薬効分類 | 感冒薬 |
一般名 | 非ピリン系感冒剤 (4) 顆粒 |
薬価 | 6.3円 |
メーカー | 東和薬品 |
最終更新 | 2024年02月改訂(第1版) |
通常、成人には1回1gを1日4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
感冒もしくは上気道炎に伴う次記症状の改善及び緩和:鼻汁、鼻閉、咽頭痛・喉頭痛、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれることがある。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.4. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.5. 喘息発作の誘発(頻度不明)〔2.3、9.1.2参照〕。
11.1.6. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT、速やかに血清マーカー等の検査を実施すること(異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.7. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)〔1.1、1.2、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、13.1.1、13.1.2参照〕。
11.1.8. 乳児突然死症候群(SIDS)、乳児睡眠時無呼吸発作(いずれも頻度不明):プロメタジン製剤を小児<特に2歳未満>に投与した場合、乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある〔2.7、9.7.1参照〕。
11.1.9. 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)〔9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.1.10. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.11. 緑内障(頻度不明):緑内障発作があらわれることがあるので、視力低下、眼痛等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.5、9.1.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、(頻度不明)浮腫、鼻炎様症状、結膜炎。
2). 血液:(頻度不明)チアノーゼ、顆粒球減少、血小板減少、貧血。
3). 消化器:(0.1〜5%未満)食欲不振、悪心、口渇、(頻度不明)胸やけ、胃痛、嘔吐、消化管出血。
4). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、(頻度不明)めまい、倦怠感、頭痛、耳鳴、難聴、視覚障害、不安感、興奮、神経過敏、不眠、痙攣、せん妄。
5). 肝臓:(頻度不明)肝機能障害。
6). 腎臓:(頻度不明)腎障害。
7). 循環器:(頻度不明)血圧上昇、低血圧、頻脈。
8). その他:(頻度不明)過呼吸、代謝性アシドーシス、尿閉、発汗、咳嗽、振戦。
1.1. 本剤中のアセトアミノフェンにより重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること〔2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
1.2. 本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤<一般用医薬品を含む>との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、これらの薬剤との併用を避けること〔11.1.7、13.1.2参照〕。
2.1. 本剤の成分、サリチル酸製剤(アスピリン等)、フェノチアジン系化合物又はその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 消化性潰瘍のある患者[本剤中のサリチルアミドは消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]。
2.3. アスピリン喘息又はその既往歴のある患者[本剤中のサリチルアミドはアスピリン喘息を誘発するおそれがある]〔11.1.5参照〕。
2.4. 昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は、昏睡状態の増強・持続、中枢神経抑制作用の増強や麻酔剤の作用時間の延長を来すおそれがある]〔10.2参照〕。
2.5. 閉塞隅角緑内障の患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩が有する抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]〔9.1.5、11.1.11参照〕。
2.6. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有し、排尿困難を悪化させるおそれがある]。
2.7. 2歳未満の乳幼児〔9.7.1、11.1.8参照〕。
2.8. 重篤な肝障害のある患者〔1.1、9.1.3、9.1.4、9.3.1、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 出血傾向のある患者:本剤中のサリチルアミドにより血小板機能異常を起こすおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.2. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:本剤中のサリチルアミドにより喘息を悪化させるおそれがある〔11.1.5参照〕。
9.1.3. アルコール多量常飲者:肝障害があらわれやすくなる〔1.1、2.8、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.1.4. 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者:肝障害があらわれやすくなる〔1.1、2.8、9.1.3、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.1.5. 開放隅角緑内障の患者:本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩が有する抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある〔2.5、11.1.11参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:腎障害を悪化させるおそれがある〔11.1.9参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し、肝障害を悪化させるおそれがある)〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し、肝障害を悪化させるおそれがある〔1.1、9.1.3、9.1.4、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
10.2. 併用注意:
1). クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)[クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(サリチル酸製剤(アスピリン等)は血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する、また、血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝血剤と置換し、これらの薬剤を遊離させる)]。
2). 糖尿病用剤(インスリン製剤、トルブタミド等)[糖尿病用剤の作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(サリチル酸製剤(アスピリン等)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、これらの薬剤を遊離させる)]。
3). 中枢神経抑制剤(鎮静剤、催眠剤、フェノチアジン誘導体等)〔2.4参照〕[相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する)]。
4). アルコール:
@. アルコール〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、11.1.7、13.1.1参照〕[相互に中枢神経抑制作用を増強することがある(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する)]。
A. アルコール〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、11.1.7、13.1.1参照〕[アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用したところ肝不全を起こしたとの報告がある(アルコールによりアセトアミノフェンから肝毒性を持つN−アセチル−p−ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される)]。
5). 降圧剤(カルシウム拮抗剤、アンジオテンシン2受容体拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤等)[相互に降圧作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は降圧作用を有する)]。
6). 抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤等)[<臨床症状>相互に抗コリン作用を増強することがあり、更には、腸管麻痺(食欲不振、悪心、嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは腹部の弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある(なお、この悪心、嘔吐は、本剤及び他のフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること);<措置方法>減量するなど慎重に投与し、また、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有する)]。
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること)。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。また、サリチル酸製剤(アスピリン等)では動物試験(ラット)で催奇形作用が、ヒトで妊娠後期にアスピリンを投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。妊娠後期の女性へのアセトアミノフェンの投与により胎児動脈管収縮を起こすことがある。また、妊娠後期のラットにアセトアミノフェンを投与した試験で、弱い胎仔動脈管収縮が報告されている。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。また、長期連用を避けること(本剤中のカフェインは母乳中に容易に移行する)。
9.7.1. 2歳未満の乳幼児:投与しないこと(外国で、2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的呼吸抑制が起こったとの報告がある)〔2.7、11.1.8参照〕。
9.7.2. 2歳以上15歳未満の幼児・小児<水痘>、2歳以上15歳未満の幼児・小児<インフルエンザ>:投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること(サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告がある)。[ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST・ALT・LDH・CKの急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である]。
9.7.3. 2歳以上15歳未満の幼児・小児<水痘・インフルエンザを除く>:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。
13.1. 症状
13.1.1. アセトアミノフェンの過量投与により、肝臓壊死・腎臓壊死・心筋壊死(初期症状:悪心、嘔吐、発汗、全身倦怠感等)が起こったとの報告がある〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7参照〕。
13.1.2. 総合感冒剤や解熱鎮痛剤等の配合剤には、アセトアミノフェンを含むものがあり、本剤とアセトアミノフェン又はその配合剤との偶発的な併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがある〔1.2、11.1.7参照〕。
13.2. 処置
アセトアミノフェン過量投与時の解毒(肝障害の軽減等)には、アセチルシステインの投与を考慮すること。
(取扱い上の注意)
光により着色することがあるので、アルミ袋包装は袋を、SP包装は外箱を開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)の長期投与により、血色素異常を起こすことがあるので、長期投与を避けること。
15.1.2. 腎盂腫瘍及び膀胱腫瘍の患者を調査したところ、本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)製剤を長期・大量に使用(例:総服用量1.5〜27kg、服用期間4〜30年)していた人が多いとの報告がある。
15.1.3. 抗パーキンソン剤(本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩)はフェノチアジン系化合物、ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない(場合によっては、このような症状を増悪、顕性化させることがある)。
15.1.4. 本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
15.1.5. 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)を長期・大量投与した動物試験(マウス、ラット)で、腫瘍発生が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 感冒薬 |
一般名 | 非ピリン系感冒剤 (4) 顆粒 |
薬価 | 6.3円 |
メーカー | 東和薬品 |
最終更新 | 2024年02月改訂(第1版) |
通常、成人には1回1gを1日4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
感冒もしくは上気道炎に伴う次記症状の改善及び緩和:鼻汁、鼻閉、咽頭痛・喉頭痛、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等があらわれることがある。
11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)。
11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。
11.1.4. 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明)〔9.1.1参照〕。
11.1.5. 喘息発作の誘発(頻度不明)〔2.3、9.1.2参照〕。
11.1.6. 間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT、速やかに血清マーカー等の検査を実施すること(異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.7. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)〔1.1、1.2、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、13.1.1、13.1.2参照〕。
11.1.8. 乳児突然死症候群(SIDS)、乳児睡眠時無呼吸発作(いずれも頻度不明):プロメタジン製剤を小児<特に2歳未満>に投与した場合、乳児突然死症候群(SIDS)及び乳児睡眠時無呼吸発作があらわれたとの報告がある〔2.7、9.7.1参照〕。
11.1.9. 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)〔9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.1.10. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.11. 緑内障(頻度不明):緑内障発作があらわれることがあるので、視力低下、眼痛等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.5、9.1.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、(頻度不明)浮腫、鼻炎様症状、結膜炎。
2). 血液:(頻度不明)チアノーゼ、顆粒球減少、血小板減少、貧血。
3). 消化器:(0.1〜5%未満)食欲不振、悪心、口渇、(頻度不明)胸やけ、胃痛、嘔吐、消化管出血。
4). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、(頻度不明)めまい、倦怠感、頭痛、耳鳴、難聴、視覚障害、不安感、興奮、神経過敏、不眠、痙攣、せん妄。
5). 肝臓:(頻度不明)肝機能障害。
6). 腎臓:(頻度不明)腎障害。
7). 循環器:(頻度不明)血圧上昇、低血圧、頻脈。
8). その他:(頻度不明)過呼吸、代謝性アシドーシス、尿閉、発汗、咳嗽、振戦。
1.1. 本剤中のアセトアミノフェンにより重篤な肝障害が発現するおそれがあるので注意すること〔2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
1.2. 本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤<一般用医薬品を含む>との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがあることから、これらの薬剤との併用を避けること〔11.1.7、13.1.2参照〕。
2.1. 本剤の成分、サリチル酸製剤(アスピリン等)、フェノチアジン系化合物又はその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 消化性潰瘍のある患者[本剤中のサリチルアミドは消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]。
2.3. アスピリン喘息又はその既往歴のある患者[本剤中のサリチルアミドはアスピリン喘息を誘発するおそれがある]〔11.1.5参照〕。
2.4. 昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は、昏睡状態の増強・持続、中枢神経抑制作用の増強や麻酔剤の作用時間の延長を来すおそれがある]〔10.2参照〕。
2.5. 閉塞隅角緑内障の患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩が有する抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]〔9.1.5、11.1.11参照〕。
2.6. 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有し、排尿困難を悪化させるおそれがある]。
2.7. 2歳未満の乳幼児〔9.7.1、11.1.8参照〕。
2.8. 重篤な肝障害のある患者〔1.1、9.1.3、9.1.4、9.3.1、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように十分注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 出血傾向のある患者:本剤中のサリチルアミドにより血小板機能異常を起こすおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.2. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>のある患者:本剤中のサリチルアミドにより喘息を悪化させるおそれがある〔11.1.5参照〕。
9.1.3. アルコール多量常飲者:肝障害があらわれやすくなる〔1.1、2.8、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.1.4. 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱水症状のある患者:肝障害があらわれやすくなる〔1.1、2.8、9.1.3、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.1.5. 開放隅角緑内障の患者:本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩が有する抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある〔2.5、11.1.11参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:腎障害を悪化させるおそれがある〔11.1.9参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し、肝障害を悪化させるおそれがある)〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>のある患者:本剤中のアセトアミノフェンの代謝が遅延し、肝障害を悪化させるおそれがある〔1.1、9.1.3、9.1.4、10.2、11.1.7、13.1.1参照〕。
10.2. 併用注意:
1). クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)[クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(サリチル酸製剤(アスピリン等)は血小板凝集抑制作用、消化管刺激による出血作用を有する、また、血漿蛋白に結合したクマリン系抗凝血剤と置換し、これらの薬剤を遊離させる)]。
2). 糖尿病用剤(インスリン製剤、トルブタミド等)[糖尿病用剤の作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(サリチル酸製剤(アスピリン等)は血漿蛋白に結合した糖尿病用剤と置換し、これらの薬剤を遊離させる)]。
3). 中枢神経抑制剤(鎮静剤、催眠剤、フェノチアジン誘導体等)〔2.4参照〕[相互に中枢神経抑制作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する)]。
4). アルコール:
@. アルコール〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、11.1.7、13.1.1参照〕[相互に中枢神経抑制作用を増強することがある(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は中枢神経抑制作用を有する)]。
A. アルコール〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、11.1.7、13.1.1参照〕[アルコール多量常飲者がアセトアミノフェンを服用したところ肝不全を起こしたとの報告がある(アルコールによりアセトアミノフェンから肝毒性を持つN−アセチル−p−ベンゾキノンイミンへの代謝が促進される)]。
5). 降圧剤(カルシウム拮抗剤、アンジオテンシン2受容体拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤等)[相互に降圧作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は降圧作用を有する)]。
6). 抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤等)[<臨床症状>相互に抗コリン作用を増強することがあり、更には、腸管麻痺(食欲不振、悪心、嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは腹部の弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがある(なお、この悪心、嘔吐は、本剤及び他のフェノチアジン系化合物等の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること);<措置方法>減量するなど慎重に投与し、また、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること(プロメタジンメチレンジサリチル酸塩は抗コリン作用を有する)]。
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること)。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。また、サリチル酸製剤(アスピリン等)では動物試験(ラット)で催奇形作用が、ヒトで妊娠後期にアスピリンを投与された患者及びその新生児に出血異常があらわれたとの報告がある。妊娠後期の女性へのアセトアミノフェンの投与により胎児動脈管収縮を起こすことがある。また、妊娠後期のラットにアセトアミノフェンを投与した試験で、弱い胎仔動脈管収縮が報告されている。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。また、長期連用を避けること(本剤中のカフェインは母乳中に容易に移行する)。
9.7.1. 2歳未満の乳幼児:投与しないこと(外国で、2歳未満の乳幼児へのプロメタジン製剤の投与により致死的呼吸抑制が起こったとの報告がある)〔2.7、11.1.8参照〕。
9.7.2. 2歳以上15歳未満の幼児・小児<水痘>、2歳以上15歳未満の幼児・小児<インフルエンザ>:投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること(サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告がある)。[ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST・ALT・LDH・CKの急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である]。
9.7.3. 2歳以上15歳未満の幼児・小児<水痘・インフルエンザを除く>:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない)。
13.1. 症状
13.1.1. アセトアミノフェンの過量投与により、肝臓壊死・腎臓壊死・心筋壊死(初期症状:悪心、嘔吐、発汗、全身倦怠感等)が起こったとの報告がある〔1.1、2.8、9.1.3、9.1.4、9.3.1、9.3.2、10.2、11.1.7参照〕。
13.1.2. 総合感冒剤や解熱鎮痛剤等の配合剤には、アセトアミノフェンを含むものがあり、本剤とアセトアミノフェン又はその配合剤との偶発的な併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が発現するおそれがある〔1.2、11.1.7参照〕。
13.2. 処置
アセトアミノフェン過量投与時の解毒(肝障害の軽減等)には、アセチルシステインの投与を考慮すること。
(取扱い上の注意)
光により着色することがあるので、アルミ袋包装は袋を、SP包装は外箱を開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)の長期投与により、血色素異常を起こすことがあるので、長期投与を避けること。
15.1.2. 腎盂腫瘍及び膀胱腫瘍の患者を調査したところ、本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)製剤を長期・大量に使用(例:総服用量1.5〜27kg、服用期間4〜30年)していた人が多いとの報告がある。
15.1.3. 抗パーキンソン剤(本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩)はフェノチアジン系化合物、ブチロフェノン系化合物等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない(場合によっては、このような症状を増悪、顕性化させることがある)。
15.1.4. 本剤中のプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
15.1.5. 非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
本剤中のアセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)を長期・大量投与した動物試験(マウス、ラット)で、腫瘍発生が認められたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
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