[副作用が現れやすいとの報告がある]。

4.高齢者。

5.乳児・幼児・小児。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.重篤な精神神経系副作用(振戦、しびれ、幻覚、錯乱等)が現れることがあるので観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止する。

2.骨髄機能抑制等の副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

相互作用

1.併用禁忌:ペントスタチン<コホリン>[腎不全・肝不全・神経毒性等の重篤な副作用が発現することがある(ペントスタチンが、ビダラビンの代謝に関与するADA(アデノシンデアミナーゼ)酵素の阻害作用を有するため、ビダラビンの血中濃度が高まることによると考えられる)]。

2.併用注意:

1).キサンチンオキシダーゼ阻害作用を有する薬剤(アロプリノール、フェブキソスタット)[精神神経障害・骨髄機能抑制等のビダラビンの副作用を増強する恐れがある(これらの薬剤が、ビダラビンの主代謝物であるAra−Hxの代謝に関与するキサンチンオキシダーゼの阻害作用を有するため、Ara−Hxの血中濃度が高まることによると考えられる)]。

2).エラペグアデマーゼ<遺伝子組換え>[エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)がビダラビンの作用に影響を及ぼす恐れがある(エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)のADA活性により、ビダラビンが代謝される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続する恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている]。

2.授乳中の女性には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

乳・幼・小児に対しては必要最小限の使用にとどめるなど、慎重に投与する。特に、新生児、低出生体重児に対する安全性は確立していないので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

過量投与

本剤の長期投与、大量投与により、精神神経障害(振戦、しびれ、錯乱等)が発現しやすくなることが示唆されている。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.投与経路:本剤は低溶解性で吸収が不良なため、筋肉内及び皮下への投与は行わない。

2.調製時:本剤は通常、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液に溶解して用いることが望ましいが、次記の点に留意する。

1).患者の状態により5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液以外の輸液を用いる場合には、結晶の析出に十分注意する。

2).輸液500mLあたり本剤2バイアルを溶解する場合には、結晶の析出に十分注意する。

3).調製した輸液と他剤<5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液以外>との混注は本剤が析出する恐れがあるので、可能な限り避ける。

4).結晶析出の有無を確認できない脂質等を含む輸液は用いない。

5).本剤は用時調製する(調製後、長時間放置すると結晶が析出することがあるので、溶解後は速やかに使用する)。

3.投与時:本剤を点滴静注する際は大量の輸液を用いることから、脳圧亢進等の危険な状態を招く恐れもあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与することが望ましい。

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、なりゆき湿度、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、ビダラビン点滴静注用300mg「F」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

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