薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 抗エストロゲン薬 |
一般名 | フルベストラントキット |
薬価 | 38401円 |
メーカー | アストラゼネカ |
最終更新 | 2024年03月改訂(第3版) 添付文書のPDFはこちら |
通常、成人には本剤2筒(フルベストラントとして500mg含有)を、初回、2週後、4週後、その後4週ごとに1回、左右の臀部に1筒ずつ筋肉内投与する。なお、閉経前乳癌に対しては、LH−RHアゴニスト投与下で他の抗悪性腫瘍剤と併用すること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1回の投与で本剤2筒を一側の臀部に投与しないこと。
7.2. 硬結に至ることがあるので、注射部位を毎回変更するなど十分注意して投与すること〔11.2参照〕。
7.3. 併用する他の抗悪性腫瘍剤については、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で選択すること〔17.1.4、17.1.5参照〕。
乳癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しないこと。
5.2. 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 臨床試験に組み入れられた患者のHER2の発現状況等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.3−17.1.5参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 肝機能障害(4.2%):AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.2. 血栓塞栓症(0.7%):肺塞栓症(0.4%)、深部静脈血栓症(0.4%)、血栓性静脈炎(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.3. 注射部位壊死、注射部位潰瘍(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 注射部位:(10%以上)注射部位反応(硬結、疼痛、出血、血腫、膿瘍等)、(頻度不明)坐骨神経痛。
2). 消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、(1%未満)おくび、便秘、消化不良、嘔吐、(頻度不明)鼓腸放屁、腹部膨満、嚥下障害、流涎過多、腹痛。
3). 精神神経系:(1〜10%未満)頭痛、めまい、感覚異常、不眠症、(1%未満)適応障害、気分変調。
4). 血管障害:(10%以上)ほてり、(頻度不明)血腫。
5). 循環器:(1%未満)高血圧、(頻度不明)狭心症。
6). 筋骨格系:(1〜10%未満)背部痛、筋肉痛、関節痛、筋骨格痛、骨痛、(1%未満)筋骨格硬直、筋力低下、骨粗鬆症、(頻度不明)骨折、重感。
7). 皮膚:(1〜10%未満)発疹、皮膚そう痒症、脱毛症、(1%未満)多汗症、(頻度不明)爪痛。
8). 過敏症:(1〜10%未満)過敏反応(蕁麻疹等)。
9). 全身:(1〜10%未満)無力症、浮腫、(1%未満)発熱。
10). 呼吸器:(1%未満)呼吸困難、(頻度不明)咳嗽、鼻出血、間質性肺疾患。
11). 代謝及び栄養障害:(1〜10%未満)食欲不振、(1%未満)高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、(頻度不明)高血糖。
12). 生殖器:(1%未満)卵巣腫大、乳房不快感、腟出血、(頻度不明)乳房痛、外陰腟そう痒症。
13). 血液:(1%未満)貧血、血小板数減少。
14). その他:(1%未満)白内障、耳不快感、(頻度不明)尿路感染、インフルエンザ様疾患、インフルエンザ、腋窩痛、非心臓性胸痛、眼乾燥、腟感染、胆石症。
国内第1/2相試験及び内分泌療法未治療の閉経後乳癌患者を対象とした国際共同第3相試験の合算により算出した。
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 授乳婦〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤の特性ならびに使用経験がないことを考慮して、LH−RHアゴニスト投与下での他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を除き閉経前患者への使用は避けること。
8.2. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度の腎機能障害のある患者:重度腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝機能障害のある患者:血中濃度が上昇するおそれがある。なお、Child−Pugh分類クラスCの肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2年間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット及びウサギ)において、胎仔着床後死亡率高値、胎仔体重低値及び胎仔骨格異常、母動物において妊娠維持障害及び分娩障害等の生殖毒性が認められている)〔2.1、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
授乳婦には投与しないこと(動物実験(ラット)において乳汁移行が認められており、母体の乳汁中薬物濃度が血漿中濃度よりも高く検出されている、また、動物実験(ラット)で授乳期に本剤を投与した場合、出生仔生存率低値等が認められている)〔2.2参照〕。
本剤は構造的にエストラジオールと類似しており、抗体を用いたエストラジオールの測定に干渉するおそれがあり、見かけ上、エストラジオールの測定値が高値を示すことがあるので注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 本剤の使用方法:本剤はディスポーザブル注射針刺との接続を適切に実施するために、使用前に末尾掲載の「使用時の注意」を確認すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 筋肉内注射にのみ使用すること。
14.2.2. 1回の投与でシリンジ内の全量を投与すること。
14.2.3. 注射は、1−2分かけて緩徐に行うことが望ましい。
14.2.4. 坐骨神経等の重要な神経に近接する臀部背側にやむを得ず投与する場合は、神経の損傷に注意すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 凍結を避けて保存すること。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.3. 本剤は無菌製剤であるため、使用時まで開封しないこと。
20.4. シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
20.5. シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
20.6. 開封後は直ちに使用し、残液は廃棄すること。また、シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
20.7. 火気に近づけないこと。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ラットの2年間筋肉内投与がん原性試験で、卵巣良性顆粒膜細胞腫の発生増加が10mg/body/回(15日ごと)群において認められた。マウスの2年間経口投与がん原性試験では、卵巣性索間質腫瘍(卵巣良性性索間質腫瘍及び卵巣悪性性索間質腫瘍)の発生増加が150及び500mg/kg/日投与群において認められた。
(保管上の注意)
2〜8℃にて保存。
(使用時の注意)
1. ケースからシリンジ本体を取り出す。
注意:プランジャーを持って引き出さないこと[ラバープランジャーが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある]。
2. シリンジを立てた状態にしてルアーコネクター部分を持ち、もう一方の手で、ルアーコネクターについた白色のキャップを折るようにして前後に動かし(添付文書の図1参照)、取り外せる状態にした後、ゴム製チップキャップとともに外す(添付文書の図2参照)[薬液が飛び散るおそれがある]。
注意:キャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
3. シリンジを立てた状態のまま、注射針に接続し、シリンジ内の空気を除去後、薬液を注入する。
注意:プランジャーは回さないこと[外れるおそれがある]。
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 抗エストロゲン薬 |
一般名 | フルベストラントキット |
薬価 | 38401円 |
メーカー | アストラゼネカ |
最終更新 | 2024年03月改訂(第3版) 添付文書のPDFはこちら |
通常、成人には本剤2筒(フルベストラントとして500mg含有)を、初回、2週後、4週後、その後4週ごとに1回、左右の臀部に1筒ずつ筋肉内投与する。なお、閉経前乳癌に対しては、LH−RHアゴニスト投与下で他の抗悪性腫瘍剤と併用すること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1回の投与で本剤2筒を一側の臀部に投与しないこと。
7.2. 硬結に至ることがあるので、注射部位を毎回変更するなど十分注意して投与すること〔11.2参照〕。
7.3. 併用する他の抗悪性腫瘍剤については、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で選択すること〔17.1.4、17.1.5参照〕。
乳癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しないこと。
5.2. 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 臨床試験に組み入れられた患者のHER2の発現状況等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.3−17.1.5参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 肝機能障害(4.2%):AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.2. 血栓塞栓症(0.7%):肺塞栓症(0.4%)、深部静脈血栓症(0.4%)、血栓性静脈炎(頻度不明)等があらわれることがある。
11.1.3. 注射部位壊死、注射部位潰瘍(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 注射部位:(10%以上)注射部位反応(硬結、疼痛、出血、血腫、膿瘍等)、(頻度不明)坐骨神経痛。
2). 消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、(1%未満)おくび、便秘、消化不良、嘔吐、(頻度不明)鼓腸放屁、腹部膨満、嚥下障害、流涎過多、腹痛。
3). 精神神経系:(1〜10%未満)頭痛、めまい、感覚異常、不眠症、(1%未満)適応障害、気分変調。
4). 血管障害:(10%以上)ほてり、(頻度不明)血腫。
5). 循環器:(1%未満)高血圧、(頻度不明)狭心症。
6). 筋骨格系:(1〜10%未満)背部痛、筋肉痛、関節痛、筋骨格痛、骨痛、(1%未満)筋骨格硬直、筋力低下、骨粗鬆症、(頻度不明)骨折、重感。
7). 皮膚:(1〜10%未満)発疹、皮膚そう痒症、脱毛症、(1%未満)多汗症、(頻度不明)爪痛。
8). 過敏症:(1〜10%未満)過敏反応(蕁麻疹等)。
9). 全身:(1〜10%未満)無力症、浮腫、(1%未満)発熱。
10). 呼吸器:(1%未満)呼吸困難、(頻度不明)咳嗽、鼻出血、間質性肺疾患。
11). 代謝及び栄養障害:(1〜10%未満)食欲不振、(1%未満)高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、(頻度不明)高血糖。
12). 生殖器:(1%未満)卵巣腫大、乳房不快感、腟出血、(頻度不明)乳房痛、外陰腟そう痒症。
13). 血液:(1%未満)貧血、血小板数減少。
14). その他:(1%未満)白内障、耳不快感、(頻度不明)尿路感染、インフルエンザ様疾患、インフルエンザ、腋窩痛、非心臓性胸痛、眼乾燥、腟感染、胆石症。
国内第1/2相試験及び内分泌療法未治療の閉経後乳癌患者を対象とした国際共同第3相試験の合算により算出した。
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 授乳婦〔9.6授乳婦の項参照〕。
2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤の特性ならびに使用経験がないことを考慮して、LH−RHアゴニスト投与下での他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を除き閉経前患者への使用は避けること。
8.2. 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度の腎機能障害のある患者:重度腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 肝機能障害のある患者:血中濃度が上昇するおそれがある。なお、Child−Pugh分類クラスCの肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2年間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット及びウサギ)において、胎仔着床後死亡率高値、胎仔体重低値及び胎仔骨格異常、母動物において妊娠維持障害及び分娩障害等の生殖毒性が認められている)〔2.1、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
授乳婦には投与しないこと(動物実験(ラット)において乳汁移行が認められており、母体の乳汁中薬物濃度が血漿中濃度よりも高く検出されている、また、動物実験(ラット)で授乳期に本剤を投与した場合、出生仔生存率低値等が認められている)〔2.2参照〕。
本剤は構造的にエストラジオールと類似しており、抗体を用いたエストラジオールの測定に干渉するおそれがあり、見かけ上、エストラジオールの測定値が高値を示すことがあるので注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 本剤の使用方法:本剤はディスポーザブル注射針刺との接続を適切に実施するために、使用前に末尾掲載の「使用時の注意」を確認すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 筋肉内注射にのみ使用すること。
14.2.2. 1回の投与でシリンジ内の全量を投与すること。
14.2.3. 注射は、1−2分かけて緩徐に行うことが望ましい。
14.2.4. 坐骨神経等の重要な神経に近接する臀部背側にやむを得ず投与する場合は、神経の損傷に注意すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 凍結を避けて保存すること。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存すること。
20.3. 本剤は無菌製剤であるため、使用時まで開封しないこと。
20.4. シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
20.5. シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
20.6. 開封後は直ちに使用し、残液は廃棄すること。また、シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
20.7. 火気に近づけないこと。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ラットの2年間筋肉内投与がん原性試験で、卵巣良性顆粒膜細胞腫の発生増加が10mg/body/回(15日ごと)群において認められた。マウスの2年間経口投与がん原性試験では、卵巣性索間質腫瘍(卵巣良性性索間質腫瘍及び卵巣悪性性索間質腫瘍)の発生増加が150及び500mg/kg/日投与群において認められた。
(保管上の注意)
2〜8℃にて保存。
(使用時の注意)
1. ケースからシリンジ本体を取り出す。
注意:プランジャーを持って引き出さないこと[ラバープランジャーが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある]。
2. シリンジを立てた状態にしてルアーコネクター部分を持ち、もう一方の手で、ルアーコネクターについた白色のキャップを折るようにして前後に動かし(添付文書の図1参照)、取り外せる状態にした後、ゴム製チップキャップとともに外す(添付文書の図2参照)[薬液が飛び散るおそれがある]。
注意:キャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
3. シリンジを立てた状態のまま、注射針に接続し、シリンジ内の空気を除去後、薬液を注入する。
注意:プランジャーは回さないこと[外れるおそれがある]。
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