薬効分類 | 下垂体後葉ホルモン > 抗利尿ホルモン |
一般名 | バソプレシン注射液 |
薬価 | 551円 |
メーカー | ファイザー |
最終更新 | 2022年12月改訂(第2版) 添付文書のPDFはこちら |
〈下垂体性尿崩症〉
通常、成人にはバソプレシンとして1回2〜10単位を必要に応じて1日2〜3回皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈下垂体性又は腎性尿崩症の鑑別診断〉
通常、成人にはバソプレシンとして5〜10単位を皮下又は筋肉内注射するか、0.1単位を静脈内注射し、その後尿量の減少が著しく、かつ尿比重が1.010以上にまで上昇すれば、バソプレシン反応性尿崩症が考えられる。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈腸内ガスの除去(鼓腸、胆のう撮影の前処置、腎盂撮影の前処置)〉
通常、成人にはバソプレシンとして5〜10単位を皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉
通常、成人にはバソプレシンとして20単位を5%ブドウ糖液など100〜200mLに混和し、0.1〜0.4単位/分の注入速度で持続的に静脈内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
下垂体性尿崩症、下垂体性尿崩症又は腎性尿崩症の鑑別診断、腸内ガスの除去(鼓腸、胆のう撮影の前処置、腎盂撮影の前処置)、食道静脈瘤出血の緊急処置。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)。
11.1.2. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴うことがある。
11.1.3. 心不全(頻度不明)、心拍動停止(頻度不明)。
11.1.4. 精神錯乱(頻度不明)、昏睡(頻度不明)。
11.1.5. 水中毒(頻度不明)〔2.3参照〕。
11.1.6. 中枢性神経障害(頻度不明):重篤な低ナトリウム血症に至った場合、本剤の投与を急に中止するとナトリウム値が急速に上昇し、中心性橋脱髄症(不可逆性の中枢性神経障害)を引き起こすことがあるので、徐々に減量し、ナトリウム値を緩徐に上昇させるなど、その補正速度に十分注意すること。
11.1.7. 無尿(頻度不明)。
11.1.8. 心室頻拍(torsades de pointesを含む)(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹、潮紅。
2). 循環器:(頻度不明)心筋虚血、心室性期外収縮、冠動脈攣縮、血管攣縮、胸痛、徐脈、不整脈、動悸、体温下降、血圧上昇。
3). 呼吸器:(頻度不明)気管支攣縮、呼吸困難、喘鳴。
4). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、失神、不安、嗜眠、振戦。
5). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、下痢、腹痛、排便切迫、おくび、鼓腸、腹鳴、腸管痙攣。
6). 子宮:(頻度不明)子宮収縮、月経過多。
7). その他:(頻度不明)乏尿、衰弱、脱力感、体重増加、皮膚蒼白、皮膚壊死、悪寒、発熱、発汗。
2.1. 本剤の成分に対しアナフィラキシー又は過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 冠動脈硬化症(心筋梗塞症、狭心症等)の患者[心筋虚血を延長させることがある]。
2.3. 急速な細胞外水分の増加が危険となるような病態(心不全、喘息、妊娠高血圧症候群、片頭痛、てんかん等)のある患者[水中毒を起こすことにより、それらの病態を悪化させるおそれがある]〔11.1.5参照〕。
2.4. 血中窒素貯留のある慢性腎炎の患者[水分貯留を起こすことにより、血中窒素の排泄が抑制されるおそれがある]。
8.1. 〈効能共通〉ショック等の反応を予測するため、十分な問診をすること。
8.2. 〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉頻回に臨床検査(心電図検査、血圧測定、尿量測定等)を行うなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずること)。
8.3. 〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉食道静脈瘤破裂による出血の患者は、一般に肝機能に異常をきたしているので、本剤投与により更に肝血流量減少し、不可逆性肝不全になるおそれがある。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 冠動脈硬化症以外の動脈硬化性疾患のある患者:全身の血管を収縮させ、血圧を高めることがある。
9.1.2. 高血圧を伴う循環器疾患のある患者:高血圧を亢進させるおそれがある。
9.1.3. 動脈硬化に起因しない虚血性心疾患のある患者:冠血流が減少し、狭心痛を強めるおそれがある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(子宮収縮を起こすことがある)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
13.1. 症状
過量投与時、水分貯留による低ナトリウム血症(初期症候:体重の急速な増加、頭痛、脱力感、眠気等)を起こすことがある。
13.2. 処置
過量投与時、水分貯留による低ナトリウム血症があらわれた場合には投与を中止すること。なお、過量投与時、重篤な低ナトリウム血症に至った場合、本剤の投与を急に中止すると、中枢性神経障害等を引き起こすことがあるので、徐々に減量し、その補正速度に十分注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 筋肉内注射時:組織・神経等への影響を避けるため、次の点に配慮すること。
・ 筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・ 筋肉内注射時繰り返し注射する場合には同一注射部位を避けること。特に小児等には筋肉内注射を連用しないことが望ましい。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位をかえて注射すること。
(保管上の注意)
凍結を避け、冷所に保存。
薬効分類 | 下垂体後葉ホルモン > 抗利尿ホルモン |
一般名 | バソプレシン注射液 |
薬価 | 551円 |
メーカー | ファイザー |
最終更新 | 2022年12月改訂(第2版) 添付文書のPDFはこちら |
〈下垂体性尿崩症〉
通常、成人にはバソプレシンとして1回2〜10単位を必要に応じて1日2〜3回皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈下垂体性又は腎性尿崩症の鑑別診断〉
通常、成人にはバソプレシンとして5〜10単位を皮下又は筋肉内注射するか、0.1単位を静脈内注射し、その後尿量の減少が著しく、かつ尿比重が1.010以上にまで上昇すれば、バソプレシン反応性尿崩症が考えられる。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈腸内ガスの除去(鼓腸、胆のう撮影の前処置、腎盂撮影の前処置)〉
通常、成人にはバソプレシンとして5〜10単位を皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉
通常、成人にはバソプレシンとして20単位を5%ブドウ糖液など100〜200mLに混和し、0.1〜0.4単位/分の注入速度で持続的に静脈内注射する。なお、年齢、症状に応じ適宜増減する。
下垂体性尿崩症、下垂体性尿崩症又は腎性尿崩症の鑑別診断、腸内ガスの除去(鼓腸、胆のう撮影の前処置、腎盂撮影の前処置)、食道静脈瘤出血の緊急処置。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)。
11.1.2. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴うことがある。
11.1.3. 心不全(頻度不明)、心拍動停止(頻度不明)。
11.1.4. 精神錯乱(頻度不明)、昏睡(頻度不明)。
11.1.5. 水中毒(頻度不明)〔2.3参照〕。
11.1.6. 中枢性神経障害(頻度不明):重篤な低ナトリウム血症に至った場合、本剤の投与を急に中止するとナトリウム値が急速に上昇し、中心性橋脱髄症(不可逆性の中枢性神経障害)を引き起こすことがあるので、徐々に減量し、ナトリウム値を緩徐に上昇させるなど、その補正速度に十分注意すること。
11.1.7. 無尿(頻度不明)。
11.1.8. 心室頻拍(torsades de pointesを含む)(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹、潮紅。
2). 循環器:(頻度不明)心筋虚血、心室性期外収縮、冠動脈攣縮、血管攣縮、胸痛、徐脈、不整脈、動悸、体温下降、血圧上昇。
3). 呼吸器:(頻度不明)気管支攣縮、呼吸困難、喘鳴。
4). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、失神、不安、嗜眠、振戦。
5). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、下痢、腹痛、排便切迫、おくび、鼓腸、腹鳴、腸管痙攣。
6). 子宮:(頻度不明)子宮収縮、月経過多。
7). その他:(頻度不明)乏尿、衰弱、脱力感、体重増加、皮膚蒼白、皮膚壊死、悪寒、発熱、発汗。
2.1. 本剤の成分に対しアナフィラキシー又は過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 冠動脈硬化症(心筋梗塞症、狭心症等)の患者[心筋虚血を延長させることがある]。
2.3. 急速な細胞外水分の増加が危険となるような病態(心不全、喘息、妊娠高血圧症候群、片頭痛、てんかん等)のある患者[水中毒を起こすことにより、それらの病態を悪化させるおそれがある]〔11.1.5参照〕。
2.4. 血中窒素貯留のある慢性腎炎の患者[水分貯留を起こすことにより、血中窒素の排泄が抑制されるおそれがある]。
8.1. 〈効能共通〉ショック等の反応を予測するため、十分な問診をすること。
8.2. 〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉頻回に臨床検査(心電図検査、血圧測定、尿量測定等)を行うなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること(また、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な措置を講ずること)。
8.3. 〈食道静脈瘤出血の緊急処置〉食道静脈瘤破裂による出血の患者は、一般に肝機能に異常をきたしているので、本剤投与により更に肝血流量減少し、不可逆性肝不全になるおそれがある。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 冠動脈硬化症以外の動脈硬化性疾患のある患者:全身の血管を収縮させ、血圧を高めることがある。
9.1.2. 高血圧を伴う循環器疾患のある患者:高血圧を亢進させるおそれがある。
9.1.3. 動脈硬化に起因しない虚血性心疾患のある患者:冠血流が減少し、狭心痛を強めるおそれがある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(子宮収縮を起こすことがある)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
13.1. 症状
過量投与時、水分貯留による低ナトリウム血症(初期症候:体重の急速な増加、頭痛、脱力感、眠気等)を起こすことがある。
13.2. 処置
過量投与時、水分貯留による低ナトリウム血症があらわれた場合には投与を中止すること。なお、過量投与時、重篤な低ナトリウム血症に至った場合、本剤の投与を急に中止すると、中枢性神経障害等を引き起こすことがあるので、徐々に減量し、その補正速度に十分注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 筋肉内注射時:組織・神経等への影響を避けるため、次の点に配慮すること。
・ 筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・ 筋肉内注射時繰り返し注射する場合には同一注射部位を避けること。特に小児等には筋肉内注射を連用しないことが望ましい。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位をかえて注射すること。
(保管上の注意)
凍結を避け、冷所に保存。
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