薬剤情報
後発品
薬効分類高脂血症薬 > HMG−CoA還元酵素阻害薬
一般名シンバスタチン錠
薬価45.9
メーカー日医工
最終更新2023年07月改訂(第15版)

用法・用量

シンバスタチンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、LDL−コレステロール値の低下が不十分な場合は1日20mgまで増量できる。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮する。

2.服用時間:コレステロールの生合成は夜間に亢進することが報告されており、シンバスタチン製剤の臨床試験においても、朝食後に比べ、夕食後投与がより効果的であることが確認されているので、本剤の適用にあたっては、1日1回夕食後投与とすることが望ましい。

効能・効果

高脂血症、家族性高コレステロール血症。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).横紋筋融解症、ミオパシー(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が現れ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあり、また、ミオパシーが現れることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK上昇(著明なCPK上昇)等に注意し、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

2).免疫介在性壊死性ミオパシー(頻度不明):免疫介在性壊死性ミオパシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).肝炎、肝機能障害、黄疸(頻度不明):肝炎、黄疸等の肝機能障害が現れることがあり、また、まれに肝不全に至ることがあるので、定期的に肝機能検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

4).末梢神経障害(頻度不明):四肢感覚鈍麻、しびれ感・冷感等の感覚障害、あるいは筋力低下等の末梢神経障害が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

5).血小板減少(頻度不明):血小板減少が現れることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

6).過敏症候群(頻度不明):ループス様症候群、血管炎等を含む過敏症候群が報告されているので、このような症状が現れた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

7).間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

8).重症筋無力症(頻度不明):重症筋無力症(眼筋型重症筋無力症、全身型重症筋無力症)が発症又は重症筋無力症悪化(眼筋型重症筋無力症悪化、全身型重症筋無力症悪化)することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次のような症状又は異常が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

1).消化器:(頻度不明)膵炎、腹痛、嘔気、下痢、消化不良、嘔吐、食欲不振、便秘、鼓腸放屁、腹部膨満感、口内炎、舌炎。

2).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、総ビリルビン値上昇。

3).皮膚:(頻度不明)光線過敏、扁平苔癬、皮膚そう痒、発疹、蕁麻疹、脱毛、紅斑。

4).筋肉:(頻度不明)CK上昇(CPK上昇)、ミオグロビン上昇、筋肉痛、筋痙攣。

5).血液:(頻度不明)貧血、白血球減少。

6).精神神経系:(頻度不明)認知機能障害(記憶障害、混乱等)、抑うつ、頭痛、不眠、眩暈、しびれ。

7).その他:(頻度不明)心悸亢進、頻尿、テストステロン低下、勃起不全、HbA1c上昇、血糖値上昇、倦怠感、BUN上昇、浮腫、口渇、関節痛、耳鳴、発熱、ほてり、胸痛、味覚異常。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.重篤な肝障害のある患者[本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝障害を悪化させる恐れがある]。

3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦。

4.イトラコナゾール投与中、ミコナゾール投与中、ポサコナゾール投与中、アタザナビル投与中、サキナビルメシル酸塩投与中、コビシスタット含有製剤投与中の患者。

慎重投与

1.アルコール中毒者、肝障害又はその既往歴のある患者[本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝障害を悪化させる恐れがある。また、アルコール中毒者では横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

2.腎障害又はその既往歴のある患者[横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている]。

3.甲状腺機能低下症の患者、遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

4.高齢者。

5.フィブラート系薬剤投与中(ベザフィブラート等)の患者[横紋筋融解症が現れやすい]。

6.重症筋無力症又はその既往歴のある患者[重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

本剤の適用にあたっては、次の点に十分に留意する。

1.適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮する(本剤は高コレステロール血症が主な異常である高脂血症によく反応する)。

2.投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止する。

3.近位筋脱力、CK高値(CPK高値)、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG−CoA還元酵素抗体陽性(抗HMGCR抗体陽性)等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパシーが現れ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察する(なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある)。

4.腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用することとし、本剤の投与量は10mg/日を超えない。腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する(本剤の投与量は10mg/日を超えない)。

相互作用

本剤は、主に肝代謝酵素チトクロームP450・3A4(CYP3A4)により代謝される。本剤の活性代謝物であるオープンアシド体はOATP1B1の基質である。また、本剤は乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である。

1.併用禁忌:

1).イトラコナゾール<イトリゾール>、ミコナゾール<フロリード>、ポサコナゾール<ノクサフィル>[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい(これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される)]。

2).アタザナビル<レイアタッツ>、サキナビルメシル酸塩<インビラーゼ>、コビシスタットを含有する製剤<スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ>[横紋筋融解症を含むミオパシー等の重篤な副作用が起きる恐れがある(これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される)]。

2.併用注意:

1).クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)[抗凝血作用がわずかに増強するので、クマリン系抗凝血剤を併用する場合はプロトロンビン時間をモニターし抗凝血剤の量を調節する(機序不明)]。

2).フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](これらの薬剤も横紋筋融解症が知られている<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。

3).ダナゾール[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](腎障害のある患者には特に注意する)]。

4).シクロスポリン[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](シクロスポリンはCYP3A4を阻害し、併用により本剤の代謝が抑制される恐れがあり、シクロスポリンのOATP1B1阻害作用により、本剤のオープンアシド体の肝取り込みが抑制され、血漿中濃度が上昇する恐れがあるので、腎障害のある患者には特に注意する)]。

5).エリスロマイシン、クラリスロマイシン、HIVプロテアーゼ阻害剤<アタザナビル・サキナビルメシル酸塩は併用禁忌>(リトナビル等)[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、併用により本剤の代謝が抑制される恐れがあるので、腎障害のある患者には特に注意する)]。

6).ニコチン酸[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](腎障害のある患者には特に注意する)]。

7).エファビレンツ[併用により本剤の血漿中濃度が低下したとの報告がある(エファビレンツのCYP3A4誘導作用により本剤の代謝が促進される恐れがある)]。

8).アミオダロン、アムロジピン、ベラパミル[併用により本剤のAUCが上昇し、横紋筋融解症又はミオパシーが起きる恐れがある(機序不明)]。

9).ジルチアゼム[併用により本剤のAUCが上昇し、横紋筋融解症又はミオパシーが起きる恐れがある(ジルチアゼムによりCYP3A4を介する本剤の代謝が抑制される恐れがある)]。

10).グレープフルーツジュース[併用により本剤のAUCが上昇したとの報告があるので、本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避ける(グレープフルーツジュースはCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される恐れがある)]。

11).グラゾプレビル[併用により本剤の血漿中濃度が上昇する恐れがある(グラゾプレビルが腸管のCYP3A及びBCRPを阻害する)]。

12).バダデュスタット[併用により本剤の血漿中濃度が上昇する恐れがある(バダデュスタットがBCRPを阻害する)]。

13).ダプトマイシン[併用した場合CK<CPK>が上昇する可能性があることから、ダプトマイシン投与中は本剤の休薬を考慮する(機序不明)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[ラットでシンバスタチンの活性代謝物(オープンアシド体)及び他のHMG−CoA還元酵素阻害剤の大量投与で胎仔骨格奇形が報告されている]。

2.授乳中の婦人には投与しない[ラットで乳汁中への移行が観察されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

小児等に対する安全性は確立していない。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験:本品につき加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)を行った結果、本品は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

海外において、本剤を含むHMG−CoA還元酵素阻害剤投与中の患者では、糖尿病発症のリスクが高かったとの報告がある。

保管上の注意

気密容器。

シンバスタチン錠10mg「日医工」
シンバスタチン錠10mg「日医工」

シンバスタチン錠10mg「日医工」

高脂血症薬 > HMG−CoA還元酵素阻害薬
2023年07月改訂(第15版)
薬剤情報
後発品
薬効分類高脂血症薬 > HMG−CoA還元酵素阻害薬
一般名シンバスタチン錠
薬価45.9
メーカー日医工
最終更新2023年07月改訂(第15版)

用法・用量

シンバスタチンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、LDL−コレステロール値の低下が不十分な場合は1日20mgまで増量できる。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮する。

2.服用時間:コレステロールの生合成は夜間に亢進することが報告されており、シンバスタチン製剤の臨床試験においても、朝食後に比べ、夕食後投与がより効果的であることが確認されているので、本剤の適用にあたっては、1日1回夕食後投与とすることが望ましい。

効能・効果

高脂血症、家族性高コレステロール血症。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).横紋筋融解症、ミオパシー(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症が現れ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあり、また、ミオパシーが現れることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK上昇(著明なCPK上昇)等に注意し、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

2).免疫介在性壊死性ミオパシー(頻度不明):免疫介在性壊死性ミオパシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3).肝炎、肝機能障害、黄疸(頻度不明):肝炎、黄疸等の肝機能障害が現れることがあり、また、まれに肝不全に至ることがあるので、定期的に肝機能検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

4).末梢神経障害(頻度不明):四肢感覚鈍麻、しびれ感・冷感等の感覚障害、あるいは筋力低下等の末梢神経障害が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

5).血小板減少(頻度不明):血小板減少が現れることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

6).過敏症候群(頻度不明):ループス様症候群、血管炎等を含む過敏症候群が報告されているので、このような症状が現れた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

7).間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎が現れることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

8).重症筋無力症(頻度不明):重症筋無力症(眼筋型重症筋無力症、全身型重症筋無力症)が発症又は重症筋無力症悪化(眼筋型重症筋無力症悪化、全身型重症筋無力症悪化)することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次のような症状又は異常が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

1).消化器:(頻度不明)膵炎、腹痛、嘔気、下痢、消化不良、嘔吐、食欲不振、便秘、鼓腸放屁、腹部膨満感、口内炎、舌炎。

2).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、総ビリルビン値上昇。

3).皮膚:(頻度不明)光線過敏、扁平苔癬、皮膚そう痒、発疹、蕁麻疹、脱毛、紅斑。

4).筋肉:(頻度不明)CK上昇(CPK上昇)、ミオグロビン上昇、筋肉痛、筋痙攣。

5).血液:(頻度不明)貧血、白血球減少。

6).精神神経系:(頻度不明)認知機能障害(記憶障害、混乱等)、抑うつ、頭痛、不眠、眩暈、しびれ。

7).その他:(頻度不明)心悸亢進、頻尿、テストステロン低下、勃起不全、HbA1c上昇、血糖値上昇、倦怠感、BUN上昇、浮腫、口渇、関節痛、耳鳴、発熱、ほてり、胸痛、味覚異常。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.重篤な肝障害のある患者[本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝障害を悪化させる恐れがある]。

3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦。

4.イトラコナゾール投与中、ミコナゾール投与中、ポサコナゾール投与中、アタザナビル投与中、サキナビルメシル酸塩投与中、コビシスタット含有製剤投与中の患者。

慎重投与

1.アルコール中毒者、肝障害又はその既往歴のある患者[本剤は主に肝臓において代謝され、作用するので肝障害を悪化させる恐れがある。また、アルコール中毒者では横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

2.腎障害又はその既往歴のある患者[横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている]。

3.甲状腺機能低下症の患者、遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

4.高齢者。

5.フィブラート系薬剤投与中(ベザフィブラート等)の患者[横紋筋融解症が現れやすい]。

6.重症筋無力症又はその既往歴のある患者[重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

本剤の適用にあたっては、次の点に十分に留意する。

1.適用の前に十分な検査を実施し、高脂血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮する(本剤は高コレステロール血症が主な異常である高脂血症によく反応する)。

2.投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止する。

3.近位筋脱力、CK高値(CPK高値)、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG−CoA還元酵素抗体陽性(抗HMGCR抗体陽性)等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパシーが現れ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察する(なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある)。

4.腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用することとし、本剤の投与量は10mg/日を超えない。腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する(本剤の投与量は10mg/日を超えない)。

相互作用

本剤は、主に肝代謝酵素チトクロームP450・3A4(CYP3A4)により代謝される。本剤の活性代謝物であるオープンアシド体はOATP1B1の基質である。また、本剤は乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である。

1.併用禁忌:

1).イトラコナゾール<イトリゾール>、ミコナゾール<フロリード>、ポサコナゾール<ノクサフィル>[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい(これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される)]。

2).アタザナビル<レイアタッツ>、サキナビルメシル酸塩<インビラーゼ>、コビシスタットを含有する製剤<スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ>[横紋筋融解症を含むミオパシー等の重篤な副作用が起きる恐れがある(これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される)]。

2.併用注意:

1).クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム)[抗凝血作用がわずかに増強するので、クマリン系抗凝血剤を併用する場合はプロトロンビン時間をモニターし抗凝血剤の量を調節する(機序不明)]。

2).フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](これらの薬剤も横紋筋融解症が知られている<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。

3).ダナゾール[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](腎障害のある患者には特に注意する)]。

4).シクロスポリン[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすいので、併用を必要とする場合には、本剤の投与量は10mg/日を超えない[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](シクロスポリンはCYP3A4を阻害し、併用により本剤の代謝が抑制される恐れがあり、シクロスポリンのOATP1B1阻害作用により、本剤のオープンアシド体の肝取り込みが抑制され、血漿中濃度が上昇する恐れがあるので、腎障害のある患者には特に注意する)]。

5).エリスロマイシン、クラリスロマイシン、HIVプロテアーゼ阻害剤<アタザナビル・サキナビルメシル酸塩は併用禁忌>(リトナビル等)[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、併用により本剤の代謝が抑制される恐れがあるので、腎障害のある患者には特に注意する)]。

6).ニコチン酸[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症が現れやすい[自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK<CPK>上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止する](腎障害のある患者には特に注意する)]。

7).エファビレンツ[併用により本剤の血漿中濃度が低下したとの報告がある(エファビレンツのCYP3A4誘導作用により本剤の代謝が促進される恐れがある)]。

8).アミオダロン、アムロジピン、ベラパミル[併用により本剤のAUCが上昇し、横紋筋融解症又はミオパシーが起きる恐れがある(機序不明)]。

9).ジルチアゼム[併用により本剤のAUCが上昇し、横紋筋融解症又はミオパシーが起きる恐れがある(ジルチアゼムによりCYP3A4を介する本剤の代謝が抑制される恐れがある)]。

10).グレープフルーツジュース[併用により本剤のAUCが上昇したとの報告があるので、本剤の投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避ける(グレープフルーツジュースはCYP3A4を阻害し、本剤の代謝が抑制される恐れがある)]。

11).グラゾプレビル[併用により本剤の血漿中濃度が上昇する恐れがある(グラゾプレビルが腸管のCYP3A及びBCRPを阻害する)]。

12).バダデュスタット[併用により本剤の血漿中濃度が上昇する恐れがある(バダデュスタットがBCRPを阻害する)]。

13).ダプトマイシン[併用した場合CK<CPK>が上昇する可能性があることから、ダプトマイシン投与中は本剤の休薬を考慮する(機序不明)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[ラットでシンバスタチンの活性代謝物(オープンアシド体)及び他のHMG−CoA還元酵素阻害剤の大量投与で胎仔骨格奇形が報告されている]。

2.授乳中の婦人には投与しない[ラットで乳汁中への移行が観察されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

小児等に対する安全性は確立していない。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

安定性試験:本品につき加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)を行った結果、本品は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

海外において、本剤を含むHMG−CoA還元酵素阻害剤投与中の患者では、糖尿病発症のリスクが高かったとの報告がある。

保管上の注意

気密容器。

薬剤情報

薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。

一般名、製品名どちらでも検索可能!

※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。