抗SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) 薬
薬効分類 | 抗SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) 薬 |
一般名 | チキサゲビマブ (遺伝子組換え) ・シルガビマブ (遺伝子組換え) 注射液 |
薬価 | 0円 |
メーカー | アストラゼネカ |
最終更新 | 2023年05月改訂(第4版) |
〈SARS−CoV−2による感染症〉
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ300mgを併用により筋肉内注射する。
〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ150mgを併用により筋肉内注射する。なお、SARS−CoV−2変異株の流行状況等に応じて、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ300mgを併用により筋肉内注射することもできる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉SARS−CoV−2による感染症の症状が発現してから速やかに投与すること(臨床試験において、症状発現から8日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。
7.2. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤の用法及び用量は、17.「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、SARS−CoV−2変異株の流行状況等を踏まえて選択すること〔17.1.2参照〕。
7.3. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤を2回目以降繰り返し投与する場合は、前回の投与から6カ月は間隔をあけること。なお、得られている臨床成績は10〜14カ月後に再投与された成績である〔17.1.3参照〕。
SARS−CoV−2による感染症及びSARS−CoV−2による感染症の発症抑制。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS−CoV−2による感染症の重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者に投与すること〔17.1.1参照〕。
5.2. 〈SARS−CoV−2による感染症〉他の抗SARS−CoV−2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において症状が悪化したとの報告がある〔15.1.1参照〕。
5.3. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症に対するワクチン接種が推奨されない者又は免疫機能低下等によりSARS−CoV−2による感染症に対するワクチン接種で十分な免疫応答が得られない可能性がある者に投与すること。
5.4. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症患者の同居家族又は共同生活者等の濃厚接触者ではない者に投与すること(SARS−CoV−2による感染症患者の同居家族又は共同生活者等の濃厚接触者における有効性は示されていない)〔17.1.2、17.1.4参照〕。
5.5. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。
5.6. 〈効能共通〉本剤の中和活性が低いSARS−CoV−2変異株に対しては本剤の有効性が期待できない可能性があるため、SARS−CoV−2の最新の流行株の情報を踏まえ、最新のガイドライン等も参考に、本剤投与の適切性を検討すること〔18.2参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を直ちに中止し、薬物治療等の適切な処置を行うこと〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 局所症状(注射部位):(1%以上)注射部位反応。
2). 過敏症:(1%未満)発疹・蕁麻疹。
3). その他:(1%未満)注射に伴う反応。
〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤はワクチンに置き換わるものではない。
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある者。
アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、アナフィラキシーショック、アナフィラキシーに対する適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておくこと(また、投与終了後も症状のないことを確認すること)〔11.1.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 心血管疾患のリスクを有する者又は心血管疾患の既往歴のある者:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与後に心血管疾患に関連する徴候又は症状が認められた場合は、速やかに受診するよう患者を指導すること。海外第3相試験(PROVENT試験)において心筋梗塞、心不全等の重篤な心血管系事象の発現割合がプラセボ投与例(0.3%)に比べ、本剤投与例(0.7%)で高い傾向が報告されており、本剤投与例で発現が報告された患者はいずれも心血管疾患のリスクを有する者又は心血管疾患の既往歴のある者であった。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していないが、一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行性については不明であるが、一般にヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。
14.1.2. 使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること(濁り、変色又は不溶性異物が認められる場合は使用しないこと)。
14.1.3. バイアルは振盪しないこと。
14.1.4. それぞれ別の滅菌シリンジで、チキサゲビマブ製剤及びシルガビマブ製剤のバイアルから抜き取ること。
14.1.5. 本剤は保存剤を含まないため、シリンジに抜き取り後は速やかに投与すること(シリンジに抜き取り後すぐに使用せず保存する場合、2〜8℃又は室温(25℃まで)で保存し、4時間以内に使用すること)。
14.1.6. バイアル中の残液は廃棄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 別々のシリンジに抜き取った各製剤を別々の部位に逐次筋肉内注射すること。投与部位は左右の臀部とすること。
14.2.2. 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<傷・発疹・発赤・硬結等>には注射しないこと。
(取扱い上の注意)
20.1. 凍結を避けること。凍結した場合は使用しないこと。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉他の抗SARS−CoV−2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において、SARS−CoV−2による感染症の徴候や症状の悪化(発熱、低酸素症、呼吸困難、不整脈、倦怠感、精神状態変化等)が報告されている〔5.2参照〕。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
薬効分類 | 抗SARSコロナウイルス2 (SARS−CoV−2) 薬 |
一般名 | チキサゲビマブ (遺伝子組換え) ・シルガビマブ (遺伝子組換え) 注射液 |
薬価 | 0円 |
メーカー | アストラゼネカ |
最終更新 | 2023年05月改訂(第4版) |
〈SARS−CoV−2による感染症〉
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ300mgを併用により筋肉内注射する。
〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉
通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ150mgを併用により筋肉内注射する。なお、SARS−CoV−2変異株の流行状況等に応じて、チキサゲビマブ(遺伝子組換え)及びシルガビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ300mgを併用により筋肉内注射することもできる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉SARS−CoV−2による感染症の症状が発現してから速やかに投与すること(臨床試験において、症状発現から8日目以降に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。
7.2. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤の用法及び用量は、17.「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、SARS−CoV−2変異株の流行状況等を踏まえて選択すること〔17.1.2参照〕。
7.3. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤を2回目以降繰り返し投与する場合は、前回の投与から6カ月は間隔をあけること。なお、得られている臨床成績は10〜14カ月後に再投与された成績である〔17.1.3参照〕。
SARS−CoV−2による感染症及びSARS−CoV−2による感染症の発症抑制。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉臨床試験における主な投与経験を踏まえ、SARS−CoV−2による感染症の重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者に投与すること〔17.1.1参照〕。
5.2. 〈SARS−CoV−2による感染症〉他の抗SARS−CoV−2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において症状が悪化したとの報告がある〔15.1.1参照〕。
5.3. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症に対するワクチン接種が推奨されない者又は免疫機能低下等によりSARS−CoV−2による感染症に対するワクチン接種で十分な免疫応答が得られない可能性がある者に投与すること。
5.4. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症患者の同居家族又は共同生活者等の濃厚接触者ではない者に投与すること(SARS−CoV−2による感染症患者の同居家族又は共同生活者等の濃厚接触者における有効性は示されていない)〔17.1.2、17.1.4参照〕。
5.5. 〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。
5.6. 〈効能共通〉本剤の中和活性が低いSARS−CoV−2変異株に対しては本剤の有効性が期待できない可能性があるため、SARS−CoV−2の最新の流行株の情報を踏まえ、最新のガイドライン等も参考に、本剤投与の適切性を検討すること〔18.2参照〕。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な過敏症(頻度不明):アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を直ちに中止し、薬物治療等の適切な処置を行うこと〔8.重要な基本的注意の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 局所症状(注射部位):(1%以上)注射部位反応。
2). 過敏症:(1%未満)発疹・蕁麻疹。
3). その他:(1%未満)注射に伴う反応。
〈SARS−CoV−2による感染症の発症抑制〉SARS−CoV−2による感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤はワクチンに置き換わるものではない。
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある者。
アナフィラキシーを含む重篤な過敏症があらわれることがあるので、アナフィラキシーショック、アナフィラキシーに対する適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておくこと(また、投与終了後も症状のないことを確認すること)〔11.1.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 心血管疾患のリスクを有する者又は心血管疾患の既往歴のある者:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与後に心血管疾患に関連する徴候又は症状が認められた場合は、速やかに受診するよう患者を指導すること。海外第3相試験(PROVENT試験)において心筋梗塞、心不全等の重篤な心血管系事象の発現割合がプラセボ投与例(0.3%)に比べ、本剤投与例(0.7%)で高い傾向が報告されており、本剤投与例で発現が報告された患者はいずれも心血管疾患のリスクを有する者又は心血管疾患の既往歴のある者であった。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していないが、一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁への移行性については不明であるが、一般にヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 冷蔵庫から取り出し室温に戻しておくこと。
14.1.2. 使用前に不溶性異物や変色がないことを目視により確認すること(濁り、変色又は不溶性異物が認められる場合は使用しないこと)。
14.1.3. バイアルは振盪しないこと。
14.1.4. それぞれ別の滅菌シリンジで、チキサゲビマブ製剤及びシルガビマブ製剤のバイアルから抜き取ること。
14.1.5. 本剤は保存剤を含まないため、シリンジに抜き取り後は速やかに投与すること(シリンジに抜き取り後すぐに使用せず保存する場合、2〜8℃又は室温(25℃まで)で保存し、4時間以内に使用すること)。
14.1.6. バイアル中の残液は廃棄すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 別々のシリンジに抜き取った各製剤を別々の部位に逐次筋肉内注射すること。投与部位は左右の臀部とすること。
14.2.2. 皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位<傷・発疹・発赤・硬結等>には注射しないこと。
(取扱い上の注意)
20.1. 凍結を避けること。凍結した場合は使用しないこと。
20.2. 外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈SARS−CoV−2による感染症〉他の抗SARS−CoV−2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素を要する又は人工呼吸器管理を要する患者において、SARS−CoV−2による感染症の徴候や症状の悪化(発熱、低酸素症、呼吸困難、不整脈、倦怠感、精神状態変化等)が報告されている〔5.2参照〕。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
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