薬効分類 | 鉄剤 |
一般名 | カルボキシマルトース第二鉄注射液 |
薬価 | 5850円 |
メーカー | ゼリア新薬 |
最終更新 | 2023年08月改訂(第5版) |
通常、成人に鉄として1回あたり500mgを週1回、緩徐に静注又は点滴静注する。総投与量は、患者の血中ヘモグロビン値及び体重に応じるが、上限は鉄として1500mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与に際しては、次を参考に、過量投与にならないよう、総投与量(投与回数)に注意すること。なお、本剤の投与は週1回、1回あたり鉄として500mg(1バイアル)とする。
[本剤の鉄としての総投与量(投与回数)]
1). 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満:
@. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重25kg以上35kg未満:本剤の鉄としての総投与量500mg(500mgを1回投与)。
A. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重35kg以上70kg未満:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
B. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重70kg以上:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
2). 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上:
@. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重25kg以上35kg未満:本剤の鉄としての総投与量500mg(500mgを1回投与)。
A. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重35kg以上70kg未満:本剤の鉄としての総投与量1000mg(週1回、1回あたり500mgを計2回投与)。
B. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重70kg以上:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
7.2. 本剤を希釈しないで使用する場合、5分以上かけて緩徐に静注すること。本剤を希釈して使用する場合は、6分以上かけて点滴静注すること。
7.3. 35kg未満の患者には点滴静注とすること。
7.4. 血中ヘモグロビン値は本剤投与終了後4週程度まで上昇するため、再治療の必要性は、投与終了後4週以降を目安に血中ヘモグロビン値、血清フェリチン値、患者の状態等から、鉄過剰に留意して慎重に判断すること〔12.2、17.1.1、17.1.2参照〕。
鉄欠乏性貧血。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 過敏症(頻度不明):ショック、アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1%以上)頭痛(4.3%)、(0.1%〜1%未満)倦怠感、(頻度不明)感覚鈍麻。
2). 肝臓:(1%以上)γGTP増加、肝機能検査値上昇。
3). 消化器:(1%以上)上腹部痛、悪心、(頻度不明)嘔吐、腹痛。
4). 皮膚:(1%以上)蕁麻疹。
5). その他:(10%以上)血中リン減少(20.1%)、(1%以上)発熱、月経過多、(頻度不明)背部痛、投与部位疼痛、血圧上昇、血圧低下。
2.1. 鉄欠乏状態にない患者[鉄過剰を来すおそれがある]。
2.2. 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 発作性夜間ヘモグロビン尿症を合併している患者:溶血を誘発するおそれがある。
(肝機能障害患者)
本剤投与による肝機能の悪化に注意すること(鉄過剰により肝機能障害が悪化する可能性がある)、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.3.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラット及びウサギを用いた生殖発生毒性試験において過量投与で胎仔奇形が報告されており、母動物における鉄過剰に伴う毒性の二次的影響と考えられており、また、ラットで胎盤通過性が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトの乳汁中への移行が認められている)。
小児を対象とした臨床試験は実施していない。
12.1. 血清リン値
本剤投与後に血清リン値が低下する傾向があるため、低リン血症の発現に注意すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
12.2. 血清フェリチン値
本剤投与後に血清フェリチン値が高値を示すことから、本剤投与終了後4週程度は貯蔵鉄量を正確に反映しない可能性があることに注意すること〔7.4参照〕。
13.1. 症状
過量投与時、鉄過剰症があらわれることがある(また、長期的な低リン血症により骨軟化症に至ることがある)。
13.2. 処置
過量投与時には、鉄排泄剤の投与等、症状に応じて適切な処置を行うこと。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 希釈方法:他の薬剤<生理食塩液以外>と配合しないこと。希釈する場合は、1バイアルあたり100mLの生理食塩液で用時希釈し、生理食塩液以外の輸液は使用しないこと。鉄として2mg/mL未満に希釈してはならない。未使用分は廃棄し、分割使用は避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意
注射に際しては血管外に漏出しないよう十分注意すること。血管外に漏出した場合には、漏出部位周辺に皮膚炎症及び長期にわたる色素沈着を起こすことがある。血管外漏出が認められた場合は、適切な処置を行うこと。
(保管上の注意)
室温保存(凍結を避けて保存)。
薬効分類 | 鉄剤 |
一般名 | カルボキシマルトース第二鉄注射液 |
薬価 | 5850円 |
メーカー | ゼリア新薬 |
最終更新 | 2023年08月改訂(第5版) |
通常、成人に鉄として1回あたり500mgを週1回、緩徐に静注又は点滴静注する。総投与量は、患者の血中ヘモグロビン値及び体重に応じるが、上限は鉄として1500mgとする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与に際しては、次を参考に、過量投与にならないよう、総投与量(投与回数)に注意すること。なお、本剤の投与は週1回、1回あたり鉄として500mg(1バイアル)とする。
[本剤の鉄としての総投与量(投与回数)]
1). 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満:
@. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重25kg以上35kg未満:本剤の鉄としての総投与量500mg(500mgを1回投与)。
A. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重35kg以上70kg未満:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
B. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満で体重70kg以上:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
2). 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上:
@. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重25kg以上35kg未満:本剤の鉄としての総投与量500mg(500mgを1回投与)。
A. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重35kg以上70kg未満:本剤の鉄としての総投与量1000mg(週1回、1回あたり500mgを計2回投与)。
B. 血中ヘモグロビン値10.0g/dL以上で体重70kg以上:本剤の鉄としての総投与量1500mg(週1回、1回あたり500mgを計3回投与)。
7.2. 本剤を希釈しないで使用する場合、5分以上かけて緩徐に静注すること。本剤を希釈して使用する場合は、6分以上かけて点滴静注すること。
7.3. 35kg未満の患者には点滴静注とすること。
7.4. 血中ヘモグロビン値は本剤投与終了後4週程度まで上昇するため、再治療の必要性は、投与終了後4週以降を目安に血中ヘモグロビン値、血清フェリチン値、患者の状態等から、鉄過剰に留意して慎重に判断すること〔12.2、17.1.1、17.1.2参照〕。
鉄欠乏性貧血。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 過敏症(頻度不明):ショック、アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(1%以上)頭痛(4.3%)、(0.1%〜1%未満)倦怠感、(頻度不明)感覚鈍麻。
2). 肝臓:(1%以上)γGTP増加、肝機能検査値上昇。
3). 消化器:(1%以上)上腹部痛、悪心、(頻度不明)嘔吐、腹痛。
4). 皮膚:(1%以上)蕁麻疹。
5). その他:(10%以上)血中リン減少(20.1%)、(1%以上)発熱、月経過多、(頻度不明)背部痛、投与部位疼痛、血圧上昇、血圧低下。
2.1. 鉄欠乏状態にない患者[鉄過剰を来すおそれがある]。
2.2. 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 発作性夜間ヘモグロビン尿症を合併している患者:溶血を誘発するおそれがある。
(肝機能障害患者)
本剤投与による肝機能の悪化に注意すること(鉄過剰により肝機能障害が悪化する可能性がある)、肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない〔16.3.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラット及びウサギを用いた生殖発生毒性試験において過量投与で胎仔奇形が報告されており、母動物における鉄過剰に伴う毒性の二次的影響と考えられており、また、ラットで胎盤通過性が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトの乳汁中への移行が認められている)。
小児を対象とした臨床試験は実施していない。
12.1. 血清リン値
本剤投与後に血清リン値が低下する傾向があるため、低リン血症の発現に注意すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
12.2. 血清フェリチン値
本剤投与後に血清フェリチン値が高値を示すことから、本剤投与終了後4週程度は貯蔵鉄量を正確に反映しない可能性があることに注意すること〔7.4参照〕。
13.1. 症状
過量投与時、鉄過剰症があらわれることがある(また、長期的な低リン血症により骨軟化症に至ることがある)。
13.2. 処置
過量投与時には、鉄排泄剤の投与等、症状に応じて適切な処置を行うこと。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 希釈方法:他の薬剤<生理食塩液以外>と配合しないこと。希釈する場合は、1バイアルあたり100mLの生理食塩液で用時希釈し、生理食塩液以外の輸液は使用しないこと。鉄として2mg/mL未満に希釈してはならない。未使用分は廃棄し、分割使用は避けること。
14.2. 薬剤投与時の注意
注射に際しては血管外に漏出しないよう十分注意すること。血管外に漏出した場合には、漏出部位周辺に皮膚炎症及び長期にわたる色素沈着を起こすことがある。血管外漏出が認められた場合は、適切な処置を行うこと。
(保管上の注意)
室温保存(凍結を避けて保存)。
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