副腎皮質ホルモン
薬効分類 | 副腎皮質ホルモン |
一般名 | フルドロコルチゾン酢酸エステル錠 |
薬価 | 253.8円 |
メーカー | サンドファーマ |
最終更新 | 2021年09月改訂(第14版) |
フルドロコルチゾン酢酸エステルとして、1日0.02〜0.1mgを2〜3回に分けて経口投与する。なお、新生児、乳児に対しては0.025〜0.05mgより投与を開始することとし、年齢、症状により適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
年齢により感受性が変化するので、特に新生児・乳児期から血清電解質、レニン活性、血圧等を定期的に測定し、至適投与量に注意する。
1.塩喪失型先天性副腎皮質過形成症。
2.塩喪失型慢性副腎皮質機能不全(アジソン病)。
副作用の概要[承認時〜再審査終了時までの集計]:総症例数637例中、76例(11.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は高血圧38件(6.0%)、高ナトリウム血症26件(4.1%)、低カリウム血症10件(1.6%)、浮腫5件(0.8%)、満月様顔貌4件(0.6%)であった。
1.重大な副作用:次の症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う(特に本剤を長期投与したり、ヒドロコルチゾン等の糖質コルチコイドと併用する場合に現れやすい)。
1).誘発感染症、感染症の増悪:誘発感染症、感染症増悪が現れることがある。また、B型肝炎ウイルス増殖による肝炎が現れることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2).続発性副腎皮質機能不全、糖尿病。
3).消化性潰瘍、膵炎。
4).精神変調、うつ状態、痙攣。
5).骨粗鬆症、大腿骨頭無菌性壊死及び上腕骨頭無菌性壊死等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー。
6).緑内障、後嚢白内障:連用により眼内圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
7).血栓症。
2.その他の副作用:次の症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う(特に本剤を長期投与したり、ヒドロコルチゾン等の糖質コルチコイドと併用する場合に現れやすい)。
1).内分泌:(5%以上又は頻度不明)月経異常。
2).消化器:(5%以上又は頻度不明)下痢、胃痛、胸やけ、口渇、食欲亢進、(5%未満)悪心・嘔吐、腹部膨満感。
3).精神神経系:(5%以上又は頻度不明)多幸症、不眠、頭痛、眩暈。
4).筋・骨格:(5%以上又は頻度不明)筋肉痛、関節痛。
5).脂質・蛋白質代謝:(5%以上又は頻度不明)野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝、(5%未満)満月様顔貌。
6).体液・電解質:(5%以上又は頻度不明)血圧上昇、低カリウム性アルカローシス、(5%未満)浮腫、高ナトリウム血症、低カリウム血症。
7).眼:(5%以上又は頻度不明)中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出。
8).血液:(5%以上又は頻度不明)白血球増多。
9).皮膚:(5%以上又は頻度不明)ざ瘡、多毛、脱毛、皮膚色素沈着、皮下溢血、紫斑、皮膚線条、皮膚そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・皮膚脆弱化、脂肪織炎。
10).過敏症:(5%未満)発疹[症状が現れた場合には投与を中止する]。
11).その他:(5%以上又は頻度不明)発熱、疲労感、息切れ、ステロイド腎症、体重増加、精子数増減及び精子運動性増減。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
1.高血圧症の患者[ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪する恐れがある]。
2.有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪する恐れがある]。
3.消化性潰瘍の患者[粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪する恐れがある]。
4.精神病の患者[中枢神経系に影響し、精神病が増悪する恐れがある]。
5.結核性疾患の患者[免疫機能抑制作用により、結核性疾患が増悪する恐れがある]。
6.単純疱疹性角膜炎の患者[免疫機能抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪する恐れがある]。
7.後嚢白内障の患者[水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪する恐れがある]。
8.緑内障の患者[眼内圧が上昇し、緑内障が増悪する恐れがある]。
9.血栓症の患者[血液凝固促進作用により、血栓症が増悪する恐れがある]。
10.最近行った内臓の手術創のある患者[創傷治癒を遅延する恐れがある]。
11.急性心筋梗塞を起こした患者[心破裂を起こしたとの報告がある]。
1.感染症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪する恐れがある]。
2.糖尿病の患者[糖新生促進作用等により血糖が上昇し、糖尿病が増悪する恐れがある]。
3.骨粗鬆症の患者[骨形成抑制作用等により、骨粗鬆症が増悪する恐れがある]。
4.腎不全の患者[症状が増悪する恐れがある]。
5.うっ血性心不全のある患者[症状が増悪する恐れがある]。
6.甲状腺機能低下のある患者[症状が増悪する恐れがある]。
7.肝硬変の患者[脂質代謝に影響し、肝硬変が増悪する恐れがある。また、慢性肝疾患患者では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい]。
8.脂肪肝の患者[脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪する恐れがある]。
9.脂肪塞栓症の患者[脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪する恐れがある]。
10.重症筋無力症の患者[使用当初、一時症状が増悪することがある]。
11.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
1).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、投与に際しては適応、症状を十分に考慮する。
2).本剤は、強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、維持量を決定するまでは血圧は頻回(1日1回以上)に、血清電解質は必要に応じて測定して、投与量を適宜増減する。
3).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、本剤の投与により、高血圧、高ナトリウム血症、低カリウム血症、浮腫等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には減量するなど適切な処置を行う。また、食塩摂取量にも注意する。
4).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、長期投与する場合には、血圧、血清電解質濃度の定期的な測定を行う。
2.特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
1).本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認する。
2).水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行う。水痘又は麻疹への感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずる。
3).水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意する。
3.副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルス増殖による肝炎が現れることがあるので、本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意し、異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行う。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
併用注意:
1.バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシン[本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはP−450を誘導し、本剤の代謝が促進される)]。
2.サリチル酸誘導体(アスピリン、アスピリンダイアルミネート、サザピリン等)[併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加しサリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は、血清中のサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中サリチル酸濃度が低下する)]。
3.抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)[抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は血液凝固促進作用がある)]。
4.経口糖尿病用剤(アセトヘキサミド等)、インスリン製剤[経口糖尿病用剤、インスリン製剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する)]。
5.利尿剤<カリウム保持性を除く>(トリクロルメチアジド、アセタゾラミド、フロセミド等)[併用により、低カリウム血症が現れることがあるので、併用する場合には用量に注意する(本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある)]。
6.シクロスポリン[他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意する(本剤はシクロスポリンの代謝を阻害する)]。
7.非脱分極性筋弛緩剤(パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)[筋弛緩作用が減弱するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意する(作用機序不明)]。
(高齢者への投与)
高齢者に長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用が現れやすいので、慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する[本剤の動物実験による催奇形試験は実施されていないので、妊婦、胎児への影響に関する安全性は確立していない、類似化合物(糖質コルチコイド)の動物実験で催奇形作用が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある]。
2.本剤投与中は授乳を避けさせる[類似化合物(糖質コルチコイド)で母乳中へ移行することがある]。
(小児等への投与)
1.小児の発育抑制が現れることがあるので、観察を十分に行う。
2.長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状が現れることがある。
副腎皮質ホルモン剤を投与中の患者に生ワクチン又は弱毒生ワクチンを接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。
遮光。
薬効分類 | 副腎皮質ホルモン |
一般名 | フルドロコルチゾン酢酸エステル錠 |
薬価 | 253.8円 |
メーカー | サンドファーマ |
最終更新 | 2021年09月改訂(第14版) |
フルドロコルチゾン酢酸エステルとして、1日0.02〜0.1mgを2〜3回に分けて経口投与する。なお、新生児、乳児に対しては0.025〜0.05mgより投与を開始することとし、年齢、症状により適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
年齢により感受性が変化するので、特に新生児・乳児期から血清電解質、レニン活性、血圧等を定期的に測定し、至適投与量に注意する。
1.塩喪失型先天性副腎皮質過形成症。
2.塩喪失型慢性副腎皮質機能不全(アジソン病)。
副作用の概要[承認時〜再審査終了時までの集計]:総症例数637例中、76例(11.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は高血圧38件(6.0%)、高ナトリウム血症26件(4.1%)、低カリウム血症10件(1.6%)、浮腫5件(0.8%)、満月様顔貌4件(0.6%)であった。
1.重大な副作用:次の症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う(特に本剤を長期投与したり、ヒドロコルチゾン等の糖質コルチコイドと併用する場合に現れやすい)。
1).誘発感染症、感染症の増悪:誘発感染症、感染症増悪が現れることがある。また、B型肝炎ウイルス増殖による肝炎が現れることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2).続発性副腎皮質機能不全、糖尿病。
3).消化性潰瘍、膵炎。
4).精神変調、うつ状態、痙攣。
5).骨粗鬆症、大腿骨頭無菌性壊死及び上腕骨頭無菌性壊死等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー。
6).緑内障、後嚢白内障:連用により眼内圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
7).血栓症。
2.その他の副作用:次の症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には適切な処置を行う(特に本剤を長期投与したり、ヒドロコルチゾン等の糖質コルチコイドと併用する場合に現れやすい)。
1).内分泌:(5%以上又は頻度不明)月経異常。
2).消化器:(5%以上又は頻度不明)下痢、胃痛、胸やけ、口渇、食欲亢進、(5%未満)悪心・嘔吐、腹部膨満感。
3).精神神経系:(5%以上又は頻度不明)多幸症、不眠、頭痛、眩暈。
4).筋・骨格:(5%以上又は頻度不明)筋肉痛、関節痛。
5).脂質・蛋白質代謝:(5%以上又は頻度不明)野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝、(5%未満)満月様顔貌。
6).体液・電解質:(5%以上又は頻度不明)血圧上昇、低カリウム性アルカローシス、(5%未満)浮腫、高ナトリウム血症、低カリウム血症。
7).眼:(5%以上又は頻度不明)中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出。
8).血液:(5%以上又は頻度不明)白血球増多。
9).皮膚:(5%以上又は頻度不明)ざ瘡、多毛、脱毛、皮膚色素沈着、皮下溢血、紫斑、皮膚線条、皮膚そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・皮膚脆弱化、脂肪織炎。
10).過敏症:(5%未満)発疹[症状が現れた場合には投与を中止する]。
11).その他:(5%以上又は頻度不明)発熱、疲労感、息切れ、ステロイド腎症、体重増加、精子数増減及び精子運動性増減。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
1.高血圧症の患者[ナトリウム・水貯留作用等により、高血圧症が増悪する恐れがある]。
2.有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪する恐れがある]。
3.消化性潰瘍の患者[粘膜防御能の低下等により、消化性潰瘍が増悪する恐れがある]。
4.精神病の患者[中枢神経系に影響し、精神病が増悪する恐れがある]。
5.結核性疾患の患者[免疫機能抑制作用により、結核性疾患が増悪する恐れがある]。
6.単純疱疹性角膜炎の患者[免疫機能抑制作用により、単純疱疹性角膜炎が増悪する恐れがある]。
7.後嚢白内障の患者[水晶体線維に影響し、後嚢白内障が増悪する恐れがある]。
8.緑内障の患者[眼内圧が上昇し、緑内障が増悪する恐れがある]。
9.血栓症の患者[血液凝固促進作用により、血栓症が増悪する恐れがある]。
10.最近行った内臓の手術創のある患者[創傷治癒を遅延する恐れがある]。
11.急性心筋梗塞を起こした患者[心破裂を起こしたとの報告がある]。
1.感染症の患者[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪する恐れがある]。
2.糖尿病の患者[糖新生促進作用等により血糖が上昇し、糖尿病が増悪する恐れがある]。
3.骨粗鬆症の患者[骨形成抑制作用等により、骨粗鬆症が増悪する恐れがある]。
4.腎不全の患者[症状が増悪する恐れがある]。
5.うっ血性心不全のある患者[症状が増悪する恐れがある]。
6.甲状腺機能低下のある患者[症状が増悪する恐れがある]。
7.肝硬変の患者[脂質代謝に影響し、肝硬変が増悪する恐れがある。また、慢性肝疾患患者では、血中半減期の延長がみられ、副作用が起こりやすい]。
8.脂肪肝の患者[脂質代謝に影響し、脂肪肝が増悪する恐れがある]。
9.脂肪塞栓症の患者[脂質代謝に影響し、脂肪塞栓症が増悪する恐れがある]。
10.重症筋無力症の患者[使用当初、一時症状が増悪することがある]。
11.高齢者。
(重要な基本的注意)
1.本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
1).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、投与に際しては適応、症状を十分に考慮する。
2).本剤は、強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、維持量を決定するまでは血圧は頻回(1日1回以上)に、血清電解質は必要に応じて測定して、投与量を適宜増減する。
3).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、本剤の投与により、高血圧、高ナトリウム血症、低カリウム血症、浮腫等が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には減量するなど適切な処置を行う。また、食塩摂取量にも注意する。
4).本剤は強力な鉱質コルチコイド作用を有するので、長期投与する場合には、血圧、血清電解質濃度の定期的な測定を行う。
2.特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
1).本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認する。
2).水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行う。水痘又は麻疹への感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を講ずる。
3).水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意する。
3.副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルス増殖による肝炎が現れることがあるので、本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意し、異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行う。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。
併用注意:
1.バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシン[本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはP−450を誘導し、本剤の代謝が促進される)]。
2.サリチル酸誘導体(アスピリン、アスピリンダイアルミネート、サザピリン等)[併用時に本剤を減量すると、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加しサリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は、血清中のサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中サリチル酸濃度が低下する)]。
3.抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)[抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は血液凝固促進作用がある)]。
4.経口糖尿病用剤(アセトヘキサミド等)、インスリン製剤[経口糖尿病用剤、インスリン製剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意する(本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を阻害する)]。
5.利尿剤<カリウム保持性を除く>(トリクロルメチアジド、アセタゾラミド、フロセミド等)[併用により、低カリウム血症が現れることがあるので、併用する場合には用量に注意する(本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある)]。
6.シクロスポリン[他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意する(本剤はシクロスポリンの代謝を阻害する)]。
7.非脱分極性筋弛緩剤(パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)[筋弛緩作用が減弱するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意する(作用機序不明)]。
(高齢者への投与)
高齢者に長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用が現れやすいので、慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する[本剤の動物実験による催奇形試験は実施されていないので、妊婦、胎児への影響に関する安全性は確立していない、類似化合物(糖質コルチコイド)の動物実験で催奇形作用が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある]。
2.本剤投与中は授乳を避けさせる[類似化合物(糖質コルチコイド)で母乳中へ移行することがある]。
(小児等への投与)
1.小児の発育抑制が現れることがあるので、観察を十分に行う。
2.長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状が現れることがある。
副腎皮質ホルモン剤を投与中の患者に生ワクチン又は弱毒生ワクチンを接種して神経障害、抗体反応の欠如が起きたとの報告がある。
遮光。
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