薬効分類 | 止血薬 > ビタミンK2製剤 |
一般名 | メナテトレノン注射液 (2) |
薬価 | 62円 |
メーカー | エーザイ |
最終更新 | 2023年05月改訂(第1版) |
〈胆道閉塞・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、分娩時出血、クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症〉
通常、成人には1日1回メナテトレノンとして10〜20mgを静注する。
〈新生児低プロトロンビン血症〉
生後直ちに1回メナテトレノンとして1〜2mgを静注し、また症状に応じて2〜3回反復静注する。
〈クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症〉
メナテトレノンとして1回20mgを静注し、症状、血液凝固能検査結果に応じて1日量40mgまで増量する。
ビタミンK欠乏による次の疾患及び症状:1)胆道閉塞による低プロトロンビン血症・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、2)新生児低プロトロンビン血症、3)分娩時出血、4)クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症、5)クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ビタミンK拮抗作用を有し、低プロトロンビン血症を生じる殺鼠剤として、ワルファリン、フマリン、クマテトラリル、ブロマジオロン、ダイファシノン、クロロファシノン等がある。投与にあたっては抗凝血作用を有する殺鼠剤の中毒であることを血液凝固能検査にて確認すること。
5.2. ビタミンK依存性凝固因子の異常がある場合以外は投与しないこと〔8.1参照〕。
5.3. 経口ビタミンK製剤の効果が期待できない場合にだけ投与を考慮すること。
5.4. 本剤の適用対象となる新生児低プロトロンビン血症は、例えばトロンボテスト値20%以下又はヘパプラスチンテスト値30%以下の症例をいう。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)〔2.1、8.3、8.4、9.1.1、9.1.2、14.2.2参照〕。
11.2. その他の副作用
過敏症:(0.5〜1%未満)発疹。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.3、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.1. 本剤は、ビタミンK欠乏の関与する出血傾向に対し、ビタミンKを補給することにより効果を発揮するものであるので、次の点に注意すること〔5.2参照〕。
・ ビタミンK欠乏の患者以外の止血には無効なので、投与しないこと。
・ 原則として、プロトロンビン時間、トロンボテスト、ヘパプラスチンテストの検査の実施、さらにPIVKA(protein induced by vitamin K absence or antagonist)の証明を行い、ビタミンK依存性凝固因子の異常を確認すること(継続的に投与する場合には、定期的にこれらの検査を実施すること)。
・ 肝硬変等の肝細胞障害を伴う凝固障害には、ビタミンKを補給しても止血には無効なので、投与しないこと。
・ 投与後約3時間を経て効果を発現するので、速効性が期待できないことに留意すること。
8.2. 重篤な出血が見られる場合には、本剤の投与と共に新鮮凍結血漿の輸注等の適切な処置を行うこと。
8.3. 投与に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと〔2.1、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.4. 投与に際しては少量注入後患者の症状をよく観察し、異常が認められた場合には速やかに投与を中止すること〔11.1.1、14.2.2参照〕。
8.5. クマリン系殺鼠剤の中には長時間作用型のものもあるので、一時的に凝固能が戻った場合でも引き続き凝固能検査を実施し、完全に回復するまで投与を継続すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者〔2.1、8.3、11.1.1参照〕。
9.1.2. 薬物過敏症の既往歴のある患者〔2.1、8.3、11.1.1参照〕。
9.1.3. 遺伝性果糖不耐症の患者:本剤の添加剤D−ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
10.2. 併用注意:
クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム)[併用に注意すること(ワルファリンの作用を減弱する)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 点滴静注を行う場合には、日本薬局方生理食塩液又は5%ブドウ糖液で希釈し、単独の点滴ラインで持続投与すること。
14.1.2. 本剤は可溶化剤として精製ダイズレシチンを使用しており、他の薬剤<日本薬局方生理食塩液・5%ブドウ糖液を除く>との配合により可溶化力が低下し配合変化を起こすことがあり、ファイナルフィルターを使用し点滴静注すると、通常より早くフィルターの目詰まりを起こす可能性がある。
14.1.3. 本剤は、血漿増量剤(デキストラン製剤等)、ヘパリン製剤と配合変化を起こすため、配合は避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 点滴静注する場合は、本剤の光分解を防ぐため、遮光カバーを用いるなど十分に注意すること。
14.2.2. 急速に投与するとショック症状があらわれることがあるので、点滴静注が望ましいが、静注する場合は、緩徐に注射すること〔8.4、11.1.1参照〕。
14.2.3. ポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、可塑剤であるDEHP[di−(2−ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)]が製剤中に溶出するおそれがあるので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
(取扱い上の注意)
20.1. 本剤は、保管中の品質の安定性確保のためLPEパック(Light Protect Easy open pack)を使用しているので、LPEパックの状態で保存し、使用直前にLPEパックから取り出すこと(アンプルのままでは、光で分解し、含量が低下する)。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 止血薬 > ビタミンK2製剤 |
一般名 | メナテトレノン注射液 (2) |
薬価 | 62円 |
メーカー | エーザイ |
最終更新 | 2023年05月改訂(第1版) |
〈胆道閉塞・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、分娩時出血、クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症〉
通常、成人には1日1回メナテトレノンとして10〜20mgを静注する。
〈新生児低プロトロンビン血症〉
生後直ちに1回メナテトレノンとして1〜2mgを静注し、また症状に応じて2〜3回反復静注する。
〈クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症〉
メナテトレノンとして1回20mgを静注し、症状、血液凝固能検査結果に応じて1日量40mgまで増量する。
ビタミンK欠乏による次の疾患及び症状:1)胆道閉塞による低プロトロンビン血症・胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、2)新生児低プロトロンビン血症、3)分娩時出血、4)クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロンビン血症、5)クマリン系殺鼠剤中毒時に起こる低プロトロンビン血症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. ビタミンK拮抗作用を有し、低プロトロンビン血症を生じる殺鼠剤として、ワルファリン、フマリン、クマテトラリル、ブロマジオロン、ダイファシノン、クロロファシノン等がある。投与にあたっては抗凝血作用を有する殺鼠剤の中毒であることを血液凝固能検査にて確認すること。
5.2. ビタミンK依存性凝固因子の異常がある場合以外は投与しないこと〔8.1参照〕。
5.3. 経口ビタミンK製剤の効果が期待できない場合にだけ投与を考慮すること。
5.4. 本剤の適用対象となる新生児低プロトロンビン血症は、例えばトロンボテスト値20%以下又はヘパプラスチンテスト値30%以下の症例をいう。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)〔2.1、8.3、8.4、9.1.1、9.1.2、14.2.2参照〕。
11.2. その他の副作用
過敏症:(0.5〜1%未満)発疹。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.3、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.1. 本剤は、ビタミンK欠乏の関与する出血傾向に対し、ビタミンKを補給することにより効果を発揮するものであるので、次の点に注意すること〔5.2参照〕。
・ ビタミンK欠乏の患者以外の止血には無効なので、投与しないこと。
・ 原則として、プロトロンビン時間、トロンボテスト、ヘパプラスチンテストの検査の実施、さらにPIVKA(protein induced by vitamin K absence or antagonist)の証明を行い、ビタミンK依存性凝固因子の異常を確認すること(継続的に投与する場合には、定期的にこれらの検査を実施すること)。
・ 肝硬変等の肝細胞障害を伴う凝固障害には、ビタミンKを補給しても止血には無効なので、投与しないこと。
・ 投与後約3時間を経て効果を発現するので、速効性が期待できないことに留意すること。
8.2. 重篤な出血が見られる場合には、本剤の投与と共に新鮮凍結血漿の輸注等の適切な処置を行うこと。
8.3. 投与に際してはアレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと〔2.1、9.1.1、9.1.2、11.1.1参照〕。
8.4. 投与に際しては少量注入後患者の症状をよく観察し、異常が認められた場合には速やかに投与を中止すること〔11.1.1、14.2.2参照〕。
8.5. クマリン系殺鼠剤の中には長時間作用型のものもあるので、一時的に凝固能が戻った場合でも引き続き凝固能検査を実施し、完全に回復するまで投与を継続すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を持つ患者〔2.1、8.3、11.1.1参照〕。
9.1.2. 薬物過敏症の既往歴のある患者〔2.1、8.3、11.1.1参照〕。
9.1.3. 遺伝性果糖不耐症の患者:本剤の添加剤D−ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
10.2. 併用注意:
クマリン系抗凝血薬(ワルファリンカリウム)[併用に注意すること(ワルファリンの作用を減弱する)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 点滴静注を行う場合には、日本薬局方生理食塩液又は5%ブドウ糖液で希釈し、単独の点滴ラインで持続投与すること。
14.1.2. 本剤は可溶化剤として精製ダイズレシチンを使用しており、他の薬剤<日本薬局方生理食塩液・5%ブドウ糖液を除く>との配合により可溶化力が低下し配合変化を起こすことがあり、ファイナルフィルターを使用し点滴静注すると、通常より早くフィルターの目詰まりを起こす可能性がある。
14.1.3. 本剤は、血漿増量剤(デキストラン製剤等)、ヘパリン製剤と配合変化を起こすため、配合は避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 点滴静注する場合は、本剤の光分解を防ぐため、遮光カバーを用いるなど十分に注意すること。
14.2.2. 急速に投与するとショック症状があらわれることがあるので、点滴静注が望ましいが、静注する場合は、緩徐に注射すること〔8.4、11.1.1参照〕。
14.2.3. ポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、可塑剤であるDEHP[di−(2−ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)]が製剤中に溶出するおそれがあるので、DEHPを含まない輸液セット等を使用することが望ましい。
(取扱い上の注意)
20.1. 本剤は、保管中の品質の安定性確保のためLPEパック(Light Protect Easy open pack)を使用しているので、LPEパックの状態で保存し、使用直前にLPEパックから取り出すこと(アンプルのままでは、光で分解し、含量が低下する)。
(保管上の注意)
室温保存。
薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。
一般名、製品名どちらでも検索可能!
※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。