薬効分類副甲状腺機能低下症治療薬 > 副甲状腺ホルモン (PTH)
一般名パロペグテリパラチドキット
薬価584139
メーカー帝人ファーマ
最終更新
2025年11月改訂(第2版)
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用法・用量

通常、成人には、パロペグテリパラチドを、PTH(1−34)として1回18μgを開始用量とし、1日1回、皮下注射する。以後、患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、1日1回6〜60μgの範囲で適宜用量を増減して皮下投与するが、増量又は減量は3μgずつ行うこと。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 活性型ビタミンD製剤やカルシウム剤による治療により患者の血清カルシウム濃度が基準範囲内又はわずかに下回る状態(目安として7.8〜10.6mg/dL)となっていることを確認した上で、本剤を投与すること〔5.1参照〕。

7.2. 本剤の投与開始時には、次を参考に活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の投与量を調節すること。

7.2.1. 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与している場合

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しており、血清カルシウム濃度が8.3mg/dL以上の場合、本剤の初回投与時に活性型ビタミンD製剤の投与の中止を検討すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しており、血清カルシウム濃度が8.3mg/dL未満の場合、本剤の初回投与時に活性型ビタミンD製剤を本剤の投与開始前の用量の50%を下限に減量すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤とカルシウム剤を投与している場合、カルシウム剤の用量は維持すること。

7.2.2. 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与している場合

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与しており、カルシウム剤の用量が1500mg/日超の場合、本剤の初回投与時にカルシウム剤を1500mg/日を下限に減量すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与しており、カルシウム剤の用量が1500mg/日以下の場合、本剤の初回投与時にカルシウム剤の投与を中止すること(ただし、食事から十分なカルシウムを摂取できない場合は、カルシウム剤を600mg/日以下の用量で投与することを検討すること)。

7.3. 本剤の初回投与後、及び本剤、活性型ビタミンD製剤又はカルシウム剤の投与量を変更した後は、7〜14日後を目安に血清カルシウム濃度を測定し、次を参考に、血清カルシウム濃度が正常範囲内に維持されるように、本剤、活性型ビタミンD製剤又はカルシウム剤の投与量を調節すること〔8.1、11.1.1参照〕。

[本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の投与量調節方法]

1). 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満:

@. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過している:カルシウム剤及び活性型ビタミンD製剤は同じ用量を継続、本剤の用量を3μgずつ増量。

A. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過していない:医師の判断に基づき、カルシウム剤及び/又は活性型ビタミンD製剤を以前の用量に向けて増量、本剤は同じ用量で継続。

2). 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下:

@. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用あり:活性型ビタミンD製剤を減量又は中止し、本剤を3μgずつ増量。

A. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg以上):カルシウム剤の用量は1日あたり1500mgを下限に減量、本剤は3μgずつ増量。

B. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg未満):カルシウム剤を中止し、本剤を3μgずつ増量。

C. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用なし:本剤は同じ用量で継続。

D. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過していない:本剤、カルシウム剤及び活性型ビタミンD製剤は同じ用量を継続。

3). 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満:

@. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用あり:活性型ビタミンD製剤を減量又は中止し、本剤及びカルシウム剤は同じ用量を継続。

A. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg以上):カルシウム剤の用量は1日あたり1500mgを下限に減量し、本剤は同じ用量を継続。

B. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg未満):カルシウム剤を中止し、本剤は同じ用量を継続。

C. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用なし:本剤を3μgずつ減量。

7.4. 本剤の用量調節にあたっては、次の点に留意すること。

・ 血清カルシウム濃度が12.0mg/dL以上となった場合は、本剤を2〜3日間を目安に休薬すること(その後、治療を再開する場合は、血清カルシウム濃度が12.0mg/dL未満となったことを確認した上で、7.3を参考に、患者の血清カルシウム濃度及び休薬前の本剤の用量に基づき、本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の用量を調節すること)〔8.1、11.1.1参照〕。

・ 投与を忘れた場合には、気付いた時点で直ちに投与する(ただし、1日に2回の投与は行わない)。

・ 本剤の投与を3日以上休薬した場合は、低カルシウム血症の徴候・症状がないか確認し、血清カルシウム濃度の測定を検討すること。本剤による治療を再開する場合は、休薬前の用量から投与を開始し、その後は7.3を参考に、患者の血清カルシウム濃度に基づき、本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の用量を調節すること。

7.5. 低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)がある場合には、補正カルシウム濃度*を指標に用量を調節すること。

*)補正カルシウム濃度(mg/dL)=血清カルシウム濃度(mg/dL)−血清アルブミン濃度(g/dL)+4.0。

効能・効果

副甲状腺機能低下症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 活性型ビタミンD製剤やカルシウム剤による治療を受けている患者に対して、本剤の投与を検討すること〔7.1参照〕。

5.2. 副甲状腺ホルモン分泌不全の患者に対して、本剤の投与を検討すること。偽性副甲状腺機能低下症の患者では、副甲状腺ホルモンに対する反応性が低下しており本剤の効果が期待できないため、本剤の投与前に血中PTH濃度を測定する等、適切に鑑別診断を行うこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 高カルシウム血症(9.5%):高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状が認められた場合には、血清カルシウム濃度を測定し、必要に応じて投与の中止や輸液等の適切な処置を行うこと〔7.3、7.4、8.1、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 神経系障害:(3〜10%未満)頭痛、(3%未満)浮動性めまい、体位性めまい。

2). 心臓障害:(3%未満)動悸。

3). 一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位内出血、注射部位発疹等)(33.8%)。

4). 胃腸障害:(3〜10%未満)下痢、悪心。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 高カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定すること〔7.3、7.4、10.2、11.1.1参照〕。

8.2. 本剤の効果を十分に発揮させるため、ビタミンDが欠乏していない状態で本剤を投与することが望ましい。本剤の投与前及び投与期間中にビタミンD欠乏が疑われる場合は、ビタミンDに関する栄養指導や生活指導等の実施を考慮すること。

8.3. 起立性低血圧、めまい、立ちくらみ等があらわれることがあるので、高所での作業、自動車の運転等危険が伴う作業に従事する場合には注意させること。

8.4. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者:次のような骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者に対しては、患者のベネフィットとリスクを考慮して本剤の投与の可否を検討すること[1)悪性骨腫瘍及び転移性骨腫瘍のある患者、2)骨に対する放射線療法中又は骨に対する放射線療法後の患者、3)原因不明のアルカリホスファターゼ高値を示す患者、4)骨ページェット病の患者]〔15.2.1、15.2.2参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73u未満):特に投与開始時に高カルシウム血症を起こす可能性があることから、投与開始後は血清カルシウム濃度や患者の状態を十分に観察すること(重度腎機能障害を有する又は透析中の副甲状腺機能低下症患者を対象とした臨床試験は実施していない)〔16.6.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). ジギタリス製剤(ジゴキシン)〔8.1、11.1.1参照〕[高カルシウム血症に伴い不整脈があらわれることがある(血清カルシウム値が上昇すると、ジギタリスの作用が増強される)]。

2). ビスホスホネート系製剤(アレンドロン酸ナトリウム水和物、イバンドロン酸ナトリウム水和物、リセドロン酸ナトリウム水和物等)、デノスマブ、ロモソズマブ等〔8.1、11.1.1参照〕、テリパラチド製剤〔8.1、11.1.1参照〕、アバロパラチド酢酸塩製剤〔8.1、11.1.1参照〕、ループ系利尿薬(フロセミド、アゾセミド、トラセミド等)、サイアザイド系利尿薬(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)、サイアザイド系類似利尿薬(インダパミド等)〔8.1、11.1.1参照〕、全身性コルチコステロイド薬(全身性プレドニゾロン、全身性デキサメタゾン、全身性ベタメタゾン等)〔8.1、11.1.1参照〕、リチウム製剤(炭酸リチウム)〔8.1、11.1.1参照〕[本剤による血清カルシウム濃度の正常化が阻害され本剤の治療効果に影響を与える可能性がある(これらの薬剤は血清カルシウムや骨代謝に影響を及ぼし、本剤の治療効果に影響を与える可能性がある)]。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること〔15.2.3参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤の乳汁中への移行に関するデータはない)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、高カルシウム血症、起立性低血圧、悪心、嘔吐、めまい、頭痛等が起こる可能性がある。

13.2. 処置

過量投与時、特異的な解毒薬はない(血清カルシウム濃度を測定し、輸液等の適切な処置を行うこと)。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 本剤はJIS T 3226−2に適合するA型専用注射針を用いて使用すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。

14.1.2. 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

14.1.3. カートリッジにひびが入っている場合又は液が変色している場合は使用しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 投与部位

(1). 腹部又は大腿前部に皮下注射すること。注射部位は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。

(2). 本剤の1日用量が30μgを超える場合は、2本のペン型注入器を用いて、異なる注射部位に1回ずつ計2回投与すること。

14.2.2. 投与時:注射時は注入ボタンを5秒間押し続けること。

14.2.3. その他

(1). 1本のペン型注入器の本剤を複数の患者に使用しないこと。

(2). 他の薬剤と混合しないこと。

(取扱い上の注意)

使用開始後はキャップにより遮光して室温(30℃以下)に保管し、2週間以内に使用する(残った場合は廃棄する)。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 雌雄ラットに本薬を皮下投与した反復投与毒性試験において、2μg/kg/日及び5μg/kg/日(5μg/kg/日投与時の遊離PTHのAUC比はヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約2倍)で骨吸収作用を示唆する変化(鼻骨空隙率増加等)が、10μg/kg/日以上(遊離PTHのAUC比は、ヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約5倍以上)では骨形成作用を示唆する変化(大腿骨骨増加・胸骨骨増加等)が認められた。また、20μg/kg/日(遊離PTHのAUC比はヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約9倍)で骨端線異常(骨端線異形成)が認められた〔9.1.1参照〕。

15.2.2. 本薬のがん原性試験は実施されていない。テリパラチド製剤(骨粗鬆症治療剤)では、雌雄ラットに皮下投与したがん原性試験において、骨肉腫を含む骨腫瘍性病変の発生頻度が増加したとの報告がある〔9.1.1参照〕。

15.2.3. テリパラチド(遺伝子組換え)の動物試験では、ウサギで胎仔毒性(胚死亡)が、マウスで胎仔骨格変異又は胎仔骨格異常のわずかな増加が、ラットで出生仔体重増加抑制及び出生仔自発運動量低下が認められている。ラットに本薬30μg/kg/日又はウサギに本薬6μg/kg/日(遊離PTHのAUC比は、ヒトに本剤60μg/日を投与した場合と比較して、それぞれ約7.9倍及び6.6倍)を投与した試験では、胚・胎仔発生への影響を示唆する所見は認められていない〔9.5妊婦の項参照〕。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避けて、2〜8℃で保存。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(保険給付上の注意)

本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年10月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。

ヨビパス皮下注294μgペン
後発品はありません
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用法・用量

通常、成人には、パロペグテリパラチドを、PTH(1−34)として1回18μgを開始用量とし、1日1回、皮下注射する。以後、患者の血清カルシウム濃度の十分な管理のもとに、1日1回6〜60μgの範囲で適宜用量を増減して皮下投与するが、増量又は減量は3μgずつ行うこと。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 活性型ビタミンD製剤やカルシウム剤による治療により患者の血清カルシウム濃度が基準範囲内又はわずかに下回る状態(目安として7.8〜10.6mg/dL)となっていることを確認した上で、本剤を投与すること〔5.1参照〕。

7.2. 本剤の投与開始時には、次を参考に活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の投与量を調節すること。

7.2.1. 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与している場合

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しており、血清カルシウム濃度が8.3mg/dL以上の場合、本剤の初回投与時に活性型ビタミンD製剤の投与の中止を検討すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しており、血清カルシウム濃度が8.3mg/dL未満の場合、本剤の初回投与時に活性型ビタミンD製剤を本剤の投与開始前の用量の50%を下限に減量すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤とカルシウム剤を投与している場合、カルシウム剤の用量は維持すること。

7.2.2. 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与している場合

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与しており、カルシウム剤の用量が1500mg/日超の場合、本剤の初回投与時にカルシウム剤を1500mg/日を下限に減量すること。

・ 投与開始時に活性型ビタミンD製剤を投与しておらず、カルシウム剤を投与しており、カルシウム剤の用量が1500mg/日以下の場合、本剤の初回投与時にカルシウム剤の投与を中止すること(ただし、食事から十分なカルシウムを摂取できない場合は、カルシウム剤を600mg/日以下の用量で投与することを検討すること)。

7.3. 本剤の初回投与後、及び本剤、活性型ビタミンD製剤又はカルシウム剤の投与量を変更した後は、7〜14日後を目安に血清カルシウム濃度を測定し、次を参考に、血清カルシウム濃度が正常範囲内に維持されるように、本剤、活性型ビタミンD製剤又はカルシウム剤の投与量を調節すること〔8.1、11.1.1参照〕。

[本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の投与量調節方法]

1). 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満:

@. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過している:カルシウム剤及び活性型ビタミンD製剤は同じ用量を継続、本剤の用量を3μgずつ増量。

A. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL未満で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過していない:医師の判断に基づき、カルシウム剤及び/又は活性型ビタミンD製剤を以前の用量に向けて増量、本剤は同じ用量で継続。

2). 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下:

@. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用あり:活性型ビタミンD製剤を減量又は中止し、本剤を3μgずつ増量。

A. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg以上):カルシウム剤の用量は1日あたり1500mgを下限に減量、本剤は3μgずつ増量。

B. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg未満):カルシウム剤を中止し、本剤を3μgずつ増量。

C. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過しており、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用なし:本剤は同じ用量で継続。

D. 血清カルシウム濃度8.3mg/dL以上〜10.6mg/dL以下で、本剤投与開始又は用量変更から7日以上経過していない:本剤、カルシウム剤及び活性型ビタミンD製剤は同じ用量を継続。

3). 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満:

@. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用あり:活性型ビタミンD製剤を減量又は中止し、本剤及びカルシウム剤は同じ用量を継続。

A. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg以上):カルシウム剤の用量は1日あたり1500mgを下限に減量し、本剤は同じ用量を継続。

B. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用あり(1日あたり1500mg未満):カルシウム剤を中止し、本剤は同じ用量を継続。

C. 血清カルシウム濃度10.7mg/dL以上〜12.0mg/dL未満で、活性型ビタミンD製剤の服用なし・カルシウム剤の服用なし:本剤を3μgずつ減量。

7.4. 本剤の用量調節にあたっては、次の点に留意すること。

・ 血清カルシウム濃度が12.0mg/dL以上となった場合は、本剤を2〜3日間を目安に休薬すること(その後、治療を再開する場合は、血清カルシウム濃度が12.0mg/dL未満となったことを確認した上で、7.3を参考に、患者の血清カルシウム濃度及び休薬前の本剤の用量に基づき、本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の用量を調節すること)〔8.1、11.1.1参照〕。

・ 投与を忘れた場合には、気付いた時点で直ちに投与する(ただし、1日に2回の投与は行わない)。

・ 本剤の投与を3日以上休薬した場合は、低カルシウム血症の徴候・症状がないか確認し、血清カルシウム濃度の測定を検討すること。本剤による治療を再開する場合は、休薬前の用量から投与を開始し、その後は7.3を参考に、患者の血清カルシウム濃度に基づき、本剤、活性型ビタミンD製剤及びカルシウム剤の用量を調節すること。

7.5. 低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)がある場合には、補正カルシウム濃度*を指標に用量を調節すること。

*)補正カルシウム濃度(mg/dL)=血清カルシウム濃度(mg/dL)−血清アルブミン濃度(g/dL)+4.0。

効能・効果

副甲状腺機能低下症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 活性型ビタミンD製剤やカルシウム剤による治療を受けている患者に対して、本剤の投与を検討すること〔7.1参照〕。

5.2. 副甲状腺ホルモン分泌不全の患者に対して、本剤の投与を検討すること。偽性副甲状腺機能低下症の患者では、副甲状腺ホルモンに対する反応性が低下しており本剤の効果が期待できないため、本剤の投与前に血中PTH濃度を測定する等、適切に鑑別診断を行うこと。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 高カルシウム血症(9.5%):高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状が認められた場合には、血清カルシウム濃度を測定し、必要に応じて投与の中止や輸液等の適切な処置を行うこと〔7.3、7.4、8.1、10.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 神経系障害:(3〜10%未満)頭痛、(3%未満)浮動性めまい、体位性めまい。

2). 心臓障害:(3%未満)動悸。

3). 一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上)注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位内出血、注射部位発疹等)(33.8%)。

4). 胃腸障害:(3〜10%未満)下痢、悪心。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 高カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定すること〔7.3、7.4、10.2、11.1.1参照〕。

8.2. 本剤の効果を十分に発揮させるため、ビタミンDが欠乏していない状態で本剤を投与することが望ましい。本剤の投与前及び投与期間中にビタミンD欠乏が疑われる場合は、ビタミンDに関する栄養指導や生活指導等の実施を考慮すること。

8.3. 起立性低血圧、めまい、立ちくらみ等があらわれることがあるので、高所での作業、自動車の運転等危険が伴う作業に従事する場合には注意させること。

8.4. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者:次のような骨肉腫発生のリスクが高いと考えられる患者に対しては、患者のベネフィットとリスクを考慮して本剤の投与の可否を検討すること[1)悪性骨腫瘍及び転移性骨腫瘍のある患者、2)骨に対する放射線療法中又は骨に対する放射線療法後の患者、3)原因不明のアルカリホスファターゼ高値を示す患者、4)骨ページェット病の患者]〔15.2.1、15.2.2参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73u未満):特に投与開始時に高カルシウム血症を起こす可能性があることから、投与開始後は血清カルシウム濃度や患者の状態を十分に観察すること(重度腎機能障害を有する又は透析中の副甲状腺機能低下症患者を対象とした臨床試験は実施していない)〔16.6.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). ジギタリス製剤(ジゴキシン)〔8.1、11.1.1参照〕[高カルシウム血症に伴い不整脈があらわれることがある(血清カルシウム値が上昇すると、ジギタリスの作用が増強される)]。

2). ビスホスホネート系製剤(アレンドロン酸ナトリウム水和物、イバンドロン酸ナトリウム水和物、リセドロン酸ナトリウム水和物等)、デノスマブ、ロモソズマブ等〔8.1、11.1.1参照〕、テリパラチド製剤〔8.1、11.1.1参照〕、アバロパラチド酢酸塩製剤〔8.1、11.1.1参照〕、ループ系利尿薬(フロセミド、アゾセミド、トラセミド等)、サイアザイド系利尿薬(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)、サイアザイド系類似利尿薬(インダパミド等)〔8.1、11.1.1参照〕、全身性コルチコステロイド薬(全身性プレドニゾロン、全身性デキサメタゾン、全身性ベタメタゾン等)〔8.1、11.1.1参照〕、リチウム製剤(炭酸リチウム)〔8.1、11.1.1参照〕[本剤による血清カルシウム濃度の正常化が阻害され本剤の治療効果に影響を与える可能性がある(これらの薬剤は血清カルシウムや骨代謝に影響を及ぼし、本剤の治療効果に影響を与える可能性がある)]。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること〔15.2.3参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤の乳汁中への移行に関するデータはない)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与時、高カルシウム血症、起立性低血圧、悪心、嘔吐、めまい、頭痛等が起こる可能性がある。

13.2. 処置

過量投与時、特異的な解毒薬はない(血清カルシウム濃度を測定し、輸液等の適切な処置を行うこと)。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与前の注意

14.1.1. 本剤はJIS T 3226−2に適合するA型専用注射針を用いて使用すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。

14.1.2. 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

14.1.3. カートリッジにひびが入っている場合又は液が変色している場合は使用しないこと。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 投与部位

(1). 腹部又は大腿前部に皮下注射すること。注射部位は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。

(2). 本剤の1日用量が30μgを超える場合は、2本のペン型注入器を用いて、異なる注射部位に1回ずつ計2回投与すること。

14.2.2. 投与時:注射時は注入ボタンを5秒間押し続けること。

14.2.3. その他

(1). 1本のペン型注入器の本剤を複数の患者に使用しないこと。

(2). 他の薬剤と混合しないこと。

(取扱い上の注意)

使用開始後はキャップにより遮光して室温(30℃以下)に保管し、2週間以内に使用する(残った場合は廃棄する)。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 雌雄ラットに本薬を皮下投与した反復投与毒性試験において、2μg/kg/日及び5μg/kg/日(5μg/kg/日投与時の遊離PTHのAUC比はヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約2倍)で骨吸収作用を示唆する変化(鼻骨空隙率増加等)が、10μg/kg/日以上(遊離PTHのAUC比は、ヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約5倍以上)では骨形成作用を示唆する変化(大腿骨骨増加・胸骨骨増加等)が認められた。また、20μg/kg/日(遊離PTHのAUC比はヒトに本剤60μg/日を投与した場合の約9倍)で骨端線異常(骨端線異形成)が認められた〔9.1.1参照〕。

15.2.2. 本薬のがん原性試験は実施されていない。テリパラチド製剤(骨粗鬆症治療剤)では、雌雄ラットに皮下投与したがん原性試験において、骨肉腫を含む骨腫瘍性病変の発生頻度が増加したとの報告がある〔9.1.1参照〕。

15.2.3. テリパラチド(遺伝子組換え)の動物試験では、ウサギで胎仔毒性(胚死亡)が、マウスで胎仔骨格変異又は胎仔骨格異常のわずかな増加が、ラットで出生仔体重増加抑制及び出生仔自発運動量低下が認められている。ラットに本薬30μg/kg/日又はウサギに本薬6μg/kg/日(遊離PTHのAUC比は、ヒトに本剤60μg/日を投与した場合と比較して、それぞれ約7.9倍及び6.6倍)を投与した試験では、胚・胎仔発生への影響を示唆する所見は認められていない〔9.5妊婦の項参照〕。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避けて、2〜8℃で保存。

保険給付上の注意、その他上記以外の使用上の注意

(保険給付上の注意)

本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年10月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。

後発品はありません
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