薬効分類 | 抗てんかん薬 > ピロリドン誘導体 |
一般名 | レベチラセタム錠 |
薬価 | 28.2円 |
メーカー | 日本ジェネリック |
最終更新 | 2024年04月改訂(第2版) |
成人:通常、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日3000mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行うこと。
小児:通常、4歳以上の小児にはレベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日60mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること(強直間代発作に対する本剤単独投与での臨床試験は実施していない)。
7.2. 腎機能障害を有する成人患者に本剤を投与する場合は、次に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること(また、血液透析を受けている成人患者では、クレアチニンクリアランス値に応じた1日用量に加えて、血液透析を実施した後に本剤の追加投与を行うこと)、なお、ここで示している用法及び用量はシミュレーション結果に基づくものであることから、患者ごとに慎重に観察しながら、用法及び用量を調節すること〔9.2.1、9.2.2、9.8高齢者の項、16.6.1、16.6.2参照〕[1)クレアチニンクリアランス≧80mL/min:1日投与量1000〜3000mg、通常投与量1回500mg1日2回、最高投与量1回1500mg1日2回、2)クレアチニンクリアランス≧50−<80mL/min:1日投与量1000〜2000mg、通常投与量1回500mg1日2回、最高投与量1回1000mg1日2回、3)クレアチニンクリアランス≧30−<50mL/min:1日投与量500〜1500mg、通常投与量1回250mg1日2回、最高投与量1回750mg1日2回、4)クレアチニンクリアランス<30mL/min:1日投与量500〜1000mg、通常投与量1回250mg1日2回、最高投与量1回500mg1日2回、5)透析中の腎不全患者:1日投与量500〜1000mg、通常投与量1回500mg1日1回、最高投与量1回1000mg1日1回、6)血液透析後の補充用量:通常投与量250mg、最高投与量500mg]。また、腎機能障害を有する小児患者についても腎機能の程度に応じて、本剤の投与量及び投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。
7.3. 重度肝機能障害のある患者では、肝臓でのクレアチン産生が低下しており、クレアチニンクリアランス値からでは腎機能障害の程度を過小評価する可能性があることから、より低用量から開始するとともに、慎重に症状を観察しながら用法及び用量を調節すること〔9.3.1、16.6.3参照〕。
1). てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)。
2). 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明):発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.3. 重篤な血液障害(頻度不明):汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少があらわれることがある。
11.1.4. 肝不全、肝炎(いずれも頻度不明):肝不全、肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがある。
11.1.5. 膵炎(頻度不明):激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6. 攻撃性、自殺企図(いずれも1%未満):易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもある〔8.3、8.4、15.1.1参照〕。
11.1.7. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8. 急性腎障害(頻度不明)。
11.1.9. 悪性症候群(頻度不明):発熱、筋強剛、血清CK上昇、頻脈、血圧変動、意識障害、発汗過多、白血球増加等があらわれた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと(また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(3%以上)浮動性めまい(10.4%)、頭痛(11.8%)、不眠症、傾眠(27.9%)、(1〜3%未満)感覚鈍麻、気分変動、振戦、易刺激性、痙攣、抑うつ、(1%未満)激越、健忘、注意力障害、幻覚、運動過多、記憶障害、錯感覚、思考異常、平衡障害、感情不安定、異常行動、協調運動異常、怒り、ジスキネジー、不安、体位性めまい、睡眠障害、緊張性頭痛、精神病性障害、パニック発作、譫妄、(頻度不明)錯乱状態、敵意、気分動揺、神経過敏、人格障害、精神運動亢進、舞踏アテトーゼ運動、嗜眠、てんかん増悪、強迫性障害。
2). 眼:(1〜3%未満)複視、結膜炎、(1%未満)霧視、眼精疲労、眼そう痒症、麦粒腫。
3). 血液:(3%以上)好中球数減少、(1〜3%未満)貧血、血中鉄減少、鉄欠乏性貧血、血小板数減少、白血球数増加、白血球数減少。
4). 循環器:(1%未満)心電図QT延長、高血圧。
5). 消化器:(3%以上)腹痛、便秘、下痢、胃腸炎、悪心、口内炎、嘔吐、齲歯、(1〜3%未満)歯肉炎、痔核、胃不快感、歯痛、(1%未満)消化不良、口唇炎、歯肉腫脹、歯周炎。
6). 肝臓:(1〜3%未満)ALP増加、(1%未満)肝機能異常。
7). 泌尿・生殖器:(1〜3%未満)膀胱炎、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性、尿中蛋白陽性、月経困難症、(1%未満)頻尿。
8). 呼吸器:(3%以上)鼻咽頭炎(30.2%)、咽喉頭疼痛、上気道炎症、(1〜3%未満)気管支炎、咳嗽、鼻漏、咽頭炎、インフルエンザ、鼻炎、(1%未満)鼻出血、肺炎。
9). 代謝及び栄養:(3%以上)食欲不振。
10). 皮膚:(3%以上)湿疹、(1〜3%未満)皮膚炎、皮膚そう痒症、発疹、ざ瘡、(1%未満)脱毛症、単純ヘルペス、帯状疱疹、皮膚白癬感染、(頻度不明)多形紅斑、血管性浮腫。
11). 筋骨格系:(3%以上)背部痛、(1〜3%未満)肩痛、筋肉痛、筋骨格硬直、関節痛、(1%未満)頸部痛、四肢痛、筋力低下。
12). 感覚器:(1〜3%未満)耳鳴、(1%未満)回転性めまい。
13). その他:(3%以上)倦怠感、発熱、体重減少、(1〜3%未満)血中トリグリセリド増加、胸痛、体重増加、(1%未満)無力症、疲労、末梢性浮腫、抗痙攣剤濃度増加、(頻度不明)事故による外傷(事故による皮膚裂傷等)。
本剤の成分又はピロリドン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.2. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.3. 易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔8.4、11.1.6、15.1.1参照〕。
8.4. 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること〔8.3、11.1.6、15.1.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
9.2.1. 腎機能障害のある患者〔7.2、16.6.1参照〕。
9.2.2. 血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者〔7.2、16.6.2参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類C)〔7.3、16.6.3参照〕。
クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること(高齢者では腎機能が低下していることが多い)〔7.2、16.6.1、16.6.4参照〕。
(妊婦)
9.5.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、次のようなリスクを考慮し治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
・ ヒトにおいて、妊娠中にレベチラセタムの血中濃度低下したとの報告があり、第3トリメスター期間に多く、最大で妊娠前の60%となったとの報告がある。
・ ラットにおいて胎仔移行性が認められている。
・ 動物実験において、ラットではヒトへの曝露量と同程度以上の曝露で骨格変異及び軽度の骨格異常増加、成長遅延、仔死亡率増加が認められ、ウサギでは、ヒトへの曝露量の4〜5倍の曝露で胚致死、骨格異常の増加及び奇形増加が認められている。
9.5.2. 本剤を投与した妊婦から出生した児において、新生児薬物離脱症候群があらわれることがある。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は国内・海外ともに実施していない。
13.1. 症状
外国の市販後報告において、レベチラセタムを一度に15〜140g服用した例があり、傾眠、激越、攻撃性、意識レベル低下、呼吸抑制及び昏睡が報告されている。
13.2. 処置
過量投与時、本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること〔16.6.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
本剤は高温高湿を避けて保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6−3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている〔8.3、8.4、11.1.6参照〕。
15.1.2. 外国人成人てんかん患者1208例を対象としたプラセボ対照臨床試験の併合解析において、非精神病性行動症状の有害事象(攻撃性、激越、怒り、不安、無力感、離人症、抑うつ、情動不安定、敵意、運動過多、易刺激性、神経過敏、神経症、人格障害)の発現率は本剤群で13.3%、プラセボ群で6.2%であった。同様に、外国人小児てんかん<4〜16歳>患者198例を対象としたプラセボ対照臨床試験における当該有害事象(攻撃性、激越、怒り、不安、無力感、離人症、抑うつ、情動不安定、敵意、運動過多、易刺激性、神経過敏、神経症、人格障害)の発現率は本剤群で37.6%、プラセボ群で18.6%であった。
また、外国人小児てんかん<4〜16歳>患者98例を対象とした認知機能及び行動に対する影響を評価するプラセボ対照臨床試験において、探索的な検討であるが、プラセボ群と比較して攻撃的行動悪化が示唆された。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 抗てんかん薬 > ピロリドン誘導体 |
一般名 | レベチラセタム錠 |
薬価 | 28.2円 |
メーカー | 日本ジェネリック |
最終更新 | 2024年04月改訂(第2版) |
成人:通常、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日3000mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行うこと。
小児:通常、4歳以上の小児にはレベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日60mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること(強直間代発作に対する本剤単独投与での臨床試験は実施していない)。
7.2. 腎機能障害を有する成人患者に本剤を投与する場合は、次に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること(また、血液透析を受けている成人患者では、クレアチニンクリアランス値に応じた1日用量に加えて、血液透析を実施した後に本剤の追加投与を行うこと)、なお、ここで示している用法及び用量はシミュレーション結果に基づくものであることから、患者ごとに慎重に観察しながら、用法及び用量を調節すること〔9.2.1、9.2.2、9.8高齢者の項、16.6.1、16.6.2参照〕[1)クレアチニンクリアランス≧80mL/min:1日投与量1000〜3000mg、通常投与量1回500mg1日2回、最高投与量1回1500mg1日2回、2)クレアチニンクリアランス≧50−<80mL/min:1日投与量1000〜2000mg、通常投与量1回500mg1日2回、最高投与量1回1000mg1日2回、3)クレアチニンクリアランス≧30−<50mL/min:1日投与量500〜1500mg、通常投与量1回250mg1日2回、最高投与量1回750mg1日2回、4)クレアチニンクリアランス<30mL/min:1日投与量500〜1000mg、通常投与量1回250mg1日2回、最高投与量1回500mg1日2回、5)透析中の腎不全患者:1日投与量500〜1000mg、通常投与量1回500mg1日1回、最高投与量1回1000mg1日1回、6)血液透析後の補充用量:通常投与量250mg、最高投与量500mg]。また、腎機能障害を有する小児患者についても腎機能の程度に応じて、本剤の投与量及び投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。
7.3. 重度肝機能障害のある患者では、肝臓でのクレアチン産生が低下しており、クレアチニンクリアランス値からでは腎機能障害の程度を過小評価する可能性があることから、より低用量から開始するとともに、慎重に症状を観察しながら用法及び用量を調節すること〔9.3.1、16.6.3参照〕。
1). てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)。
2). 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明):発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.3. 重篤な血液障害(頻度不明):汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少があらわれることがある。
11.1.4. 肝不全、肝炎(いずれも頻度不明):肝不全、肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがある。
11.1.5. 膵炎(頻度不明):激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6. 攻撃性、自殺企図(いずれも1%未満):易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもある〔8.3、8.4、15.1.1参照〕。
11.1.7. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.8. 急性腎障害(頻度不明)。
11.1.9. 悪性症候群(頻度不明):発熱、筋強剛、血清CK上昇、頻脈、血圧変動、意識障害、発汗過多、白血球増加等があらわれた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給、呼吸管理等の適切な処置を行うこと(また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)。
11.2. その他の副作用
1). 精神神経系:(3%以上)浮動性めまい(10.4%)、頭痛(11.8%)、不眠症、傾眠(27.9%)、(1〜3%未満)感覚鈍麻、気分変動、振戦、易刺激性、痙攣、抑うつ、(1%未満)激越、健忘、注意力障害、幻覚、運動過多、記憶障害、錯感覚、思考異常、平衡障害、感情不安定、異常行動、協調運動異常、怒り、ジスキネジー、不安、体位性めまい、睡眠障害、緊張性頭痛、精神病性障害、パニック発作、譫妄、(頻度不明)錯乱状態、敵意、気分動揺、神経過敏、人格障害、精神運動亢進、舞踏アテトーゼ運動、嗜眠、てんかん増悪、強迫性障害。
2). 眼:(1〜3%未満)複視、結膜炎、(1%未満)霧視、眼精疲労、眼そう痒症、麦粒腫。
3). 血液:(3%以上)好中球数減少、(1〜3%未満)貧血、血中鉄減少、鉄欠乏性貧血、血小板数減少、白血球数増加、白血球数減少。
4). 循環器:(1%未満)心電図QT延長、高血圧。
5). 消化器:(3%以上)腹痛、便秘、下痢、胃腸炎、悪心、口内炎、嘔吐、齲歯、(1〜3%未満)歯肉炎、痔核、胃不快感、歯痛、(1%未満)消化不良、口唇炎、歯肉腫脹、歯周炎。
6). 肝臓:(1〜3%未満)ALP増加、(1%未満)肝機能異常。
7). 泌尿・生殖器:(1〜3%未満)膀胱炎、尿中ブドウ糖陽性、尿中血陽性、尿中蛋白陽性、月経困難症、(1%未満)頻尿。
8). 呼吸器:(3%以上)鼻咽頭炎(30.2%)、咽喉頭疼痛、上気道炎症、(1〜3%未満)気管支炎、咳嗽、鼻漏、咽頭炎、インフルエンザ、鼻炎、(1%未満)鼻出血、肺炎。
9). 代謝及び栄養:(3%以上)食欲不振。
10). 皮膚:(3%以上)湿疹、(1〜3%未満)皮膚炎、皮膚そう痒症、発疹、ざ瘡、(1%未満)脱毛症、単純ヘルペス、帯状疱疹、皮膚白癬感染、(頻度不明)多形紅斑、血管性浮腫。
11). 筋骨格系:(3%以上)背部痛、(1〜3%未満)肩痛、筋肉痛、筋骨格硬直、関節痛、(1%未満)頸部痛、四肢痛、筋力低下。
12). 感覚器:(1〜3%未満)耳鳴、(1%未満)回転性めまい。
13). その他:(3%以上)倦怠感、発熱、体重減少、(1〜3%未満)血中トリグリセリド増加、胸痛、体重増加、(1%未満)無力症、疲労、末梢性浮腫、抗痙攣剤濃度増加、(頻度不明)事故による外傷(事故による皮膚裂傷等)。
本剤の成分又はピロリドン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。
8.2. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
8.3. 易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔8.4、11.1.6、15.1.1参照〕。
8.4. 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること〔8.3、11.1.6、15.1.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
9.2.1. 腎機能障害のある患者〔7.2、16.6.1参照〕。
9.2.2. 血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者〔7.2、16.6.2参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類C)〔7.3、16.6.3参照〕。
クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること(高齢者では腎機能が低下していることが多い)〔7.2、16.6.1、16.6.4参照〕。
(妊婦)
9.5.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、次のようなリスクを考慮し治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
・ ヒトにおいて、妊娠中にレベチラセタムの血中濃度低下したとの報告があり、第3トリメスター期間に多く、最大で妊娠前の60%となったとの報告がある。
・ ラットにおいて胎仔移行性が認められている。
・ 動物実験において、ラットではヒトへの曝露量と同程度以上の曝露で骨格変異及び軽度の骨格異常増加、成長遅延、仔死亡率増加が認められ、ウサギでは、ヒトへの曝露量の4〜5倍の曝露で胚致死、骨格異常の増加及び奇形増加が認められている。
9.5.2. 本剤を投与した妊婦から出生した児において、新生児薬物離脱症候群があらわれることがある。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は国内・海外ともに実施していない。
13.1. 症状
外国の市販後報告において、レベチラセタムを一度に15〜140g服用した例があり、傾眠、激越、攻撃性、意識レベル低下、呼吸抑制及び昏睡が報告されている。
13.2. 処置
過量投与時、本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること〔16.6.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
本剤は高温高湿を避けて保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6−3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている〔8.3、8.4、11.1.6参照〕。
15.1.2. 外国人成人てんかん患者1208例を対象としたプラセボ対照臨床試験の併合解析において、非精神病性行動症状の有害事象(攻撃性、激越、怒り、不安、無力感、離人症、抑うつ、情動不安定、敵意、運動過多、易刺激性、神経過敏、神経症、人格障害)の発現率は本剤群で13.3%、プラセボ群で6.2%であった。同様に、外国人小児てんかん<4〜16歳>患者198例を対象としたプラセボ対照臨床試験における当該有害事象(攻撃性、激越、怒り、不安、無力感、離人症、抑うつ、情動不安定、敵意、運動過多、易刺激性、神経過敏、神経症、人格障害)の発現率は本剤群で37.6%、プラセボ群で18.6%であった。
また、外国人小児てんかん<4〜16歳>患者98例を対象とした認知機能及び行動に対する影響を評価するプラセボ対照臨床試験において、探索的な検討であるが、プラセボ群と比較して攻撃的行動悪化が示唆された。
(保管上の注意)
室温保存。
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