薬剤情報
後発品
薬効分類ヒト (同種) 骨髄由来間葉系幹細胞
一般名ヒト (同種) 骨髄由来間葉系幹細胞
薬価884767
メーカーJCRファーマ
最終更新
2023年09月改訂(第3版)
添付文書のPDFはこちら

用法・用量

通常、体重1kg当たりヒト間葉系幹細胞として1回2×10の6乗個を、1バッグ当たり生理食塩液18mLで希釈して、4mL/分を目安に緩徐に点滴静注する。1週間に2回、投与間隔は3日以上とし、4週間投与する。なお、症状の程度に応じて、更に1週間に1回、4週間投与することができる。

用法・用量(補足)

<用法及び用量又は使用方法に関連する使用上の注意>

1.投与速度は、患者の状態により適宜増減できるが、同種細胞を静脈内投与することに起因するリスクとして、細胞塞栓、血栓形成及び血管内溶血が発現する可能性があるため、最大6mL/分を超えない。

2.体重が50kg以下の患者に対しては、全量を10分以上かけて緩徐に点滴静注する。

3.本品の継続投与に関しては、実施の可否を慎重に検討する。

効能・効果

造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病。

効能・効果(補足)

<効能、効果又は性能に関連する使用上の注意>

1.ステロイド療法によっても十分な治療効果が得られない場合に使用する。

2.本品の投与に際しては、急性GVHDの重症度等、添付文書の【臨床成績】の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。

副作用

本品の臨床試験の総症例39例中35例(89.7%)に副作用が認められた。その主なものは、血小板数減少が11例(28.2%)、肝機能異常が8例(20.5%)、発熱及び白血球数減少が7例(17.9%)、貧血、血中乳酸脱水素酵素増加及びγ−グルタミルトランスフェラーゼ増加が5例(12.8%)などであった。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーを起こす恐れがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

2).感染症:肺炎(10.3%)、敗血症(7.7%)等の重篤な感染症が現れることがあり、死亡に至った例も報告されており、また、多臓器不全となり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

3).原疾患の再発:急性骨髄性白血病の再発(5.1%)等が現れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

4).胃腸出血:胃腸出血(5.1%)が現れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

5).肝機能の悪化:肝機能異常(20.5%)、γ−グルタミルトランスフェラーゼ増加(12.8%)等が現れることがあり、また、多臓器不全となり、死亡に至った例も報告されているので、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与の中止などを考慮し、適切な処置を行う。

6).重篤な血液障害:血小板数減少(28.2%)、白血球数減少(17.9%)、貧血(12.8%)、ヘモグロビン減少(7.7%)、好中球数減少(5.1%)等が現れることがあるので、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与の中止などを考慮し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用

1).感染症及び寄生虫症:(3%以上)サイトメガロウイルス血症、感染性腸炎、(3%未満)菌血症、帯状疱疹、感染、食道カンジダ症、細菌感染、ウイルス性膀胱炎、口腔ヘルペス。

2).血液及びリンパ系障害:(3%以上)血栓性微小血管症、出血性素因、(3%未満)赤芽球症、骨髄機能不全。

3).免疫系障害:(3%以上)慢性移植片対宿主病、(3%未満)低γグロブリン血症、サイトカインストーム、肝移植片対宿主病。

4).代謝及び栄養障害:(3%以上)体液貯留、低カリウム血症、(3%未満)高コレステロール血症、低アルブミン血症、低血糖症、低マグネシウム血症。

5).精神障害:(3%未満)譫妄、不眠症。

6).神経系障害:(3%未満)意識変容状態、大脳萎縮、頭痛、知覚過敏、傾眠、振戦、下肢静止不能症候群。

7).眼障害:(3%未満)結膜炎、角膜炎。

8).心臓障害:(3%未満)心停止、上室性期外収縮、頻脈。

9).血管障害:(3%以上)高血圧。

10).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(3%以上)低酸素症、(3%未満)呼吸困難、呼吸抑制、痰貯留。

11).胃腸障害:(3%以上)悪心、口内炎、嘔吐、(3%未満)腹部膨満、腹痛、便秘、口内乾燥、急性膵炎。

12).肝胆道系障害:(3%未満)慢性胆嚢炎、静脈閉塞性肝疾患、薬物性肝障害。

13).皮膚及び皮下組織障害:(3%未満)湿疹、発疹。

14).腎及び尿路障害:(3%以上)出血性膀胱炎、水腎症、(3%未満)血尿、腎障害、腎機能障害。

15).一般・全身障害及び投与部位の状態:(3%以上)発熱、浮腫、製品の異臭。

16).臨床検査:(3%以上)血中乳酸脱水素酵素増加、血中ビリルビン増加、尿中血陽性、白血球数増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血圧低下、リンパ球数減少、アスペルギルス検査陽性、(3%未満)アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血中フィブリノゲン減少、血中免疫グロブリンG減少、血中マグネシウム増加、血中カリウム減少、血中カリウム増加、収縮期血圧上昇、C−反応性蛋白増加、尿中白血球陽性、サイトメガロウイルス検査陽性、血中β−D−グルカン増加、トランスアミナーゼ上昇、プロカルシトニン増加。

17).傷害、中毒及び処置合併症:(3%未満)眼窩周囲血腫。

警告

1.本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること、及び本品投与症例数が極めて限定的であることから、臨床成績を参考に、本品以外の治療の実施についても慎重に検討した上で、本品の投与を開始する適応患者の選択を行う。

2.緊急時に十分対応できる医療施設において、造血幹細胞移植に関する十分な知識・経験を持つ医師のもとで、臨床検査による管理等の適切な対応がなされる体制下で本品を使用する。

3.治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び安全性を十分説明し、同意を得てから投与する。

禁忌

(禁忌・禁止)

1.再使用禁止。

2.本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

(使用注意(次の患者には慎重に適用する))

1.感染症の患者[免疫調節作用により、感染症が増悪する恐れがある]。

2.薬物過敏症の既往歴のある患者。

3.アレルギー素因のある患者[原材料として健康成人骨髄液を、製造工程においてウシ、ブタ由来の原材料を使用し、また、副成分としてヒト血清アルブミンを含有しているため、薬物過敏症の既往歴のある患者及びアレルギー素因のある患者では、ショック、アナフィラキシーを起こす恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.使用に当たっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、有効性及び安全性その他適正な使用のために必要な事項、本品の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、健康成人骨髄液を原材料としていること、及び製造工程において、生物由来原材料を用いていることに由来する感染症伝播のリスクを完全には排除することができないことを患者に対して説明し、その同意を得て本品を使用するよう努める。

1).本品の原材料となるヒト骨髄液は、適格性が確認された健康成人ドナーより採取されたものである。骨髄液採取時には、次の適格性を確認している。

(1).既往歴、感染症歴、渡航歴等に係る問診。

(2).ヒト免疫不全ウイルス(HIV−1、HIV−2)、C型肝炎ウイルス(HCV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV−1、HTLV−2)、梅毒トレポネーマ、西ナイル熱ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、パルボウイルスB19(B19)及びシャーガス病トリパノソーマが陰性であること。

2).製造工程においても、マイコプラズマ及び各種ウイルス検査(HIV−1、HIV−2、HTLV、ヒトヘルペスウイルス(HHV−6、HHV−8)、HBV、HCV、CMV、EBV、B19、ヒトパピローマウイルス)が陰性であることを確認している。

2.投与時に発現する可能性のあるアレルギー反応を予防するために、本品投与の30分〜1時間を目安に、副腎皮質ホルモン製剤及び抗ヒスタミン剤等の前投与を行う。

3.海外で、類似製品において、同種細胞を静脈内投与した際のリスク(細胞塞栓及び血栓形成による循環障害に起因すると考えられる事象、血管内溶血に起因すると考えられる事象、並びに免疫応答に起因すると考えられる事象)が報告されているため、投与中に、呼吸状態悪化やバイタルサイン変化、動脈血酸素飽和度低下<動脈血酸素飽和度90%未満が3分以上持続する場合>等が確認された場合は、直ちに投与を中止する。

4.投与中及び投与終了後は、呼吸状態、バイタルサイン、動脈血酸素飽和度等により患者の状態を継続して観察する。

5.間葉系幹細胞は様々な組織への分化能を有することから、異所性組織形成が現れる可能性が理論的に否定できないため、投与が適切と判断される患者のみに投与する。

6.本品の免疫調節作用による感染症の発現及び感染症重篤化を生じさせる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

7.投与後は、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、血中ビリルビンの急激な上昇を伴う肝機能悪化が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

8.本品は免疫調節作用を有していることから、弱毒生ワクチン接種者において、接種した生ワクチンの病原体を原因とする感染症の発現がみられる恐れがあり、本品は免疫調節作用を有していることから、B型肝炎ウイルスキャリア又はB型肝炎既往患者において、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎やC型肝炎ウイルスキャリア又はC型肝炎既往患者において、C型肝炎悪化がみられる恐れがあるので、本品を投与する場合は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(本品は免疫調節作用を有している)。

相互作用

併用注意:弱毒生ワクチン又は他の免疫抑制剤と併用する場合は、注意する[本品の免疫調節作用による]。

高齢者への注意

(高齢者への適用)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦及び小児等への適用)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

2.授乳中の患者には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。

3.未熟児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[未熟児、新生児又は乳児に対する使用経験はなく、幼児又は小児に対する使用経験は少ない]。

取扱い上の注意

記録の保存:本品は指定再生医療等製品に該当することから、本品を使用した場合は、再生医療等製品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名及び住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。

その他の注意

1.使用時には水浴(37℃)中で急速に解凍し、生理食塩液で希釈する(希釈後は室温で保管し、3時間以内に投与を開始する)。

2.投与中は、細胞が沈殿して輸注バッグ中の細胞濃度が不均一になる恐れがあるため、時々輸注バッグを手で緩やかに揉むなどして混ぜる。

3.使用後の残液は確実に廃棄する。

4.本品は健康成人骨髄液を原材料とし、骨髄液の採取時に、ブタ小腸粘膜由来ヘパリンを、製造工程において、ウシ胎仔血清及びブタすい臓由来トリプシンを用いている。また、副成分としてヒト血清アルブミンを含有している。安全性確保のためにウイルス試験等を実施しているが、これら生物由来原材料を使用していることに起因する感染症伝播のリスクを完全には排除できないため、疾病の治療上の必要性を検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

保管上の注意

貯蔵方法:液体窒素(気相中)。

テムセルHS注
後発品はありません
テムセルHS注
テムセルHS注

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ヒト (同種) 骨髄由来間葉系幹細胞
2023年09月改訂(第3版)
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後発品
薬効分類ヒト (同種) 骨髄由来間葉系幹細胞
一般名ヒト (同種) 骨髄由来間葉系幹細胞
薬価884767
メーカーJCRファーマ
最終更新
2023年09月改訂(第3版)
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用法・用量

通常、体重1kg当たりヒト間葉系幹細胞として1回2×10の6乗個を、1バッグ当たり生理食塩液18mLで希釈して、4mL/分を目安に緩徐に点滴静注する。1週間に2回、投与間隔は3日以上とし、4週間投与する。なお、症状の程度に応じて、更に1週間に1回、4週間投与することができる。

用法・用量(補足)

<用法及び用量又は使用方法に関連する使用上の注意>

1.投与速度は、患者の状態により適宜増減できるが、同種細胞を静脈内投与することに起因するリスクとして、細胞塞栓、血栓形成及び血管内溶血が発現する可能性があるため、最大6mL/分を超えない。

2.体重が50kg以下の患者に対しては、全量を10分以上かけて緩徐に点滴静注する。

3.本品の継続投与に関しては、実施の可否を慎重に検討する。

効能・効果

造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病。

効能・効果(補足)

<効能、効果又は性能に関連する使用上の注意>

1.ステロイド療法によっても十分な治療効果が得られない場合に使用する。

2.本品の投与に際しては、急性GVHDの重症度等、添付文書の【臨床成績】の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行う。

副作用

本品の臨床試験の総症例39例中35例(89.7%)に副作用が認められた。その主なものは、血小板数減少が11例(28.2%)、肝機能異常が8例(20.5%)、発熱及び白血球数減少が7例(17.9%)、貧血、血中乳酸脱水素酵素増加及びγ−グルタミルトランスフェラーゼ増加が5例(12.8%)などであった。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーを起こす恐れがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

2).感染症:肺炎(10.3%)、敗血症(7.7%)等の重篤な感染症が現れることがあり、死亡に至った例も報告されており、また、多臓器不全となり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

3).原疾患の再発:急性骨髄性白血病の再発(5.1%)等が現れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

4).胃腸出血:胃腸出血(5.1%)が現れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

5).肝機能の悪化:肝機能異常(20.5%)、γ−グルタミルトランスフェラーゼ増加(12.8%)等が現れることがあり、また、多臓器不全となり、死亡に至った例も報告されているので、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与の中止などを考慮し、適切な処置を行う。

6).重篤な血液障害:血小板数減少(28.2%)、白血球数減少(17.9%)、貧血(12.8%)、ヘモグロビン減少(7.7%)、好中球数減少(5.1%)等が現れることがあるので、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与の中止などを考慮し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用

1).感染症及び寄生虫症:(3%以上)サイトメガロウイルス血症、感染性腸炎、(3%未満)菌血症、帯状疱疹、感染、食道カンジダ症、細菌感染、ウイルス性膀胱炎、口腔ヘルペス。

2).血液及びリンパ系障害:(3%以上)血栓性微小血管症、出血性素因、(3%未満)赤芽球症、骨髄機能不全。

3).免疫系障害:(3%以上)慢性移植片対宿主病、(3%未満)低γグロブリン血症、サイトカインストーム、肝移植片対宿主病。

4).代謝及び栄養障害:(3%以上)体液貯留、低カリウム血症、(3%未満)高コレステロール血症、低アルブミン血症、低血糖症、低マグネシウム血症。

5).精神障害:(3%未満)譫妄、不眠症。

6).神経系障害:(3%未満)意識変容状態、大脳萎縮、頭痛、知覚過敏、傾眠、振戦、下肢静止不能症候群。

7).眼障害:(3%未満)結膜炎、角膜炎。

8).心臓障害:(3%未満)心停止、上室性期外収縮、頻脈。

9).血管障害:(3%以上)高血圧。

10).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(3%以上)低酸素症、(3%未満)呼吸困難、呼吸抑制、痰貯留。

11).胃腸障害:(3%以上)悪心、口内炎、嘔吐、(3%未満)腹部膨満、腹痛、便秘、口内乾燥、急性膵炎。

12).肝胆道系障害:(3%未満)慢性胆嚢炎、静脈閉塞性肝疾患、薬物性肝障害。

13).皮膚及び皮下組織障害:(3%未満)湿疹、発疹。

14).腎及び尿路障害:(3%以上)出血性膀胱炎、水腎症、(3%未満)血尿、腎障害、腎機能障害。

15).一般・全身障害及び投与部位の状態:(3%以上)発熱、浮腫、製品の異臭。

16).臨床検査:(3%以上)血中乳酸脱水素酵素増加、血中ビリルビン増加、尿中血陽性、白血球数増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血圧低下、リンパ球数減少、アスペルギルス検査陽性、(3%未満)アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、血中フィブリノゲン減少、血中免疫グロブリンG減少、血中マグネシウム増加、血中カリウム減少、血中カリウム増加、収縮期血圧上昇、C−反応性蛋白増加、尿中白血球陽性、サイトメガロウイルス検査陽性、血中β−D−グルカン増加、トランスアミナーゼ上昇、プロカルシトニン増加。

17).傷害、中毒及び処置合併症:(3%未満)眼窩周囲血腫。

警告

1.本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること、及び本品投与症例数が極めて限定的であることから、臨床成績を参考に、本品以外の治療の実施についても慎重に検討した上で、本品の投与を開始する適応患者の選択を行う。

2.緊急時に十分対応できる医療施設において、造血幹細胞移植に関する十分な知識・経験を持つ医師のもとで、臨床検査による管理等の適切な対応がなされる体制下で本品を使用する。

3.治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び安全性を十分説明し、同意を得てから投与する。

禁忌

(禁忌・禁止)

1.再使用禁止。

2.本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

(使用注意(次の患者には慎重に適用する))

1.感染症の患者[免疫調節作用により、感染症が増悪する恐れがある]。

2.薬物過敏症の既往歴のある患者。

3.アレルギー素因のある患者[原材料として健康成人骨髄液を、製造工程においてウシ、ブタ由来の原材料を使用し、また、副成分としてヒト血清アルブミンを含有しているため、薬物過敏症の既往歴のある患者及びアレルギー素因のある患者では、ショック、アナフィラキシーを起こす恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.使用に当たっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、有効性及び安全性その他適正な使用のために必要な事項、本品の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの、健康成人骨髄液を原材料としていること、及び製造工程において、生物由来原材料を用いていることに由来する感染症伝播のリスクを完全には排除することができないことを患者に対して説明し、その同意を得て本品を使用するよう努める。

1).本品の原材料となるヒト骨髄液は、適格性が確認された健康成人ドナーより採取されたものである。骨髄液採取時には、次の適格性を確認している。

(1).既往歴、感染症歴、渡航歴等に係る問診。

(2).ヒト免疫不全ウイルス(HIV−1、HIV−2)、C型肝炎ウイルス(HCV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV−1、HTLV−2)、梅毒トレポネーマ、西ナイル熱ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタイン・バーウイルス(EBV)、パルボウイルスB19(B19)及びシャーガス病トリパノソーマが陰性であること。

2).製造工程においても、マイコプラズマ及び各種ウイルス検査(HIV−1、HIV−2、HTLV、ヒトヘルペスウイルス(HHV−6、HHV−8)、HBV、HCV、CMV、EBV、B19、ヒトパピローマウイルス)が陰性であることを確認している。

2.投与時に発現する可能性のあるアレルギー反応を予防するために、本品投与の30分〜1時間を目安に、副腎皮質ホルモン製剤及び抗ヒスタミン剤等の前投与を行う。

3.海外で、類似製品において、同種細胞を静脈内投与した際のリスク(細胞塞栓及び血栓形成による循環障害に起因すると考えられる事象、血管内溶血に起因すると考えられる事象、並びに免疫応答に起因すると考えられる事象)が報告されているため、投与中に、呼吸状態悪化やバイタルサイン変化、動脈血酸素飽和度低下<動脈血酸素飽和度90%未満が3分以上持続する場合>等が確認された場合は、直ちに投与を中止する。

4.投与中及び投与終了後は、呼吸状態、バイタルサイン、動脈血酸素飽和度等により患者の状態を継続して観察する。

5.間葉系幹細胞は様々な組織への分化能を有することから、異所性組織形成が現れる可能性が理論的に否定できないため、投与が適切と判断される患者のみに投与する。

6.本品の免疫調節作用による感染症の発現及び感染症重篤化を生じさせる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

7.投与後は、定期的に血液検査等を行うなど観察を十分に行い、血中ビリルビンの急激な上昇を伴う肝機能悪化が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。

8.本品は免疫調節作用を有していることから、弱毒生ワクチン接種者において、接種した生ワクチンの病原体を原因とする感染症の発現がみられる恐れがあり、本品は免疫調節作用を有していることから、B型肝炎ウイルスキャリア又はB型肝炎既往患者において、B型肝炎ウイルス再活性化による肝炎やC型肝炎ウイルスキャリア又はC型肝炎既往患者において、C型肝炎悪化がみられる恐れがあるので、本品を投与する場合は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(本品は免疫調節作用を有している)。

相互作用

併用注意:弱毒生ワクチン又は他の免疫抑制剤と併用する場合は、注意する[本品の免疫調節作用による]。

高齢者への注意

(高齢者への適用)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦及び小児等への適用)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

2.授乳中の患者には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。

3.未熟児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[未熟児、新生児又は乳児に対する使用経験はなく、幼児又は小児に対する使用経験は少ない]。

取扱い上の注意

記録の保存:本品は指定再生医療等製品に該当することから、本品を使用した場合は、再生医療等製品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名及び住所等を記録し、少なくとも20年間保存する。

その他の注意

1.使用時には水浴(37℃)中で急速に解凍し、生理食塩液で希釈する(希釈後は室温で保管し、3時間以内に投与を開始する)。

2.投与中は、細胞が沈殿して輸注バッグ中の細胞濃度が不均一になる恐れがあるため、時々輸注バッグを手で緩やかに揉むなどして混ぜる。

3.使用後の残液は確実に廃棄する。

4.本品は健康成人骨髄液を原材料とし、骨髄液の採取時に、ブタ小腸粘膜由来ヘパリンを、製造工程において、ウシ胎仔血清及びブタすい臓由来トリプシンを用いている。また、副成分としてヒト血清アルブミンを含有している。安全性確保のためにウイルス試験等を実施しているが、これら生物由来原材料を使用していることに起因する感染症伝播のリスクを完全には排除できないため、疾病の治療上の必要性を検討の上、必要最小限の使用にとどめる。

保管上の注意

貯蔵方法:液体窒素(気相中)。

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