薬効分類 | 副腎皮質ホルモン合成阻害薬 |
一般名 | メチラポンカプセル |
薬価 | 863円 |
メーカー | セオリア ファーマ |
最終更新 | 2023年11月改訂(第2版) 添付文書のPDFはこちら |
〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉
通常、成人には、メチラポンとして1回500〜750mgを1日6回4時間毎に経口投与する。
小児には、1回15mg/kgに相当する量を1日6回4時間毎に経口投与するが、1回の最小量は、メチラポンとして250mgが望ましい。
〈クッシング症候群〉
通常、成人及び小児には、メチラポンとして1回250mg〜1gを1日1〜4回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉メトピロン・テストを行う前に全ての副腎皮質ステロイド療法を中止すること。
7.2. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉尿中ステロイドの測定に影響を与える薬剤があるので、下垂体ACTH分泌予備能の測定でメトピロン・テスト実施期間中は、他の薬剤は投与しないことが望ましい(特に、本テストに影響の可能性がある薬剤として次のものが報告されている:フェニトイン、蛋白同化ステロイド、エストロゲン、クロルプロマジン、バルビツール酸誘導体、アミトリプチリン、抗甲状腺ホルモン剤、アルプラゾラム、シプロヘプタジン)。
7.3. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉試験法
第1日目:対照期−24時間尿を集め、17−ヒドロキシコルチコステロイド(17−OHCS)あるいは、17−ケトジェニックステロイド(17−KGS)を測定する。
第2日目:ACTH負荷試験(副腎皮質機能検査)を実施する。
第3日目及び第4日目:休薬する。
第5日目:本剤を投与する。
第6日目:本剤投与後の期間−24時間尿のステロイドを測定する。本剤投与に対する最大の反応は、この日にみられる。
(反応の判定)
ACTH及び本剤投与に対する反応の判定は、対照期にみられるステロイド分泌と比較して、これらの薬剤に反応して生じる尿中の17−OHCSあるいは、17−KGSの増加に基づいて行われる。
本剤の反応は、内分泌性ACTHに対する副腎の反応性に基づいているので、メトピロン・テストを行う前に投与したACTHに対して副腎の反応が弱ければ、下垂体の予備能を検査するメトピロン・テストを行っても無意味である。
本剤に対する反応は徐々に起こるので、尿中に排泄されるステロイドが最高値に達するのは、通常本剤の投与が終った後になる。即ち、24時間にわたって、経口的に本剤を投与すると、ステロイド排泄が頂点に達するのは、本剤投与終了に引続く24時間の採尿期間中である。
(1). 正常反応:下垂体機能が正常な場合には、本剤投与によって、17−OHCS排泄が2〜4倍に、又は17−KGS排泄が2倍に増加する。
(2). 正常以下の反応:ACTHに正常に反応する患者で、本剤に対する反応が正常以下の場合には、下垂体機能の低下を意味する。
(3). 過剰反応:本剤投与後の17−OHCS又は17−KGSの正常範囲以上の過剰排泄は、副腎過形成を伴うクッシング症候群を考えさせる。この場合には、安静時にも尿中のステロイドの排泄が増加しており、ほとんど常に、ACTHや本剤に対して過剰の反応を示す。
7.4. 〈クッシング症候群〉血中・尿中コルチゾール値あるいは臨床症状に応じて用量調節を行うこと。
1). 下垂体ACTH分泌予備能の測定。
2). クッシング症候群。
(効能又は効果に関連する注意)
〈クッシング症候群〉原疾患に対する治療として手術等の根治療法を第一に考慮すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧低下、冷汗、四肢冷却等を伴うショックがあらわれることがある。
11.1.2. 副腎皮質機能不全(頻度不明):副腎皮質機能不全、急性副腎不全があらわれることがある。急性副腎不全があらわれた場合には副腎皮質ステロイド補充を行うこと〔2.2、8.1、8.4参照〕。
11.1.3. 骨髄抑制(頻度不明):汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒。
2). 循環器:(頻度不明)低血圧、高血圧、QT延長。
3). 精神神経系:(頻度不明)浮動性めまい、頭痛、眠気、鎮静。
4). 消化器:(頻度不明)腹部不快感、悪心・嘔吐、食欲減退、下痢、腹痛。
5). 皮膚:(頻度不明)脱毛症、男性型多毛症、ざ瘡。
6). 代謝:(頻度不明)低カリウム血症。
7). 肝臓:(頻度不明)肝酵素上昇。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 副腎皮質機能不全の患者[急性副腎不全をきたすことがある]〔8.1、8.4、11.1.2参照〕。
8.1. 〈効能共通〉本剤の投与により急性副腎不全が起こるおそれがあるので、検査を行うなど観察を十分に行うこと〔2.2、8.4、11.1.2参照〕。
8.2. 〈効能共通〉めまい、眠気等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.3. 〈効能共通〉汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがあるので、血液検査を実施するなど観察を十分に行うこと〔11.1.3参照〕。
8.4. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉副腎皮質機能が著しく低下している場合には、急性副腎不全を起こすおそれがあり、また、メトピロン・テストを行っても意味がない〔2.2、8.1、11.1.2参照〕。
8.5. 〈クッシング症候群〉クッシング症候群の患者では、本剤投与による高コルチゾール血症の是正により、ニューモシスチス肺炎等の日和見感染が顕在化する可能性があるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
8.6. 〈クッシング症候群〉血中コルチコステロイド等の濃度をモニターすることが望ましい。
8.7. 〈クッシング症候群〉QT延長があらわれることがあるので、必要に応じて心電図検査を実施すること。
8.8. 〈クッシング症候群〉低カリウム血症があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. リウマチ性疾患のある患者:症状の急性化をきたすことがある。
10.2. 併用注意:
アセトアミノフェン[アセトアミノフェンの酸化代謝物<N−アセチルパラベンゾキノニミン>による肝毒性が増強するおそれがある(本剤がアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を阻害するとの報告がある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療あるいは診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の胎盤通過は動物(ウサギ)およびヒトで報告されており、妊娠中に本剤を投与された患者から出生した新生児に、一過性コルチゾール低値が見られたとの報告がある)。
(授乳婦)
治療あるいは診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(非臨床試験等のデータがなく、ヒトで哺乳中の児における影響が不明である)。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
13.1.1. 過量投与時、主な臨床像は消化器系症状と急性副腎不全の徴候である。
13.1.2. 過量投与時、臨床検査所見は低ナトリウム血症、低クロール血症、高カリウム血症である。
13.1.3. 過量投与時、インスリン治療中又は経口糖尿病用剤治療中の患者は、本剤による急性中毒の徴候と症状が増悪又は変容することがある。
13.2. 処置
過量投与時、特異的な解毒剤はない(薬剤の排泄と吸収阻害のための一般的方法に加えて、大量のヒドロコルチゾンを生理食塩液及びブドウ糖注射液とともに直ちに投与する)、血圧、体液及び電解質バランスを数日間モニターする。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
自動分包機を使用する場合は、カプセルが破損するおそれがあるため注意すること。
(取扱い上の注意)
瓶開封後は、湿気を避けて保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈効能共通〉肝硬変の患者では本剤に対する反応が遅延することがある。
15.1.2. 〈効能共通〉甲状腺機能低下症の患者では尿中ステロイド値の上昇がみられないことがある。
15.1.3. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉妊婦では正常以下の反応を呈することがある。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 副腎皮質ホルモン合成阻害薬 |
一般名 | メチラポンカプセル |
薬価 | 863円 |
メーカー | セオリア ファーマ |
最終更新 | 2023年11月改訂(第2版) 添付文書のPDFはこちら |
〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉
通常、成人には、メチラポンとして1回500〜750mgを1日6回4時間毎に経口投与する。
小児には、1回15mg/kgに相当する量を1日6回4時間毎に経口投与するが、1回の最小量は、メチラポンとして250mgが望ましい。
〈クッシング症候群〉
通常、成人及び小児には、メチラポンとして1回250mg〜1gを1日1〜4回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉メトピロン・テストを行う前に全ての副腎皮質ステロイド療法を中止すること。
7.2. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉尿中ステロイドの測定に影響を与える薬剤があるので、下垂体ACTH分泌予備能の測定でメトピロン・テスト実施期間中は、他の薬剤は投与しないことが望ましい(特に、本テストに影響の可能性がある薬剤として次のものが報告されている:フェニトイン、蛋白同化ステロイド、エストロゲン、クロルプロマジン、バルビツール酸誘導体、アミトリプチリン、抗甲状腺ホルモン剤、アルプラゾラム、シプロヘプタジン)。
7.3. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉試験法
第1日目:対照期−24時間尿を集め、17−ヒドロキシコルチコステロイド(17−OHCS)あるいは、17−ケトジェニックステロイド(17−KGS)を測定する。
第2日目:ACTH負荷試験(副腎皮質機能検査)を実施する。
第3日目及び第4日目:休薬する。
第5日目:本剤を投与する。
第6日目:本剤投与後の期間−24時間尿のステロイドを測定する。本剤投与に対する最大の反応は、この日にみられる。
(反応の判定)
ACTH及び本剤投与に対する反応の判定は、対照期にみられるステロイド分泌と比較して、これらの薬剤に反応して生じる尿中の17−OHCSあるいは、17−KGSの増加に基づいて行われる。
本剤の反応は、内分泌性ACTHに対する副腎の反応性に基づいているので、メトピロン・テストを行う前に投与したACTHに対して副腎の反応が弱ければ、下垂体の予備能を検査するメトピロン・テストを行っても無意味である。
本剤に対する反応は徐々に起こるので、尿中に排泄されるステロイドが最高値に達するのは、通常本剤の投与が終った後になる。即ち、24時間にわたって、経口的に本剤を投与すると、ステロイド排泄が頂点に達するのは、本剤投与終了に引続く24時間の採尿期間中である。
(1). 正常反応:下垂体機能が正常な場合には、本剤投与によって、17−OHCS排泄が2〜4倍に、又は17−KGS排泄が2倍に増加する。
(2). 正常以下の反応:ACTHに正常に反応する患者で、本剤に対する反応が正常以下の場合には、下垂体機能の低下を意味する。
(3). 過剰反応:本剤投与後の17−OHCS又は17−KGSの正常範囲以上の過剰排泄は、副腎過形成を伴うクッシング症候群を考えさせる。この場合には、安静時にも尿中のステロイドの排泄が増加しており、ほとんど常に、ACTHや本剤に対して過剰の反応を示す。
7.4. 〈クッシング症候群〉血中・尿中コルチゾール値あるいは臨床症状に応じて用量調節を行うこと。
1). 下垂体ACTH分泌予備能の測定。
2). クッシング症候群。
(効能又は効果に関連する注意)
〈クッシング症候群〉原疾患に対する治療として手術等の根治療法を第一に考慮すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧低下、冷汗、四肢冷却等を伴うショックがあらわれることがある。
11.1.2. 副腎皮質機能不全(頻度不明):副腎皮質機能不全、急性副腎不全があらわれることがある。急性副腎不全があらわれた場合には副腎皮質ステロイド補充を行うこと〔2.2、8.1、8.4参照〕。
11.1.3. 骨髄抑制(頻度不明):汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、そう痒。
2). 循環器:(頻度不明)低血圧、高血圧、QT延長。
3). 精神神経系:(頻度不明)浮動性めまい、頭痛、眠気、鎮静。
4). 消化器:(頻度不明)腹部不快感、悪心・嘔吐、食欲減退、下痢、腹痛。
5). 皮膚:(頻度不明)脱毛症、男性型多毛症、ざ瘡。
6). 代謝:(頻度不明)低カリウム血症。
7). 肝臓:(頻度不明)肝酵素上昇。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 副腎皮質機能不全の患者[急性副腎不全をきたすことがある]〔8.1、8.4、11.1.2参照〕。
8.1. 〈効能共通〉本剤の投与により急性副腎不全が起こるおそれがあるので、検査を行うなど観察を十分に行うこと〔2.2、8.4、11.1.2参照〕。
8.2. 〈効能共通〉めまい、眠気等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
8.3. 〈効能共通〉汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制があらわれることがあるので、血液検査を実施するなど観察を十分に行うこと〔11.1.3参照〕。
8.4. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉副腎皮質機能が著しく低下している場合には、急性副腎不全を起こすおそれがあり、また、メトピロン・テストを行っても意味がない〔2.2、8.1、11.1.2参照〕。
8.5. 〈クッシング症候群〉クッシング症候群の患者では、本剤投与による高コルチゾール血症の是正により、ニューモシスチス肺炎等の日和見感染が顕在化する可能性があるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
8.6. 〈クッシング症候群〉血中コルチコステロイド等の濃度をモニターすることが望ましい。
8.7. 〈クッシング症候群〉QT延長があらわれることがあるので、必要に応じて心電図検査を実施すること。
8.8. 〈クッシング症候群〉低カリウム血症があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. リウマチ性疾患のある患者:症状の急性化をきたすことがある。
10.2. 併用注意:
アセトアミノフェン[アセトアミノフェンの酸化代謝物<N−アセチルパラベンゾキノニミン>による肝毒性が増強するおそれがある(本剤がアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を阻害するとの報告がある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療あるいは診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤の胎盤通過は動物(ウサギ)およびヒトで報告されており、妊娠中に本剤を投与された患者から出生した新生児に、一過性コルチゾール低値が見られたとの報告がある)。
(授乳婦)
治療あるいは診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(非臨床試験等のデータがなく、ヒトで哺乳中の児における影響が不明である)。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
13.1.1. 過量投与時、主な臨床像は消化器系症状と急性副腎不全の徴候である。
13.1.2. 過量投与時、臨床検査所見は低ナトリウム血症、低クロール血症、高カリウム血症である。
13.1.3. 過量投与時、インスリン治療中又は経口糖尿病用剤治療中の患者は、本剤による急性中毒の徴候と症状が増悪又は変容することがある。
13.2. 処置
過量投与時、特異的な解毒剤はない(薬剤の排泄と吸収阻害のための一般的方法に加えて、大量のヒドロコルチゾンを生理食塩液及びブドウ糖注射液とともに直ちに投与する)、血圧、体液及び電解質バランスを数日間モニターする。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
自動分包機を使用する場合は、カプセルが破損するおそれがあるため注意すること。
(取扱い上の注意)
瓶開封後は、湿気を避けて保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 〈効能共通〉肝硬変の患者では本剤に対する反応が遅延することがある。
15.1.2. 〈効能共通〉甲状腺機能低下症の患者では尿中ステロイド値の上昇がみられないことがある。
15.1.3. 〈下垂体ACTH分泌予備能の測定〉妊婦では正常以下の反応を呈することがある。
(保管上の注意)
室温保存。
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