薬剤情報
後発品
薬効分類糖尿病薬 > ヒトグルカゴン様ペプチド−1 (GLP−1) 受容体作動薬
一般名リキシセナチドキット
薬価4958
メーカーサノフィ
最終更新2023年02月改訂(第2版)

用法・用量

通常、成人には、リキシセナチドとして、20μgを1日1回朝食前に皮下注射する。ただし、1日1回10μgから開始し、1週間以上投与した後1日1回15μgに増量し、1週間以上投与した後1日1回20μgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日20μgを超えないこと。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 本剤の投与は朝食前1時間以内に行い、食後の投与は行わないこと。

7.2. 胃腸障害の発現を軽減するため、低用量より投与を開始し、用量の漸増を行うこと。本剤20μgで良好な忍容性が得られない患者には、減量を考慮し、さらに症状が持続する場合は、休薬を考慮すること(減量又は休薬で症状が消失すれば、患者の状態を十分観察しながら再度増量又は投与を再開する)。

効能・効果

2型糖尿病。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 低血糖(6.7%):低血糖(脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。

また、スルホニルウレア剤との併用又はインスリン製剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること〔8.3、8.10、9.1.3、10.2、17.1.1−17.1.5参照〕。

11.1.2. 急性膵炎(頻度不明):GLP−1受容体作動薬の使用は、急性膵炎のリスクの増加に関連しているので、急性膵炎に特徴的な症状(嘔吐を伴う持続的な腹痛等)が認められた場合には、本剤の投与を中止すること。また急性膵炎と診断された場合には、本剤の再投与は行わないこと〔8.4、8.5、9.1.2参照〕。

11.1.3. アナフィラキシー反応、血管浮腫(頻度不明)。

11.1.4. 胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明)〔8.6参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 消化器:(5%以上)悪心[ほとんどが投与12週までに認められた]、食欲不振、*嘔吐[*:ほとんどが投与12週までに認められた]、腹部不快感、便秘、(1〜5%未満)腹部膨満、下痢、腹痛、おくび、消化不良、(1%未満)逆流性食道炎、胃腸炎。

2). 肝胆道:(頻度不明)胆石症。

3). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、頭痛、傾眠、振戦、(1%未満)注意力障害。

4). 注射部位:(1〜5%未満)注射部位反応(そう痒感、紅斑、疼痛等)。

5). 感覚器:(1%未満)味覚異常、霧視、糖尿病性網膜症。

6). 循環器:(1%未満)上室性期外収縮、動悸。

7). 皮膚:(1%未満)多汗症、冷汗。

8). 過敏症:(1%未満)発疹、じん麻疹。

9). 血液:(1%未満)好中球減少。

10). その他:(1〜5%未満)疲労、倦怠感、(1%未満)あくび、悪寒、異常感、空腹感、背部痛、(頻度不明)インフルエンザ、上気道感染。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない]。

2.3. 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。

重要な基本的注意

8.1. 本剤はインスリンの代替薬ではないため、本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること(類薬において、インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP−1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている)。

8.2. 投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。

8.3. 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.3、11.1.1参照〕。

8.4. 急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。

8.5. 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。

8.6. 胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること〔11.1.4参照〕。

8.7. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

8.8. 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2.1参照〕。

8.9. 本剤とDPP−4阻害薬はいずれもGLP−1受容体を介した血糖降下作用を有しており、本剤とDPP−4阻害薬を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

8.10. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 重症胃不全麻痺等の重度胃腸障害のある患者:使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。

9.1.2. 膵炎の既往歴のある患者〔8.4、8.5、11.1.2参照〕。

9.1.3. 低血糖を起こすおそれのある次の患者又は状態。

・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。

・ 激しい筋肉運動。

・ 過度のアルコール摂取。

〔8.3、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害(クレアチニンクリアランス:30mL/min未満)又は末期腎不全の患者:重度の腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。末期腎不全の患者は臨床試験では除外されている。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害薬、インスリン製剤、SGLT2阻害剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖のリスクが増加するおそれがある(血糖降下作用が増強される)。特にスルホニルウレア剤、インスリン製剤又は速効型インスリン分泌促進剤と併用した場合、症候性低血糖が多く発現することが報告されているので、これらの薬剤と併用する場合には、定期的な血糖測定を行い、また、低血糖のリスクを軽減するためこれらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。

2). 血糖降下作用が増強される薬剤(モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤、サリチル酸誘導体等)〔11.1.1参照〕[低血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強される)]。

3). 血糖降下作用が減弱される薬剤(アドレナリン、副腎皮質ステロイド、甲状腺ホルモン等)[高血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が減弱される)]。

4). 血糖降下作用が増強又は減弱される薬剤(β−遮断剤等)[低血糖症状、又は高血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強又は減弱される)]。

5). 吸収遅延により効果が減弱される薬剤<経口>(抗生物質<経口>、経口避妊薬等)〔16.7参照〕[本剤の胃内容排出遅延作用が、併用する経口剤の吸収に影響を与えるおそれがあるので、血中濃度が一定の閾値に達することにより有効性を示す経口剤を併用する場合は、本剤投与の1時間以上前、又は11時間以上後にそれらの薬剤を服用すること(本剤の胃内容排出遅延作用による)]。

6). クマリン系化合物<経口>(ワルファリンカリウム<経口>)〔16.7参照〕[類薬<エキセナチド>でプロトロンビン時間国際標準比<INR>の延長が報告されているので、本剤と併用する場合には、併用開始時あるいは終了時にINR値を測定するなど、観察を十分に行うこと(本剤の胃内容排出遅延作用による)]。

高齢者

経過を十分に観察し、慎重に投与すること(一般的に生理機能が低下していることが多く、胃腸障害や低血糖が起こりやすい)〔16.6.2参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては本剤を投与しないで、インスリン製剤を使用すること(ヒトにおける潜在的なリスクは不明であるが、動物実験では、生殖発生毒性が報告されており、胚・胎仔発生に関する試験において、ラットではヒトに1回20μg、1日1回投与時の血漿中曝露量(AUC)の少なくとも約4.6倍で胎仔成長遅延、胎仔骨格異常及び胎仔骨化遅延、ウサギでは約32倍で骨化遅延が認められた)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)において、微量のリキシセナチドが乳汁中へ移行することが認められている)。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。

14.1.2. 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

14.1.3. 本剤と他の製剤を混合しないこと。

14.1.4. 本剤は無色澄明な液である。液に濁りがある場合、又は変色や粒子を認める場合には使用しないこと。

14.1.5. 本剤のカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 1本を複数の患者に使用しないこと。

14.2.2. 皮下注射は腹部・大腿部又は上腕部に行う。同一部位内で投与する場合は前回の注射場所より2〜3cm離して注射すること。

14.2.3. 静脈内及び筋肉内に投与しないこと。

(取扱い上の注意)

20.1. 使用開始後は本剤を冷蔵庫に保存せず、遮光保存すること。

20.2. 使用開始後30日以内に使用すること(使用時の安定性試験(25℃)に基づく)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

潜在的な免疫原性を有する他のタンパク質もしくはペプチドを含む製剤と同様に、本剤の投与による抗リキシセナチド抗体発現が国内外で実施された臨床試験において認められている。日本人での抗リキシセナチド抗体陽性患者と陰性患者の間の全般的な安全性プロファイルに差はなく、注射部位反応の発生頻度については抗リキシセナチド抗体陽性患者で7.5%(49/650例)であったのに対し、抗体陰性患者では2.5%(6/242例)と差がみられた。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. ラット及びマウスにおける2年間のがん原性試験において、ヒトでの治療用量に比べ高用量の投与により非致死性甲状腺C細胞腫瘍が認められた。

国際共同第3相臨床試験においては甲状腺C細胞増殖との関連が疑われる有害事象はリキシセナチド投与群とプラセボ群で同程度であった。

甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する本剤の安全性は確立していない〔8.8参照〕。

15.2.2. ラットでの生殖試験では影響は認められなかったが、イヌを用いた反復投与毒性試験において、ヒトに本剤1回20μg、1日1回投与したときの血漿中曝露量(AUC)の117倍で精巣への影響及び精巣上体への影響(精細管拡張、精子低形成、無精子症及び上皮変性等)がみられた。健康成人男性に投与した試験では精子形成に影響は認められなかった。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避け、2〜8℃で保存。

リキスミア皮下注300μg
後発品はありません
リキスミア皮下注300μg
リキスミア皮下注300μg

リキスミア皮下注300μg

糖尿病薬 > ヒトグルカゴン様ペプチド−1 (GLP−1) 受容体作動薬
2023年02月改訂(第2版)
薬剤情報
後発品
薬効分類糖尿病薬 > ヒトグルカゴン様ペプチド−1 (GLP−1) 受容体作動薬
一般名リキシセナチドキット
薬価4958
メーカーサノフィ
最終更新2023年02月改訂(第2版)

用法・用量

通常、成人には、リキシセナチドとして、20μgを1日1回朝食前に皮下注射する。ただし、1日1回10μgから開始し、1週間以上投与した後1日1回15μgに増量し、1週間以上投与した後1日1回20μgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日20μgを超えないこと。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 本剤の投与は朝食前1時間以内に行い、食後の投与は行わないこと。

7.2. 胃腸障害の発現を軽減するため、低用量より投与を開始し、用量の漸増を行うこと。本剤20μgで良好な忍容性が得られない患者には、減量を考慮し、さらに症状が持続する場合は、休薬を考慮すること(減量又は休薬で症状が消失すれば、患者の状態を十分観察しながら再度増量又は投与を再開する)。

効能・効果

2型糖尿病。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 低血糖(6.7%):低血糖(脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。

また、スルホニルウレア剤との併用又はインスリン製剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること〔8.3、8.10、9.1.3、10.2、17.1.1−17.1.5参照〕。

11.1.2. 急性膵炎(頻度不明):GLP−1受容体作動薬の使用は、急性膵炎のリスクの増加に関連しているので、急性膵炎に特徴的な症状(嘔吐を伴う持続的な腹痛等)が認められた場合には、本剤の投与を中止すること。また急性膵炎と診断された場合には、本剤の再投与は行わないこと〔8.4、8.5、9.1.2参照〕。

11.1.3. アナフィラキシー反応、血管浮腫(頻度不明)。

11.1.4. 胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明)〔8.6参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 消化器:(5%以上)悪心[ほとんどが投与12週までに認められた]、食欲不振、*嘔吐[*:ほとんどが投与12週までに認められた]、腹部不快感、便秘、(1〜5%未満)腹部膨満、下痢、腹痛、おくび、消化不良、(1%未満)逆流性食道炎、胃腸炎。

2). 肝胆道:(頻度不明)胆石症。

3). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、頭痛、傾眠、振戦、(1%未満)注意力障害。

4). 注射部位:(1〜5%未満)注射部位反応(そう痒感、紅斑、疼痛等)。

5). 感覚器:(1%未満)味覚異常、霧視、糖尿病性網膜症。

6). 循環器:(1%未満)上室性期外収縮、動悸。

7). 皮膚:(1%未満)多汗症、冷汗。

8). 過敏症:(1%未満)発疹、じん麻疹。

9). 血液:(1%未満)好中球減少。

10). その他:(1〜5%未満)疲労、倦怠感、(1%未満)あくび、悪寒、異常感、空腹感、背部痛、(頻度不明)インフルエンザ、上気道感染。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない]。

2.3. 重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。

重要な基本的注意

8.1. 本剤はインスリンの代替薬ではないため、本剤の投与に際しては、患者のインスリン依存状態を確認し、投与の可否を判断すること(類薬において、インスリン依存状態の患者で、インスリンからGLP−1受容体作動薬に切り替え、急激な高血糖及び糖尿病性ケトアシドーシスが発現した症例が報告されている)。

8.2. 投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3〜4ヵ月間投与して効果不十分な場合には、速やかに他の治療薬への切り替えを行うこと。

8.3. 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.3、11.1.1参照〕。

8.4. 急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。

8.5. 胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること〔9.1.2、11.1.2参照〕。

8.6. 胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること〔11.1.4参照〕。

8.7. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、すべての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

8.8. 本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2.1参照〕。

8.9. 本剤とDPP−4阻害薬はいずれもGLP−1受容体を介した血糖降下作用を有しており、本剤とDPP−4阻害薬を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。

8.10. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 重症胃不全麻痺等の重度胃腸障害のある患者:使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。

9.1.2. 膵炎の既往歴のある患者〔8.4、8.5、11.1.2参照〕。

9.1.3. 低血糖を起こすおそれのある次の患者又は状態。

・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

・ 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。

・ 激しい筋肉運動。

・ 過度のアルコール摂取。

〔8.3、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害(クレアチニンクリアランス:30mL/min未満)又は末期腎不全の患者:重度の腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。末期腎不全の患者は臨床試験では除外されている。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害薬、インスリン製剤、SGLT2阻害剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖のリスクが増加するおそれがある(血糖降下作用が増強される)。特にスルホニルウレア剤、インスリン製剤又は速効型インスリン分泌促進剤と併用した場合、症候性低血糖が多く発現することが報告されているので、これらの薬剤と併用する場合には、定期的な血糖測定を行い、また、低血糖のリスクを軽減するためこれらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。

2). 血糖降下作用が増強される薬剤(モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤、サリチル酸誘導体等)〔11.1.1参照〕[低血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強される)]。

3). 血糖降下作用が減弱される薬剤(アドレナリン、副腎皮質ステロイド、甲状腺ホルモン等)[高血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が減弱される)]。

4). 血糖降下作用が増強又は減弱される薬剤(β−遮断剤等)[低血糖症状、又は高血糖症状があらわれるおそれがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(血糖降下作用が増強又は減弱される)]。

5). 吸収遅延により効果が減弱される薬剤<経口>(抗生物質<経口>、経口避妊薬等)〔16.7参照〕[本剤の胃内容排出遅延作用が、併用する経口剤の吸収に影響を与えるおそれがあるので、血中濃度が一定の閾値に達することにより有効性を示す経口剤を併用する場合は、本剤投与の1時間以上前、又は11時間以上後にそれらの薬剤を服用すること(本剤の胃内容排出遅延作用による)]。

6). クマリン系化合物<経口>(ワルファリンカリウム<経口>)〔16.7参照〕[類薬<エキセナチド>でプロトロンビン時間国際標準比<INR>の延長が報告されているので、本剤と併用する場合には、併用開始時あるいは終了時にINR値を測定するなど、観察を十分に行うこと(本剤の胃内容排出遅延作用による)]。

高齢者

経過を十分に観察し、慎重に投与すること(一般的に生理機能が低下していることが多く、胃腸障害や低血糖が起こりやすい)〔16.6.2参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては本剤を投与しないで、インスリン製剤を使用すること(ヒトにおける潜在的なリスクは不明であるが、動物実験では、生殖発生毒性が報告されており、胚・胎仔発生に関する試験において、ラットではヒトに1回20μg、1日1回投与時の血漿中曝露量(AUC)の少なくとも約4.6倍で胎仔成長遅延、胎仔骨格異常及び胎仔骨化遅延、ウサギでは約32倍で骨化遅延が認められた)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)において、微量のリキシセナチドが乳汁中へ移行することが認められている)。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。

14.1.2. 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

14.1.3. 本剤と他の製剤を混合しないこと。

14.1.4. 本剤は無色澄明な液である。液に濁りがある場合、又は変色や粒子を認める場合には使用しないこと。

14.1.5. 本剤のカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 1本を複数の患者に使用しないこと。

14.2.2. 皮下注射は腹部・大腿部又は上腕部に行う。同一部位内で投与する場合は前回の注射場所より2〜3cm離して注射すること。

14.2.3. 静脈内及び筋肉内に投与しないこと。

(取扱い上の注意)

20.1. 使用開始後は本剤を冷蔵庫に保存せず、遮光保存すること。

20.2. 使用開始後30日以内に使用すること(使用時の安定性試験(25℃)に基づく)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

潜在的な免疫原性を有する他のタンパク質もしくはペプチドを含む製剤と同様に、本剤の投与による抗リキシセナチド抗体発現が国内外で実施された臨床試験において認められている。日本人での抗リキシセナチド抗体陽性患者と陰性患者の間の全般的な安全性プロファイルに差はなく、注射部位反応の発生頻度については抗リキシセナチド抗体陽性患者で7.5%(49/650例)であったのに対し、抗体陰性患者では2.5%(6/242例)と差がみられた。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. ラット及びマウスにおける2年間のがん原性試験において、ヒトでの治療用量に比べ高用量の投与により非致死性甲状腺C細胞腫瘍が認められた。

国際共同第3相臨床試験においては甲状腺C細胞増殖との関連が疑われる有害事象はリキシセナチド投与群とプラセボ群で同程度であった。

甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する本剤の安全性は確立していない〔8.8参照〕。

15.2.2. ラットでの生殖試験では影響は認められなかったが、イヌを用いた反復投与毒性試験において、ヒトに本剤1回20μg、1日1回投与したときの血漿中曝露量(AUC)の117倍で精巣への影響及び精巣上体への影響(精細管拡張、精子低形成、無精子症及び上皮変性等)がみられた。健康成人男性に投与した試験では精子形成に影響は認められなかった。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避け、2〜8℃で保存。

後発品はありません
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