薬効分類 | 副腎皮質ホルモン |
一般名 | ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤 |
薬価 | 1513.4円 |
メーカー | 住友ファーマ |
最終更新 | 2022年04月改訂(第2版) |
成人には、通常1回100μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
小児には、通常1回50μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は成人では800μg、小児では200μgを限度とする。
気管支喘息。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)じん麻疹等の発疹、そう痒、浮腫、紅斑。
2). 口腔ならびに呼吸器:(1%未満)咳、咽喉頭症状(咽喉頭疼痛、咽喉頭異和感)、口渇、嗄声、気管支喘息増悪、口内炎、(頻度不明)咽喉頭症状(咽喉頭刺激感、咽喉頭異物感、咽喉頭発赤)、口腔感染ならびに呼吸器感染、口腔カンジダ症、味覚障害、呼吸器カンジダ症、口腔アスペルギルス症ならびに咽頭アスペルギルス症、肺好酸球増多症。
3). 消化器:(1%未満)悪心、(頻度不明)食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛。
4). 肝臓:(1%未満)AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、ALP上昇。
5). 循環器:(頻度不明)高血圧、動悸。
6). 筋肉・骨格:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、脱力感。
7). 精神神経系:(1%未満)気分不良、頭痛、(頻度不明)倦怠感、憂うつ感。
8). その他:(1%以上)コルチゾール減少、鼻出血、(1%未満)尿糖、白血球増多、リンパ球減少、尿潜血、(頻度不明)鼻炎、嗅覚障害。
2.1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]。
2.2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.3. デスモプレシン酢酸塩水和物投与中<男性における夜間多尿による夜間頻尿>の患者〔10.1参照〕。
8.1. 本剤は気管支拡張剤ならびに全身性ステロイド剤のように既に起きている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。
8.2. 本剤の投与期間中に喘息の悪化がみられた場合には、気管支拡張剤あるいは全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。
8.3. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児成長遅延、骨密度低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと〔9.7.1、13.1参照〕。
8.4. 全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う(減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる)。
8.5. ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがあるが、この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量ならびに離脱に伴って発現しており、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤との直接的な因果関係は確立されていない(本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること)。
8.6. 全身性ステロイド剤の減量ならびに離脱に伴って、鼻炎発現・鼻炎増悪、湿疹発現・湿疹増悪、じん麻疹発現・じん麻疹増悪、眩暈発現・眩暈増悪、動悸発現・動悸増悪、倦怠感発現・倦怠感増悪、顔のほてり発現・顔のほてり増悪、結膜炎発現・結膜炎増悪等の症状があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 結核性疾患の患者:症状を増悪するおそれがある。
9.1.2. 感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・全身の真菌症を除く>の患者:症状を増悪するおそれがある。
9.1.3. 高血圧の患者:血圧上昇を起こすおそれがある。
9.1.4. 気管支粘液の分泌が著しい患者:本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用するとよい。
9.1.5. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者:全身性ステロイド剤の減量中ならびに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払い、また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと(これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる)。
9.1.6. 長期間コルチコトロピン療法を受けている患者:気管支喘息の症状に変化がみられる場合には、全身性ステロイド剤の投与等の適切な処置を行うこと(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤の投与によりコルチコトロピンの離脱後、喘息発作重積状態を認めたとの報告がある)。
10.1. 併用禁忌:
デスモプレシン酢酸塩水和物<男性における夜間多尿による夜間頻尿><ミニリンメルト>〔2.3参照〕[低ナトリウム血症が発現するおそれがある(機序不明)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ベクロメタゾンプロピオン酸エステルは動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7.1. 長期間投与する場合には、投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節することとし、身長等の経過の観察を十分に行うこと。また、小児等の使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある〔8.3、13.1参照〕。
9.7.2. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与により、下垂体・副腎皮質系機能抑制があらわれることがあり、この抑制が長期にわたった場合、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある〔8.3、9.7.1参照〕。
13.2. 処置
過量投与時には、全身性ステロイド療法を中止する手順で本剤を徐々に減量すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. 吸入前:患者には添付の携帯袋及び使用説明書(キュバールをお使いになる患者さんと保護者の方へ)を渡し、使用方法を指導すること。
14.1.2. 吸入時:専用のアダプターを使用すること。
14.1.3. 吸入後:局所的な副作用(口腔カンジダ症等)を予防するため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導する(ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導する)。なお、小児への投与にあたっては、保護者又はそれに代わり得る適切な者に対しても十分に指導すること。
14.1.4. 保管時
(1). アダプターは、少なくとも週1回流水か温湯で十分に洗浄し、乾燥させた後、清潔に保管する(洗浄・乾燥が不十分だと噴霧不良の原因となる)。
(2). アルミ容器は濡らさない(噴射口がつまる原因となる)。
(取扱い上の注意)
20.1. アルミ容器は火中に投じないこと。
20.2. 地方自治体により定められたアルミ容器の廃棄処理法に従うこと。
20.3. アルミ容器に穴を開けるときは空にしてから開けること。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 副腎皮質ホルモン |
一般名 | ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤 |
薬価 | 1513.4円 |
メーカー | 住友ファーマ |
最終更新 | 2022年04月改訂(第2版) |
成人には、通常1回100μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
小児には、通常1回50μgを1日2回口腔内に噴霧吸入する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日の最大投与量は成人では800μg、小児では200μgを限度とする。
気管支喘息。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)じん麻疹等の発疹、そう痒、浮腫、紅斑。
2). 口腔ならびに呼吸器:(1%未満)咳、咽喉頭症状(咽喉頭疼痛、咽喉頭異和感)、口渇、嗄声、気管支喘息増悪、口内炎、(頻度不明)咽喉頭症状(咽喉頭刺激感、咽喉頭異物感、咽喉頭発赤)、口腔感染ならびに呼吸器感染、口腔カンジダ症、味覚障害、呼吸器カンジダ症、口腔アスペルギルス症ならびに咽頭アスペルギルス症、肺好酸球増多症。
3). 消化器:(1%未満)悪心、(頻度不明)食欲不振、嘔吐、下痢、腹痛。
4). 肝臓:(1%未満)AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、ALP上昇。
5). 循環器:(頻度不明)高血圧、動悸。
6). 筋肉・骨格:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、脱力感。
7). 精神神経系:(1%未満)気分不良、頭痛、(頻度不明)倦怠感、憂うつ感。
8). その他:(1%以上)コルチゾール減少、鼻出血、(1%未満)尿糖、白血球増多、リンパ球減少、尿潜血、(頻度不明)鼻炎、嗅覚障害。
2.1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[症状を増悪するおそれがある]。
2.2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.3. デスモプレシン酢酸塩水和物投与中<男性における夜間多尿による夜間頻尿>の患者〔10.1参照〕。
8.1. 本剤は気管支拡張剤ならびに全身性ステロイド剤のように既に起きている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、毎日規則正しく使用すること。
8.2. 本剤の投与期間中に喘息の悪化がみられた場合には、気管支拡張剤あるいは全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減にあわせて併用薬剤を徐々に減量すること。
8.3. 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤の投与により全身性作用(クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児成長遅延、骨密度低下、白内障、緑内障を含む)が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと〔9.7.1、13.1参照〕。
8.4. 全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う(減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる)。
8.5. ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがあるが、この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量ならびに離脱に伴って発現しており、ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤との直接的な因果関係は確立されていない(本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること)。
8.6. 全身性ステロイド剤の減量ならびに離脱に伴って、鼻炎発現・鼻炎増悪、湿疹発現・湿疹増悪、じん麻疹発現・じん麻疹増悪、眩暈発現・眩暈増悪、動悸発現・動悸増悪、倦怠感発現・倦怠感増悪、顔のほてり発現・顔のほてり増悪、結膜炎発現・結膜炎増悪等の症状があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 結核性疾患の患者:症状を増悪するおそれがある。
9.1.2. 感染症<有効な抗菌剤の存在しない感染症・全身の真菌症を除く>の患者:症状を増悪するおそれがある。
9.1.3. 高血圧の患者:血圧上昇を起こすおそれがある。
9.1.4. 気管支粘液の分泌が著しい患者:本剤の肺内での作用を確実にするため本剤の吸入に先立って、分泌がある程度減少するまで他剤を使用するとよい。
9.1.5. 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者:全身性ステロイド剤の減量中ならびに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払い、また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと(これらの患者では副腎皮質機能不全となっていることが考えられる)。
9.1.6. 長期間コルチコトロピン療法を受けている患者:気管支喘息の症状に変化がみられる場合には、全身性ステロイド剤の投与等の適切な処置を行うこと(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル吸入剤の投与によりコルチコトロピンの離脱後、喘息発作重積状態を認めたとの報告がある)。
10.1. 併用禁忌:
デスモプレシン酢酸塩水和物<男性における夜間多尿による夜間頻尿><ミニリンメルト>〔2.3参照〕[低ナトリウム血症が発現するおそれがある(機序不明)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ベクロメタゾンプロピオン酸エステルは動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7.1. 長期間投与する場合には、投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節することとし、身長等の経過の観察を十分に行うこと。また、小児等の使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある〔8.3、13.1参照〕。
9.7.2. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与により、下垂体・副腎皮質系機能抑制があらわれることがあり、この抑制が長期にわたった場合、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがある〔8.3、9.7.1参照〕。
13.2. 処置
過量投与時には、全身性ステロイド療法を中止する手順で本剤を徐々に減量すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. 吸入前:患者には添付の携帯袋及び使用説明書(キュバールをお使いになる患者さんと保護者の方へ)を渡し、使用方法を指導すること。
14.1.2. 吸入時:専用のアダプターを使用すること。
14.1.3. 吸入後:局所的な副作用(口腔カンジダ症等)を予防するため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導する(ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく、口腔内をすすぐよう指導する)。なお、小児への投与にあたっては、保護者又はそれに代わり得る適切な者に対しても十分に指導すること。
14.1.4. 保管時
(1). アダプターは、少なくとも週1回流水か温湯で十分に洗浄し、乾燥させた後、清潔に保管する(洗浄・乾燥が不十分だと噴霧不良の原因となる)。
(2). アルミ容器は濡らさない(噴射口がつまる原因となる)。
(取扱い上の注意)
20.1. アルミ容器は火中に投じないこと。
20.2. 地方自治体により定められたアルミ容器の廃棄処理法に従うこと。
20.3. アルミ容器に穴を開けるときは空にしてから開けること。
(保管上の注意)
室温保存。
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