薬剤情報
後発品
薬効分類有機リン系殺虫剤/副交感神経刺激薬解毒薬 鎮痙薬 > 抗コリン薬
一般名アトロピン硫酸塩注射液
薬価95
メーカーニプロESファーマ
最終更新2023年10月改訂(第2版)

用法・用量

〈胃・十二指腸潰瘍における分泌並びに運動亢進、胃腸の痙攣性疼痛、痙攣性便秘、胆管・尿管の疝痛、副交感神経興奮剤の中毒、迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害、その他の徐脈及び房室伝導障害、麻酔前投薬〉

アトロピン硫酸塩水和物として、通常成人0.5mgを皮下又は筋肉内に注射する。場合により静脈内に注射することもできる。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

〈有機燐系殺虫剤中毒〉

症状により次のように用いる。

軽症:アトロピン硫酸塩水和物として、0.5〜1mgを皮下注射するか、又は0.5〜1mgを経口投与する。

中等症:アトロピン硫酸塩水和物として、1〜2mgを皮下・筋肉内又は静脈内に注射する。必要があれば、その後20〜30分ごとに繰り返し注射する。

重症:初回、アトロピン硫酸塩水和物として、2〜4mgを静脈内に注射し、その後症状に応じてアトロピン飽和の徴候が認められるまで繰り返し注射を行う。

〈ECTの前投与〉

アトロピン硫酸塩水和物として、通常成人1回0.5mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

効能・効果

胃潰瘍・十二指腸潰瘍における分泌亢進並びに運動亢進、胃腸痙攣性疼痛、痙攣性便秘、胆管疝痛・尿管疝痛、有機燐系殺虫剤中毒・副交感神経興奮剤中毒、迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害、その他の徐脈及び房室伝導障害、麻酔前投薬、ECTの前投与。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):頻脈、全身潮紅、発汗、顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 眼:(頻度不明)散瞳、視調節障害、緑内障。

2). 消化器:(頻度不明)口渇、悪心、嘔吐、嚥下障害、便秘。

3). 泌尿器:(頻度不明)排尿障害。

4). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、頭重感、記銘障害。

5). 呼吸・循環器:(頻度不明)心悸亢進、呼吸障害。

6). 過敏症:(頻度不明)発疹。

7). その他:(頻度不明)顔面潮紅。

禁忌

2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。

2.2. 前立腺肥大による排尿障害のある患者[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により、排尿困難を悪化させるおそれがある]。

2.3. 麻痺性イレウスの患者[抗コリン作用により消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。

2.4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

視調節障害、散瞳等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないなど注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 前立腺肥大<排尿障害を除く>のある患者:抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により、排尿困難を悪化させるおそれがある。

9.1.2. うっ血性心不全のある患者:抗コリン作用により、心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。

9.1.3. 重篤な心疾患のある患者:心筋梗塞に併発する徐脈、心筋梗塞に併発する房室伝導障害には、アトロピンはときに過度の迷走神経遮断効果として心室頻脈、心室細動を起こすことがある。

9.1.4. 潰瘍性大腸炎の患者:中毒性巨大結腸があらわれることがある。

9.1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:抗コリン作用により、頻脈、体温上昇等の交感神経興奮様症状増強するおそれがある。

9.1.6. 高温環境にある患者:抗コリン作用により発汗抑制が起こり、体温調節が困難になるおそれがある。

9.1.7. 開放隅角緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、イソニアジド、抗ヒスタミン剤)[抗コリン作用<口渇・便秘・麻痺性イレウス・尿閉等>が増強することがあるので、併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(相加的に作用(抗コリン作用)を増強させる)]。

2). MAO阻害剤[本剤の作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う(MAO阻害剤は抗コリン作用を増強させる)]。

3). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)[ジギタリス中毒<嘔気・嘔吐・めまい・徐脈・不整脈等>があらわれることがあるので、定期的にジギタリス中毒の有無、心電図検査を行い、必要に応じてジギタリス製剤の血中濃度を測定し、異常が認められた場合には、ジギタリス製剤の減量若しくは投与を中止する(ジギタリス製剤の血中濃度を上昇させる)]。

4). プラリドキシムヨウ化メチル(PAM)[混注により本剤の薬効発現が遅延することがあるので、併用する場合には、混注を避け定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(プラリドキシムヨウ化メチルの局所血管収縮作用が本剤の組織移行を遅らせる)]。

高齢者

慎重に投与すること(抗コリン作用による緑内障、記銘障害、口渇、排尿困難、便秘等があらわれやすい)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(胎児に頻脈等を起こすことがある)。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(新生児に頻脈等を起こすことがあり、また、乳汁分泌抑制されることがある)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、頻脈、心悸亢進、口渇、散瞳、近接視困難、嚥下困難、頭痛、熱感、排尿障害、腸蠕動減弱、不安、興奮、せん妄等を起こすことがある。

13.2. 処置

過量投与時、重度抗コリン症状には、コリンエステラーゼ阻害薬ネオスチグミンの0.5〜1mgを筋注する(必要に応じて2、3時間ごとに繰り返す)。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 皮下・筋肉内注射時

皮下・筋肉内注射時、皮膚壊死・筋肉壊死、筋肉障害等があらわれることがあるので、皮下、筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に留意すること。

・ 皮下・筋肉内注射時神経走行部位を避けるように注意して注射すること。

・ 皮下・筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。

なお、小児等には皮下・筋肉内注射を連用しないことが望ましい。

・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

アトロピン硫酸塩注0.5mg「タナベ」
アトロピン硫酸塩注0.5mg「タナベ」

アトロピン硫酸塩注0.5mg「タナベ」

有機リン系殺虫剤/副交感神経刺激薬解毒薬 鎮痙薬 > 抗コリン薬
2023年10月改訂(第2版)
薬剤情報
後発品
薬効分類有機リン系殺虫剤/副交感神経刺激薬解毒薬 鎮痙薬 > 抗コリン薬
一般名アトロピン硫酸塩注射液
薬価95
メーカーニプロESファーマ
最終更新2023年10月改訂(第2版)

用法・用量

〈胃・十二指腸潰瘍における分泌並びに運動亢進、胃腸の痙攣性疼痛、痙攣性便秘、胆管・尿管の疝痛、副交感神経興奮剤の中毒、迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害、その他の徐脈及び房室伝導障害、麻酔前投薬〉

アトロピン硫酸塩水和物として、通常成人0.5mgを皮下又は筋肉内に注射する。場合により静脈内に注射することもできる。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

〈有機燐系殺虫剤中毒〉

症状により次のように用いる。

軽症:アトロピン硫酸塩水和物として、0.5〜1mgを皮下注射するか、又は0.5〜1mgを経口投与する。

中等症:アトロピン硫酸塩水和物として、1〜2mgを皮下・筋肉内又は静脈内に注射する。必要があれば、その後20〜30分ごとに繰り返し注射する。

重症:初回、アトロピン硫酸塩水和物として、2〜4mgを静脈内に注射し、その後症状に応じてアトロピン飽和の徴候が認められるまで繰り返し注射を行う。

〈ECTの前投与〉

アトロピン硫酸塩水和物として、通常成人1回0.5mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

効能・効果

胃潰瘍・十二指腸潰瘍における分泌亢進並びに運動亢進、胃腸痙攣性疼痛、痙攣性便秘、胆管疝痛・尿管疝痛、有機燐系殺虫剤中毒・副交感神経興奮剤中毒、迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害、その他の徐脈及び房室伝導障害、麻酔前投薬、ECTの前投与。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(頻度不明):頻脈、全身潮紅、発汗、顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 眼:(頻度不明)散瞳、視調節障害、緑内障。

2). 消化器:(頻度不明)口渇、悪心、嘔吐、嚥下障害、便秘。

3). 泌尿器:(頻度不明)排尿障害。

4). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、頭重感、記銘障害。

5). 呼吸・循環器:(頻度不明)心悸亢進、呼吸障害。

6). 過敏症:(頻度不明)発疹。

7). その他:(頻度不明)顔面潮紅。

禁忌

2.1. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。

2.2. 前立腺肥大による排尿障害のある患者[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により、排尿困難を悪化させるおそれがある]。

2.3. 麻痺性イレウスの患者[抗コリン作用により消化管運動を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。

2.4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

視調節障害、散瞳等を起こすことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないなど注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 前立腺肥大<排尿障害を除く>のある患者:抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により、排尿困難を悪化させるおそれがある。

9.1.2. うっ血性心不全のある患者:抗コリン作用により、心拍数が増加し、心臓に過負荷をかけることがあるため、症状を悪化させるおそれがある。

9.1.3. 重篤な心疾患のある患者:心筋梗塞に併発する徐脈、心筋梗塞に併発する房室伝導障害には、アトロピンはときに過度の迷走神経遮断効果として心室頻脈、心室細動を起こすことがある。

9.1.4. 潰瘍性大腸炎の患者:中毒性巨大結腸があらわれることがある。

9.1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:抗コリン作用により、頻脈、体温上昇等の交感神経興奮様症状増強するおそれがある。

9.1.6. 高温環境にある患者:抗コリン作用により発汗抑制が起こり、体温調節が困難になるおそれがある。

9.1.7. 開放隅角緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、フェノチアジン系薬剤、イソニアジド、抗ヒスタミン剤)[抗コリン作用<口渇・便秘・麻痺性イレウス・尿閉等>が増強することがあるので、併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(相加的に作用(抗コリン作用)を増強させる)]。

2). MAO阻害剤[本剤の作用が増強することがあるので、異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う(MAO阻害剤は抗コリン作用を増強させる)]。

3). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)[ジギタリス中毒<嘔気・嘔吐・めまい・徐脈・不整脈等>があらわれることがあるので、定期的にジギタリス中毒の有無、心電図検査を行い、必要に応じてジギタリス製剤の血中濃度を測定し、異常が認められた場合には、ジギタリス製剤の減量若しくは投与を中止する(ジギタリス製剤の血中濃度を上昇させる)]。

4). プラリドキシムヨウ化メチル(PAM)[混注により本剤の薬効発現が遅延することがあるので、併用する場合には、混注を避け定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する(プラリドキシムヨウ化メチルの局所血管収縮作用が本剤の組織移行を遅らせる)]。

高齢者

慎重に投与すること(抗コリン作用による緑内障、記銘障害、口渇、排尿困難、便秘等があらわれやすい)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(胎児に頻脈等を起こすことがある)。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(新生児に頻脈等を起こすことがあり、また、乳汁分泌抑制されることがある)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、頻脈、心悸亢進、口渇、散瞳、近接視困難、嚥下困難、頭痛、熱感、排尿障害、腸蠕動減弱、不安、興奮、せん妄等を起こすことがある。

13.2. 処置

過量投与時、重度抗コリン症状には、コリンエステラーゼ阻害薬ネオスチグミンの0.5〜1mgを筋注する(必要に応じて2、3時間ごとに繰り返す)。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 皮下・筋肉内注射時

皮下・筋肉内注射時、皮膚壊死・筋肉壊死、筋肉障害等があらわれることがあるので、皮下、筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に留意すること。

・ 皮下・筋肉内注射時神経走行部位を避けるように注意して注射すること。

・ 皮下・筋肉内注射時、繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。

なお、小児等には皮下・筋肉内注射を連用しないことが望ましい。

・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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