薬剤情報
後発品
薬効分類パーキンソン治療薬 > B型選択モノアミン酸化酵素 (MAO) 阻害薬
一般名サフィナミドメシル酸塩錠
薬価867.9
メーカーエーザイ
最終更新
2024年01月改訂(第5版)
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用法・用量

本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人にはサフィナミドとして50mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて100mgを1日1回経口投与できる。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. レボドパ含有製剤との併用によりレボドパ由来の副作用(ジスキネジア等)があらわれることがあるため、本剤の投与開始時又は増量時には患者の状態を十分観察し、このような副作用が認められた場合は、本剤あるいはレボドパ含有製剤の用量を調節すること。

7.2. 中等度肝機能障害(Child−Pugh分類B)のある患者には1日50mgを超えて投与しないこと〔9.3.2、16.6.2参照〕。

効能・効果

レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

レボドパ含有製剤の投与量又は投与回数の調節を行ってもwearing off現象が認められる患者に対して使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 幻覚等の精神症状:幻視(3.2%)、幻覚(1.1%)等があらわれることがある。

11.1.2. 傾眠(1.9%)、突発的睡眠(0.4%):日中の傾眠や前兆のない突発的睡眠があらわれることがある〔8.1参照〕。

11.1.3. 衝動制御障害(0.2%):病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがある〔8.2参照〕。

11.1.4. セロトニン症候群(頻度不明):不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクローヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群の症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。

11.1.5. 悪性症候群(頻度不明):急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度筋硬直、不随意運動、血清CK上昇等があらわれるおそれがあるので、このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症:(1%未満)歯肉炎、上咽頭炎、(頻度不明)肺炎。

2). 血液:(1%未満)貧血。

3). 代謝:(1%未満)食欲減退。

4). 精神神経系:(5%以上)ジスキネジア(12.4%)、(1〜5%未満)不眠症、頭痛、浮動性めまい、(1%未満)せん妄、レム睡眠異常、側反弓、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、(頻度不明)激越、不安、錯乱状態、うつ病、落ち着きのなさ、無動、平衡障害、運動過多、振戦。

5). 感覚器:(1%未満)回転性めまい、(頻度不明)白内障、複視、霧視、視力低下、視力障害。

6). 循環器:(1%未満)低血圧、(頻度不明)高血圧、起立性低血圧。

7). 呼吸器:(頻度不明)呼吸困難。

8). 消化器:(1〜5%未満)悪心、便秘、(1%未満)消化不良、胃炎、嘔吐、(頻度不明)腹部不快感、腹痛、下痢、嘔気。

9). 皮膚:(頻度不明)紅斑、多汗症、光線過敏性反応。

10). 筋骨格系:(1%未満)背部痛、姿勢異常、変形性脊椎症、(頻度不明)関節痛、筋固縮、筋痙縮。

11). 全身症状:(1〜5%未満)転倒、(1%未満)歩行障害、末梢性浮腫、口渇、(頻度不明)無力症、状態悪化、疲労、倦怠感。

12). 臨床検査:(1〜5%未満)ALT増加、(1%未満)AST増加、ALP増加、γ−GTP増加、血中カリウム増加、尿中ブドウ糖陽性、血圧低下、体重減少、(頻度不明)血圧上昇。

禁忌

2.1. 他のMAO阻害剤投与中(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)の患者〔10.1参照〕。

2.2. ペチジン塩酸塩含有製剤投与中、トラマドール塩酸塩含有製剤投与中又はタペンタドール塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

2.3. 三環系抗うつ剤投与中(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ剤投与中(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤投与中(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、エスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬投与中(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤投与中(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩、ベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤投与中(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤投与中(ミルタザピン)、フェンフルラミン塩酸塩投与中、中枢神経刺激剤投与中(メチルフェニデート塩酸塩、リスデキサンフェタミンメシル酸塩、メタンフェタミン塩酸塩)、マジンドール投与中、トラマゾリン塩酸塩投与中、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン投与中、ナファゾリン硝酸塩投与中、アプラクロニジン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

2.4. 重度肝機能障害(Child−Pugh分類C)のある患者〔9.3.1参照〕。

2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.6. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤投与により日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業に従事させないように注意すること〔11.1.2参照〕。

8.2. 病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがあるため、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等に病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害の症状について説明すること〔11.1.3参照〕。

8.3. 起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと(パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒リスクが高いので、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折又は外傷に至るおそれがある)〔11.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 網膜に関連する疾患又はその既往のある患者:網膜変性、ぶどう膜炎、遺伝性網膜症又は重度進行性糖尿病網膜症のある患者、網膜への影響が生じるリスクが高いと考えられる眼疾患の既往のある患者(遺伝性網膜疾患の家族歴、色素性網膜炎、あらゆる活動性網膜症など)、及び白子症の患者については、視力・視野に関する症状の変化を定期的に観察すること(当該患者は臨床試験では除外されており、動物実験では、反復経口投与毒性試験(ラット)及びがん原性試験(マウス及びラット)において、用量及び期間に依存した網膜変性が認められ、光曝露による網膜変性増強がラットで確認された。この変化はサルでは認められなかった)。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類C):投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、当該患者は臨床試験では除外されている)〔2.4参照〕。

9.3.2. 中等度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類B):本剤の血中濃度が上昇するおそれがある〔7.2、16.6.2参照〕。

(生殖能を有する者)

妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること(動物実験(ラット)では、生殖発生毒性試験において雌ラットに軽度の黄体数減少及び着床数減少が認められた)。

相互作用

10.1. 併用禁忌:

1). MAO阻害剤<リネゾリド以外>(セレギリン塩酸塩<エフピー>、ラサギリンメシル酸塩<アジレクト>)〔2.1参照〕[高血圧クリーゼ及びセロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(本剤はMAO−B阻害作用を有することから、相加作用のおそれがある)]。

2). ペチジン塩酸塩含有製剤<ペチロルファン>、タペンタドール塩酸塩<タペンタ>〔2.2参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加作用のおそれがある)]。

3). トラマドール塩酸塩含有製剤<トラマール、トラムセット、ワントラム、ツートラム>〔2.2参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、トラマドール塩酸塩含有製剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加作用のおそれがある)]。

4). 三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩<トリプタノール>、アモキサピン<アモキサン>、イミプラミン塩酸塩<トフラニール、イミドール>、クロミプラミン塩酸塩<アナフラニール>、ドスレピン塩酸塩<プロチアデン>、トリミプラミンマレイン酸塩<スルモンチール>、ノルトリプチリン塩酸塩<ノリトレン>、ロフェプラミン塩酸塩<アンプリット>)〔2.3参照〕、四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩<ルジオミール>、ミアンセリン塩酸塩<テトラミド>、セチプチリンマレイン酸塩<テシプール>)〔2.3参照〕[他のMAO−B阻害剤との併用により高血圧、他のMAO−B阻害剤との併用により失神、他のMAO−B阻害剤との併用により不全収縮、他のMAO−B阻害剤との併用により発汗、他のMAO−B阻害剤との併用によりてんかん、他のMAO−B阻害剤との併用により動作・精神障害の変化及び他のMAO−B阻害剤との併用により筋強剛等の副作用があらわれ、さらに他のMAO−B阻害剤との併用により死亡例も報告されているので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも2〜3日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある)]。

5). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤:

@. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

A. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩<デプロメール、ルボックス>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも7日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

B. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(パロキセチン塩酸塩水和物<パキシル>、セルトラリン塩酸塩<ジェイゾロフト>、エスシタロプラムシュウ酸塩<レクサプロ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

6). セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(ボルチオキセチン臭化水素酸塩<トリンテリックス>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

7). セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤:

@. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

A. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩<トレドミン>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

B. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(デュロキセチン塩酸塩<サインバルタ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも5日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

C. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ベンラファキシン塩酸塩<イフェクサー>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも7日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

8). 選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩<ストラテラ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

9). ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン<リフレックス、レメロン>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が高まり、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

10). フェンフルラミン塩酸塩<フィンテプラ>〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

11). 中枢神経刺激剤(メチルフェニデート塩酸塩<リタリン、コンサータ>、リスデキサンフェタミンメシル酸塩<ビバンセ>、メタンフェタミン塩酸塩<ヒロポン>)〔2.3参照〕、マジンドール<サノレックス>〔2.3参照〕[高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内モノアミン総量が増加するおそれがある)]。

12). トラマゾリン塩酸塩<トラマゾリン>、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン<コールタイジン>、ナファゾリン硝酸塩<プリビナ>、アプラクロニジン塩酸塩<アイオピジン>〔2.3参照〕[急激な血圧上昇を起こすおそれがある(カテコールアミンの蓄積をおこし、併用薬剤の交感神経刺激作用を増強するおそれがある)]。

10.2. 併用注意:

1). トラゾドン塩酸塩[トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

2). レセルピン誘導体(レセルピン)[本剤の作用が減弱されるおそれがある(脳内ドパミンを減少させる)]。

3). フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン)、ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール)、スルピリド、メトクロプラミド[本剤の作用が減弱されるおそれがある(脳内ドパミン受容体を遮断する)]。

4). デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物[セロトニン症候群が発現するおそれがある(脳内セロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、脳内セロトニン濃度が更に上昇するおそれがある)]。

5). リネゾリド[高血圧クリーゼを含む血圧上昇等が発現するおそれがある(非選択的、可逆的MAO阻害作用を有するリネゾリドとの併用により、相加作用のおそれがある)]。

6). 交感神経刺激剤(エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品、フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品)[高血圧クリーゼを含む血圧上昇が発現するおそれがある(MAO−B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.6参照〕。

動物実験では、妊娠ラットの器官形成期に投与したところ、胎仔異所性精巣及び胎仔泌尿器系変化(胎仔尿管拡張、胎仔腎盂拡張)、並びに胎仔骨格異常が認められた。また、レボドパ/カルビドパとの併用により、骨格奇形(肩甲骨湾曲、長骨短縮/長骨湾曲/長骨肥厚)の発現率が増加した。ウサギにおいては、レボドパ/カルビドパとの併用により、レボドパ/カルビドパの単独投与で認められた心血管系奇形(心室中隔欠損、心臓直結の1血管の拡張)の発現率が増加したことに加え、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加が認められた。母動物(ラット)に出生前及び出生後に投与した試験では、出生仔死亡率増加、及び出生仔肝胆道系障害による変化(出生仔皮膚黄色化/出生仔皮膚橙色化及び出生仔頭蓋骨黄色化/出生仔頭蓋骨橙色化)が認められた。

(授乳婦)

本剤投与中は授乳を避けさせること(動物実験(ラット)では、授乳中の母動物にサフィナミドを投与した結果、哺乳仔肝細胞に空胞及び哺乳仔グリコーゲン減少が認められ、また、哺乳仔の血漿中にサフィナミドが検出され、乳汁中への移行が示唆された)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

アルミピロー又は瓶開封後は湿気を避けて保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

エクフィナ錠50mg
後発品はありません
エクフィナ錠50mg
エクフィナ錠50mg

エクフィナ錠50mg

パーキンソン治療薬 > B型選択モノアミン酸化酵素 (MAO) 阻害薬
2024年01月改訂(第5版)
薬剤情報
後発品
薬効分類パーキンソン治療薬 > B型選択モノアミン酸化酵素 (MAO) 阻害薬
一般名サフィナミドメシル酸塩錠
薬価867.9
メーカーエーザイ
最終更新
2024年01月改訂(第5版)
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用法・用量

本剤は、レボドパ含有製剤と併用する。通常、成人にはサフィナミドとして50mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じて100mgを1日1回経口投与できる。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. レボドパ含有製剤との併用によりレボドパ由来の副作用(ジスキネジア等)があらわれることがあるため、本剤の投与開始時又は増量時には患者の状態を十分観察し、このような副作用が認められた場合は、本剤あるいはレボドパ含有製剤の用量を調節すること。

7.2. 中等度肝機能障害(Child−Pugh分類B)のある患者には1日50mgを超えて投与しないこと〔9.3.2、16.6.2参照〕。

効能・効果

レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

レボドパ含有製剤の投与量又は投与回数の調節を行ってもwearing off現象が認められる患者に対して使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 幻覚等の精神症状:幻視(3.2%)、幻覚(1.1%)等があらわれることがある。

11.1.2. 傾眠(1.9%)、突発的睡眠(0.4%):日中の傾眠や前兆のない突発的睡眠があらわれることがある〔8.1参照〕。

11.1.3. 衝動制御障害(0.2%):病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがある〔8.2参照〕。

11.1.4. セロトニン症候群(頻度不明):不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクローヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群の症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。

11.1.5. 悪性症候群(頻度不明):急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度筋硬直、不随意運動、血清CK上昇等があらわれるおそれがあるので、このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症:(1%未満)歯肉炎、上咽頭炎、(頻度不明)肺炎。

2). 血液:(1%未満)貧血。

3). 代謝:(1%未満)食欲減退。

4). 精神神経系:(5%以上)ジスキネジア(12.4%)、(1〜5%未満)不眠症、頭痛、浮動性めまい、(1%未満)せん妄、レム睡眠異常、側反弓、パーキンソン病、下肢静止不能症候群、(頻度不明)激越、不安、錯乱状態、うつ病、落ち着きのなさ、無動、平衡障害、運動過多、振戦。

5). 感覚器:(1%未満)回転性めまい、(頻度不明)白内障、複視、霧視、視力低下、視力障害。

6). 循環器:(1%未満)低血圧、(頻度不明)高血圧、起立性低血圧。

7). 呼吸器:(頻度不明)呼吸困難。

8). 消化器:(1〜5%未満)悪心、便秘、(1%未満)消化不良、胃炎、嘔吐、(頻度不明)腹部不快感、腹痛、下痢、嘔気。

9). 皮膚:(頻度不明)紅斑、多汗症、光線過敏性反応。

10). 筋骨格系:(1%未満)背部痛、姿勢異常、変形性脊椎症、(頻度不明)関節痛、筋固縮、筋痙縮。

11). 全身症状:(1〜5%未満)転倒、(1%未満)歩行障害、末梢性浮腫、口渇、(頻度不明)無力症、状態悪化、疲労、倦怠感。

12). 臨床検査:(1〜5%未満)ALT増加、(1%未満)AST増加、ALP増加、γ−GTP増加、血中カリウム増加、尿中ブドウ糖陽性、血圧低下、体重減少、(頻度不明)血圧上昇。

禁忌

2.1. 他のMAO阻害剤投与中(セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩)の患者〔10.1参照〕。

2.2. ペチジン塩酸塩含有製剤投与中、トラマドール塩酸塩含有製剤投与中又はタペンタドール塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

2.3. 三環系抗うつ剤投与中(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ剤投与中(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤投与中(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、エスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬投与中(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤投与中(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩、ベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤投与中(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤投与中(ミルタザピン)、フェンフルラミン塩酸塩投与中、中枢神経刺激剤投与中(メチルフェニデート塩酸塩、リスデキサンフェタミンメシル酸塩、メタンフェタミン塩酸塩)、マジンドール投与中、トラマゾリン塩酸塩投与中、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン投与中、ナファゾリン硝酸塩投与中、アプラクロニジン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。

2.4. 重度肝機能障害(Child−Pugh分類C)のある患者〔9.3.1参照〕。

2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.6. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤投与により日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業に従事させないように注意すること〔11.1.2参照〕。

8.2. 病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがあるため、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等に病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害の症状について説明すること〔11.1.3参照〕。

8.3. 起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと(パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒リスクが高いので、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折又は外傷に至るおそれがある)〔11.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 網膜に関連する疾患又はその既往のある患者:網膜変性、ぶどう膜炎、遺伝性網膜症又は重度進行性糖尿病網膜症のある患者、網膜への影響が生じるリスクが高いと考えられる眼疾患の既往のある患者(遺伝性網膜疾患の家族歴、色素性網膜炎、あらゆる活動性網膜症など)、及び白子症の患者については、視力・視野に関する症状の変化を定期的に観察すること(当該患者は臨床試験では除外されており、動物実験では、反復経口投与毒性試験(ラット)及びがん原性試験(マウス及びラット)において、用量及び期間に依存した網膜変性が認められ、光曝露による網膜変性増強がラットで確認された。この変化はサルでは認められなかった)。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類C):投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、当該患者は臨床試験では除外されている)〔2.4参照〕。

9.3.2. 中等度肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類B):本剤の血中濃度が上昇するおそれがある〔7.2、16.6.2参照〕。

(生殖能を有する者)

妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること(動物実験(ラット)では、生殖発生毒性試験において雌ラットに軽度の黄体数減少及び着床数減少が認められた)。

相互作用

10.1. 併用禁忌:

1). MAO阻害剤<リネゾリド以外>(セレギリン塩酸塩<エフピー>、ラサギリンメシル酸塩<アジレクト>)〔2.1参照〕[高血圧クリーゼ及びセロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(本剤はMAO−B阻害作用を有することから、相加作用のおそれがある)]。

2). ペチジン塩酸塩含有製剤<ペチロルファン>、タペンタドール塩酸塩<タペンタ>〔2.2参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加作用のおそれがある)]。

3). トラマドール塩酸塩含有製剤<トラマール、トラムセット、ワントラム、ツートラム>〔2.2参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、トラマドール塩酸塩含有製剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加作用のおそれがある)]。

4). 三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩<トリプタノール>、アモキサピン<アモキサン>、イミプラミン塩酸塩<トフラニール、イミドール>、クロミプラミン塩酸塩<アナフラニール>、ドスレピン塩酸塩<プロチアデン>、トリミプラミンマレイン酸塩<スルモンチール>、ノルトリプチリン塩酸塩<ノリトレン>、ロフェプラミン塩酸塩<アンプリット>)〔2.3参照〕、四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩<ルジオミール>、ミアンセリン塩酸塩<テトラミド>、セチプチリンマレイン酸塩<テシプール>)〔2.3参照〕[他のMAO−B阻害剤との併用により高血圧、他のMAO−B阻害剤との併用により失神、他のMAO−B阻害剤との併用により不全収縮、他のMAO−B阻害剤との併用により発汗、他のMAO−B阻害剤との併用によりてんかん、他のMAO−B阻害剤との併用により動作・精神障害の変化及び他のMAO−B阻害剤との併用により筋強剛等の副作用があらわれ、さらに他のMAO−B阻害剤との併用により死亡例も報告されているので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも2〜3日間の間隔を置くこと(機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある)]。

5). 選択的セロトニン再取り込み阻害剤:

@. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

A. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩<デプロメール、ルボックス>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも7日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

B. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(パロキセチン塩酸塩水和物<パキシル>、セルトラリン塩酸塩<ジェイゾロフト>、エスシタロプラムシュウ酸塩<レクサプロ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

6). セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(ボルチオキセチン臭化水素酸塩<トリンテリックス>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

7). セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤:

@. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

A. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩<トレドミン>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

B. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(デュロキセチン塩酸塩<サインバルタ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも5日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

C. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ベンラファキシン塩酸塩<イフェクサー>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも7日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

8). 選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩<ストラテラ>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

9). ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン<リフレックス、レメロン>)〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が高まり、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある)]。

10). フェンフルラミン塩酸塩<フィンテプラ>〔2.3参照〕[セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと、また、併用薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

11). 中枢神経刺激剤(メチルフェニデート塩酸塩<リタリン、コンサータ>、リスデキサンフェタミンメシル酸塩<ビバンセ>、メタンフェタミン塩酸塩<ヒロポン>)〔2.3参照〕、マジンドール<サノレックス>〔2.3参照〕[高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがあるので、本剤の投与を中止してから併用薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと(脳内モノアミン総量が増加するおそれがある)]。

12). トラマゾリン塩酸塩<トラマゾリン>、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン<コールタイジン>、ナファゾリン硝酸塩<プリビナ>、アプラクロニジン塩酸塩<アイオピジン>〔2.3参照〕[急激な血圧上昇を起こすおそれがある(カテコールアミンの蓄積をおこし、併用薬剤の交感神経刺激作用を増強するおそれがある)]。

10.2. 併用注意:

1). トラゾドン塩酸塩[トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある(セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある)]。

2). レセルピン誘導体(レセルピン)[本剤の作用が減弱されるおそれがある(脳内ドパミンを減少させる)]。

3). フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン)、ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール)、スルピリド、メトクロプラミド[本剤の作用が減弱されるおそれがある(脳内ドパミン受容体を遮断する)]。

4). デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物[セロトニン症候群が発現するおそれがある(脳内セロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、脳内セロトニン濃度が更に上昇するおそれがある)]。

5). リネゾリド[高血圧クリーゼを含む血圧上昇等が発現するおそれがある(非選択的、可逆的MAO阻害作用を有するリネゾリドとの併用により、相加作用のおそれがある)]。

6). 交感神経刺激剤(エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品、フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品)[高血圧クリーゼを含む血圧上昇が発現するおそれがある(MAO−B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.6参照〕。

動物実験では、妊娠ラットの器官形成期に投与したところ、胎仔異所性精巣及び胎仔泌尿器系変化(胎仔尿管拡張、胎仔腎盂拡張)、並びに胎仔骨格異常が認められた。また、レボドパ/カルビドパとの併用により、骨格奇形(肩甲骨湾曲、長骨短縮/長骨湾曲/長骨肥厚)の発現率が増加した。ウサギにおいては、レボドパ/カルビドパとの併用により、レボドパ/カルビドパの単独投与で認められた心血管系奇形(心室中隔欠損、心臓直結の1血管の拡張)の発現率が増加したことに加え、胚死亡率増加・胎仔死亡率増加が認められた。母動物(ラット)に出生前及び出生後に投与した試験では、出生仔死亡率増加、及び出生仔肝胆道系障害による変化(出生仔皮膚黄色化/出生仔皮膚橙色化及び出生仔頭蓋骨黄色化/出生仔頭蓋骨橙色化)が認められた。

(授乳婦)

本剤投与中は授乳を避けさせること(動物実験(ラット)では、授乳中の母動物にサフィナミドを投与した結果、哺乳仔肝細胞に空胞及び哺乳仔グリコーゲン減少が認められ、また、哺乳仔の血漿中にサフィナミドが検出され、乳汁中への移行が示唆された)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

アルミピロー又は瓶開封後は湿気を避けて保存すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

後発品はありません
薬剤情報

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