薬効分類 | 血液凝固阻止薬 > アンチトロンビン3 |
一般名 | 乾燥濃縮人アンチトロンビンIII |
薬価 | 21098円 |
メーカー | 日本血液製剤機構 |
最終更新 | 2023年04月改訂(第1版) |
〈効能共通〉
本剤を添付の注射用水で溶解し、緩徐に静注もしくは点滴静注する。
〈先天性アンチトロンビン3欠乏に基づく血栓形成傾向〉
本剤1日1000〜3000国際単位(又は20〜60国際単位/kg)を投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉
アンチトロンビン3が正常の70%以下に低下した場合は、通常成人に対し、ヘパリンの持続点滴静注のもとに本剤1日1500国際単位(又は30国際単位/kg)を投与する。
ただし、産科的、外科的DICなどで緊急処置として本剤を使用する場合は、1日1回40〜60国際単位/kgを投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉出血検査等出血管理を十分行いつつ使用すること。
7.2. 〈効能共通〉ヘパリンの併用により出血を助長する危険性のある場合は本剤の単独投与を行うこと。
7.3. 〈効能共通〉本剤の使用にあたっては、少なくとも2日以上使用してその効果を判定し、使用の継続を判断すること。
7.4. 〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉ヘパリンの1日持続点滴は、通常10000単位が適当と考えられるが、臨床症状により適宜増減すること(ただし、ヘパリンの投与は1時間当たり500単位を超えないこと)。
1). 先天性アンチトロンビン3欠乏に基づく血栓形成傾向。
2). アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉本剤を、緊急措置以外の治療に使用する場合にあたっては、患者のアンチトロンビン3値が正常の70%以下に低下している場合においても、本剤の投与が医療上必要であると判断されたときに使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹等。
2). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇等。
3). 消化器:(頻度不明)悪心、嘔吐。
4). その他:(頻度不明)発熱、悪寒、頭痛、好酸球増加、胸部不快感。
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
8.1. 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV−1抗体、抗HIV−2抗体、抗HTLV−1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分から人アンチトロンビン3を濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜によるろ過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること〔9.1.2、9.1.3、9.5妊婦の項参照〕。
8.2.2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2. 溶血性貧血・失血性貧血の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.1.3. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
10.2. 併用注意:
抗凝固剤(トロンボモデュリン アルファ<遺伝子組換え>製剤等)[本剤の作用が増強するおそれがある(併用により、抗凝固作用が相加的に作用する)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある))〔8.2.1参照〕。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 他剤との混合注射は避けることが望ましい。
14.1.2. 本剤は、溶解後ただちに使用すること。
14.1.3. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと(本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない)。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 溶解時に著しい沈殿の認められるものは投与しないこと。
14.2.2. 溶解した液をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生することがあるため、投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認し、浮遊物が認められた場合には投与しないこと。
(取扱い上の注意)
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
(注意)
本剤は、貴重な人血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理を実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、人血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。
(ノイアート静注用500単位の溶解法及び溶解液注入針の使い方)
1. ノイアート静注用500単位(以下ノイアートと略す)瓶及び溶剤瓶のゴム栓表面を消毒する(添付文書の図1)。
2. 溶解液注入針の保護サヤをまず片方[キャップホルダーの小さい方(添付文書の図2・a)]だけ軽くまわしてはずす(添付文書の図2)。
3. 溶解液注入針を溶剤瓶のゴム栓中央にまっすぐ深く刺入する(添付文書の図3)。
4. 溶解液注入針の反対側の保護サヤ(添付文書の図2・b)を軽くまわしてはずす(添付文書の図4)。
5. ノイアート瓶を倒立させて溶解液注入針をゴム栓の中央にまっすぐ深く刺入する(添付文書の図5)。
6. 溶剤瓶が上になるように逆転する。液が流れ始めたら連結された両方の瓶を斜めにして液ができるだけノイアート瓶の壁面に沿って流れ込むようにする(添付文書の図6)。
7. 溶剤の移行が終わったら、溶解液注入針を溶剤瓶(空)とともに抜き去り、ノイアート瓶をなるべく泡立てないようゆるやかに揺り動かして溶解する。
8. 溶解液注入針はディスポーザブルなので再使用しない。
9. 輸液セットを用いて点滴注輸する場合:瓶針は溶解液注入針と同じ位置及びその付近に刺入すると液もれを起こすことがあるので離れた位置に刺入する。
薬効分類 | 血液凝固阻止薬 > アンチトロンビン3 |
一般名 | 乾燥濃縮人アンチトロンビンIII |
薬価 | 21098円 |
メーカー | 日本血液製剤機構 |
最終更新 | 2023年04月改訂(第1版) |
〈効能共通〉
本剤を添付の注射用水で溶解し、緩徐に静注もしくは点滴静注する。
〈先天性アンチトロンビン3欠乏に基づく血栓形成傾向〉
本剤1日1000〜3000国際単位(又は20〜60国際単位/kg)を投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉
アンチトロンビン3が正常の70%以下に低下した場合は、通常成人に対し、ヘパリンの持続点滴静注のもとに本剤1日1500国際単位(又は30国際単位/kg)を投与する。
ただし、産科的、外科的DICなどで緊急処置として本剤を使用する場合は、1日1回40〜60国際単位/kgを投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉出血検査等出血管理を十分行いつつ使用すること。
7.2. 〈効能共通〉ヘパリンの併用により出血を助長する危険性のある場合は本剤の単独投与を行うこと。
7.3. 〈効能共通〉本剤の使用にあたっては、少なくとも2日以上使用してその効果を判定し、使用の継続を判断すること。
7.4. 〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉ヘパリンの1日持続点滴は、通常10000単位が適当と考えられるが、臨床症状により適宜増減すること(ただし、ヘパリンの投与は1時間当たり500単位を超えないこと)。
1). 先天性アンチトロンビン3欠乏に基づく血栓形成傾向。
2). アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈アンチトロンビン3低下を伴う汎発性血管内凝固症候群(DIC)〉本剤を、緊急措置以外の治療に使用する場合にあたっては、患者のアンチトロンビン3値が正常の70%以下に低下している場合においても、本剤の投与が医療上必要であると判断されたときに使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹等。
2). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇等。
3). 消化器:(頻度不明)悪心、嘔吐。
4). その他:(頻度不明)発熱、悪寒、頭痛、好酸球増加、胸部不快感。
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者。
8.1. 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2. 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV−1抗体、抗HIV−2抗体、抗HTLV−1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、Cohnの低温エタノール分画で得た画分から人アンチトロンビン3を濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程において60℃、10時間の液状加熱処理及びウイルス除去膜によるろ過処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1. 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること〔9.1.2、9.1.3、9.5妊婦の項参照〕。
8.2.2. 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.1.2. 溶血性貧血・失血性貧血の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
9.1.3. 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者:ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない(感染した場合には、持続性貧血を起こすことがある)〔8.2.1参照〕。
10.2. 併用注意:
抗凝固剤(トロンボモデュリン アルファ<遺伝子組換え>製剤等)[本剤の作用が増強するおそれがある(併用により、抗凝固作用が相加的に作用する)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない(感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある))〔8.2.1参照〕。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 他剤との混合注射は避けることが望ましい。
14.1.2. 本剤は、溶解後ただちに使用すること。
14.1.3. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと(本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない)。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 溶解時に著しい沈殿の認められるものは投与しないこと。
14.2.2. 溶解した液をシリコンオイルが塗布されているシリンジで採取した場合、浮遊物が発生することがあるため、投与前に薬液中に浮遊物がないか目視で確認し、浮遊物が認められた場合には投与しないこと。
(取扱い上の注意)
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
(注意)
本剤は、貴重な人血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理を実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、人血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。
(ノイアート静注用500単位の溶解法及び溶解液注入針の使い方)
1. ノイアート静注用500単位(以下ノイアートと略す)瓶及び溶剤瓶のゴム栓表面を消毒する(添付文書の図1)。
2. 溶解液注入針の保護サヤをまず片方[キャップホルダーの小さい方(添付文書の図2・a)]だけ軽くまわしてはずす(添付文書の図2)。
3. 溶解液注入針を溶剤瓶のゴム栓中央にまっすぐ深く刺入する(添付文書の図3)。
4. 溶解液注入針の反対側の保護サヤ(添付文書の図2・b)を軽くまわしてはずす(添付文書の図4)。
5. ノイアート瓶を倒立させて溶解液注入針をゴム栓の中央にまっすぐ深く刺入する(添付文書の図5)。
6. 溶剤瓶が上になるように逆転する。液が流れ始めたら連結された両方の瓶を斜めにして液ができるだけノイアート瓶の壁面に沿って流れ込むようにする(添付文書の図6)。
7. 溶剤の移行が終わったら、溶解液注入針を溶剤瓶(空)とともに抜き去り、ノイアート瓶をなるべく泡立てないようゆるやかに揺り動かして溶解する。
8. 溶解液注入針はディスポーザブルなので再使用しない。
9. 輸液セットを用いて点滴注輸する場合:瓶針は溶解液注入針と同じ位置及びその付近に刺入すると液もれを起こすことがあるので離れた位置に刺入する。
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