薬効分類 | 気管支拡張薬 > β刺激薬 |
一般名 | インダカテロールマレイン酸塩カプセル |
薬価 | 131.4円 |
メーカー | ノバルティス ファーマ |
最終更新 | 2024年01月改訂(第3版) |
通常、成人には1回1カプセル(インダカテロールとして150μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと〔14.1.2参照〕。
7.2. 本剤は1日1回、一定の時間帯に吸入する(吸入できなかった場合は、翌日、通常吸入している時間帯に1回分を吸入する)。
7.3. 本剤を他の長時間作用性β2刺激剤又は長時間作用性β2刺激剤を含む配合剤と同時に使用しないこと。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いること。本剤は慢性閉塞性肺疾患の増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
5.2. 本剤は気管支喘息治療を目的とした薬剤ではないため、気管支喘息治療の目的には使用しないこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)〔9.1.6、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(5%未満)鼻咽頭炎、(頻度不明)上気道感染、副鼻腔炎。
2). 代謝及び栄養障害:(頻度不明)糖尿病・高血糖。
3). 神経系障害:(5%未満)頭痛、(頻度不明)めまい、錯感覚。
4). 心血管障害:(5%未満)心房細動、動悸、(頻度不明)虚血性心疾患、頻脈。
5). 呼吸器障害:(5%以上)咳嗽、(5%未満)口腔咽頭痛、(頻度不明)鼻漏、気管支痙攣。
6). 過敏症:(5%未満)蕁麻疹、(頻度不明)血管浮腫、そう痒症、発疹。
7). 筋骨格系障害:(5%未満)筋痙縮、(頻度不明)筋肉痛、筋骨格痛。
8). その他:(5%未満)末梢性浮腫、(頻度不明)胸痛、胸部不快感、口渇。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
8.2. 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発され生命を脅かすおそれがあるので、気管支痙攣が認められた場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.3. 本剤の交感神経刺激作用により脈拍増加、血圧上昇等の心血管系症状があらわれるおそれがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.4. 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性を理解させ、1日1回を超えて使用しないよう注意を与える(本剤の気管支拡張作用は通常24時間持続するので、その間は次の投与を行わない)〔13.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2. 心血管障害(冠動脈疾患、急性心筋梗塞、不整脈、高血圧、QT間隔延長等)のある患者:交感神経刺激作用等により症状を悪化させるおそれがある。
9.1.3. 糖尿病の患者:血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること(高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある)。
9.1.4. てんかん等の痙攣性疾患のある患者:痙攣の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.5. 気管支喘息を合併した患者:気管支喘息を合併した患者の場合、気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
9.1.6. 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい(低酸素血症により血清カリウム値の低下の心リズムに及ぼす影響が増強されることがある)〔11.1.1参照〕。
本剤は主に代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝され、またP糖蛋白(Pgp)の基質である。
10.2. 併用注意:
1). CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)。エリスロマイシンとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.2倍及び1.4〜1.6倍に上昇したとの報告がある(CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
2). リトナビル〔16.7.3参照〕[本剤のAUCが上昇するおそれがあり、リトナビルとの併用投与により本剤のAUCが1.6〜1.8倍に上昇したとの報告がある(CYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の代謝及び排泄が阻害されると考えられる)]。
3). P糖蛋白を阻害する薬剤(ベラパミル等)〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)。ベラパミルとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.5倍及び1.4〜2.0倍に上昇したとの報告がある(P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
4). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(MAO阻害剤、三環系抗うつ剤等)[QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある(いずれもQT間隔を延長させる可能性がある)]。
5). 交感神経刺激剤[本剤の作用が増強するおそれがある(交感神経刺激剤との併用により、アドレナリン作動性神経刺激が増大する可能性がある)]。
6). キサンチン誘導体〔11.1.1参照〕[低カリウム血症による心血管事象<不整脈>を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある)]。
7). ステロイド剤、利尿剤(サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤)〔11.1.1参照〕[低カリウム血症による心血管事象<不整脈>を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること(ステロイド剤及びこれらの利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある)]。
8). β遮断剤<点眼剤を含む>[本剤の作用が減弱するおそれがあるので、やむを得ず併用する場合には、心選択性β遮断剤が望ましいが、注意すること(β遮断剤との併用により、本剤の作用が拮抗される可能性がある)]。
用量調節の必要はないが、患者の状態を観察しながら注意して投与すること(臨床試験において、年齢とともに最高血中濃度増加及び全身暴露量増加することが示唆されている)〔16.1.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ウサギ)で骨格変異の発生率増加を伴う生殖発生毒性が報告されており、また、動物実験(ラット)で、胎盤通過性が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、β2刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、振戦、動悸、頭痛、悪心、嘔吐、傾眠、心室性不整脈、代謝性アシドーシス、低カリウム血症及び高血糖等)が過度にあらわれるおそれがある。外国において、慢性閉塞性肺疾患患者に対する3000μgの単回投与で、中等度脈拍増加、収縮期血圧上昇及びQT間隔延長が認められた。また、本剤1日1回600μgを1年間投与した場合に認められた副作用は、推奨用量を投与した場合と全般的に類似していたが、更に振戦と貧血が認められた〔8.4参照〕。
13.2. 処置
過量投与時、治療剤として心選択性β遮断剤があるが、気管支痙攣を誘発する可能性があるため、使用にあたっては十分に注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. 吸入前
(1). 医療従事者は、患者に専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)及び使用説明文書を渡し、正しい使用方法を十分に指導すること。また、呼吸状態の改善が認められない場合には、本剤を吸入せずに内服していないか確認すること。
(2). 吸入の直前にブリスター(アルミシート)からカプセルを取り出すように指導すること。
(3). 本剤のカプセル内容物は少量であり、カプセル全体に充填されていない。
14.1.2. 吸入時:本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと〔7.1参照〕。
15.1. 臨床使用に基づく情報
臨床試験において、本剤吸入直後の散発的な咳嗽(多くは15秒以内に発現し、持続時間は10秒程度)が平均11.3%〜23.1%観察され、227例中1例(300μg*投与例)が咳嗽のため投与中止した。これらの咳嗽と気管支痙攣の発現や慢性閉塞性肺疾患の増悪、本剤の有効性低下との関連性は認められなかったと報告されている。
*)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 気管支拡張薬 > β刺激薬 |
一般名 | インダカテロールマレイン酸塩カプセル |
薬価 | 131.4円 |
メーカー | ノバルティス ファーマ |
最終更新 | 2024年01月改訂(第3版) |
通常、成人には1回1カプセル(インダカテロールとして150μg)を1日1回本剤専用の吸入用器具を用いて吸入する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと〔14.1.2参照〕。
7.2. 本剤は1日1回、一定の時間帯に吸入する(吸入できなかった場合は、翌日、通常吸入している時間帯に1回分を吸入する)。
7.3. 本剤を他の長時間作用性β2刺激剤又は長時間作用性β2刺激剤を含む配合剤と同時に使用しないこと。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いること。本剤は慢性閉塞性肺疾患の増悪時における急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
5.2. 本剤は気管支喘息治療を目的とした薬剤ではないため、気管支喘息治療の目的には使用しないこと。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重篤な血清カリウム値低下(頻度不明)〔9.1.6、10.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(5%未満)鼻咽頭炎、(頻度不明)上気道感染、副鼻腔炎。
2). 代謝及び栄養障害:(頻度不明)糖尿病・高血糖。
3). 神経系障害:(5%未満)頭痛、(頻度不明)めまい、錯感覚。
4). 心血管障害:(5%未満)心房細動、動悸、(頻度不明)虚血性心疾患、頻脈。
5). 呼吸器障害:(5%以上)咳嗽、(5%未満)口腔咽頭痛、(頻度不明)鼻漏、気管支痙攣。
6). 過敏症:(5%未満)蕁麻疹、(頻度不明)血管浮腫、そう痒症、発疹。
7). 筋骨格系障害:(5%未満)筋痙縮、(頻度不明)筋肉痛、筋骨格痛。
8). その他:(5%未満)末梢性浮腫、(頻度不明)胸痛、胸部不快感、口渇。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
8.2. 吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発され生命を脅かすおそれがあるので、気管支痙攣が認められた場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.3. 本剤の交感神経刺激作用により脈拍増加、血圧上昇等の心血管系症状があらわれるおそれがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
8.4. 過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。また、患者に対し、本剤の過度の使用による危険性を理解させ、1日1回を超えて使用しないよう注意を与える(本剤の気管支拡張作用は通常24時間持続するので、その間は次の投与を行わない)〔13.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 甲状腺機能亢進症の患者:甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2. 心血管障害(冠動脈疾患、急性心筋梗塞、不整脈、高血圧、QT間隔延長等)のある患者:交感神経刺激作用等により症状を悪化させるおそれがある。
9.1.3. 糖尿病の患者:血糖値をモニタリングするなど慎重に投与すること(高用量のβ2刺激剤を投与すると、血糖値が上昇するおそれがある)。
9.1.4. てんかん等の痙攣性疾患のある患者:痙攣の症状を悪化させるおそれがある。
9.1.5. 気管支喘息を合併した患者:気管支喘息を合併した患者の場合、気管支喘息の管理が十分行われるよう注意すること。
9.1.6. 低酸素血症の患者:血清カリウム値をモニターすることが望ましい(低酸素血症により血清カリウム値の低下の心リズムに及ぼす影響が増強されることがある)〔11.1.1参照〕。
本剤は主に代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝され、またP糖蛋白(Pgp)の基質である。
10.2. 併用注意:
1). CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン等)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)。エリスロマイシンとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.2倍及び1.4〜1.6倍に上昇したとの報告がある(CYP3A4の活性を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
2). リトナビル〔16.7.3参照〕[本剤のAUCが上昇するおそれがあり、リトナビルとの併用投与により本剤のAUCが1.6〜1.8倍に上昇したとの報告がある(CYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の代謝及び排泄が阻害されると考えられる)]。
3). P糖蛋白を阻害する薬剤(ベラパミル等)〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある(P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)。ベラパミルとの併用投与により本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.5倍及び1.4〜2.0倍に上昇したとの報告がある(P糖蛋白の活性を阻害することにより、本剤の排泄が阻害され、血中濃度が上昇すると考えられる)]。
4). QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(MAO阻害剤、三環系抗うつ剤等)[QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある(いずれもQT間隔を延長させる可能性がある)]。
5). 交感神経刺激剤[本剤の作用が増強するおそれがある(交感神経刺激剤との併用により、アドレナリン作動性神経刺激が増大する可能性がある)]。
6). キサンチン誘導体〔11.1.1参照〕[低カリウム血症による心血管事象<不整脈>を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること(キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある)]。
7). ステロイド剤、利尿剤(サイアザイド系利尿剤、サイアザイド系類似利尿剤、ループ利尿剤)〔11.1.1参照〕[低カリウム血症による心血管事象<不整脈>を起こすおそれがあるため、血清カリウム値に注意すること(ステロイド剤及びこれらの利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強する可能性がある)]。
8). β遮断剤<点眼剤を含む>[本剤の作用が減弱するおそれがあるので、やむを得ず併用する場合には、心選択性β遮断剤が望ましいが、注意すること(β遮断剤との併用により、本剤の作用が拮抗される可能性がある)]。
用量調節の必要はないが、患者の状態を観察しながら注意して投与すること(臨床試験において、年齢とともに最高血中濃度増加及び全身暴露量増加することが示唆されている)〔16.1.1参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ウサギ)で骨格変異の発生率増加を伴う生殖発生毒性が報告されており、また、動物実験(ラット)で、胎盤通過性が報告されている)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、β2刺激剤の薬理学的作用による症状(頻脈、振戦、動悸、頭痛、悪心、嘔吐、傾眠、心室性不整脈、代謝性アシドーシス、低カリウム血症及び高血糖等)が過度にあらわれるおそれがある。外国において、慢性閉塞性肺疾患患者に対する3000μgの単回投与で、中等度脈拍増加、収縮期血圧上昇及びQT間隔延長が認められた。また、本剤1日1回600μgを1年間投与した場合に認められた副作用は、推奨用量を投与した場合と全般的に類似していたが、更に振戦と貧血が認められた〔8.4参照〕。
13.2. 処置
過量投与時、治療剤として心選択性β遮断剤があるが、気管支痙攣を誘発する可能性があるため、使用にあたっては十分に注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. 吸入前
(1). 医療従事者は、患者に専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)及び使用説明文書を渡し、正しい使用方法を十分に指導すること。また、呼吸状態の改善が認められない場合には、本剤を吸入せずに内服していないか確認すること。
(2). 吸入の直前にブリスター(アルミシート)からカプセルを取り出すように指導すること。
(3). 本剤のカプセル内容物は少量であり、カプセル全体に充填されていない。
14.1.2. 吸入時:本剤は吸入用カプセルであり、必ず専用の吸入用器具(ブリーズヘラー)を用いて吸入し、内服しないこと〔7.1参照〕。
15.1. 臨床使用に基づく情報
臨床試験において、本剤吸入直後の散発的な咳嗽(多くは15秒以内に発現し、持続時間は10秒程度)が平均11.3%〜23.1%観察され、227例中1例(300μg*投与例)が咳嗽のため投与中止した。これらの咳嗽と気管支痙攣の発現や慢性閉塞性肺疾患の増悪、本剤の有効性低下との関連性は認められなかったと報告されている。
*)本剤の承認された用法及び用量は、1日1回150μgの吸入投与である。
(保管上の注意)
室温保存。
薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。
一般名、製品名どちらでも検索可能!
※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。