薬効分類 | 昇圧薬 > αβ刺激薬 |
一般名 | ノルアドレナリン注射液 |
薬価 | 94円 |
メーカー | アルフレッサ ファーマ |
最終更新 | 2024年03月改訂(第1版) |
〈点滴静脈内注射〉
ノルアドレナリンとして、通常、成人1回1mgを250mLの生理食塩液、5%ブドウ糖液、血漿または全血などに溶解して点滴静注する。一般に点滴の速度は1分間につき0.5〜1.0mLであるが、血圧を絶えず観察して適宜調節する。
〈皮下注射〉
ノルアドレナリンとして、通常、成人1回0.1〜1mgを皮下注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧またはショック時の補助治療(心筋梗塞によるショック、敗血症によるショック、アナフィラキシー性ショック、循環血液量低下を伴う急性低血圧ないし循環血液量低下を伴うショック、全身麻酔時の急性低血圧など)。
(効能又は効果に関連する注意)
ショックの緊急治療の原則は換気の確保、輸液及び心拍出量の増加と昇圧である。ショック時の循環動態はショックを起こした原因及び病期によって異なるので、昇圧剤の選択及び使用時期については十分注意すること。また、本剤は血圧下降等の応急処置剤として用いるべき薬剤であり、輸血又は輸液にかわるものではない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 徐脈(頻度不明):徐脈があらわれることがある(この場合は、アトロピンにより容易に回復する)。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(頻度不明)心悸亢進、胸内苦悶、血圧異常上昇、呼吸困難。
2). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、不安、振戦。
3). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐。
4). その他:(頻度不明)羞明、悪寒、鳥肌。
アドレナリン、イソプレナリン等のカテコールアミン製剤投与中の患者〔10.1参照〕。
過度の昇圧反応を起こすことがあり、急性肺水腫、不整脈、心停止等があらわれることがあるので、過量投与にならないよう注意すること(特に感受性の高い患者には過量投与にならないように注意すること)。過度の血圧上昇を生じた場合には、α−遮断薬(フェントラミンメシル酸塩等)を使用すること〔13.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. コカイン中毒の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(コカインは中枢作用、交感神経刺激作用を有するので、本剤の使用により本剤の作用が増強し症状が悪化するおそれがある)。
9.1.2. 心室性頻拍のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(心拍出量・脳血流等が減少するため症状が悪化するおそれがある)。
9.1.3. 高血圧の患者:高血圧を悪化させる。
9.1.4. 動脈硬化症の患者:血圧を上げ、末梢血流量を減少させる。
9.1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:はげしい頭痛、羞明等を伴う著明な血圧上昇がおこることがある。
9.1.6. 心疾患のある患者:心機能に影響を及ぼすおそれがある。
9.1.7. 徐脈のある患者:不整脈を起こすことがある。
10.1. 併用禁忌:
他のカテコールアミン製剤(アドレナリン<ボスミン、エピペン等>、イソプレナリン塩酸塩等<プロタノール等>)〔2.禁忌の項参照〕[不整脈、場合により心停止をおこすおそれがある(両剤とも心臓を刺激するため)]。
10.2. 併用注意:
1). ハロゲン含有吸入麻酔剤(セボフルラン等)[頻脈、心室細動をおこすおそれがある(ハロゲン含有吸入麻酔剤が心筋のカテコールアミン感受性を増大させるためと考えられている)]。
2). MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩等)[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤による代謝阻害により、本剤の濃度が上昇するためと考えられる)]。
3). 三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン等)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>(ミルナシプラン等)、その他の抗うつ剤(マプロチリン等)、メチルフェニデート[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤がアドレナリン作動性神経終末でのノルアドレナリン再取り込みを遮断し、シナプスでのカテコールアミン濃度を上昇させるためと考えられている)]。
4). 分娩促進剤(オキシトシン等)、エルゴタミン製剤[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用が増強すると考えられる)]。
5). 抗ヒスタミン剤(クロルフェニラミン等)[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(抗ヒスタミン剤によりヒスタミンの毛細血管拡張が抑制されるため、血圧上昇作用が増強すると考えられる)]。
6). 甲状腺製剤(チロキシン等)[冠不全発作が起こることがあるので慎重に投与すること(甲状腺ホルモンは、心筋のβ−受容体数を増加させるため、カテコールアミン感受性が増大すると考えられている)]。
7). 利尿剤(チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)、チアジド系類似剤(インダパミド等)、ループ利尿剤(フロセミド等)、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン))[本剤の作用が減弱することがあるので、手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行うこと(併用により本剤の血管反応性を低下させることがある)]。
8). アメジニウムメチル硫酸塩[血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(ノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が抑制されるためと考えられる)]。
交感神経作用薬に高い感受性を示すので、過度の昇圧反応を起こす可能性がある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(子宮血管の収縮により、胎児が仮死状態となることがある)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、心拍出量減少、著明な血圧上昇、脳出血、頭痛、肺水腫があらわれることがある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 静脈内に投与する場合には、血圧異常上昇をきたさないよう慎重に投与すること。
14.1.2. 点滴静注で大量の注射液が血管外に漏出した場合、局所の虚血性壊死があらわれることがあるので、注意すること。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 昇圧薬 > αβ刺激薬 |
一般名 | ノルアドレナリン注射液 |
薬価 | 94円 |
メーカー | アルフレッサ ファーマ |
最終更新 | 2024年03月改訂(第1版) |
〈点滴静脈内注射〉
ノルアドレナリンとして、通常、成人1回1mgを250mLの生理食塩液、5%ブドウ糖液、血漿または全血などに溶解して点滴静注する。一般に点滴の速度は1分間につき0.5〜1.0mLであるが、血圧を絶えず観察して適宜調節する。
〈皮下注射〉
ノルアドレナリンとして、通常、成人1回0.1〜1mgを皮下注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧またはショック時の補助治療(心筋梗塞によるショック、敗血症によるショック、アナフィラキシー性ショック、循環血液量低下を伴う急性低血圧ないし循環血液量低下を伴うショック、全身麻酔時の急性低血圧など)。
(効能又は効果に関連する注意)
ショックの緊急治療の原則は換気の確保、輸液及び心拍出量の増加と昇圧である。ショック時の循環動態はショックを起こした原因及び病期によって異なるので、昇圧剤の選択及び使用時期については十分注意すること。また、本剤は血圧下降等の応急処置剤として用いるべき薬剤であり、輸血又は輸液にかわるものではない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 徐脈(頻度不明):徐脈があらわれることがある(この場合は、アトロピンにより容易に回復する)。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(頻度不明)心悸亢進、胸内苦悶、血圧異常上昇、呼吸困難。
2). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、不安、振戦。
3). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐。
4). その他:(頻度不明)羞明、悪寒、鳥肌。
アドレナリン、イソプレナリン等のカテコールアミン製剤投与中の患者〔10.1参照〕。
過度の昇圧反応を起こすことがあり、急性肺水腫、不整脈、心停止等があらわれることがあるので、過量投与にならないよう注意すること(特に感受性の高い患者には過量投与にならないように注意すること)。過度の血圧上昇を生じた場合には、α−遮断薬(フェントラミンメシル酸塩等)を使用すること〔13.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. コカイン中毒の患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(コカインは中枢作用、交感神経刺激作用を有するので、本剤の使用により本剤の作用が増強し症状が悪化するおそれがある)。
9.1.2. 心室性頻拍のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(心拍出量・脳血流等が減少するため症状が悪化するおそれがある)。
9.1.3. 高血圧の患者:高血圧を悪化させる。
9.1.4. 動脈硬化症の患者:血圧を上げ、末梢血流量を減少させる。
9.1.5. 甲状腺機能亢進症の患者:はげしい頭痛、羞明等を伴う著明な血圧上昇がおこることがある。
9.1.6. 心疾患のある患者:心機能に影響を及ぼすおそれがある。
9.1.7. 徐脈のある患者:不整脈を起こすことがある。
10.1. 併用禁忌:
他のカテコールアミン製剤(アドレナリン<ボスミン、エピペン等>、イソプレナリン塩酸塩等<プロタノール等>)〔2.禁忌の項参照〕[不整脈、場合により心停止をおこすおそれがある(両剤とも心臓を刺激するため)]。
10.2. 併用注意:
1). ハロゲン含有吸入麻酔剤(セボフルラン等)[頻脈、心室細動をおこすおそれがある(ハロゲン含有吸入麻酔剤が心筋のカテコールアミン感受性を増大させるためと考えられている)]。
2). MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩等)[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤による代謝阻害により、本剤の濃度が上昇するためと考えられる)]。
3). 三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン等)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤<SNRI>(ミルナシプラン等)、その他の抗うつ剤(マプロチリン等)、メチルフェニデート[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤がアドレナリン作動性神経終末でのノルアドレナリン再取り込みを遮断し、シナプスでのカテコールアミン濃度を上昇させるためと考えられている)]。
4). 分娩促進剤(オキシトシン等)、エルゴタミン製剤[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(これらの薬剤の血管平滑筋収縮作用により、血圧上昇作用が増強すると考えられる)]。
5). 抗ヒスタミン剤(クロルフェニラミン等)[本剤の作用が増強され血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(抗ヒスタミン剤によりヒスタミンの毛細血管拡張が抑制されるため、血圧上昇作用が増強すると考えられる)]。
6). 甲状腺製剤(チロキシン等)[冠不全発作が起こることがあるので慎重に投与すること(甲状腺ホルモンは、心筋のβ−受容体数を増加させるため、カテコールアミン感受性が増大すると考えられている)]。
7). 利尿剤(チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)、チアジド系類似剤(インダパミド等)、ループ利尿剤(フロセミド等)、カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン))[本剤の作用が減弱することがあるので、手術前の患者に使用する場合、利尿剤の一時休薬等を行うこと(併用により本剤の血管反応性を低下させることがある)]。
8). アメジニウムメチル硫酸塩[血圧の異常上昇をきたすことがあるので、慎重に投与すること(ノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が抑制されるためと考えられる)]。
交感神経作用薬に高い感受性を示すので、過度の昇圧反応を起こす可能性がある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(子宮血管の収縮により、胎児が仮死状態となることがある)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、心拍出量減少、著明な血圧上昇、脳出血、頭痛、肺水腫があらわれることがある〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 静脈内に投与する場合には、血圧異常上昇をきたさないよう慎重に投与すること。
14.1.2. 点滴静注で大量の注射液が血管外に漏出した場合、局所の虚血性壊死があらわれることがあるので、注意すること。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
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