薬効分類 | 血液凝固第10a因子 (F10a) 阻害薬 |
一般名 | フォンダパリヌクスナトリウムキット |
薬価 | 2877円 |
メーカー | サンドファーマ |
最終更新 | 2023年09月改訂(第1版) |
通常、成人には、フォンダパリヌクスナトリウムとして次の用量を1日1回皮下投与する。
体重50kg未満:5mg、体重50〜100kg:7.5mg、体重100kg超:10mg。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は皮下注射のみに使用し、筋肉内投与はしないこと。
7.2. 2回目以降の投与は、1日1回ほぼ一定の時刻に投与することが望ましいが、投与時刻を変更する場合には、前回の投与から少なくとも12時間以上の間隔をあけて投与すること。
7.3. 本剤の投与は5日間以上とし、併用するワルファリンカリウムによる抗凝固作用が治療域に達するまで継続投与すること。治療域の決定に関しては、ワルファリンカリウムの添付文書を参照すること。なお、国内臨床試験において、急性肺血栓塞栓症患者では17日間以上、急性深部静脈血栓症患者では15日間以上投与した経験はない。
7.4. 本剤と併用するワルファリンカリウムは、本剤投与後72時間以内に投与を開始することが望ましい。
7.5. 国内臨床試験において、本剤10mg投与の使用経験はない。体重100kg超で中等度腎障害(体重100kg超でCcr30mL/min以上50mL/min未満)のある患者等では、1日7.5mgへの減量を考慮すること〔9.2.2、17.1.1、17.1.2参照〕。
Ccr:クレアチニンクリアランス。
急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療。
(効能又は効果に関連する注意)
ショックや低血圧が遷延するような血行動態が不安定な患者又は血栓溶解剤の使用が必要な患者や肺塞栓摘出術が必要な患者に対する有効性及び安全性は確認されていない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 出血(15.0%):まれに後腹膜出血、頭蓋内出血・脳内出血を生じるおそれがある〔8.3参照〕。
11.1.2. 肝機能障害(3.3%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
11.1.3. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):血圧低下、頻脈、蕁麻疹等があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 血液:(4%未満)血小板数増加、貧血、凝固障害、(頻度不明)血小板減少症、紫斑、血小板異常。
2). 肝臓:(4%未満)肝機能障害、(頻度不明)高ビリルビン血症。
3). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、不安、傾眠、錯乱。
4). 循環器:(頻度不明)低血圧。
5). 消化器:(頻度不明)便秘、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、消化不良、胃炎。
6). 皮膚:(4%未満)発疹、(頻度不明)皮膚そう痒。
7). 注射部位:(頻度不明)局所反応。
8). 全身症状:(頻度不明)発熱、浮腫、胸痛、疲労、下肢痛、潮紅、失神。
9). その他:(頻度不明)咳嗽、低カリウム血症、創部分泌、手術部位感染、アレルギー反応、呼吸困難。
脊椎・硬膜外麻酔との併用あるいは腰椎穿刺との併用等は、穿刺部位血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがあるので、行わないこと。
2.1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 出血している患者(後腹膜出血、頭蓋内出血、脊椎内出血、あるいは他の重要器官における出血等)[出血を助長するおそれがある]。
2.3. 急性細菌性心内膜炎の患者[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある]。
2.4. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者〔9.2.1、16.6.1参照〕。
8.1. プロトロンビン時間(PT−INR)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤に対する感度が比較的低く、薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を注意深く観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔18.5参照〕。
8.2. 本剤の使用にあたっては、個々の患者の出血リスク、体重、年齢、症状(腎機能の低下、血行動態等の心機能、尿量等)を踏まえ、観察を十分に行い、出血等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.3. 出血等の副作用を生じることがあるので、必要に応じて血算(ヘモグロビン値及び血小板数)及び便潜血検査等の臨床検査を実施することが望ましい〔11.1.1参照〕。
8.4. 血小板減少症が起こることがあるので、1週間に1回程度は臨床検査を実施するなど観察を十分に行い、急激な血小板数減少がみられた場合には、投与を中止すること。
8.5. ヘパリンから本剤に切り替える場合には、本剤の投与開始時に抗凝固薬として過量にならないよう、一定の投与間隔をあけること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
8.6. 本剤の注射針カバーは天然ゴムラテックスを含み、アレルギー反応を起こすことがあるので、投与に際し、問診を行うこと。また、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 出血する可能性が高い患者(出血傾向のある患者、消化管潰瘍の患者、頭蓋内出血後又は脳脊髄の手術後日の浅い患者や眼の手術後日の浅い患者等):出血を生じるおそれがある。
9.1.2. 低体重の患者:本剤の全身クリアランスは体重の低下に伴って低下する傾向がみられるため、低体重の患者に投与する場合には本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(国内臨床試験において、体重40kg未満の患者への使用経験がほとんどない)。
9.1.3. ヘパリン起因性血小板減少症2型(HIT2型)の既往のある患者:HIT抗体との交差反応性は認められていないが、使用経験が少なく、安全性は確立していない〔18.4参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者:投与しないこと(本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある)〔2.4、16.6.1参照〕。
9.2.2. 中等度腎障害のある患者:本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある〔7.5、16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝障害のある患者:凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。
10.2. 併用注意:
抗凝固剤(ヘパリン、低分子ヘパリン、ワルファリン等)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン塩酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t−PA製剤等)[これらの薬剤との併用により、出血の危険性を増大させるおそれがあるので、併用する場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること(相互に抗凝固作用を増強することが考えられる)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ヒト胎盤を用いたin vitro試験では胎盤通過性はみられていないものの、妊娠ラットの反復静脈内投与試験では、わずかに胎仔への移行が確認されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて乳汁への移行が報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は1回投与分の規定量を充填したプレフィルドシリンジである。シリンジから気泡を除去する際に薬液を減じるおそれがあるので、気泡を除去しないことが望ましいが、もし除去する場合には、薬液を減じないよう注意すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
連日皮下注射する場合には、例えば左右の前側腹部と後側腹部に交互に投与するなど、注射部位を変えて行うこと。
(取扱い上の注意)
内容液に着色や浮遊物等の異常が認められないことを確認すること。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 血液凝固第10a因子 (F10a) 阻害薬 |
一般名 | フォンダパリヌクスナトリウムキット |
薬価 | 2877円 |
メーカー | サンドファーマ |
最終更新 | 2023年09月改訂(第1版) |
通常、成人には、フォンダパリヌクスナトリウムとして次の用量を1日1回皮下投与する。
体重50kg未満:5mg、体重50〜100kg:7.5mg、体重100kg超:10mg。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は皮下注射のみに使用し、筋肉内投与はしないこと。
7.2. 2回目以降の投与は、1日1回ほぼ一定の時刻に投与することが望ましいが、投与時刻を変更する場合には、前回の投与から少なくとも12時間以上の間隔をあけて投与すること。
7.3. 本剤の投与は5日間以上とし、併用するワルファリンカリウムによる抗凝固作用が治療域に達するまで継続投与すること。治療域の決定に関しては、ワルファリンカリウムの添付文書を参照すること。なお、国内臨床試験において、急性肺血栓塞栓症患者では17日間以上、急性深部静脈血栓症患者では15日間以上投与した経験はない。
7.4. 本剤と併用するワルファリンカリウムは、本剤投与後72時間以内に投与を開始することが望ましい。
7.5. 国内臨床試験において、本剤10mg投与の使用経験はない。体重100kg超で中等度腎障害(体重100kg超でCcr30mL/min以上50mL/min未満)のある患者等では、1日7.5mgへの減量を考慮すること〔9.2.2、17.1.1、17.1.2参照〕。
Ccr:クレアチニンクリアランス。
急性肺血栓塞栓症及び急性深部静脈血栓症の治療。
(効能又は効果に関連する注意)
ショックや低血圧が遷延するような血行動態が不安定な患者又は血栓溶解剤の使用が必要な患者や肺塞栓摘出術が必要な患者に対する有効性及び安全性は確認されていない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 出血(15.0%):まれに後腹膜出血、頭蓋内出血・脳内出血を生じるおそれがある〔8.3参照〕。
11.1.2. 肝機能障害(3.3%)、黄疸(頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
11.1.3. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):血圧低下、頻脈、蕁麻疹等があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 血液:(4%未満)血小板数増加、貧血、凝固障害、(頻度不明)血小板減少症、紫斑、血小板異常。
2). 肝臓:(4%未満)肝機能障害、(頻度不明)高ビリルビン血症。
3). 精神神経系:(頻度不明)頭痛、めまい、不安、傾眠、錯乱。
4). 循環器:(頻度不明)低血圧。
5). 消化器:(頻度不明)便秘、腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、消化不良、胃炎。
6). 皮膚:(4%未満)発疹、(頻度不明)皮膚そう痒。
7). 注射部位:(頻度不明)局所反応。
8). 全身症状:(頻度不明)発熱、浮腫、胸痛、疲労、下肢痛、潮紅、失神。
9). その他:(頻度不明)咳嗽、低カリウム血症、創部分泌、手術部位感染、アレルギー反応、呼吸困難。
脊椎・硬膜外麻酔との併用あるいは腰椎穿刺との併用等は、穿刺部位血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがあるので、行わないこと。
2.1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 出血している患者(後腹膜出血、頭蓋内出血、脊椎内出血、あるいは他の重要器官における出血等)[出血を助長するおそれがある]。
2.3. 急性細菌性心内膜炎の患者[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある]。
2.4. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者〔9.2.1、16.6.1参照〕。
8.1. プロトロンビン時間(PT−INR)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤に対する感度が比較的低く、薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を注意深く観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔18.5参照〕。
8.2. 本剤の使用にあたっては、個々の患者の出血リスク、体重、年齢、症状(腎機能の低下、血行動態等の心機能、尿量等)を踏まえ、観察を十分に行い、出血等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.3. 出血等の副作用を生じることがあるので、必要に応じて血算(ヘモグロビン値及び血小板数)及び便潜血検査等の臨床検査を実施することが望ましい〔11.1.1参照〕。
8.4. 血小板減少症が起こることがあるので、1週間に1回程度は臨床検査を実施するなど観察を十分に行い、急激な血小板数減少がみられた場合には、投与を中止すること。
8.5. ヘパリンから本剤に切り替える場合には、本剤の投与開始時に抗凝固薬として過量にならないよう、一定の投与間隔をあけること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
8.6. 本剤の注射針カバーは天然ゴムラテックスを含み、アレルギー反応を起こすことがあるので、投与に際し、問診を行うこと。また、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 出血する可能性が高い患者(出血傾向のある患者、消化管潰瘍の患者、頭蓋内出血後又は脳脊髄の手術後日の浅い患者や眼の手術後日の浅い患者等):出血を生じるおそれがある。
9.1.2. 低体重の患者:本剤の全身クリアランスは体重の低下に伴って低下する傾向がみられるため、低体重の患者に投与する場合には本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(国内臨床試験において、体重40kg未満の患者への使用経験がほとんどない)。
9.1.3. ヘパリン起因性血小板減少症2型(HIT2型)の既往のある患者:HIT抗体との交差反応性は認められていないが、使用経験が少なく、安全性は確立していない〔18.4参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度腎障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者:投与しないこと(本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある)〔2.4、16.6.1参照〕。
9.2.2. 中等度腎障害のある患者:本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある〔7.5、16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝障害のある患者:凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。
10.2. 併用注意:
抗凝固剤(ヘパリン、低分子ヘパリン、ワルファリン等)、血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン塩酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、t−PA製剤等)[これらの薬剤との併用により、出血の危険性を増大させるおそれがあるので、併用する場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること(相互に抗凝固作用を増強することが考えられる)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に腎機能が低下し本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ヒト胎盤を用いたin vitro試験では胎盤通過性はみられていないものの、妊娠ラットの反復静脈内投与試験では、わずかに胎仔への移行が確認されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて乳汁への移行が報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は1回投与分の規定量を充填したプレフィルドシリンジである。シリンジから気泡を除去する際に薬液を減じるおそれがあるので、気泡を除去しないことが望ましいが、もし除去する場合には、薬液を減じないよう注意すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
連日皮下注射する場合には、例えば左右の前側腹部と後側腹部に交互に投与するなど、注射部位を変えて行うこと。
(取扱い上の注意)
内容液に着色や浮遊物等の異常が認められないことを確認すること。
(保管上の注意)
室温保存。
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