薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体 ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
一般名リュープロレリン酢酸塩キット
薬価18406
メーカーニプロ
最終更新2016年10月改訂(第4版)

用法・用量

1.子宮内膜症の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。但し、体重が50kg未満の患者では1.88mgを投与することができる。

なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

2.子宮筋腫の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mgを皮下に投与する。但し、体重の重い患者、子宮腫大が高度な患者では3.75mgを投与する。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

3.前立腺癌、閉経前乳癌の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。

4.中枢性思春期早発症の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kgを皮下に投与する。なお、症状に応じて180μg/kgまで増量できる。

投与に際しては、注射針を上にしてプランジャーロッドを押して、懸濁用液全量を粉末部に移動させ、泡立てないように注意しながら、十分に懸濁して用いる。本剤は投与量の調節が不可能なため、1回当たり全量投与が必要な患者にのみ使用する。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.全効能疾患共通:本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化する恐れがあるので、4週に1回の用法を遵守する。

2.子宮内膜症、子宮筋腫の場合:

1).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、一般的に投与量の増加に伴って副作用の発現率が高くなる傾向がみられるので、投与量の決定にあたっては、用法・用量に示された体重、子宮腫大の程度に留意する。

2).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜5日目より投与を開始する。また、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせる。

3).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、6カ月を超える投与は原則として行わない(6カ月を超える投与の安全性は確立していない)。なお、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与する。

3.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、また、閉経前乳癌の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせる。

2).閉経前乳癌の場合、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、長期にわたり投与する場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与する。

4.中枢性思春期早発症の場合:本剤の適用にあたっては、患者の体重や症状等から適切と考えられた用量を超えないように注意して使用する。

効能・効果

1.子宮内膜症。

2.過多月経、下腹痛、腰痛及び貧血等を伴う子宮筋腫における筋腫核の縮小及び症状の改善。

3.閉経前乳癌。

4.前立腺癌。

5.中枢性思春期早発症。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

1.子宮筋腫の場合:本剤による子宮筋腫に対する治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とする(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は適当な対症療法を考慮する)。

2.閉経前乳癌の場合:本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しない。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察する。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).全効能疾患共通:

(1).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

(2).アナフィラキシー:アナフィラキシーが現れることがあるので、問診を十分に行い、投与後は十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(3).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(4).糖尿病の発症又は増悪:糖尿病の発症又は糖尿病増悪が現れることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(5).下垂体卒中:下垂体卒中が下垂体腺腫患者で報告されているので、初回投与直後に頭痛、視力障害・視野障害等が現れた場合には、検査のうえ外科的治療等の適切な処置を行う。

(6).血栓塞栓症:心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

2).子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌の場合:うつ状態:エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので患者の状態を十分に観察する。

3).前立腺癌の場合:

(1).前立腺癌の場合:うつ状態:うつ状態が現れることがあるので患者の状態を十分に観察する。

(2).前立腺癌の場合:骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞、脊髄圧迫:下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫がみられることがあるので、このような場合には対症療法等適切な処置を行う。

(3).前立腺癌の場合:心不全:心不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合:

(1).低エストロゲン症状[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、眩暈、発汗、性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定。

(2).女性生殖器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:不正出血、膣乾燥、性交痛、膣炎、帯下増加、卵巣過剰刺激症状、乳房疼痛・乳房緊満感・乳房萎縮。

(3).筋・骨格系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:関節痛、骨疼痛等の疼痛、手指のこわばり等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量低下、血清リン上昇、高カルシウム血症。

(4).皮膚[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪異常。

(5).精神神経系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常。

(6).過敏症[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:発疹、そう痒。

(7).肝臓[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇、黄疸[観察を十分に行う]。

(8).消化器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇。

(9).循環器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:心悸亢進、血圧上昇。

(10).血液[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長。

(11).泌尿器系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:頻尿、排尿困難、BUN上昇。

(12).投与部位[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:疼痛、硬結、発赤、膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[観察を十分に行う]、[他社リュープロレリン酢酸塩製剤において、中枢性思春期早発症患者に90μg/kgを超えて投与した場合、74例中8例(10.8%)で注射部位反応がみられたとの報告がある]。

(13).その他[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:疲労、倦怠感、脱力感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセリド上昇、高カリウム血症、体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常、痙攣。

2).前立腺癌の場合:

(1).肝臓[前立腺癌の場合]:LDH上昇、黄疸、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇[観察を十分に行う]。

(2).内分泌系[前立腺癌の場合]:ほてり、熱感、頭痛、不眠、顔面潮紅、眩暈、発汗、性欲減退、勃起障害、女性化乳房、睾丸萎縮、会陰部不快感。

(3).筋・骨格系[前立腺癌の場合]:関節痛、骨疼痛、肩疼痛・腰疼痛・四肢疼痛等の疼痛、歩行困難、手指のこわばり等のこわばり、筋肉痛、骨塩量低下。

(4).皮膚[前立腺癌の場合]:皮膚炎、頭部発毛。

(5).泌尿器系[前立腺癌の場合]:頻尿、血尿、BUN上昇。

(6).循環器[前立腺癌の場合]:心電図異常、心胸比増大。

(7).血液[前立腺癌の場合]:貧血、血小板減少。

(8).消化器[前立腺癌の場合]:悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、下痢。

(9).過敏症[前立腺癌の場合]:発疹、そう痒。

(10).投与部位[前立腺癌の場合]:疼痛、硬結、発赤、膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[観察を十分に行う]。

(11).その他[前立腺癌の場合]:浮腫、胸部圧迫感、悪寒、倦怠感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、体重増加、知覚異常、難聴、耳鳴、発熱、総コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、尿酸上昇、高カリウム血症、血糖値上昇、脱力感、痙攣。

禁忌

1.子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合:

1).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者。

3).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある]。

2.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2).閉経前乳癌の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者。

3.前立腺癌の場合:本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌の場合:粘膜下筋腫のある患者[出血症状が増悪することがある]。

2.前立腺癌の場合:脊髄圧迫による腎障害又は尿路閉塞による腎障害を既に呈している患者又は新たに発生する恐れのある患者[初回投与初期の血清テストステロン濃度の上昇に伴い、原疾患の症状が悪化する可能性がある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.子宮内膜症の場合:

1).子宮内膜症の場合、投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止する。

2).子宮内膜症の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

3).子宮内膜症の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

2.子宮筋腫の場合:

1).子宮筋腫の場合、投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止する。

2).子宮筋腫の場合、粘膜下筋腫の患者に投与する場合は、出血症状が増悪することがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。また、子宮筋腫の場合に、出血症状が増悪した場合には連絡するよう患者に対し注意を与える。

3).子宮筋腫の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

4).子宮筋腫の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

3.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、本剤は内分泌療法剤であり、閉経前乳癌に対し使用する場合には、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。

2).閉経前乳癌の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪等がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行う。

3).閉経前乳癌の場合、本剤で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、投与を中止する。

4).閉経前乳癌の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

4.前立腺癌の場合:

1).前立腺癌の場合、本剤は内分泌療法剤であり、前立腺癌に対し使用する場合には、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。

2).前立腺癌の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行い、また、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられる恐れがあるので慎重に投与し、投与開始1カ月間は十分観察を行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。

5.中枢性思春期早発症の場合:

1).中枢性思春期早発症の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による性腺ホルモン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

2).中枢性思春期早発症の場合、治療中は定期的にLH−RHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合には、投与を中止する。

相互作用

併用注意:子宮内膜症、子宮筋腫の場合:性ホルモン剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す、したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合:妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者には投与しない[LH−RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎仔死亡増加及び胎仔体重低値(ラット、ウサギ)並びに胎仔骨格異常増加傾向(ウサギ)がみられており、また、ラットで乳汁への移行がみられている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

中枢性思春期早発症の場合:低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していない。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

全効能疾患共通:

1.投与経路:皮下注射のみに使用する[静脈注射により血栓症を誘発する恐れがある]。

2.投与法:皮下注射にあたっては次記の点に注意する。

1).注射部位は上腕部・腹部・臀部の皮下とする。

2).注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わない。

3).注射針が血管内に入っていないことを確認する。

4).注射部位をもまないように患者に指示する。

3.調製法:用時調製し、懸濁後は直ちに使用する。

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

全効能疾患共通:ラットにリュープロレリン酢酸塩として本剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びにリュープロレリン酢酸塩水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。

リュープロレリン酢酸塩注射用キット3.75mg「NP」
リュープロレリン酢酸塩注射用キット3.75mg「NP」

リュープロレリン酢酸塩注射用キット3.75mg「NP」

抗悪性腫瘍薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体 ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
2016年10月改訂(第4版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体 ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
一般名リュープロレリン酢酸塩キット
薬価18406
メーカーニプロ
最終更新2016年10月改訂(第4版)

用法・用量

1.子宮内膜症の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。但し、体重が50kg未満の患者では1.88mgを投与することができる。

なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

2.子宮筋腫の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mgを皮下に投与する。但し、体重の重い患者、子宮腫大が高度な患者では3.75mgを投与する。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

3.前立腺癌、閉経前乳癌の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。

4.中枢性思春期早発症の場合:4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kgを皮下に投与する。なお、症状に応じて180μg/kgまで増量できる。

投与に際しては、注射針を上にしてプランジャーロッドを押して、懸濁用液全量を粉末部に移動させ、泡立てないように注意しながら、十分に懸濁して用いる。本剤は投与量の調節が不可能なため、1回当たり全量投与が必要な患者にのみ使用する。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.全効能疾患共通:本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化する恐れがあるので、4週に1回の用法を遵守する。

2.子宮内膜症、子宮筋腫の場合:

1).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、一般的に投与量の増加に伴って副作用の発現率が高くなる傾向がみられるので、投与量の決定にあたっては、用法・用量に示された体重、子宮腫大の程度に留意する。

2).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜5日目より投与を開始する。また、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせる。

3).子宮内膜症、子宮筋腫の場合、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、6カ月を超える投与は原則として行わない(6カ月を超える投与の安全性は確立していない)。なお、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与する。

3.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、また、閉経前乳癌の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせる。

2).閉経前乳癌の場合、エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、長期にわたり投与する場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与する。

4.中枢性思春期早発症の場合:本剤の適用にあたっては、患者の体重や症状等から適切と考えられた用量を超えないように注意して使用する。

効能・効果

1.子宮内膜症。

2.過多月経、下腹痛、腰痛及び貧血等を伴う子宮筋腫における筋腫核の縮小及び症状の改善。

3.閉経前乳癌。

4.前立腺癌。

5.中枢性思春期早発症。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

1.子宮筋腫の場合:本剤による子宮筋腫に対する治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とする(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は適当な対症療法を考慮する)。

2.閉経前乳癌の場合:本剤の使用開始にあたっては、原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し、ホルモン受容体が陰性と判断された場合には本剤を使用しない。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察する。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).全効能疾患共通:

(1).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

(2).アナフィラキシー:アナフィラキシーが現れることがあるので、問診を十分に行い、投与後は十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(3).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(4).糖尿病の発症又は増悪:糖尿病の発症又は糖尿病増悪が現れることがあるので、異常が認められた場合には適切な処置を行う。

(5).下垂体卒中:下垂体卒中が下垂体腺腫患者で報告されているので、初回投与直後に頭痛、視力障害・視野障害等が現れた場合には、検査のうえ外科的治療等の適切な処置を行う。

(6).血栓塞栓症:心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

2).子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌の場合:うつ状態:エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので患者の状態を十分に観察する。

3).前立腺癌の場合:

(1).前立腺癌の場合:うつ状態:うつ状態が現れることがあるので患者の状態を十分に観察する。

(2).前立腺癌の場合:骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞、脊髄圧迫:下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫がみられることがあるので、このような場合には対症療法等適切な処置を行う。

(3).前立腺癌の場合:心不全:心不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合:

(1).低エストロゲン症状[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、眩暈、発汗、性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定。

(2).女性生殖器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:不正出血、膣乾燥、性交痛、膣炎、帯下増加、卵巣過剰刺激症状、乳房疼痛・乳房緊満感・乳房萎縮。

(3).筋・骨格系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:関節痛、骨疼痛等の疼痛、手指のこわばり等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量低下、血清リン上昇、高カルシウム血症。

(4).皮膚[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪異常。

(5).精神神経系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常。

(6).過敏症[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:発疹、そう痒。

(7).肝臓[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇、黄疸[観察を十分に行う]。

(8).消化器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇。

(9).循環器[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:心悸亢進、血圧上昇。

(10).血液[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長。

(11).泌尿器系[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:頻尿、排尿困難、BUN上昇。

(12).投与部位[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:疼痛、硬結、発赤、膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[観察を十分に行う]、[他社リュープロレリン酢酸塩製剤において、中枢性思春期早発症患者に90μg/kgを超えて投与した場合、74例中8例(10.8%)で注射部位反応がみられたとの報告がある]。

(13).その他[子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合]:疲労、倦怠感、脱力感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセリド上昇、高カリウム血症、体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常、痙攣。

2).前立腺癌の場合:

(1).肝臓[前立腺癌の場合]:LDH上昇、黄疸、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇[観察を十分に行う]。

(2).内分泌系[前立腺癌の場合]:ほてり、熱感、頭痛、不眠、顔面潮紅、眩暈、発汗、性欲減退、勃起障害、女性化乳房、睾丸萎縮、会陰部不快感。

(3).筋・骨格系[前立腺癌の場合]:関節痛、骨疼痛、肩疼痛・腰疼痛・四肢疼痛等の疼痛、歩行困難、手指のこわばり等のこわばり、筋肉痛、骨塩量低下。

(4).皮膚[前立腺癌の場合]:皮膚炎、頭部発毛。

(5).泌尿器系[前立腺癌の場合]:頻尿、血尿、BUN上昇。

(6).循環器[前立腺癌の場合]:心電図異常、心胸比増大。

(7).血液[前立腺癌の場合]:貧血、血小板減少。

(8).消化器[前立腺癌の場合]:悪心、嘔吐、食欲不振、便秘、下痢。

(9).過敏症[前立腺癌の場合]:発疹、そう痒。

(10).投与部位[前立腺癌の場合]:疼痛、硬結、発赤、膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[観察を十分に行う]。

(11).その他[前立腺癌の場合]:浮腫、胸部圧迫感、悪寒、倦怠感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、体重増加、知覚異常、難聴、耳鳴、発熱、総コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、尿酸上昇、高カリウム血症、血糖値上昇、脱力感、痙攣。

禁忌

1.子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合:

1).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者。

3).子宮内膜症、子宮筋腫、中枢性思春期早発症の場合、診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある]。

2.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2).閉経前乳癌の場合、妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者。

3.前立腺癌の場合:本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

慎重投与

1.子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌の場合:粘膜下筋腫のある患者[出血症状が増悪することがある]。

2.前立腺癌の場合:脊髄圧迫による腎障害又は尿路閉塞による腎障害を既に呈している患者又は新たに発生する恐れのある患者[初回投与初期の血清テストステロン濃度の上昇に伴い、原疾患の症状が悪化する可能性がある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.子宮内膜症の場合:

1).子宮内膜症の場合、投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止する。

2).子宮内膜症の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

3).子宮内膜症の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

2.子宮筋腫の場合:

1).子宮筋腫の場合、投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止する。

2).子宮筋腫の場合、粘膜下筋腫の患者に投与する場合は、出血症状が増悪することがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。また、子宮筋腫の場合に、出血症状が増悪した場合には連絡するよう患者に対し注意を与える。

3).子宮筋腫の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

4).子宮筋腫の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

3.閉経前乳癌の場合:

1).閉経前乳癌の場合、本剤は内分泌療法剤であり、閉経前乳癌に対し使用する場合には、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。

2).閉経前乳癌の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪等がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行う。

3).閉経前乳癌の場合、本剤で抗腫瘍効果が得られず進行を認めた場合は、投与を中止する。

4).閉経前乳癌の場合、更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。

4.前立腺癌の場合:

1).前立腺癌の場合、本剤は内分泌療法剤であり、前立腺癌に対し使用する場合には、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する。

2).前立腺癌の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清テストステロン濃度の上昇に伴って骨疼痛の一過性増悪がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行い、また、尿路閉塞あるいは脊髄圧迫のみられる恐れがあるので慎重に投与し、投与開始1カ月間は十分観察を行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う。

5.中枢性思春期早発症の場合:

1).中枢性思春期早発症の場合、初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による性腺ホルモン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

2).中枢性思春期早発症の場合、治療中は定期的にLH−RHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合には、投与を中止する。

相互作用

併用注意:子宮内膜症、子宮筋腫の場合:性ホルモン剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す、したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

子宮内膜症、子宮筋腫、閉経前乳癌、中枢性思春期早発症の場合:妊婦又は妊娠している可能性のある患者、授乳中の患者には投与しない[LH−RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎仔死亡増加及び胎仔体重低値(ラット、ウサギ)並びに胎仔骨格異常増加傾向(ウサギ)がみられており、また、ラットで乳汁への移行がみられている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

中枢性思春期早発症の場合:低出生体重児、新生児、乳児に対する安全性は確立していない。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

全効能疾患共通:

1.投与経路:皮下注射のみに使用する[静脈注射により血栓症を誘発する恐れがある]。

2.投与法:皮下注射にあたっては次記の点に注意する。

1).注射部位は上腕部・腹部・臀部の皮下とする。

2).注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わない。

3).注射針が血管内に入っていないことを確認する。

4).注射部位をもまないように患者に指示する。

3.調製法:用時調製し、懸濁後は直ちに使用する。

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

全効能疾患共通:ラットにリュープロレリン酢酸塩として本剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びにリュープロレリン酢酸塩水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。

薬剤情報

薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。

一般名、製品名どちらでも検索可能!

※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。