抗B型肝炎ウイルス薬 > 核酸 (ヌクレオシド) 系HBV逆転写酵素阻害薬
薬効分類 | 抗B型肝炎ウイルス薬 > 核酸 (ヌクレオシド) 系HBV逆転写酵素阻害薬 |
一般名 | テノホビルジソプロキシルフマル酸塩 (2) 錠 |
薬価 | 644.4円 |
メーカー | GSK |
最終更新 | 2020年02月改訂(第1版) |
通常、成人にはテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として1回300mgを1日1回経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与期間、併用薬等については、国内外のガイドライン等を参考にすること。
7.2. 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。またテノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと。
7.3. 腎機能障害患者では、本剤の血中濃度が上昇するので、腎機能の低下に応じて次の投与方法を目安とする〔8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、11.1.1、16.6.1参照〕[1)クレアチニンクリアランス50mL/min以上:300mgを1日1回、2)クレアチニンクリアランス30〜49mL/min:300mgを2日に1回、3)クレアチニンクリアランス10〜29mL/min:300mgを3〜4日に1回、4)血液透析患者:300mgを7日に1回(血液透析実施後)又は累積約12時間の透析終了後に300mgを投与(なお、クレアチニンクリアランスが10mL/min未満で、透析を行っていない患者における薬物動態は検討されていない)]。
B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤投与開始に先立ち、HBV−DNA定量により、ウイルスの増殖を確認すること。
5.2. 本剤の投与開始時期、他の抗ウイルス剤に対する耐性がみられた患者への使用等については、国内外のガイドライン等を参考にすること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 腎不全等の重度の腎機能障害(頻度不明):腎機能不全、腎不全、急性腎障害、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症又は腎炎等の重度腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと(特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤投与中の患者では注意すること)〔7.3、8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、16.6.1参照〕。
11.1.2. 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)。
11.1.3. 膵炎(頻度不明):血中アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇、血中トリグリセリド上昇等の検査値の上昇がみられ、膵炎と診断された場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(1〜5%未満)悪心、腹痛、(頻度不明)下痢、嘔吐、鼓腸。
2). 腎臓:(頻度不明)蛋白尿、多尿。
3). 肝臓:(頻度不明)肝炎。
4). 過敏症:(頻度不明)アレルギー反応(血管浮腫)。
5). 代謝:(頻度不明)低カリウム血症、低リン酸血症、体脂肪再分布/体脂肪蓄積。
6). 筋骨格:(頻度不明)骨軟化症(骨痛、骨折)、ミオパチー。
7). 臨床検査:(1〜5%未満)肝機能検査値異常(AST増加、ALT増加及びγ−GTP増加等)、クレアチニン増加、アミラーゼ増加、リパーゼ増加。
8). その他:(1%未満)発疹、(頻度不明)浮動性めまい、呼吸困難、無力症。
本剤を含むB型肝炎に対する治療を終了した患者で、肝炎の重度急性増悪が報告されているため、B型肝炎に対する治療を終了する場合には、投与終了後少なくとも数ヵ月間は患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行うこと(経過に応じて、B型肝炎に対する再治療が必要となることもある)〔8.1、8.5参照〕。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤によるB型慢性肝疾患の治療は、投与中のみでなく投与終了後も十分な経過観察が必要であり、経過に応じて適切な処置が必要なため、B型慢性肝疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで使用すること〔1.警告の項、8.5参照〕。
8.2. 本剤の投与に際しては、クレアチニンクリアランスを測定するなど、腎機能障害の有無に注意すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察すること〔7.3、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
8.3. テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩製剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を長期間行った患者において、骨粗鬆症が発現し、股関節領域骨折等の骨折を起こした症例が報告されている。
長期投与時には定期的に骨密度検査を行うなど骨密度減少に注意し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、海外臨床試験において、本剤の96週間投与により、腰椎と大腿骨の骨密度の低下が認められている。主な骨密度の低下は、腰椎骨密度低下では投与開始後24週時にかけて、大腿骨骨密度低下では投与開始後72週時にかけて発現した。
8.4. 本剤を投与する前にHIV感染の有無を確認すること〔9.1.1参照〕。
8.5. 本剤は、投与中止により肝機能の悪化若しくは肝炎の重症化を起こすことがあるので、本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導すること〔1.警告の項、8.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. HIV/HBV重複感染患者:本剤のみの投与は避けること(薬剤耐性HIVが出現する可能性がある)〔8.4参照〕。
9.1.2. 腎機能障害のリスクを有する患者:血清リンの検査も実施すること〔7.3、8.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔7.3、8.2、9.1.2、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 非代償性肝硬変患者:非代償性肝硬変患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。
テノホビルは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排泄される。テノホビル ジソプロキシルはP糖蛋白(Pgp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である〔16.7参照〕。
10.2. 併用注意:
1). ジダノシン〔16.7.1参照〕[膵炎・乳酸アシドーシス等のジダノシンによる副作用を増強するおそれがあるので、ジダノシンの減量を考慮すること(機序不明だが、ジダノシンのAUC及びCmaxが上昇する)]。
2). アタザナビル硫酸塩〔16.7.4参照〕[アタザナビルの治療効果が減弱するおそれがあるので、本剤とアタザナビル硫酸塩を併用する場合には、本剤とアタザナビル300mgをリトナビル100mgとともに投与することが望ましく、また、本剤による副作用を増強するおそれがある(機序不明だが、アタザナビルのAUC、Cmax及びCminが低下し、テノホビルのAUC、Cmax及びCminが上昇する)]。
3). ロピナビル・リトナビル〔16.7.2参照〕[本剤による副作用を増強するおそれがある(機序不明だが、テノホビルのAUC及びCminが上昇する)]。
4). アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ガンシクロビル、バルガンシクロビル塩酸塩[これらの薬剤又は本剤による副作用を増強するおそれがある(尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により、排泄が遅延し、これらの薬剤又は本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)]。
5). レジパスビル・ソホスブビル〔16.7.3参照〕[本剤とレジパスビル・ソホスブビルとの併用により、テノホビルの血漿中濃度が上昇する(作用機序は不明であるが、本剤が基質となるPgp及びBCRPに対するレジパスビルの阻害作用が関与すると考えられる)]。
6). ベルパタスビル・ソホスブビル〔16.7.4参照〕[本剤とベルパタスビル・ソホスブビルとの併用により、テノホビルの血漿中濃度が上昇する(作用機序は不明であるが、本剤が基質となるPgp及びBCRPに対するベルパタスビルの阻害作用が関与すると考えられる)]。
7). 腎毒性を有する薬剤〔8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、11.1.1、16.6.1参照〕[併用は避けることが望ましい(腎毒性を有する薬剤は腎機能障害の危険因子となる)]。
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では生理機能が低下しているため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(テノホビルはサルにおいて胎盤を通過することが認められているが、胎仔組織への蓄積は認められていない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(テノホビルのヒト乳汁への移行が報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 処置
過量投与時、本剤は血液透析により一部除去される〔16.6.1参照〕。
(取扱い上の注意)
開栓後は、湿気を避けて保存すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. マウスを用いたがん原性試験(2年間)において、臨床用量における全身曝露量(日本人健康成人男性)の23倍で雌に肝細胞腺腫が高頻度に発現したとの報告がある。
15.2.2. In vitro遺伝毒性試験では、細菌を用いる復帰突然変異試験の一菌株で不確か(equivocal)、マウスリンフォーマTK試験陽性及び不定期DNA合成試験弱陽性を示したが、in vivoマウス小核試験では陰性であった。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 抗B型肝炎ウイルス薬 > 核酸 (ヌクレオシド) 系HBV逆転写酵素阻害薬 |
一般名 | テノホビルジソプロキシルフマル酸塩 (2) 錠 |
薬価 | 644.4円 |
メーカー | GSK |
最終更新 | 2020年02月改訂(第1版) |
通常、成人にはテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として1回300mgを1日1回経口投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤の投与期間、併用薬等については、国内外のガイドライン等を参考にすること。
7.2. 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。またテノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含む製剤についても併用しないこと。
7.3. 腎機能障害患者では、本剤の血中濃度が上昇するので、腎機能の低下に応じて次の投与方法を目安とする〔8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、11.1.1、16.6.1参照〕[1)クレアチニンクリアランス50mL/min以上:300mgを1日1回、2)クレアチニンクリアランス30〜49mL/min:300mgを2日に1回、3)クレアチニンクリアランス10〜29mL/min:300mgを3〜4日に1回、4)血液透析患者:300mgを7日に1回(血液透析実施後)又は累積約12時間の透析終了後に300mgを投与(なお、クレアチニンクリアランスが10mL/min未満で、透析を行っていない患者における薬物動態は検討されていない)]。
B型肝炎ウイルスの増殖を伴い肝機能の異常が確認されたB型慢性肝疾患におけるB型肝炎ウイルスの増殖抑制。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤投与開始に先立ち、HBV−DNA定量により、ウイルスの増殖を確認すること。
5.2. 本剤の投与開始時期、他の抗ウイルス剤に対する耐性がみられた患者への使用等については、国内外のガイドライン等を参考にすること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 腎不全等の重度の腎機能障害(頻度不明):腎機能不全、腎不全、急性腎障害、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症又は腎炎等の重度腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと(特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤投与中の患者では注意すること)〔7.3、8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、16.6.1参照〕。
11.1.2. 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)。
11.1.3. 膵炎(頻度不明):血中アミラーゼ上昇、リパーゼ上昇、血中トリグリセリド上昇等の検査値の上昇がみられ、膵炎と診断された場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(1〜5%未満)悪心、腹痛、(頻度不明)下痢、嘔吐、鼓腸。
2). 腎臓:(頻度不明)蛋白尿、多尿。
3). 肝臓:(頻度不明)肝炎。
4). 過敏症:(頻度不明)アレルギー反応(血管浮腫)。
5). 代謝:(頻度不明)低カリウム血症、低リン酸血症、体脂肪再分布/体脂肪蓄積。
6). 筋骨格:(頻度不明)骨軟化症(骨痛、骨折)、ミオパチー。
7). 臨床検査:(1〜5%未満)肝機能検査値異常(AST増加、ALT増加及びγ−GTP増加等)、クレアチニン増加、アミラーゼ増加、リパーゼ増加。
8). その他:(1%未満)発疹、(頻度不明)浮動性めまい、呼吸困難、無力症。
本剤を含むB型肝炎に対する治療を終了した患者で、肝炎の重度急性増悪が報告されているため、B型肝炎に対する治療を終了する場合には、投与終了後少なくとも数ヵ月間は患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行うこと(経過に応じて、B型肝炎に対する再治療が必要となることもある)〔8.1、8.5参照〕。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤によるB型慢性肝疾患の治療は、投与中のみでなく投与終了後も十分な経過観察が必要であり、経過に応じて適切な処置が必要なため、B型慢性肝疾患の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで使用すること〔1.警告の項、8.5参照〕。
8.2. 本剤の投与に際しては、クレアチニンクリアランスを測定するなど、腎機能障害の有無に注意すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察すること〔7.3、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
8.3. テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩製剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を長期間行った患者において、骨粗鬆症が発現し、股関節領域骨折等の骨折を起こした症例が報告されている。
長期投与時には定期的に骨密度検査を行うなど骨密度減少に注意し、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、海外臨床試験において、本剤の96週間投与により、腰椎と大腿骨の骨密度の低下が認められている。主な骨密度の低下は、腰椎骨密度低下では投与開始後24週時にかけて、大腿骨骨密度低下では投与開始後72週時にかけて発現した。
8.4. 本剤を投与する前にHIV感染の有無を確認すること〔9.1.1参照〕。
8.5. 本剤は、投与中止により肝機能の悪化若しくは肝炎の重症化を起こすことがあるので、本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導すること〔1.警告の項、8.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. HIV/HBV重複感染患者:本剤のみの投与は避けること(薬剤耐性HIVが出現する可能性がある)〔8.4参照〕。
9.1.2. 腎機能障害のリスクを有する患者:血清リンの検査も実施すること〔7.3、8.2、9.2腎機能障害患者の項、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔7.3、8.2、9.1.2、10.2、11.1.1、16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 非代償性肝硬変患者:非代償性肝硬変患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。
テノホビルは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排泄される。テノホビル ジソプロキシルはP糖蛋白(Pgp)及び乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である〔16.7参照〕。
10.2. 併用注意:
1). ジダノシン〔16.7.1参照〕[膵炎・乳酸アシドーシス等のジダノシンによる副作用を増強するおそれがあるので、ジダノシンの減量を考慮すること(機序不明だが、ジダノシンのAUC及びCmaxが上昇する)]。
2). アタザナビル硫酸塩〔16.7.4参照〕[アタザナビルの治療効果が減弱するおそれがあるので、本剤とアタザナビル硫酸塩を併用する場合には、本剤とアタザナビル300mgをリトナビル100mgとともに投与することが望ましく、また、本剤による副作用を増強するおそれがある(機序不明だが、アタザナビルのAUC、Cmax及びCminが低下し、テノホビルのAUC、Cmax及びCminが上昇する)]。
3). ロピナビル・リトナビル〔16.7.2参照〕[本剤による副作用を増強するおそれがある(機序不明だが、テノホビルのAUC及びCminが上昇する)]。
4). アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩、ガンシクロビル、バルガンシクロビル塩酸塩[これらの薬剤又は本剤による副作用を増強するおそれがある(尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により、排泄が遅延し、これらの薬剤又は本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)]。
5). レジパスビル・ソホスブビル〔16.7.3参照〕[本剤とレジパスビル・ソホスブビルとの併用により、テノホビルの血漿中濃度が上昇する(作用機序は不明であるが、本剤が基質となるPgp及びBCRPに対するレジパスビルの阻害作用が関与すると考えられる)]。
6). ベルパタスビル・ソホスブビル〔16.7.4参照〕[本剤とベルパタスビル・ソホスブビルとの併用により、テノホビルの血漿中濃度が上昇する(作用機序は不明であるが、本剤が基質となるPgp及びBCRPに対するベルパタスビルの阻害作用が関与すると考えられる)]。
7). 腎毒性を有する薬剤〔8.2、9.1.2、9.2腎機能障害患者の項、11.1.1、16.6.1参照〕[併用は避けることが望ましい(腎毒性を有する薬剤は腎機能障害の危険因子となる)]。
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では生理機能が低下しているため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(テノホビルはサルにおいて胎盤を通過することが認められているが、胎仔組織への蓄積は認められていない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(テノホビルのヒト乳汁への移行が報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 処置
過量投与時、本剤は血液透析により一部除去される〔16.6.1参照〕。
(取扱い上の注意)
開栓後は、湿気を避けて保存すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. マウスを用いたがん原性試験(2年間)において、臨床用量における全身曝露量(日本人健康成人男性)の23倍で雌に肝細胞腺腫が高頻度に発現したとの報告がある。
15.2.2. In vitro遺伝毒性試験では、細菌を用いる復帰突然変異試験の一菌株で不確か(equivocal)、マウスリンフォーマTK試験陽性及び不定期DNA合成試験弱陽性を示したが、in vivoマウス小核試験では陰性であった。
(保管上の注意)
室温保存。
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