薬効分類 | 強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 |
一般名 | ドブタミン塩酸塩キット |
薬価 | 470円 |
メーカー | テルモ |
最終更新 | 2021年02月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
通常、ドブタミンとして、1分間あたり1〜5μg/kgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて、適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 参考として、体重あたりの投与量は次のとおりである。
7.1.2.
1). ドブタミン投与量3μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量0.3mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量0.6mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量0.9mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量1.2mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量1.8mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量2.4mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量3.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量3.6mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量4.2mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量4.8mL/hr。
2). ドブタミン投与量5μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量0.5mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量1.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量1.5mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量2.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量3.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量4.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量5.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量6.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量7.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量8.0mL/hr。
3). ドブタミン投与量10μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量1.0mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量2.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量3.0mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量4.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量6.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量8.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量10.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量12.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量14.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量16.0mL/hr。
4). ドブタミン投与量15μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量1.5mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量3.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量4.5mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量6.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量9.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量12.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量15.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量18.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量21.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量24.0mL/hr。
5). ドブタミン投与量20μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量2.0mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量4.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量6.0mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量8.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量12.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量16.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量20.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量24.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量28.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量32.0mL/hr。
急性循環不全における心収縮力増強。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(5%以上)不整脈(頻脈・期外収縮)等、(0.1〜5%未満)過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ、(頻度不明)血圧低下。
2). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、腹部痛等。
3). 投与部位:(0.1〜5%未満)注射部位の発赤、腫脹等。
4). その他:(0.1〜5%未満)頭痛、発疹、好酸球増多、(頻度不明)血清カリウム低下。
2.1. 肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化するおそれがある]。
2.2. ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
8.2. 本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行うこと。
8.3. 本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮すること。
8.4. 本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇のあらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行うこと〔13.2参照〕。
8.5. 72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な冠動脈疾患のある患者:複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。
9.1.2. 高血圧症の患者:過度の昇圧を来すおそれがある。
9.1.3. 高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。
9.1.4. 心房細動のある患者:本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。
9.1.5. 境界型糖尿病及び糖尿病の患者:本剤はブドウ糖を含んでいるので、境界型糖尿病及び糖尿病の患者の血糖コントロールを乱すおそれがある(他の希釈剤で希釈したドブタミン塩酸塩を使用する)。
9.1.6. 新生児の重篤な心疾患・乳幼児の重篤な心疾患、高齢者の重篤な心疾患等の重篤な心疾患患者:水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与し、また、必要に応じ高濃度製剤の使用も考慮する。
10.2. 併用注意:
β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。
高齢者:少量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。
13.1. 症状
過量投与時、食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時、陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時、血管拡張による低血圧等が生じるおそれがある。
13.2. 処置
過量投与時、ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与時、重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する〔8.4参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 全般的な注意
14.1.1. 使用時には、次の点に注意すること。
・ 感染に対する配慮をすること。
・ シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を与えないこと。
・ 液漏れする可能性があるので、外筒(バレル)を強く握らないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒を持って取り出すこと。
14.2.2. 押子(プランジャー)を時計回りに回転させ、押子接続用部品にしっかり接続すること(使用中に押子が外れた場合、サイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある)。
14.2.3. 押子や押子接続用部品が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出したりするおそれがあるので、押子のみを持たないこと。
14.2.4. 押子を反時計回りに回転させると接続にゆるみが生じ、ガスケットから押子接続部品とともに押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。
14.2.5. 筒先のキャップをゆっくり回転させながら外して、注入ラインを確実に接続すること(キャップを外した後は、筒先に触れないこと)。
14.2.6. 押子を引かないこと。
14.2.7. 本剤の投与にあたっては、シリンジポンプを使用し、針をつけて直接投与しないこと。また、次の点に注意すること。
・ 本剤が使用可能な設定であることを必ず確認するとともに、シリンジポンプの取扱説明書に従って投与すること。
・ シリンジポンプの送り機構(スライダー)のフックに確実にセットすること(正しくセットされていない場合、サイフォニングや逆流が起こるおそれがある)。
14.2.8. 他の薬剤を混注して投与しないこと。
14.2.9. 血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与すること。
14.3. 薬剤投与後の注意
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 脱酸素剤を入れて安定性を保持しているので、ブリスター包装は使用時まで開封しないこと。
20.2. 次の場合には使用しないこと。
・ 包装フィルム表面に減圧によるへこみがない場合には使用しないこと。
・ ブリスター包装が破損している場合には使用しないこと。
・ シリンジから薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ シリンジに破損等の異状が認められる場合には使用しないこと。
・ キャップが外れている場合には使用しないこと。
15.1. 臨床使用に基づく情報
本剤では承認外であるが急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、外国で致死的な心破裂が起きたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
(操作方法)
<使用方法>
注意:適合するシリンジポンプを使用し、本シリンジが使用可能な設定であることを必ず確認すること。
1). 押子をまっすぐ挿入し、押子接続用部品に軽く突き当てた後、押子を時計回りに回し、しっかりと接続すること(カチッという音がしたら、それ以上押子を回転させないこと)。[押子の接続が適切でない場合、“サイフォニング(自然落下による急速注入)”や“逆流”が起こるおそれがある。また、ガスケットが歪んだり、ガスケットと押子接続用部品の間に隙間があると、エアー混入、液漏れやシリンジポンプの残量警報が発報しないおそれがある]。
2). キャップを添付文書の図の矢印の方向に回して外す。
3). シリンジポンプにセットする前に、十分注意して外筒内のエアーを抜き取る。シリンジ先端部に直接手が触れないよう注意し、注入ラインの接合部をしっかりと装着・ロックさせる。
4). シリンジポンプの取扱説明書に従い、スライダーのフックに確実にセットし、投与する。[正しくセットされていない場合、“サイフォニング”や“逆流”が起こるおそれがある]。
薬効分類 | 強心薬 > β1刺激薬 昇圧薬 > β1刺激薬 |
一般名 | ドブタミン塩酸塩キット |
薬価 | 470円 |
メーカー | テルモ |
最終更新 | 2021年02月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
通常、ドブタミンとして、1分間あたり1〜5μg/kgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて、適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり20μg/kgまで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 参考として、体重あたりの投与量は次のとおりである。
7.1.2.
1). ドブタミン投与量3μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量0.3mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量0.6mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量0.9mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量1.2mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量1.8mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量2.4mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量3.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量3.6mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量4.2mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量4.8mL/hr。
2). ドブタミン投与量5μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量0.5mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量1.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量1.5mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量2.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量3.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量4.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量5.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量6.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量7.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量8.0mL/hr。
3). ドブタミン投与量10μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量1.0mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量2.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量3.0mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量4.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量6.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量8.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量10.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量12.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量14.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量16.0mL/hr。
4). ドブタミン投与量15μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量1.5mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量3.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量4.5mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量6.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量9.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量12.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量15.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量18.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量21.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量24.0mL/hr。
5). ドブタミン投与量20μg/kg/min:
@. 体重5kg:投与薬液量2.0mL/hr。
A. 体重10kg:投与薬液量4.0mL/hr。
B. 体重15kg:投与薬液量6.0mL/hr。
C. 体重20kg:投与薬液量8.0mL/hr。
D. 体重30kg:投与薬液量12.0mL/hr。
E. 体重40kg:投与薬液量16.0mL/hr。
F. 体重50kg:投与薬液量20.0mL/hr。
G. 体重60kg:投与薬液量24.0mL/hr。
H. 体重70kg:投与薬液量28.0mL/hr。
I. 体重80kg:投与薬液量32.0mL/hr。
急性循環不全における心収縮力増強。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(5%以上)不整脈(頻脈・期外収縮)等、(0.1〜5%未満)過度の血圧上昇、動悸、胸部不快感、狭心痛、前胸部熱感、息切れ、(頻度不明)血圧低下。
2). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、腹部痛等。
3). 投与部位:(0.1〜5%未満)注射部位の発赤、腫脹等。
4). その他:(0.1〜5%未満)頭痛、発疹、好酸球増多、(頻度不明)血清カリウム低下。
2.1. 肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者[左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を悪化するおそれがある]。
2.2. ドブタミン塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 本剤の投与前に、体液減少の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
8.2. 本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図及び尿量、また可能な限り肺動脈楔入圧及び心拍出量等、患者の状態を観察しながら行うこと。
8.3. 本剤は通常、末梢血管収縮作用を示さないので、過度の血圧低下を伴う急性循環不全患者においては、末梢血管収縮剤を投与するなど他の適切な処置を考慮すること。
8.4. 本剤の投与中に過度の心拍数増加・過度の収縮期血圧上昇のあらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、このような場合には、減量するなど適切な処置を行うこと〔13.2参照〕。
8.5. 72時間以上投与すると耐性がみられることがあり、増量の必要な場合がある。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な冠動脈疾患のある患者:複数の冠動脈主枝に高度の閉塞性変化のある患者では、本剤投与時の冠血流増加が少なく、心筋局所灌流が不均一になることがあり、また、心収縮力及び心拍数を増す薬剤は、一般に、心筋虚血を強め心筋梗塞を拡大するおそれがあるとの報告がある。
9.1.2. 高血圧症の患者:過度の昇圧を来すおそれがある。
9.1.3. 高度大動脈弁狭窄等、重篤な血流閉塞がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。
9.1.4. 心房細動のある患者:本剤には房室伝導を促進する作用があるので、心房細動のある患者では心拍数を増加するおそれがある。
9.1.5. 境界型糖尿病及び糖尿病の患者:本剤はブドウ糖を含んでいるので、境界型糖尿病及び糖尿病の患者の血糖コントロールを乱すおそれがある(他の希釈剤で希釈したドブタミン塩酸塩を使用する)。
9.1.6. 新生児の重篤な心疾患・乳幼児の重篤な心疾患、高齢者の重篤な心疾患等の重篤な心疾患患者:水分摂取量が過剰にならないように十分注意して投与し、また、必要に応じ高濃度製剤の使用も考慮する。
10.2. 併用注意:
β遮断剤(プロプラノロール塩酸塩等)[本剤の効果の減弱、末梢血管抵抗の上昇等が起こるおそれがある(<機序>本剤のβ受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用があらわれるおそれがある<危険因子>β遮断剤投与中の患者及び最近にβ遮断剤の投与を受けていた患者)]。
高齢者:少量から投与を開始するなど慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に投与する場合には、観察を十分に行い、少量より慎重に開始すること。開心術後に心拍数が多い小児等に投与し、過度の頻拍を来したとの報告がある。
13.1. 症状
過量投与時、食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、息切れ、胸痛等、また、過量投与時、陽性変力作用及び変時作用による血圧上昇、頻拍性不整脈、心筋虚血、心室細動、過量投与時、血管拡張による低血圧等が生じるおそれがある。
13.2. 処置
過量投与時、ドブタミン塩酸塩の半減期は短いため、通常、血圧上昇は減量あるいは投与中止により回復する(回復しない場合には、短時間型α遮断薬の投与を考慮する)。過量投与時、重症の心室性頻拍性不整脈には、プロプラノロール塩酸塩あるいはリドカインの投与も考慮する〔8.4参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 全般的な注意
14.1.1. 使用時には、次の点に注意すること。
・ 感染に対する配慮をすること。
・ シリンジが破損するおそれがあるので、シリンジを鉗子等で叩くなど、強い衝撃を与えないこと。
・ 液漏れする可能性があるので、外筒(バレル)を強く握らないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 使用に際しては、ブリスター包装を開封口からゆっくり開け、外筒を持って取り出すこと。
14.2.2. 押子(プランジャー)を時計回りに回転させ、押子接続用部品にしっかり接続すること(使用中に押子が外れた場合、サイフォニング(自然落下による急速注入)や逆流が起こるおそれがある)。
14.2.3. 押子や押子接続用部品が外れたり、ガスケットが変形し薬液が漏出したりするおそれがあるので、押子のみを持たないこと。
14.2.4. 押子を反時計回りに回転させると接続にゆるみが生じ、ガスケットから押子接続部品とともに押子が外れるおそれがあるので、押子を反時計回りに回転させないこと。
14.2.5. 筒先のキャップをゆっくり回転させながら外して、注入ラインを確実に接続すること(キャップを外した後は、筒先に触れないこと)。
14.2.6. 押子を引かないこと。
14.2.7. 本剤の投与にあたっては、シリンジポンプを使用し、針をつけて直接投与しないこと。また、次の点に注意すること。
・ 本剤が使用可能な設定であることを必ず確認するとともに、シリンジポンプの取扱説明書に従って投与すること。
・ シリンジポンプの送り機構(スライダー)のフックに確実にセットすること(正しくセットされていない場合、サイフォニングや逆流が起こるおそれがある)。
14.2.8. 他の薬剤を混注して投与しないこと。
14.2.9. 血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に発赤、腫脹又は壊死を起こすことがあるので慎重に投与すること。
14.3. 薬剤投与後の注意
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 脱酸素剤を入れて安定性を保持しているので、ブリスター包装は使用時まで開封しないこと。
20.2. 次の場合には使用しないこと。
・ 包装フィルム表面に減圧によるへこみがない場合には使用しないこと。
・ ブリスター包装が破損している場合には使用しないこと。
・ シリンジから薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。
・ シリンジに破損等の異状が認められる場合には使用しないこと。
・ キャップが外れている場合には使用しないこと。
15.1. 臨床使用に基づく情報
本剤では承認外であるが急性心筋梗塞後早期に実施したドブタミン負荷試験中に、外国で致死的な心破裂が起きたとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
(操作方法)
<使用方法>
注意:適合するシリンジポンプを使用し、本シリンジが使用可能な設定であることを必ず確認すること。
1). 押子をまっすぐ挿入し、押子接続用部品に軽く突き当てた後、押子を時計回りに回し、しっかりと接続すること(カチッという音がしたら、それ以上押子を回転させないこと)。[押子の接続が適切でない場合、“サイフォニング(自然落下による急速注入)”や“逆流”が起こるおそれがある。また、ガスケットが歪んだり、ガスケットと押子接続用部品の間に隙間があると、エアー混入、液漏れやシリンジポンプの残量警報が発報しないおそれがある]。
2). キャップを添付文書の図の矢印の方向に回して外す。
3). シリンジポンプにセットする前に、十分注意して外筒内のエアーを抜き取る。シリンジ先端部に直接手が触れないよう注意し、注入ラインの接合部をしっかりと装着・ロックさせる。
4). シリンジポンプの取扱説明書に従い、スライダーのフックに確実にセットし、投与する。[正しくセットされていない場合、“サイフォニング”や“逆流”が起こるおそれがある]。
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