薬剤情報
後発品
薬効分類気道過敏性検査薬 > コリン作動薬
一般名メタコリン塩化物吸入剤
薬価7514.9
メーカー三和化学研究所
最終更新2022年06月改訂(第1版)

用法・用量

メタコリン塩化物100mg(1バイアル)に日局生理食塩液を加え溶解及び希釈し、通常0.039〜25mg/mLの範囲の適切な希釈系列の希釈液を調製する。成人及び小児ともに、調製した希釈系列を低濃度よりネブライザーを用いて吸入し、気道過敏性検査を実施する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 本剤の薬理効果には若干の蓄積性あるいは高用量における効果の減弱が認められると考えられることから、再検査を実施する場合には実施間隔を1日以上空けること。

7.2. 気道過敏性検査における本剤の投与方法は、日本アレルギー学会標準法、アストグラフ法等を参考にすること。

7.3. 希釈系列の例示を参考に、適切な希釈液を調製すること。

[日本アレルギー学会標準法]

1). 希釈液A:本剤100mg(1バイアル)に日局生理食塩液5mLを加え、溶解する:濃度20mg/mL。

2). 希釈液B:Aから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度10mg/mL。

3). 希釈液C:Bから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度5mg/mL。

4). 希釈液D:Cから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度2.5mg/mL。

5). 希釈液E:Dから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度1.25mg/mL。

6). 希釈液F:Eから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.625mg/mL。

7). 希釈液G:Fから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.313mg/mL。

8). 希釈液H:Gから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.156mg/mL。

9). 希釈液I:Hから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.078mg/mL。

10). 希釈液J:Iから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.039mg/mL。

[アストグラフ法]

1). 希釈液A:本剤100mg(1バイアル)に日局生理食塩液4mLを加え、溶解する:濃度25mg/mL。

2). 希釈液B:Aから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度12.5mg/mL。

3). 希釈液C:Bから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度6.25mg/mL。

4). 希釈液D:Cから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度3.125mg/mL。

5). 希釈液E:Dから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度1.563mg/mL。

6). 希釈液F:Eから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.781mg/mL。

7). 希釈液G:Fから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.391mg/mL。

8). 希釈液H:Gから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.195mg/mL。

9). 希釈液I:Hから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.098mg/mL。

10). 希釈液J:Iから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.049mg/mL。

効能・効果

気道過敏性検査。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤は検査専用の気管支収縮薬であり、気道過敏性検査にのみ使用すること。

5.2. 本剤による気道過敏性検査は、非典型的な臨床像を呈する場合の気管支喘息の確定診断、職業喘息の可能性がある場合の確定診断、喘息治療のモニタリング、喘息重症度の客観的な評価等の際に実施を検討する。

5.3. 本剤を使用する際には、適応症例、薬剤濃度及び薬剤投与法などについて、国内外の各種学会ガイドライン等、最新の情報を参考にすること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 呼吸困難(頻度不明):重度気管支収縮及び呼吸困難があらわれた場合は、直ちに速効型吸入用気管支拡張薬(吸入β2刺激薬)を投与するなど適切な処置を行うこと〔1.2、2.2、9.1.10、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

呼吸器:(5%以上)咳嗽(12.5%)、(1〜5%未満)喘鳴、酸素飽和度低下、呼吸音異常、息詰まり感。

警告

1.1. 本剤を使用する際は、呼吸器疾患や喘息の診断・治療に十分な経験のある医師の監督のもとで投与すること。

1.2. 重度気管支収縮及び呼吸機能低下を生じるおそれがあるので、使用に際して次の点に留意すること〔11.1.1参照〕。

・ 急性の呼吸困難に対応するための緊急用の備品及び治療薬を使用可能な状態で準備する(必要に応じ、検査前に血管確保も検討する)。

・ 重度気管支収縮及び呼吸困難が生じた場合は、直ちに速効型吸入用気管支拡張薬(吸入β2刺激薬)の投与を行い、必要に応じ、その他の呼吸困難に対する緊急処置も行い、なお、β遮断薬を使用している患者では、吸入β2刺激薬による処置に反応しない可能性があることに留意すること。

・ 本剤による検査終了後は、原則として吸入β2刺激薬を投与し、速やかに1秒量(FEV1)を回復させること。

禁忌

2.1. 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 気流制限が高度の場合(対標準1秒量<%FEV1>が50%未満又は1秒量が1L未満)及び明らかな呼吸困難や喘鳴の症状がある患者[重度気管支収縮を発現する可能性がある]〔11.1.1参照〕。

2.3. 3ヵ月以内に心筋梗塞又は3ヵ月以内に脳梗塞を発症した患者、コントロール不良の高血圧患者、脳動脈瘤又は大動脈瘤がある患者[心血管イベントを誘発する可能性がある]。

2.4. 同日に気道過敏性検査を実施した患者[本剤の作用が増強される可能性がある]。

重要な基本的注意

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 甲状腺機能亢進症の患者:心血管系に作用して不整脈を起こすおそれがある。

9.1.2. 徐脈を伴う心血管系疾患のある患者:心拍数、心拍出量の減少により、症状が悪化するおそれがある。

9.1.3. 消化性潰瘍疾患のある患者:消化管運動の促進及び胃酸分泌作用により、症状が悪化するおそれがある。

9.1.4. アジソン病の患者:副腎皮質機能低下による症状が悪化するおそれがある。

9.1.5. 消化管閉塞又は尿路閉塞のある患者:消化管又は排尿筋を収縮、緊張させ、閉塞状態が悪化するおそれがある。

9.1.6. てんかんの患者:痙攣を起こし、症状が悪化するおそれがある。

9.1.7. パーキンソニズムの患者:ドパミン作動性神経系とコリン作動性神経系に不均衡を生じ、症状が悪化するおそれがある。

9.1.8. 迷走神経亢進状態の患者:症状が悪化するおそれがある。

9.1.9. コリンエステラーゼ阻害薬常用中の重症筋無力症患者:症状が悪化するおそれがある〔10.2参照〕。

9.1.10. 気流制限が中等度の場合(対標準1秒量<%FEV1>が70%未満又は1秒量が1.5L未満)の患者:重度気管支収縮を発現する可能性がある〔11.1.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). β遮断薬(ビソプロロール、アテノロール、メトプロロール等)〔11.1.1参照〕[本剤による気管支収縮が増強又は持続する可能性がある(双方の気管支平滑筋収縮作用が増強されるおそれがある)]。

2). コリン作動薬(アセチルコリン塩化物等)、コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン臭化物等)〔9.1.9参照〕[本剤のコリン作動性作用に基づく副作用を増強させるおそれがある(双方のコリン作動性作用が増強されるおそれがある)]。

3). β2刺激薬、抗コリン薬及びテオフィリンなどの抗喘息薬及び抗アレルギー薬、パパベリンを含む製剤、カフェインを含む飲食物[本剤による検査において正確な検査結果が得られない可能性がある(気管支拡張作用があり、本剤の作用と拮抗するおそれがある)]。

4). 吸入ステロイド薬(フルチカゾンプロピオン酸エステル<吸入>、ブデソニド<吸入>、フルチカゾンフランカルボン酸エステル<吸入>等)[本剤による検査において正確な検査結果が得られない可能性がある(抗炎症作用があり、検査結果に影響するおそれがある)]。

高齢者

副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に呼吸機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 徴候・症状

過量の経口投与又は過量の注射投与の場合、心停止及び意識消失を伴うおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、重篤な中毒反応については、アトロピン硫酸塩0.5〜1mgを筋肉内又は静脈内投与する。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 本剤を取扱う場合、本剤に暴露しないよう注意すること。

14.1.2. 本剤は用時調製し、速やかに使用すること。

14.1.3. 本剤の溶解には消毒又は滅菌された機器を用い、希釈操作は清潔な環境で行うこと。

14.2. 検査後の注意

残液は適切な方法で廃棄すること。

14.3. 診断上の注意

喫煙者の慢性閉塞性肺疾患又はその他の病態生理学的原因により、1秒率(FEV1%)が70%未満の慢性の気流制限がある場合、気道過敏性検査で陽性となる可能性がある。

また、喘息症状のないアレルギー性鼻炎を有する患者又は将来喘息症状を発症し得る被験者でも気道過敏性検査で陽性となる可能性がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

プロボコリン吸入粉末溶解用100mg
プロボコリン吸入粉末溶解用100mg

プロボコリン吸入粉末溶解用100mg

気道過敏性検査薬 > コリン作動薬
2022年06月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類気道過敏性検査薬 > コリン作動薬
一般名メタコリン塩化物吸入剤
薬価7514.9
メーカー三和化学研究所
最終更新2022年06月改訂(第1版)

用法・用量

メタコリン塩化物100mg(1バイアル)に日局生理食塩液を加え溶解及び希釈し、通常0.039〜25mg/mLの範囲の適切な希釈系列の希釈液を調製する。成人及び小児ともに、調製した希釈系列を低濃度よりネブライザーを用いて吸入し、気道過敏性検査を実施する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 本剤の薬理効果には若干の蓄積性あるいは高用量における効果の減弱が認められると考えられることから、再検査を実施する場合には実施間隔を1日以上空けること。

7.2. 気道過敏性検査における本剤の投与方法は、日本アレルギー学会標準法、アストグラフ法等を参考にすること。

7.3. 希釈系列の例示を参考に、適切な希釈液を調製すること。

[日本アレルギー学会標準法]

1). 希釈液A:本剤100mg(1バイアル)に日局生理食塩液5mLを加え、溶解する:濃度20mg/mL。

2). 希釈液B:Aから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度10mg/mL。

3). 希釈液C:Bから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度5mg/mL。

4). 希釈液D:Cから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度2.5mg/mL。

5). 希釈液E:Dから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度1.25mg/mL。

6). 希釈液F:Eから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.625mg/mL。

7). 希釈液G:Fから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.313mg/mL。

8). 希釈液H:Gから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.156mg/mL。

9). 希釈液I:Hから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.078mg/mL。

10). 希釈液J:Iから3mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液3mLを加え、希釈する:濃度0.039mg/mL。

[アストグラフ法]

1). 希釈液A:本剤100mg(1バイアル)に日局生理食塩液4mLを加え、溶解する:濃度25mg/mL。

2). 希釈液B:Aから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度12.5mg/mL。

3). 希釈液C:Bから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度6.25mg/mL。

4). 希釈液D:Cから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度3.125mg/mL。

5). 希釈液E:Dから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度1.563mg/mL。

6). 希釈液F:Eから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.781mg/mL。

7). 希釈液G:Fから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.391mg/mL。

8). 希釈液H:Gから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.195mg/mL。

9). 希釈液I:Hから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.098mg/mL。

10). 希釈液J:Iから2mLを別の容器に取り分け、日局生理食塩液2mLを加え、希釈する:濃度0.049mg/mL。

効能・効果

気道過敏性検査。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤は検査専用の気管支収縮薬であり、気道過敏性検査にのみ使用すること。

5.2. 本剤による気道過敏性検査は、非典型的な臨床像を呈する場合の気管支喘息の確定診断、職業喘息の可能性がある場合の確定診断、喘息治療のモニタリング、喘息重症度の客観的な評価等の際に実施を検討する。

5.3. 本剤を使用する際には、適応症例、薬剤濃度及び薬剤投与法などについて、国内外の各種学会ガイドライン等、最新の情報を参考にすること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 呼吸困難(頻度不明):重度気管支収縮及び呼吸困難があらわれた場合は、直ちに速効型吸入用気管支拡張薬(吸入β2刺激薬)を投与するなど適切な処置を行うこと〔1.2、2.2、9.1.10、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

呼吸器:(5%以上)咳嗽(12.5%)、(1〜5%未満)喘鳴、酸素飽和度低下、呼吸音異常、息詰まり感。

警告

1.1. 本剤を使用する際は、呼吸器疾患や喘息の診断・治療に十分な経験のある医師の監督のもとで投与すること。

1.2. 重度気管支収縮及び呼吸機能低下を生じるおそれがあるので、使用に際して次の点に留意すること〔11.1.1参照〕。

・ 急性の呼吸困難に対応するための緊急用の備品及び治療薬を使用可能な状態で準備する(必要に応じ、検査前に血管確保も検討する)。

・ 重度気管支収縮及び呼吸困難が生じた場合は、直ちに速効型吸入用気管支拡張薬(吸入β2刺激薬)の投与を行い、必要に応じ、その他の呼吸困難に対する緊急処置も行い、なお、β遮断薬を使用している患者では、吸入β2刺激薬による処置に反応しない可能性があることに留意すること。

・ 本剤による検査終了後は、原則として吸入β2刺激薬を投与し、速やかに1秒量(FEV1)を回復させること。

禁忌

2.1. 本剤に対して過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 気流制限が高度の場合(対標準1秒量<%FEV1>が50%未満又は1秒量が1L未満)及び明らかな呼吸困難や喘鳴の症状がある患者[重度気管支収縮を発現する可能性がある]〔11.1.1参照〕。

2.3. 3ヵ月以内に心筋梗塞又は3ヵ月以内に脳梗塞を発症した患者、コントロール不良の高血圧患者、脳動脈瘤又は大動脈瘤がある患者[心血管イベントを誘発する可能性がある]。

2.4. 同日に気道過敏性検査を実施した患者[本剤の作用が増強される可能性がある]。

重要な基本的注意

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 甲状腺機能亢進症の患者:心血管系に作用して不整脈を起こすおそれがある。

9.1.2. 徐脈を伴う心血管系疾患のある患者:心拍数、心拍出量の減少により、症状が悪化するおそれがある。

9.1.3. 消化性潰瘍疾患のある患者:消化管運動の促進及び胃酸分泌作用により、症状が悪化するおそれがある。

9.1.4. アジソン病の患者:副腎皮質機能低下による症状が悪化するおそれがある。

9.1.5. 消化管閉塞又は尿路閉塞のある患者:消化管又は排尿筋を収縮、緊張させ、閉塞状態が悪化するおそれがある。

9.1.6. てんかんの患者:痙攣を起こし、症状が悪化するおそれがある。

9.1.7. パーキンソニズムの患者:ドパミン作動性神経系とコリン作動性神経系に不均衡を生じ、症状が悪化するおそれがある。

9.1.8. 迷走神経亢進状態の患者:症状が悪化するおそれがある。

9.1.9. コリンエステラーゼ阻害薬常用中の重症筋無力症患者:症状が悪化するおそれがある〔10.2参照〕。

9.1.10. 気流制限が中等度の場合(対標準1秒量<%FEV1>が70%未満又は1秒量が1.5L未満)の患者:重度気管支収縮を発現する可能性がある〔11.1.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). β遮断薬(ビソプロロール、アテノロール、メトプロロール等)〔11.1.1参照〕[本剤による気管支収縮が増強又は持続する可能性がある(双方の気管支平滑筋収縮作用が増強されるおそれがある)]。

2). コリン作動薬(アセチルコリン塩化物等)、コリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン臭化物等)〔9.1.9参照〕[本剤のコリン作動性作用に基づく副作用を増強させるおそれがある(双方のコリン作動性作用が増強されるおそれがある)]。

3). β2刺激薬、抗コリン薬及びテオフィリンなどの抗喘息薬及び抗アレルギー薬、パパベリンを含む製剤、カフェインを含む飲食物[本剤による検査において正確な検査結果が得られない可能性がある(気管支拡張作用があり、本剤の作用と拮抗するおそれがある)]。

4). 吸入ステロイド薬(フルチカゾンプロピオン酸エステル<吸入>、ブデソニド<吸入>、フルチカゾンフランカルボン酸エステル<吸入>等)[本剤による検査において正確な検査結果が得られない可能性がある(抗炎症作用があり、検査結果に影響するおそれがある)]。

高齢者

副作用発現に留意し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること(一般に呼吸機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

(授乳婦)

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 徴候・症状

過量の経口投与又は過量の注射投与の場合、心停止及び意識消失を伴うおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、重篤な中毒反応については、アトロピン硫酸塩0.5〜1mgを筋肉内又は静脈内投与する。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 本剤を取扱う場合、本剤に暴露しないよう注意すること。

14.1.2. 本剤は用時調製し、速やかに使用すること。

14.1.3. 本剤の溶解には消毒又は滅菌された機器を用い、希釈操作は清潔な環境で行うこと。

14.2. 検査後の注意

残液は適切な方法で廃棄すること。

14.3. 診断上の注意

喫煙者の慢性閉塞性肺疾患又はその他の病態生理学的原因により、1秒率(FEV1%)が70%未満の慢性の気流制限がある場合、気道過敏性検査で陽性となる可能性がある。

また、喘息症状のないアレルギー性鼻炎を有する患者又は将来喘息症状を発症し得る被験者でも気道過敏性検査で陽性となる可能性がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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