薬剤情報
後発品
薬効分類免疫抑制薬 > ヒト型抗ヒトインターロイキン−17受容体A (IL−17受容体A) モノクローナル抗体
一般名ブロダルマブ (遺伝子組換え) キット
薬価74513
メーカー協和キリン
最終更新
2024年03月改訂(第6版)
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用法・用量

通常、成人にはブロダルマブ(遺伝子組換え)として1回210mgを、初回、1週後、2週後に皮下投与し、以降、2週間の間隔で皮下投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。

7.2. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から12週以内に得られるため、12週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

7.3. 〈強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉本剤による治療反応は、通常投与開始から16週以内に得られるため、16週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

7.4. 〈掌蹠膿疱症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から24週以内に得られるため、24週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

効能・効果

既存治療で効果不十分な次記疾患:尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、掌蹠膿疱症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉次のいずれかを満たす患者に投与すること[1)光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者、2)難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者]〔1.3参照〕。

5.2. 〈強直性脊椎炎〉過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。

5.3. 〈X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状及び炎症の客観的徴候が認められる場合に投与すること〔1.3参照〕。

5.4. 〈掌蹠膿疱症〉中等症から重症の膿疱・小水疱病変を有する患者に投与すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 重篤な感染症(0.9%):ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある〔1.2、8.1参照〕。

11.1.2. 好中球数減少(0.7%)。

11.1.3. 重篤な過敏症(0.02%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症:(5%以上)上気道感染、(1〜5%未満)鼻咽頭炎、カンジダ症、咽頭炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、気管支炎、ヘルペス感染、尿路感染、毛包炎、耳感染、(1%未満)蜂巣炎、真菌感染、鼻炎、結膜炎、白癬、皮膚感染、扁桃炎、気道感染、帯状疱疹、肺炎、歯感染、皮膚膿瘍。

2). 皮膚:(1〜5%未満)皮膚そう痒症、発疹、乾癬、(1%未満)皮膚炎、脱毛症、皮膚乾燥、紅斑、皮膚乳頭腫、壊疽性膿皮症。

3). 筋・骨格:(1〜5%未満)関節痛、(1%未満)乾癬性関節炎、四肢痛、筋肉痛、関節炎、背部痛。

4). 消化器:(1〜5%未満)悪心・嘔吐、(1%未満)下痢、胃腸炎、腹痛、口腔内潰瘍、口唇炎。

5). 呼吸器:(1%未満)咳嗽、口腔咽頭痛。

6). 肝臓:(1〜5%未満)肝機能検査値異常。

7). 血液:(1%未満)白血球数減少。

8). 精神神経系:(1〜5%未満)頭痛、(1%未満)めまい、うつ病、錯感覚、不眠、不安。

9). その他:(1〜5%未満)注射部位反応(注射部位疼痛、注射部位紅斑、注射部位出血、注射部位そう痒、注射部位腫脹、注射部位硬結を含む)、倦怠感、(1%未満)高血圧、体重増加、発熱、過敏症。

警告

1.1. 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。

本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核活動化させる可能性がある。また、本剤との因果関係は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること〔8.1−8.3、9.1.1、9.1.2、15.1.3参照〕。

1.2. 重篤な感染症

ウイルス、細菌及び真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔8.1、11.1.1参照〕。

1.3. 本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分に勘案すること〔5.1−5.3参照〕。

禁忌

2.1. 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔9.1.1参照〕。

2.2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔8.2参照〕。

2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること。感染の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること〔1.1、1.2、9.1.1、11.1.1参照〕。

8.2. 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。

なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと〔1.1、2.2、9.1.2参照〕。

8.3. 臨床試験において皮膚悪性腫瘍及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること〔1.1、15.1.3参照〕。

8.4. 本剤投与中は生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種を行わないこと。

8.5. 他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。

8.6. 本剤は、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を開始すること。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、自己投与適用後、感染症等本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。使用済みの注射器(注射針一体型)を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導を徹底し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、注射器(注射針一体型)を廃棄する容器を提供すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 感染症<重篤な感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者:感染症が悪化するおそれがある〔1.1、2.1、8.1参照〕。

9.1.2. 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者。

(1). 結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある〔8.2参照〕。

(2). 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること〔1.1、8.2参照〕[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。

9.1.3. うつ病、うつ状態又はその既往歴を有する患者、自殺念慮又は自殺企図の既往歴を有する患者:自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。乾癬患者を対象とした国内臨床試験において、自殺企図が177例中1例(0.6%)に報告されており、乾癬患者を対象とした海外臨床試験において、本剤が投与された4625例中16例(0.3%)に自殺念慮、自殺企図等が報告され、3例(0.06%)が自殺に至ったことが報告されている。また、関節リウマチ<本邦では承認外>患者を対象とした海外臨床試験において、211例中1例(0.5%)が自殺に至ったことが報告されている(初回承認時データ)。

9.1.4. 活動期のクローン病の患者:クローン病悪化に注意すること。活動期のクローン病の患者の場合、症状の悪化がみとめられた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。また、クローン病が悪化した場合には、適切な処置を行うこと。

クローン病患者を対象とした海外臨床試験において、クローン病悪化に関連する事象が報告されている。

高齢者

感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと(一般に高齢者では生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(サル)で乳汁中への移行が認められている)。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 投与前に冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。

14.1.2. 薬液中に浮遊物がないか目視で確認し、浮遊物が認められた場合には投与しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<傷・発赤・硬化・肥厚・落屑等の部位>、乾癬の部位には注射しないこと。

14.2.2. 投与部位は、大腿部、腹部又は上腕部が望ましい。同一箇所へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。

14.2.3. 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 乾癬患者を対象とした国内及び海外臨床試験において、国内177例中3例(1.7%)、海外4461例中122例(2.7%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。なお、関節リウマチ<本邦では承認外>患者を対象とした海外臨床試験において、211例中2例(0.9%)に抗ブロダルマブ中和抗体産生が報告されている。また、体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎)患者を対象とした国際共同臨床試験において、本剤投与後148例中1例(0.7%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。

掌蹠膿疱症患者を対象とした国内第3相臨床試験において、124例中1例(0.8%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。

15.1.2. 尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症及び掌蹠膿疱症において、免疫抑制剤又は光線療法と併用した場合の安全性及び有効性は確立していない。

15.1.3. 局面型皮疹を有する乾癬患者を対象とした海外臨床試験で、本剤が投与された患者4461例(5574.01人年)について、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>(以下同様)の発現頻度は、0.4/100人年(23/4461例)であり、その内容は前立腺癌、膵腺癌他であり、悪性腫瘍の発現頻度は、一般人口で予測される発現頻度と同様であった(標準化発生比:0.91[95%信頼区間:0.58,1.37])、非黒色腫皮膚癌の発現頻度は、0.5/100人年(28/4461例)であった。体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎)患者を対象とした国際共同臨床試験で、本剤が投与された患者148例(163.0人年)について、悪性腫瘍の発現は認められなかった。掌蹠膿疱症患者を対象とした国内第3相試験において、本剤が投与された患者125例(106.8人年)について、悪性腫瘍の発現は認められなかった〔1.1、8.3参照〕。

貯法

(保管上の注意)

2〜8℃で保存。

ルミセフ皮下注210mgシリンジ
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用法・用量

通常、成人にはブロダルマブ(遺伝子組換え)として1回210mgを、初回、1週後、2週後に皮下投与し、以降、2週間の間隔で皮下投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。

7.2. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から12週以内に得られるため、12週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

7.3. 〈強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉本剤による治療反応は、通常投与開始から16週以内に得られるため、16週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

7.4. 〈掌蹠膿疱症〉本剤による治療反応は、通常投与開始から24週以内に得られるため、24週以内に治療反応が得られない場合は、本剤の治療計画の継続を慎重に再考すること。

効能・効果

既存治療で効果不十分な次記疾患:尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、掌蹠膿疱症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症〉次のいずれかを満たす患者に投与すること[1)光線療法を含む既存の全身療法(生物製剤を除く)で十分な効果が得られず、皮疹が体表面積の10%以上に及ぶ患者、2)難治性の皮疹、関節症状又は膿疱を有する患者]〔1.3参照〕。

5.2. 〈強直性脊椎炎〉過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状が残る場合に投与すること〔1.3参照〕。

5.3. 〈X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎〉過去の治療において、既存治療薬(非ステロイド性抗炎症薬等)による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな臨床症状及び炎症の客観的徴候が認められる場合に投与すること〔1.3参照〕。

5.4. 〈掌蹠膿疱症〉中等症から重症の膿疱・小水疱病変を有する患者に投与すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 重篤な感染症(0.9%):ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある〔1.2、8.1参照〕。

11.1.2. 好中球数減少(0.7%)。

11.1.3. 重篤な過敏症(0.02%):アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症:(5%以上)上気道感染、(1〜5%未満)鼻咽頭炎、カンジダ症、咽頭炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、気管支炎、ヘルペス感染、尿路感染、毛包炎、耳感染、(1%未満)蜂巣炎、真菌感染、鼻炎、結膜炎、白癬、皮膚感染、扁桃炎、気道感染、帯状疱疹、肺炎、歯感染、皮膚膿瘍。

2). 皮膚:(1〜5%未満)皮膚そう痒症、発疹、乾癬、(1%未満)皮膚炎、脱毛症、皮膚乾燥、紅斑、皮膚乳頭腫、壊疽性膿皮症。

3). 筋・骨格:(1〜5%未満)関節痛、(1%未満)乾癬性関節炎、四肢痛、筋肉痛、関節炎、背部痛。

4). 消化器:(1〜5%未満)悪心・嘔吐、(1%未満)下痢、胃腸炎、腹痛、口腔内潰瘍、口唇炎。

5). 呼吸器:(1%未満)咳嗽、口腔咽頭痛。

6). 肝臓:(1〜5%未満)肝機能検査値異常。

7). 血液:(1%未満)白血球数減少。

8). 精神神経系:(1〜5%未満)頭痛、(1%未満)めまい、うつ病、錯感覚、不眠、不安。

9). その他:(1〜5%未満)注射部位反応(注射部位疼痛、注射部位紅斑、注射部位出血、注射部位そう痒、注射部位腫脹、注射部位硬結を含む)、倦怠感、(1%未満)高血圧、体重増加、発熱、過敏症。

警告

1.1. 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される患者のみに使用すること。

本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核活動化させる可能性がある。また、本剤との因果関係は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること〔8.1−8.3、9.1.1、9.1.2、15.1.3参照〕。

1.2. 重篤な感染症

ウイルス、細菌及び真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに担当医に連絡するよう患者を指導すること〔8.1、11.1.1参照〕。

1.3. 本剤の治療を開始する前に、適応疾患の既存治療の適用を十分に勘案すること〔5.1−5.3参照〕。

禁忌

2.1. 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔9.1.1参照〕。

2.2. 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]〔8.2参照〕。

2.3. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性がある。そのため、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること。感染の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること〔1.1、1.2、9.1.1、11.1.1参照〕。

8.2. 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。

なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと〔1.1、2.2、9.1.2参照〕。

8.3. 臨床試験において皮膚悪性腫瘍及び皮膚以外の悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤との因果関係は明確ではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること〔1.1、15.1.3参照〕。

8.4. 本剤投与中は生ワクチン接種による感染症発現のリスクを否定できないため、生ワクチン接種を行わないこと。

8.5. 他の生物製剤から変更する場合は感染症の徴候について患者の状態を十分に観察すること。

8.6. 本剤は、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を開始すること。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、自己投与適用後、感染症等本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。使用済みの注射器(注射針一体型)を再使用しないように患者に注意を促し、安全な廃棄方法について指導を徹底し、すべての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、注射器(注射針一体型)を廃棄する容器を提供すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 感染症<重篤な感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者:感染症が悪化するおそれがある〔1.1、2.1、8.1参照〕。

9.1.2. 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者。

(1). 結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある〔8.2参照〕。

(2). 結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。次のいずれかの患者には、原則として抗結核薬を投与した上で、本剤を投与すること〔1.1、8.2参照〕[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。

9.1.3. うつ病、うつ状態又はその既往歴を有する患者、自殺念慮又は自殺企図の既往歴を有する患者:自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。乾癬患者を対象とした国内臨床試験において、自殺企図が177例中1例(0.6%)に報告されており、乾癬患者を対象とした海外臨床試験において、本剤が投与された4625例中16例(0.3%)に自殺念慮、自殺企図等が報告され、3例(0.06%)が自殺に至ったことが報告されている。また、関節リウマチ<本邦では承認外>患者を対象とした海外臨床試験において、211例中1例(0.5%)が自殺に至ったことが報告されている(初回承認時データ)。

9.1.4. 活動期のクローン病の患者:クローン病悪化に注意すること。活動期のクローン病の患者の場合、症状の悪化がみとめられた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者に指導すること。また、クローン病が悪化した場合には、適切な処置を行うこと。

クローン病患者を対象とした海外臨床試験において、クローン病悪化に関連する事象が報告されている。

高齢者

感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと(一般に高齢者では生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(サル)で乳汁中への移行が認められている)。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 投与前に冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。

14.1.2. 薬液中に浮遊物がないか目視で確認し、浮遊物が認められた場合には投与しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<傷・発赤・硬化・肥厚・落屑等の部位>、乾癬の部位には注射しないこと。

14.2.2. 投与部位は、大腿部、腹部又は上腕部が望ましい。同一箇所へ繰り返し注射することは避け、投与毎に注射部位を変えること。

14.2.3. 本剤は、1回使用の製剤であり、再使用しないこと。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 乾癬患者を対象とした国内及び海外臨床試験において、国内177例中3例(1.7%)、海外4461例中122例(2.7%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。なお、関節リウマチ<本邦では承認外>患者を対象とした海外臨床試験において、211例中2例(0.9%)に抗ブロダルマブ中和抗体産生が報告されている。また、体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎)患者を対象とした国際共同臨床試験において、本剤投与後148例中1例(0.7%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。

掌蹠膿疱症患者を対象とした国内第3相臨床試験において、124例中1例(0.8%)に抗ブロダルマブ結合抗体を認めたが、抗ブロダルマブ中和抗体の産生は報告されていない。

15.1.2. 尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症及び掌蹠膿疱症において、免疫抑制剤又は光線療法と併用した場合の安全性及び有効性は確立していない。

15.1.3. 局面型皮疹を有する乾癬患者を対象とした海外臨床試験で、本剤が投与された患者4461例(5574.01人年)について、悪性腫瘍<非黒色腫皮膚癌を除く>(以下同様)の発現頻度は、0.4/100人年(23/4461例)であり、その内容は前立腺癌、膵腺癌他であり、悪性腫瘍の発現頻度は、一般人口で予測される発現頻度と同様であった(標準化発生比:0.91[95%信頼区間:0.58,1.37])、非黒色腫皮膚癌の発現頻度は、0.5/100人年(28/4461例)であった。体軸性脊椎関節炎(強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎)患者を対象とした国際共同臨床試験で、本剤が投与された患者148例(163.0人年)について、悪性腫瘍の発現は認められなかった。掌蹠膿疱症患者を対象とした国内第3相試験において、本剤が投与された患者125例(106.8人年)について、悪性腫瘍の発現は認められなかった〔1.1、8.3参照〕。

貯法

(保管上の注意)

2〜8℃で保存。

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