薬剤情報
後発品
薬効分類血小板凝集抑制薬
一般名シロスタゾール50mg錠
薬価10.1
メーカーシオノケミカル
最終更新2014年12月改訂(第17版)

用法・用量

シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

効能・効果

1.慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善。

2.脳梗塞<心原性脳塞栓症を除く>発症後の再発抑制。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍:うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

2).出血:

(1).脳出血等の頭蓋内出血:脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

(2).肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等:肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).胃・十二指腸潰瘍:出血を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少:汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

5).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

6).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

7).急性腎不全:急性腎不全が現れることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).過敏症:発疹、皮疹、蕁麻疹、そう痒感、光線過敏症、紅斑等[このような場合には投与を中止する]。

2).循環器:動悸、頻脈、ほてり、血圧上昇、心房細動、上室性頻拍、上室性期外収縮、心室性期外収縮等の不整脈、血圧低下等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。

3).精神神経系:頭痛・頭重感、眩暈、不眠、しびれ感、眠気、振戦、肩こり、失神・一過性意識消失等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。

4).消化器:腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、腹部膨満感、味覚異常、口渇等。

5).血液:貧血、白血球減少、好酸球増多等。

6).出血傾向:皮下出血、血尿等。

7).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等。

8).腎臓:BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、頻尿、排尿障害等。

9).その他:発汗、浮腫、胸痛、血糖上昇、耳鳴、疼痛、倦怠感、脱力感、結膜炎、発熱、脱毛、筋痛。

警告

本剤の投与により脈拍数増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行う[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められ、また、シロスタゾール投与群に狭心症を発現した症例がみられた]。

禁忌

1.出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長する恐れがある]。

2.うっ血性心不全の患者[症状を悪化させる恐れがある]。

3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

慎重投与

1.抗凝固剤投与中(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤投与中(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤投与中(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体投与中(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)の患者。

2.月経期間中の患者[出血を助長する恐れがある]。

3.出血傾向並びに出血傾向素因のある患者[出血した時、それを助長する恐れがある]。

4.冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある]。

5.糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい]。

6.重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇する恐れがある]。

7.腎障害のある患者[腎機能が悪化する恐れがあり、また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇する恐れがある]。

8.持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始する。

2.脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する脳梗塞患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行う。

3.冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加が現れた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行う。

4.本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、ベスナリノン)に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類3〜4)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6、CYP2C19で代謝される。

併用注意:

1.抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)[出血した時出血を助長する恐れがあるので、併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長する恐れがある)]。

2.薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤(マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)、アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)、シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

3.グレープフルーツジュース[本剤の作用が増強する恐れがあるので、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する(グレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

4.薬物代謝酵素<CYP2C19>を阻害する薬剤(オメプラゾール等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット)で異常胎仔増加並びに出生仔低体重及び死亡仔増加が報告されている]。

2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

1.イヌを用いた13週間経口投与毒性試験及び52週間経口投与毒性試験において、高用量で左心室心内膜肥厚及び冠状動脈病変が認められ、無毒性量はそれぞれ30mg/kg/day、12mg/kg/dayであった。ラット及びサルでは心臓の変化は認められなかった。1週間静脈内投与心臓毒性試験では、イヌに左心室心内膜変化、右心房心外膜変化及び冠状動脈変化がみられ、サルでは軽度の左心室心内膜出血性変化が認められた。他のPDE阻害剤や血管拡張剤においても動物に心臓毒性が認められており、特にイヌは発現しやすい動物種であると報告されている。

2.遺伝的に著しく高い血圧が持続し脳卒中が発症するとされているSHR−SP(脳卒中易発症高血圧自然発症ラット)において、シロスタゾール0.3%混餌投与群は対照群に比較して生存期間短縮が認められた(平均寿命:シロスタゾール群40.2週、対照群43.5週)。

3.脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、シロスタゾール群に糖尿病の発症例及び糖尿病悪化例が多くみられた。

4.シロスタゾール100mgとHMG−CoA還元酵素阻害薬ロバスタチン(国内未承認)80mgを併用投与したところ、ロバスタチン単独投与に比べてロバスタチンのAUCが64%増加したとの海外報告がある。

シロスタゾール錠50mg「SN」
シロスタゾール錠50mg「SN」

シロスタゾール錠50mg「SN」

血小板凝集抑制薬
2014年12月改訂(第17版)
薬剤情報
後発品
薬効分類血小板凝集抑制薬
一般名シロスタゾール50mg錠
薬価10.1
メーカーシオノケミカル
最終更新2014年12月改訂(第17版)

用法・用量

シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

効能・効果

1.慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善。

2.脳梗塞<心原性脳塞栓症を除く>発症後の再発抑制。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍:うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

2).出血:

(1).脳出血等の頭蓋内出血:脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

(2).肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等:肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).胃・十二指腸潰瘍:出血を伴う胃潰瘍・十二指腸潰瘍が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

4).汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少:汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

5).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

6).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等や黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

7).急性腎不全:急性腎不全が現れることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).過敏症:発疹、皮疹、蕁麻疹、そう痒感、光線過敏症、紅斑等[このような場合には投与を中止する]。

2).循環器:動悸、頻脈、ほてり、血圧上昇、心房細動、上室性頻拍、上室性期外収縮、心室性期外収縮等の不整脈、血圧低下等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。

3).精神神経系:頭痛・頭重感、眩暈、不眠、しびれ感、眠気、振戦、肩こり、失神・一過性意識消失等[このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う]。

4).消化器:腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、腹部膨満感、味覚異常、口渇等。

5).血液:貧血、白血球減少、好酸球増多等。

6).出血傾向:皮下出血、血尿等。

7).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇等。

8).腎臓:BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、頻尿、排尿障害等。

9).その他:発汗、浮腫、胸痛、血糖上昇、耳鳴、疼痛、倦怠感、脱力感、結膜炎、発熱、脱毛、筋痛。

警告

本剤の投与により脈拍数増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行う[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure rate product)を有意に上昇させる作用が認められ、また、シロスタゾール投与群に狭心症を発現した症例がみられた]。

禁忌

1.出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長する恐れがある]。

2.うっ血性心不全の患者[症状を悪化させる恐れがある]。

3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

4.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。

慎重投与

1.抗凝固剤投与中(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤投与中(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤投与中(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体投与中(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)の患者。

2.月経期間中の患者[出血を助長する恐れがある]。

3.出血傾向並びに出血傾向素因のある患者[出血した時、それを助長する恐れがある]。

4.冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある]。

5.糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい]。

6.重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇する恐れがある]。

7.腎障害のある患者[腎機能が悪化する恐れがあり、また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇する恐れがある]。

8.持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始する。

2.脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する脳梗塞患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行う。

3.冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加が現れた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行う。

4.本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、ベスナリノン)に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類3〜4)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6、CYP2C19で代謝される。

併用注意:

1.抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)[出血した時出血を助長する恐れがあるので、併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長する恐れがある)]。

2.薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤(マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)、HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)、アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)、シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

3.グレープフルーツジュース[本剤の作用が増強する恐れがあるので、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意する(グレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

4.薬物代謝酵素<CYP2C19>を阻害する薬剤(オメプラゾール等)[本剤の作用が増強する恐れがあるので、併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意する(これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット)で異常胎仔増加並びに出生仔低体重及び死亡仔増加が報告されている]。

2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

1.イヌを用いた13週間経口投与毒性試験及び52週間経口投与毒性試験において、高用量で左心室心内膜肥厚及び冠状動脈病変が認められ、無毒性量はそれぞれ30mg/kg/day、12mg/kg/dayであった。ラット及びサルでは心臓の変化は認められなかった。1週間静脈内投与心臓毒性試験では、イヌに左心室心内膜変化、右心房心外膜変化及び冠状動脈変化がみられ、サルでは軽度の左心室心内膜出血性変化が認められた。他のPDE阻害剤や血管拡張剤においても動物に心臓毒性が認められており、特にイヌは発現しやすい動物種であると報告されている。

2.遺伝的に著しく高い血圧が持続し脳卒中が発症するとされているSHR−SP(脳卒中易発症高血圧自然発症ラット)において、シロスタゾール0.3%混餌投与群は対照群に比較して生存期間短縮が認められた(平均寿命:シロスタゾール群40.2週、対照群43.5週)。

3.脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、シロスタゾール群に糖尿病の発症例及び糖尿病悪化例が多くみられた。

4.シロスタゾール100mgとHMG−CoA還元酵素阻害薬ロバスタチン(国内未承認)80mgを併用投与したところ、ロバスタチン単独投与に比べてロバスタチンのAUCが64%増加したとの海外報告がある。

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