抗悪性腫瘍薬 > 本態性血小板血症治療薬
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 本態性血小板血症治療薬 |
一般名 | アナグレリド塩酸塩水和物カプセル |
薬価 | 788.7円 |
メーカー | 武田薬品 |
最終更新 | 2021年03月改訂(第6版) |
アナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口投与する。但し、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えない。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤は目標血小板数未満に維持される必要最小限の用量で使用する。
2.本剤による治療中は血小板数を定期的に観察する。
3.1日用量として7mgを超えて検討された本邦での試験成績はない。
4.本剤の血中濃度が上昇するため、中等度肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意する。
本態性血小板血症。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で適応患者の選択を行う。
本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、53例中49例(92.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、貧血(49.1%)、頭痛(43.4%)、動悸(34.0%)、下痢(22.6%)及び末梢性浮腫(22.6%)であった(承認時)。
副作用の頻度については、本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験の結果に基づき算出した。なお、この臨床試験以外から報告された副作用については、頻度不明とした。
1.重大な副作用
1).心障害:動悸(34.0%)、心嚢液貯留(3.8%)、頻脈(3.8%)、心拡大(1.9%)、プリンツメタル狭心症(1.9%)、上室性期外収縮(1.9%)、心室性期外収縮(1.9%)、うっ血性心不全(頻度不明)、心房細動(頻度不明)、上室性頻脈(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、狭心症(頻度不明)等が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2).QT間隔延長(3.8%)、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)(頻度不明):QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
3).間質性肺疾患(1.9%):間質性肺疾患が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
4).出血:鼻出血(9.4%)、歯肉出血(7.5%)、皮下出血(3.8%)、メレナ(1.9%)、網膜出血(1.9%)、紫斑(1.9%)、喀血(1.9%)、胃腸出血(頻度不明)、脳出血(頻度不明)等の出血が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5).血栓塞栓症:脳梗塞(3.8%)等の血栓塞栓症が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
6).貧血(49.1%)、血小板減少(5.7%)、白血球減少(3.8%)、ヘモグロビン減少(1.9%)、リンパ球減少(1.9%)、好中球減少(1.9%):貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、好中球減少が現れることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).血液及びリンパ系障害:(頻度不明)汎血球減少症。
2).代謝及び栄養障害:(10%未満)体重減少、(頻度不明)体重増加。
3).神経系障害:(10%以上)頭痛、(10%未満)感覚鈍麻、錯感覚、知覚過敏、健忘、(頻度不明)浮動性眩暈、不眠症、うつ病、錯乱、神経過敏、口内乾燥、傾眠、協調運動異常、構語障害、片頭痛。
4).眼障害:(頻度不明)視覚異常、複視。
5).耳及び迷路障害:(頻度不明)耳鳴。
6).心臓障害:(10%未満)高血圧、起立性低血圧、(頻度不明)不整脈、失神、血管拡張。
7).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(10%以上)呼吸困難、(10%未満)肺炎、気管支炎、胸水、(頻度不明)肺高血圧症、肺浸潤。
8).胃腸障害:(10%以上)下痢、(10%未満)胃炎、嘔吐、便秘、悪心、腹痛、(頻度不明)膵炎、鼓腸、消化不良、食欲不振、胃腸障害、大腸炎。
9).肝胆道系障害:(10%以上)肝酵素上昇、(10%未満)肝機能異常、(頻度不明)肝炎。
10).皮膚及び皮下組織障害:(10%未満)皮膚色素沈着障害、発疹、(頻度不明)脱毛症、皮膚そう痒症、皮膚乾燥。
11).筋骨格系及び結合組織障害:(10%未満)筋肉痛、関節痛、(頻度不明)背部痛。
12).腎及び尿路障害:(頻度不明)腎不全、尿細管間質性腎炎、インポテンス、頻尿。
13).一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)末梢性浮腫、疲労、(10%未満)発熱、倦怠感、胸痛、浮腫、悪寒、無力症、(頻度不明)脱力感、疼痛、インフルエンザ様症状。
14).臨床検査:(10%未満)血中クレアチニン増加。
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始する。
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.重度肝機能障害のある患者[血中濃度が過度に上昇する恐れがある]。
1.軽度肝機能障害及び中等度肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇する恐れがある]。
2.重度腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇する恐れがある]。
3.心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が増悪もしくは再発する恐れがある]。
4.QT間隔延長の恐れ又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が起こる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.心障害が現れることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心機能検査(心エコー、心電図等)を行い、患者の状態を十分に観察する(本剤及び本剤の活性代謝物は環状アデノシン一リン酸(cAMP)ホスホジエステラーゼ(PDE)3の阻害作用を有している)、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2.QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)が現れることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、患者の状態を十分に観察し、また、必要に応じて、電解質(カルシウム、マグネシウム、カリウム)を補正するとともに、QT間隔延長等の不整脈が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
3.アスピリンとの併用により、重篤な出血等の発現率の増加が報告されているので、血小板凝集抑制作用を有する薬剤と併用する場合は、患者の状態を十分に観察する。異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
本剤は主として代謝酵素CYP1A1及びCYP1A2により代謝される。また、in vitroの検討から、本剤はCYP1A2の阻害作用を有することが示されている。
併用注意:
1.血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、クロピドグレル等)、抗凝固剤(ワルファリン等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)[これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大する恐れがある(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これらの薬剤と併用すると出血を助長する恐れがある)]。
2.cAMP・PDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、オルプリノン、シロスタゾール、イブジラスト等)[これらの薬剤との併用により、変力作用及び変時作用が増強する恐れがある(本剤及び本剤の活性代謝物はcAMP・PDE3阻害作用を有する)]。
3.QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、ピモジド等)、抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等)[QT間隔延長を起こす又は悪化させる恐れがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあり、併用により作用が増強する可能性がある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する(また、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導する)[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットを用いた実験において、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約781倍の曝露により妊娠早期における着床阻害、約1050倍の曝露によりラット胎仔体重減少と胎仔骨化遅延が報告されている。また、妊娠及び授乳期ラットに、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約624倍の曝露により、分娩遅延又は分娩阻害、出生仔死亡率増加が認められている]。
2.授乳中の婦人には、授乳を中止させる[動物実験(ラット)において、乳汁中移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[国内における使用経験がない]。
1.症状・徴候:本剤の過量投与により、血圧低下、洞性頻脈、嘔吐が報告されている。
2.処置:過量投与時、特異的な解毒剤はないので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、30mg/kg/日(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約223倍)の投与を受けた雌で子宮腺癌の発生率増加がみられた。3mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約14倍以上)の投与を受けた雄及び、10mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約24倍以上)の投与を受けた雌で、副腎髄質褐色細胞腫の発生率増加がみられた。アナグレリドの遺伝毒性試験では、変異原性又は染色体異常誘発性の作用は認められなかった。
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 本態性血小板血症治療薬 |
一般名 | アナグレリド塩酸塩水和物カプセル |
薬価 | 788.7円 |
メーカー | 武田薬品 |
最終更新 | 2021年03月改訂(第6版) |
アナグレリドとして1回0.5mgを1日2回経口投与より開始する。なお、患者の状態により適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として0.5mgずつ行い、1日4回を超えない範囲で分割して経口投与する。但し、1回用量として2.5mgかつ1日用量として10mgを超えない。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1.本剤は目標血小板数未満に維持される必要最小限の用量で使用する。
2.本剤による治療中は血小板数を定期的に観察する。
3.1日用量として7mgを超えて検討された本邦での試験成績はない。
4.本剤の血中濃度が上昇するため、中等度肝機能障害のある患者では、減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意する。
本態性血小板血症。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で適応患者の選択を行う。
本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験において、53例中49例(92.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、貧血(49.1%)、頭痛(43.4%)、動悸(34.0%)、下痢(22.6%)及び末梢性浮腫(22.6%)であった(承認時)。
副作用の頻度については、本態性血小板血症患者を対象とした国内臨床試験の結果に基づき算出した。なお、この臨床試験以外から報告された副作用については、頻度不明とした。
1.重大な副作用
1).心障害:動悸(34.0%)、心嚢液貯留(3.8%)、頻脈(3.8%)、心拡大(1.9%)、プリンツメタル狭心症(1.9%)、上室性期外収縮(1.9%)、心室性期外収縮(1.9%)、うっ血性心不全(頻度不明)、心房細動(頻度不明)、上室性頻脈(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)、心筋症(頻度不明)、狭心症(頻度不明)等が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2).QT間隔延長(3.8%)、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)(頻度不明):QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
3).間質性肺疾患(1.9%):間質性肺疾患が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
4).出血:鼻出血(9.4%)、歯肉出血(7.5%)、皮下出血(3.8%)、メレナ(1.9%)、網膜出血(1.9%)、紫斑(1.9%)、喀血(1.9%)、胃腸出血(頻度不明)、脳出血(頻度不明)等の出血が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
5).血栓塞栓症:脳梗塞(3.8%)等の血栓塞栓症が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
6).貧血(49.1%)、血小板減少(5.7%)、白血球減少(3.8%)、ヘモグロビン減少(1.9%)、リンパ球減少(1.9%)、好中球減少(1.9%):貧血、血小板減少、白血球減少、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、好中球減少が現れることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定等)を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).血液及びリンパ系障害:(頻度不明)汎血球減少症。
2).代謝及び栄養障害:(10%未満)体重減少、(頻度不明)体重増加。
3).神経系障害:(10%以上)頭痛、(10%未満)感覚鈍麻、錯感覚、知覚過敏、健忘、(頻度不明)浮動性眩暈、不眠症、うつ病、錯乱、神経過敏、口内乾燥、傾眠、協調運動異常、構語障害、片頭痛。
4).眼障害:(頻度不明)視覚異常、複視。
5).耳及び迷路障害:(頻度不明)耳鳴。
6).心臓障害:(10%未満)高血圧、起立性低血圧、(頻度不明)不整脈、失神、血管拡張。
7).呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(10%以上)呼吸困難、(10%未満)肺炎、気管支炎、胸水、(頻度不明)肺高血圧症、肺浸潤。
8).胃腸障害:(10%以上)下痢、(10%未満)胃炎、嘔吐、便秘、悪心、腹痛、(頻度不明)膵炎、鼓腸、消化不良、食欲不振、胃腸障害、大腸炎。
9).肝胆道系障害:(10%以上)肝酵素上昇、(10%未満)肝機能異常、(頻度不明)肝炎。
10).皮膚及び皮下組織障害:(10%未満)皮膚色素沈着障害、発疹、(頻度不明)脱毛症、皮膚そう痒症、皮膚乾燥。
11).筋骨格系及び結合組織障害:(10%未満)筋肉痛、関節痛、(頻度不明)背部痛。
12).腎及び尿路障害:(頻度不明)腎不全、尿細管間質性腎炎、インポテンス、頻尿。
13).一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)末梢性浮腫、疲労、(10%未満)発熱、倦怠感、胸痛、浮腫、悪寒、無力症、(頻度不明)脱力感、疼痛、インフルエンザ様症状。
14).臨床検査:(10%未満)血中クレアチニン増加。
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始する。
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.重度肝機能障害のある患者[血中濃度が過度に上昇する恐れがある]。
1.軽度肝機能障害及び中等度肝機能障害のある患者[血中濃度が上昇する恐れがある]。
2.重度腎機能障害のある患者[血中濃度が上昇する恐れがある]。
3.心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が増悪もしくは再発する恐れがある]。
4.QT間隔延長の恐れ又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が起こる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.心障害が現れることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心機能検査(心エコー、心電図等)を行い、患者の状態を十分に観察する(本剤及び本剤の活性代謝物は環状アデノシン一リン酸(cAMP)ホスホジエステラーゼ(PDE)3の阻害作用を有している)、異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
2.QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de Pointesを含む)が現れることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は、定期的に心電図検査及び電解質測定を行い、患者の状態を十分に観察し、また、必要に応じて、電解質(カルシウム、マグネシウム、カリウム)を補正するとともに、QT間隔延長等の不整脈が認められた場合には、減量、休薬又は投与中止などの適切な処置を行う。
3.アスピリンとの併用により、重篤な出血等の発現率の増加が報告されているので、血小板凝集抑制作用を有する薬剤と併用する場合は、患者の状態を十分に観察する。異常が認められた場合には、適切な処置を行う。
本剤は主として代謝酵素CYP1A1及びCYP1A2により代謝される。また、in vitroの検討から、本剤はCYP1A2の阻害作用を有することが示されている。
併用注意:
1.血小板凝集抑制作用を有する薬剤(アスピリン、クロピドグレル等)、抗凝固剤(ワルファリン等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)[これらの薬剤との併用により、出血の危険性が増大する恐れがある(本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これらの薬剤と併用すると出血を助長する恐れがある)]。
2.cAMP・PDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン、オルプリノン、シロスタゾール、イブジラスト等)[これらの薬剤との併用により、変力作用及び変時作用が増強する恐れがある(本剤及び本剤の活性代謝物はcAMP・PDE3阻害作用を有する)]。
3.QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(イミプラミン、ピモジド等)、抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド、ジソピラミド等)[QT間隔延長を起こす又は悪化させる恐れがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させる恐れがあり、併用により作用が増強する可能性がある)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では、生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する(また、妊娠する可能性のある患者には適切な避妊法を用いるように指導する)[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ラットを用いた実験において、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約781倍の曝露により妊娠早期における着床阻害、約1050倍の曝露によりラット胎仔体重減少と胎仔骨化遅延が報告されている。また、妊娠及び授乳期ラットに、ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約624倍の曝露により、分娩遅延又は分娩阻害、出生仔死亡率増加が認められている]。
2.授乳中の婦人には、授乳を中止させる[動物実験(ラット)において、乳汁中移行が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[国内における使用経験がない]。
1.症状・徴候:本剤の過量投与により、血圧低下、洞性頻脈、嘔吐が報告されている。
2.処置:過量投与時、特異的な解毒剤はないので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤は、PTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、30mg/kg/日(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約223倍)の投与を受けた雌で子宮腺癌の発生率増加がみられた。3mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約14倍以上)の投与を受けた雄及び、10mg/kg/日以上(ヒトにおける1mg、1日2回投与後のAUC曝露量の約24倍以上)の投与を受けた雌で、副腎髄質褐色細胞腫の発生率増加がみられた。アナグレリドの遺伝毒性試験では、変異原性又は染色体異常誘発性の作用は認められなかった。
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