薬効分類 | 末梢血管拡張薬 > 可溶性グアニル酸シクラーゼ (sGC) 刺激薬 |
一般名 | ベルイシグアト錠 |
薬価 | 130.5円 |
メーカー | バイエル薬品 |
最終更新 | 2022年09月改訂(第3版) |
通常、成人にはベルイシグアトとして、1回2.5mgを1日1回食後経口投与から開始し、2週間間隔で1回投与量を5mg及び10mgに段階的に増量する。なお、血圧等患者の状態に応じて適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
定期的に血圧測定を行い、臨床試験で用いられた次の基準を参考に本剤の用量を調節すること〔8.1、9.1.1、11.1.1、17.1.1参照〕。
[臨床試験で用いられた用量調節基準]
1). 収縮期血圧が100mmHg以上;
@. 収縮期血圧100mmHg以上;1回投与量2.5又は5mgの場合:1段階増量する。
A. 収縮期血圧100mmHg以上;1回投与量10mgの場合:用量を維持する。
2). 収縮期血圧90mmHg以上100mmHg未満;用量を維持する。
3). 収縮期血圧が90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;
@. 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;1回投与量2.5mgの場合:投与を中断する。
A. 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;1回投与量5又は10mgの場合:1段階減量する。
4). 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状がある場合;投与を中断する。
慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 左室駆出率の保たれた慢性心不全における本剤の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。
5.2. 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療、左室駆出率、収縮期血圧等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること〔9.1.1、17.1.1参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血圧(7.4%)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、9.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液およびリンパ系障害:(頻度不明)貧血。
2). 神経系障害:(1〜10%未満)浮動性めまい、(1%未満)頭痛。
3). 胃腸障害:(1%未満)消化不良、胃食道逆流性疾患、悪心、嘔吐。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 可溶性グアニル酸シクラーゼ<sGC>刺激薬投与中(リオシグアト)の患者〔10.1参照〕。
8.1. 本剤は血管を拡張し血圧を低下させる作用を有しており、症候性低血圧があらわれるおそれがあるので、血液量減少、重度左室流出路閉塞、安静時低血圧、自律神経機能障害、低血圧の既往のある患者や、降圧剤、利尿剤、硝酸剤等の降圧作用を有する薬剤投与中の患者では、血圧等患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。
8.2. めまいがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 投与前の収縮期血圧が100mmHg未満又は症候性低血圧の患者:患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(過度の血圧低下が起こるおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、11.1.1、17.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. eGFR15mL/min/1.73u未満の腎機能障害患者又は透析中の患者:本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には患者の状態を十分に観察すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔16.6.1、17.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害患者(Child−Pugh分類C):本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には患者の状態を十分に観察すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔16.6.2、17.1.1参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性は本剤の投与中及び投与終了後一定期間は確実な避妊法を用いること〔9.5妊婦の項参照〕。
10.1. 併用禁忌:
可溶性グアニル酸シクラーゼ<sGC>刺激薬(リオシグアト<アデムパス>)〔2.2参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがある(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
10.2. 併用注意:
1). PDE5阻害剤(シルデナフィルクエン酸塩等)〔16.7.2参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがあるので、治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
2). 硝酸剤及びNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)〔16.7.4参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがあるので、血圧等患者の状態を継続的に観察しながら慎重に投与すること(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(ウサギにおける流産及び全胚吸収がヒトの6倍以上の全身曝露量で、ラットにおける出生仔死亡率増加及び出生仔体重増加抑制がそれぞれヒトの49倍及び21倍以上の全身曝露量で発現することが報告されている)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおける乳汁中移行性については不明であるが、動物実験(ラット、静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、過度の血圧低下等が起こる可能性がある。
13.2. 処置
本剤はタンパク結合率が高いので、過量投与時、血液透析による除去は期待できない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 末梢血管拡張薬 > 可溶性グアニル酸シクラーゼ (sGC) 刺激薬 |
一般名 | ベルイシグアト錠 |
薬価 | 130.5円 |
メーカー | バイエル薬品 |
最終更新 | 2022年09月改訂(第3版) |
通常、成人にはベルイシグアトとして、1回2.5mgを1日1回食後経口投与から開始し、2週間間隔で1回投与量を5mg及び10mgに段階的に増量する。なお、血圧等患者の状態に応じて適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
定期的に血圧測定を行い、臨床試験で用いられた次の基準を参考に本剤の用量を調節すること〔8.1、9.1.1、11.1.1、17.1.1参照〕。
[臨床試験で用いられた用量調節基準]
1). 収縮期血圧が100mmHg以上;
@. 収縮期血圧100mmHg以上;1回投与量2.5又は5mgの場合:1段階増量する。
A. 収縮期血圧100mmHg以上;1回投与量10mgの場合:用量を維持する。
2). 収縮期血圧90mmHg以上100mmHg未満;用量を維持する。
3). 収縮期血圧が90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;
@. 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;1回投与量2.5mgの場合:投与を中断する。
A. 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状を示さない場合;1回投与量5又は10mgの場合:1段階減量する。
4). 収縮期血圧90mmHg未満で低血圧症状がある場合;投与を中断する。
慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 左室駆出率の保たれた慢性心不全における本剤の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。
5.2. 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療、左室駆出率、収縮期血圧等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること〔9.1.1、17.1.1参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血圧(7.4%)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、9.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 血液およびリンパ系障害:(頻度不明)貧血。
2). 神経系障害:(1〜10%未満)浮動性めまい、(1%未満)頭痛。
3). 胃腸障害:(1%未満)消化不良、胃食道逆流性疾患、悪心、嘔吐。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 可溶性グアニル酸シクラーゼ<sGC>刺激薬投与中(リオシグアト)の患者〔10.1参照〕。
8.1. 本剤は血管を拡張し血圧を低下させる作用を有しており、症候性低血圧があらわれるおそれがあるので、血液量減少、重度左室流出路閉塞、安静時低血圧、自律神経機能障害、低血圧の既往のある患者や、降圧剤、利尿剤、硝酸剤等の降圧作用を有する薬剤投与中の患者では、血圧等患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。
8.2. めまいがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 投与前の収縮期血圧が100mmHg未満又は症候性低血圧の患者:患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(過度の血圧低下が起こるおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、11.1.1、17.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. eGFR15mL/min/1.73u未満の腎機能障害患者又は透析中の患者:本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には患者の状態を十分に観察すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔16.6.1、17.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害患者(Child−Pugh分類C):本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には患者の状態を十分に観察すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、臨床試験では除外されている)〔16.6.2、17.1.1参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性は本剤の投与中及び投与終了後一定期間は確実な避妊法を用いること〔9.5妊婦の項参照〕。
10.1. 併用禁忌:
可溶性グアニル酸シクラーゼ<sGC>刺激薬(リオシグアト<アデムパス>)〔2.2参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがある(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
10.2. 併用注意:
1). PDE5阻害剤(シルデナフィルクエン酸塩等)〔16.7.2参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがあるので、治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
2). 硝酸剤及びNO供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)〔16.7.4参照〕[症候性低血圧を起こすおそれがあるので、血圧等患者の状態を継続的に観察しながら慎重に投与すること(細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(ウサギにおける流産及び全胚吸収がヒトの6倍以上の全身曝露量で、ラットにおける出生仔死亡率増加及び出生仔体重増加抑制がそれぞれヒトの49倍及び21倍以上の全身曝露量で発現することが報告されている)〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトにおける乳汁中移行性については不明であるが、動物実験(ラット、静脈内投与)で乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、過度の血圧低下等が起こる可能性がある。
13.2. 処置
本剤はタンパク結合率が高いので、過量投与時、血液透析による除去は期待できない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保管上の注意)
室温保存。
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