薬剤情報
後発品
薬効分類金属解毒薬 (鉄)
一般名デフェラシロクス顆粒
薬価1569.4
メーカーサンド
最終更新2020年06月改訂(第1版)

用法・用量

デフェラシロクスとして12mg/kgを1日1回、経口投与する。

なお、患者の状態により適宜増減するが、1日量は18mg/kgを超えない。

用法・用量(補足)

<用法及び用量に関連する使用上の注意>

1.1カ月あたりの輸血量が人赤血球濃厚液7mL/kg未満(成人では4単位/月未満に相当)の場合は、初期投与量(1日量)として6mg/kgを投与することを考慮する。

2.高度<Child−Pugh分類クラスC>の肝機能障害のある患者への投与は避けることが望ましい。なお、中等度<Child−Pugh分類クラスB>の肝機能障害のある患者では、開始用量を約半量に減量する。

3.投与開始後は血清フェリチンを毎月測定する。用量調節にあたっては、患者の血清フェリチンの推移を3〜6カ月間観察し、その他の患者の状態(安全性、輸血量等)及び治療目的(体内鉄蓄積量の維持又は減少)も考慮して3〜6mg/kgの間で段階的に増減を行う。なお、本剤投与により血清フェリチンが継続して500ng/mLを下回った患者での使用経験は少ないので、本剤による過剰な鉄除去には注意する。

4.本剤投与によって血清クレアチニン増加が現れることがあるので、投与開始前に血清クレアチニンを2回測定し、投与開始後は4週毎に測定する。腎機能障害のある患者や、腎機能を低下させる薬剤投与中の患者では、腎機能が悪化する恐れがあるので、治療開始又は投与量変更後1カ月間は毎週血清クレアチニンを測定する。本剤投与後、成人患者では、連続2回の来院時において、本剤に起因した血清クレアチニン増加<治療前の平均値の33%を超える>が認められた場合には、デフェラシロクスとして6mg/kg減量する(減量後も更に血清クレアチニンが増加し、かつ施設基準値を超える場合には休薬する)。小児患者では、連続2回の来院時において血清クレアチニンが基準範囲の上限を超えている場合には、デフェラシロクスとして6mg/kg減量する(減量後も更に血清クレアチニンの増加が認められる場合には休薬する)。

5.本剤投与によって肝機能検査値異常が現れることがあるので、投与開始前、投与開始後1カ月間は2週毎、投与開始1カ月以降は4週毎に血清トランスアミナーゼ、ビリルビン、Al−Pの測定を行う。本剤に起因した血清トランスアミナーゼの持続的上昇等が認められた場合には休薬し、適切な処置を行い、肝機能検査値異常の原因が本剤によらないと判明し、肝機能検査値が正常化した場合に本剤による治療を再開する際には、本剤を減量して治療を再開する。

効能・効果

輸血による慢性鉄過剰症(注射用鉄キレート剤治療が不適当な場合)。

効能・効果(補足)

<効能又は効果に関連する使用上の注意>

1.輸血による慢性鉄過剰症の治療は、まず注射用鉄キレート剤による治療を考慮し、本剤は血小板減少や白血球減少を併発していて注射による出血や感染の恐れがある患者、あるいは頻回の通院治療が困難な場合など、連日の鉄キレート剤注射を実施することが不適当と判断される患者に使用する。

2.本剤は、原疾患の支持療法のために現在及び今後も継続して頻回輸血を必要とする患者に使用する。

3.本剤による治療を開始するにあたっては、次記の総輸血量及び血清フェリチンを参考にする。

1).人赤血球濃厚液約100mL/kg以上(成人では約40単位以上に相当)の輸血を受けた場合、本剤による治療を開始する。

2).輸血による慢性鉄過剰症の所見として、血清フェリチンが継続的に高値を示す場合、本剤による治療を開始する。

副作用

国内第1相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の単回投与を受けた輸血による鉄過剰症患者(原疾患:骨髄異形成症候群、再生不良性貧血等)26例中4例(15.4%)に、1週間投与を受けた26例中6例(23.1%)に、1年間の継続投与を受けた21例中11例(52.4%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。単回投与で認められた主な副作用は、下痢2例(7.7%)であった。1週間投与で認められた主な副作用は、下痢2例(7.7%)、悪心2例(7.7%)、血中クレアチニン増加2例(7.7%)であった。継続投与で認められた主な副作用は、血中クレアチニン増加6例(28.6%)、尿中β2ミクログロブリン増加4例(19.0%)、血中Al−P増加3例(14.3%)であった。

海外第2相臨床試験及び第3相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けたβサラセミア患者421例中169例(40.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、血中クレアチニン増加48例(11.4%)、発疹36例(8.6%)、腹痛35例(8.3%)、悪心27例(6.4%)、下痢23例(5.5%)、便秘12例(2.9%)、トランスアミナーゼ上昇11例(2.6%)、嘔吐11例(2.6%)等であった。

海外第2相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けた骨髄異形成症候群やダイヤモンド・ブラックファン貧血等の難治性貧血患者99例中64例(64.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢25例(25.3%)、悪心19例(19.2%)、血中クレアチニン増加16例(16.2%)、嘔吐11例(11.1%)、腹痛11例(11.1%)、消化不良5例(5.1%)、発疹5例(5.1%)、頭痛4例(4.0%)、腹部膨満3例(3.0%)、便秘3例(3.0%)、胃炎3例(3.0%)、疲労2例(2.0%)、蛋白尿2例(2.0%)等であった。

海外第2相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けた鎌状赤血球貧血患者132例中51例(38.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、悪心16例(12.1%)、下痢12例(9.1%)、嘔吐7例(5.3%)、血中クレアチニン増加6例(4.5%)、腹痛5例(3.8%)、上腹部痛5例(3.8%)、腹部不快感4例(3.0%)、そう痒症3例(2.3%)、頭痛3例(2.3%)、発疹3例(2.3%)等であった(デフェラシロクス懸濁用錠の承認時までの集計)。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、血管神経性浮腫、アナフィラキシー等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

2).急性腎障害(頻度不明)、腎尿細管障害(0.1%〜1%未満):急性腎障害、腎尿細管障害(ファンコニー症候群、尿細管壊死)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う。

3).肝炎(0.1%〜1%未満)、肝不全(頻度不明):肝硬変や多臓器不全等を合併している患者で、肝不全が認められているので、定期的に肝機能検査を行い、異常が認められた場合は休薬し、適切な処置を行う。

4).消化管穿孔(頻度不明)、胃潰瘍(多発性潰瘍を含む)、十二指腸潰瘍、胃腸出血(いずれも0.1%〜1%未満):消化管穿孔、胃潰瘍(多発性胃潰瘍を含む)、十二指腸潰瘍、胃腸出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う。

5).皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

6).聴力障害(難聴)(0.1%〜1%未満):難聴等の聴力障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行う。

7).水晶体混濁(初期白内障)(0.1%〜1%未満)、視神経炎(0.01%〜0.1%未満):水晶体混濁、視神経炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次記の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じて適切な処置を行う(副作用の頻度については海外でのデフェラシロクス懸濁用錠の臨床試験に基づき分類した)。

1).代謝及び栄養障害:(頻度不明)食欲不振。

2).精神障害:(0.1%〜1%未満)不安、睡眠障害。

3).神経系障害:(1%〜10%未満)頭痛、(0.1%〜1%未満)浮動性眩暈。

4).眼障害:(0.1%〜1%未満)黄斑症。

5).呼吸器系障害:(0.1%〜1%未満)咽喉頭痛。

6).胃腸障害:(1%〜10%未満)下痢、便秘、嘔吐、悪心、腹痛、腹部膨満、消化不良、(0.1%〜1%未満)胃炎、急性膵炎、(0.01%〜0.1%未満)食道炎。

7).肝胆道系障害:(1%〜10%未満)臨床検査値異常(AST増加(GOT増加)、ALT増加(GPT増加)、γ−GTP増加、Al−P増加、LDH増加、血中ビリルビン増加)、(0.1%〜1%未満)胆石症。

8).皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)白血球破砕性血管炎、蕁麻疹、脱毛症、(1%〜10%未満)*発疹[*:重度発疹が現れたときには休薬し、適切な処置を行う(投与を再開する場合には、低用量から開始する)]、皮膚そう痒症、(0.1%〜1%未満)皮膚色素沈着障害。

9).腎及び尿路障害:(10%以上)血中クレアチニン増加、(1%〜10%未満)蛋白尿。

10).全身障害:(0.1%〜1%未満)発熱、浮腫、疲労。

警告

デフェラシロクス製剤の投与により、重篤な肝障害、腎障害、胃腸出血を発現し死亡に至った例も報告されていることから、投与開始前、投与中は定期的に血清トランスアミナーゼや血清クレアチニン等の血液検査を行う(これらの副作用は、特に高齢者、高リスク骨髄異形成症候群の患者、肝障害又は腎障害のある患者、血小板数50000/mm3未満の患者で認められる)。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.高度腎機能障害のある患者[腎機能障害が悪化する恐れがある]。

3.全身状態の悪い高リスク骨髄異形成症候群の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

4.全身状態の悪い進行した悪性腫瘍の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

慎重投与

1.腎機能障害のある患者及び腎機能を低下させる薬剤投与中の患者[腎機能が悪化する恐れがある]。

2.肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化する恐れがあり、また、血中濃度の上昇が報告されている]。

3.血小板数50000/mm3未満の患者[重篤な胃腸出血が発現する恐れがある]。

4.高齢者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

5.高リスク骨髄異形成症候群の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

6.進行した悪性腫瘍の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤は難治性貧血の治療について十分な知識・経験を持つ医師が使用する。また、本剤の投与にあたっては、最新の情報を参考にし、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する。

2.尿蛋白を4週毎に測定し、尿蛋白/クレアチニン比が1.0mg/mgを超えた場合は休薬する。

3.下痢又は嘔吐を発現した場合は、腎機能が悪化する恐れがあるので、十分な水分補給を行う。

4.デフェラシロクス製剤の投与により難聴及び水晶体混濁、視神経炎が報告されているので、投与開始前及び投与後は定期的(6カ月毎)に聴力検査及び眼科的検査(眼底検査を含む)を行い、異常が認められた場合には減量又は休薬し、適切な処置を行う。

5.本剤と他の鉄キレート剤療法との併用は、安全性が確立されていないため、推奨されない。

6.本剤投与中に眩暈、視覚・聴力障害が現れることがあるので、患者に注意喚起し、本剤投与中は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させる。

7.血清フェリチンが1000又は2500ng/mLを超えた場合には、臓器障害や生存期間に影響することが示唆されている。

相互作用

本剤は主にUGT1A1及びUGT1A3により代謝されるので、本剤の血中濃度はUGTに影響を及ぼす薬剤により影響を受ける可能性がある。本剤はCYP3A4の弱い誘導作用を有することから、CYP3A4で代謝される薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある。また、本剤はCYP1A2及びCYP2C8の阻害作用を有することから、CYP1A2で代謝される薬剤又はCYP2C8で代謝される薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

併用注意:

1.アルミニウム含有制酸剤<経口>[両剤の作用が減弱する可能性がある(本剤とキレートを形成する)]。

2.CYP3A4で代謝される薬剤(シクロスポリン、シンバスタチン、ミダゾラム、経口避妊薬等)[これらの薬剤の作用が減弱する恐れがある(本剤の弱いCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進されると考えられる)。健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠とミダゾラム(経口投与、国内未承認の用法)を併用投与した場合、ミダゾラムのAUCが17%低下したとの報告がある(本剤の弱いCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進されると考えられる)]。

3.レパグリニド、トレプロスチニル[これらの薬剤のAUC及びCmaxが上昇しこれらの薬剤の副作用が発現する恐れがある(本剤のCYP2C8阻害作用により、これらの薬剤の代謝が抑制されると考えられる)。健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠を反復投与後にレパグリニドを併用投与した場合、レパグリニドのAUCが131%・Cmaxが62%増加したとの報告がある(本剤のCYP2C8阻害作用により、これらの薬剤の代謝が抑制されると考えられる)]。

4.テオフィリン[健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠とテオフィリンを併用投与した場合、テオフィリンのAUCが84%上昇したとの報告があり、テオフィリンの作用を増強させる可能性があるので、併用する場合にはテオフィリンの血中濃度を測定し、テオフィリンの用量を調節する(本剤のCYP1A2阻害作用により、テオフィリンの代謝が阻害されると考えられる)]。

5.UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ<UGT>を強力に誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、リトナビル等)[健康成人にリファンピシンを反復投与後にデフェラシロクス懸濁用錠を併用投与した場合、デフェラシロクスのAUCが44%低下したとの報告がある(これらの薬剤のUGT誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる)]。

6.消化管潰瘍を誘発する可能性のある薬剤(非ステロイド性消炎鎮痛剤、副腎皮質ステロイド剤、経口ビスホスホネート等)[デフェラシロクス懸濁用錠投与中に消化管穿孔、胃潰瘍<多発性潰瘍>、十二指腸潰瘍、胃腸出血が現れたとの報告がある(胃腸刺激のリスクが高まる可能性がある)]。

7.抗凝血剤[胃腸出血があった場合、併用により出血が助長されたとの報告がある(抗凝血剤の作用による)]。

8.コレスチラミン<経口>[健康成人においてデフェラシロクス懸濁用錠投与4時間及び10時間後にコレスチラミンを投与した場合、デフェラシロクスのAUCが45%低下したとの報告がある(コレスチラミンの吸着作用により本剤の吸収が阻害される恐れがある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する(なお、海外において、デフェラシロクス製剤の投与によって、消化器症状(特に下痢)が高齢者で多く現れることが報告されている)。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[ラットにおいて、高用量で胎仔骨格変異の発現頻度(100mg/kg/日)及び死産仔数増加(90mg/kg/日)したとの報告があり、動物実験において、胎仔へ移行したとの報告がある(ラット・30mg/kg投与・母体の15%量の移行、ウサギ・40mg/kg投与・母体の1.2%量の移行)]。

2.本剤服用中は授乳を避けさせる[ラットで母乳中へ移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

1.デフェラシロクス懸濁用錠の海外臨床試験において、小児患者に投与した場合、小児患者の曝露量の方が成人の曝露量に比べて約20〜30%低かったとの報告がある。

2.国内における小児の使用経験は少ない。また、2歳未満の海外においての使用経験はない。

3.小児の投与量については、体重の変化を考慮する。

臨床検査結果に及ぼす影響

1.化学的便潜血検査で、本剤により排泄された鉄により偽陽性を示す可能性がある。

2.本剤投与中に血清鉄及び不飽和鉄結合能の測定値が見かけ上、高値を示す可能性がある。

過量投与

海外において、鉄過剰のβサラセミア患者におけるデフェラシロクス懸濁用錠80mg/kgの単回投与で、軽度の悪心及び下痢が認められた。また、海外において、処方量の2〜3倍量を数週間服用したとの報告があり、そのうちの1例に軽症の肝炎が認められたが、投与中止後、長期に及ぶ影響なく回復した。

1.過量投与時の徴候、症状:急性の症状として悪心、嘔吐、頭痛及び下痢が現れる可能性がある。

2.過量投与時の処置:催吐又は胃洗浄並びに対症療法等の適切な処置を行う。

取扱い上の注意

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、3年)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認されている。

その他の注意

1.因果関係は明らかではないが、デフェラシロクス製剤の投与中に好中球減少、血小板減少、貧血増悪等の血球減少が、主として骨髄不全を合併しやすい血液疾患患者において現れたとの報告がある。本剤投与中は、定期的に血液検査を行い、原因が明らかでない血球減少が現れた場合には休薬し、本剤による治療の再開については、血球減少の原因が本剤以外の要因であることが判明した場合とする。

2.1日500mg以上<経口>のビタミンCと類薬であるデフェロキサミンとの併用では心機能の低下がみられたとの報告がある。

デフェラシロクス顆粒分包360mg「サンド」
デフェラシロクス顆粒分包360mg「サンド」

デフェラシロクス顆粒分包360mg「サンド」

金属解毒薬 (鉄)
2020年06月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類金属解毒薬 (鉄)
一般名デフェラシロクス顆粒
薬価1569.4
メーカーサンド
最終更新2020年06月改訂(第1版)

用法・用量

デフェラシロクスとして12mg/kgを1日1回、経口投与する。

なお、患者の状態により適宜増減するが、1日量は18mg/kgを超えない。

用法・用量(補足)

<用法及び用量に関連する使用上の注意>

1.1カ月あたりの輸血量が人赤血球濃厚液7mL/kg未満(成人では4単位/月未満に相当)の場合は、初期投与量(1日量)として6mg/kgを投与することを考慮する。

2.高度<Child−Pugh分類クラスC>の肝機能障害のある患者への投与は避けることが望ましい。なお、中等度<Child−Pugh分類クラスB>の肝機能障害のある患者では、開始用量を約半量に減量する。

3.投与開始後は血清フェリチンを毎月測定する。用量調節にあたっては、患者の血清フェリチンの推移を3〜6カ月間観察し、その他の患者の状態(安全性、輸血量等)及び治療目的(体内鉄蓄積量の維持又は減少)も考慮して3〜6mg/kgの間で段階的に増減を行う。なお、本剤投与により血清フェリチンが継続して500ng/mLを下回った患者での使用経験は少ないので、本剤による過剰な鉄除去には注意する。

4.本剤投与によって血清クレアチニン増加が現れることがあるので、投与開始前に血清クレアチニンを2回測定し、投与開始後は4週毎に測定する。腎機能障害のある患者や、腎機能を低下させる薬剤投与中の患者では、腎機能が悪化する恐れがあるので、治療開始又は投与量変更後1カ月間は毎週血清クレアチニンを測定する。本剤投与後、成人患者では、連続2回の来院時において、本剤に起因した血清クレアチニン増加<治療前の平均値の33%を超える>が認められた場合には、デフェラシロクスとして6mg/kg減量する(減量後も更に血清クレアチニンが増加し、かつ施設基準値を超える場合には休薬する)。小児患者では、連続2回の来院時において血清クレアチニンが基準範囲の上限を超えている場合には、デフェラシロクスとして6mg/kg減量する(減量後も更に血清クレアチニンの増加が認められる場合には休薬する)。

5.本剤投与によって肝機能検査値異常が現れることがあるので、投与開始前、投与開始後1カ月間は2週毎、投与開始1カ月以降は4週毎に血清トランスアミナーゼ、ビリルビン、Al−Pの測定を行う。本剤に起因した血清トランスアミナーゼの持続的上昇等が認められた場合には休薬し、適切な処置を行い、肝機能検査値異常の原因が本剤によらないと判明し、肝機能検査値が正常化した場合に本剤による治療を再開する際には、本剤を減量して治療を再開する。

効能・効果

輸血による慢性鉄過剰症(注射用鉄キレート剤治療が不適当な場合)。

効能・効果(補足)

<効能又は効果に関連する使用上の注意>

1.輸血による慢性鉄過剰症の治療は、まず注射用鉄キレート剤による治療を考慮し、本剤は血小板減少や白血球減少を併発していて注射による出血や感染の恐れがある患者、あるいは頻回の通院治療が困難な場合など、連日の鉄キレート剤注射を実施することが不適当と判断される患者に使用する。

2.本剤は、原疾患の支持療法のために現在及び今後も継続して頻回輸血を必要とする患者に使用する。

3.本剤による治療を開始するにあたっては、次記の総輸血量及び血清フェリチンを参考にする。

1).人赤血球濃厚液約100mL/kg以上(成人では約40単位以上に相当)の輸血を受けた場合、本剤による治療を開始する。

2).輸血による慢性鉄過剰症の所見として、血清フェリチンが継続的に高値を示す場合、本剤による治療を開始する。

副作用

国内第1相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の単回投与を受けた輸血による鉄過剰症患者(原疾患:骨髄異形成症候群、再生不良性貧血等)26例中4例(15.4%)に、1週間投与を受けた26例中6例(23.1%)に、1年間の継続投与を受けた21例中11例(52.4%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。単回投与で認められた主な副作用は、下痢2例(7.7%)であった。1週間投与で認められた主な副作用は、下痢2例(7.7%)、悪心2例(7.7%)、血中クレアチニン増加2例(7.7%)であった。継続投与で認められた主な副作用は、血中クレアチニン増加6例(28.6%)、尿中β2ミクログロブリン増加4例(19.0%)、血中Al−P増加3例(14.3%)であった。

海外第2相臨床試験及び第3相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けたβサラセミア患者421例中169例(40.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、血中クレアチニン増加48例(11.4%)、発疹36例(8.6%)、腹痛35例(8.3%)、悪心27例(6.4%)、下痢23例(5.5%)、便秘12例(2.9%)、トランスアミナーゼ上昇11例(2.6%)、嘔吐11例(2.6%)等であった。

海外第2相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けた骨髄異形成症候群やダイヤモンド・ブラックファン貧血等の難治性貧血患者99例中64例(64.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢25例(25.3%)、悪心19例(19.2%)、血中クレアチニン増加16例(16.2%)、嘔吐11例(11.1%)、腹痛11例(11.1%)、消化不良5例(5.1%)、発疹5例(5.1%)、頭痛4例(4.0%)、腹部膨満3例(3.0%)、便秘3例(3.0%)、胃炎3例(3.0%)、疲労2例(2.0%)、蛋白尿2例(2.0%)等であった。

海外第2相臨床試験において、デフェラシロクス懸濁用錠の投与を受けた鎌状赤血球貧血患者132例中51例(38.6%)に副作用が認められた。主な副作用は、悪心16例(12.1%)、下痢12例(9.1%)、嘔吐7例(5.3%)、血中クレアチニン増加6例(4.5%)、腹痛5例(3.8%)、上腹部痛5例(3.8%)、腹部不快感4例(3.0%)、そう痒症3例(2.3%)、頭痛3例(2.3%)、発疹3例(2.3%)等であった(デフェラシロクス懸濁用錠の承認時までの集計)。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、血管神経性浮腫、アナフィラキシー等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

2).急性腎障害(頻度不明)、腎尿細管障害(0.1%〜1%未満):急性腎障害、腎尿細管障害(ファンコニー症候群、尿細管壊死)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う。

3).肝炎(0.1%〜1%未満)、肝不全(頻度不明):肝硬変や多臓器不全等を合併している患者で、肝不全が認められているので、定期的に肝機能検査を行い、異常が認められた場合は休薬し、適切な処置を行う。

4).消化管穿孔(頻度不明)、胃潰瘍(多発性潰瘍を含む)、十二指腸潰瘍、胃腸出血(いずれも0.1%〜1%未満):消化管穿孔、胃潰瘍(多発性胃潰瘍を含む)、十二指腸潰瘍、胃腸出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行う。

5).皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

6).聴力障害(難聴)(0.1%〜1%未満):難聴等の聴力障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行う。

7).水晶体混濁(初期白内障)(0.1%〜1%未満)、視神経炎(0.01%〜0.1%未満):水晶体混濁、視神経炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は休薬するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次記の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じて適切な処置を行う(副作用の頻度については海外でのデフェラシロクス懸濁用錠の臨床試験に基づき分類した)。

1).代謝及び栄養障害:(頻度不明)食欲不振。

2).精神障害:(0.1%〜1%未満)不安、睡眠障害。

3).神経系障害:(1%〜10%未満)頭痛、(0.1%〜1%未満)浮動性眩暈。

4).眼障害:(0.1%〜1%未満)黄斑症。

5).呼吸器系障害:(0.1%〜1%未満)咽喉頭痛。

6).胃腸障害:(1%〜10%未満)下痢、便秘、嘔吐、悪心、腹痛、腹部膨満、消化不良、(0.1%〜1%未満)胃炎、急性膵炎、(0.01%〜0.1%未満)食道炎。

7).肝胆道系障害:(1%〜10%未満)臨床検査値異常(AST増加(GOT増加)、ALT増加(GPT増加)、γ−GTP増加、Al−P増加、LDH増加、血中ビリルビン増加)、(0.1%〜1%未満)胆石症。

8).皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)白血球破砕性血管炎、蕁麻疹、脱毛症、(1%〜10%未満)*発疹[*:重度発疹が現れたときには休薬し、適切な処置を行う(投与を再開する場合には、低用量から開始する)]、皮膚そう痒症、(0.1%〜1%未満)皮膚色素沈着障害。

9).腎及び尿路障害:(10%以上)血中クレアチニン増加、(1%〜10%未満)蛋白尿。

10).全身障害:(0.1%〜1%未満)発熱、浮腫、疲労。

警告

デフェラシロクス製剤の投与により、重篤な肝障害、腎障害、胃腸出血を発現し死亡に至った例も報告されていることから、投与開始前、投与中は定期的に血清トランスアミナーゼや血清クレアチニン等の血液検査を行う(これらの副作用は、特に高齢者、高リスク骨髄異形成症候群の患者、肝障害又は腎障害のある患者、血小板数50000/mm3未満の患者で認められる)。

禁忌

1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.高度腎機能障害のある患者[腎機能障害が悪化する恐れがある]。

3.全身状態の悪い高リスク骨髄異形成症候群の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

4.全身状態の悪い進行した悪性腫瘍の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

慎重投与

1.腎機能障害のある患者及び腎機能を低下させる薬剤投与中の患者[腎機能が悪化する恐れがある]。

2.肝機能障害のある患者[肝機能障害が悪化する恐れがあり、また、血中濃度の上昇が報告されている]。

3.血小板数50000/mm3未満の患者[重篤な胃腸出血が発現する恐れがある]。

4.高齢者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

5.高リスク骨髄異形成症候群の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

6.進行した悪性腫瘍の患者[重篤な副作用が発現する恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.本剤は難治性貧血の治療について十分な知識・経験を持つ医師が使用する。また、本剤の投与にあたっては、最新の情報を参考にし、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する。

2.尿蛋白を4週毎に測定し、尿蛋白/クレアチニン比が1.0mg/mgを超えた場合は休薬する。

3.下痢又は嘔吐を発現した場合は、腎機能が悪化する恐れがあるので、十分な水分補給を行う。

4.デフェラシロクス製剤の投与により難聴及び水晶体混濁、視神経炎が報告されているので、投与開始前及び投与後は定期的(6カ月毎)に聴力検査及び眼科的検査(眼底検査を含む)を行い、異常が認められた場合には減量又は休薬し、適切な処置を行う。

5.本剤と他の鉄キレート剤療法との併用は、安全性が確立されていないため、推奨されない。

6.本剤投与中に眩暈、視覚・聴力障害が現れることがあるので、患者に注意喚起し、本剤投与中は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させる。

7.血清フェリチンが1000又は2500ng/mLを超えた場合には、臓器障害や生存期間に影響することが示唆されている。

相互作用

本剤は主にUGT1A1及びUGT1A3により代謝されるので、本剤の血中濃度はUGTに影響を及ぼす薬剤により影響を受ける可能性がある。本剤はCYP3A4の弱い誘導作用を有することから、CYP3A4で代謝される薬剤の血中濃度を低下させる可能性がある。また、本剤はCYP1A2及びCYP2C8の阻害作用を有することから、CYP1A2で代謝される薬剤又はCYP2C8で代謝される薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

併用注意:

1.アルミニウム含有制酸剤<経口>[両剤の作用が減弱する可能性がある(本剤とキレートを形成する)]。

2.CYP3A4で代謝される薬剤(シクロスポリン、シンバスタチン、ミダゾラム、経口避妊薬等)[これらの薬剤の作用が減弱する恐れがある(本剤の弱いCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進されると考えられる)。健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠とミダゾラム(経口投与、国内未承認の用法)を併用投与した場合、ミダゾラムのAUCが17%低下したとの報告がある(本剤の弱いCYP3A4誘導作用により、これらの薬剤の代謝が促進されると考えられる)]。

3.レパグリニド、トレプロスチニル[これらの薬剤のAUC及びCmaxが上昇しこれらの薬剤の副作用が発現する恐れがある(本剤のCYP2C8阻害作用により、これらの薬剤の代謝が抑制されると考えられる)。健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠を反復投与後にレパグリニドを併用投与した場合、レパグリニドのAUCが131%・Cmaxが62%増加したとの報告がある(本剤のCYP2C8阻害作用により、これらの薬剤の代謝が抑制されると考えられる)]。

4.テオフィリン[健康成人にデフェラシロクス懸濁用錠とテオフィリンを併用投与した場合、テオフィリンのAUCが84%上昇したとの報告があり、テオフィリンの作用を増強させる可能性があるので、併用する場合にはテオフィリンの血中濃度を測定し、テオフィリンの用量を調節する(本剤のCYP1A2阻害作用により、テオフィリンの代謝が阻害されると考えられる)]。

5.UDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ<UGT>を強力に誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール、リトナビル等)[健康成人にリファンピシンを反復投与後にデフェラシロクス懸濁用錠を併用投与した場合、デフェラシロクスのAUCが44%低下したとの報告がある(これらの薬剤のUGT誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる)]。

6.消化管潰瘍を誘発する可能性のある薬剤(非ステロイド性消炎鎮痛剤、副腎皮質ステロイド剤、経口ビスホスホネート等)[デフェラシロクス懸濁用錠投与中に消化管穿孔、胃潰瘍<多発性潰瘍>、十二指腸潰瘍、胃腸出血が現れたとの報告がある(胃腸刺激のリスクが高まる可能性がある)]。

7.抗凝血剤[胃腸出血があった場合、併用により出血が助長されたとの報告がある(抗凝血剤の作用による)]。

8.コレスチラミン<経口>[健康成人においてデフェラシロクス懸濁用錠投与4時間及び10時間後にコレスチラミンを投与した場合、デフェラシロクスのAUCが45%低下したとの報告がある(コレスチラミンの吸着作用により本剤の吸収が阻害される恐れがある)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する(なお、海外において、デフェラシロクス製剤の投与によって、消化器症状(特に下痢)が高齢者で多く現れることが報告されている)。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[ラットにおいて、高用量で胎仔骨格変異の発現頻度(100mg/kg/日)及び死産仔数増加(90mg/kg/日)したとの報告があり、動物実験において、胎仔へ移行したとの報告がある(ラット・30mg/kg投与・母体の15%量の移行、ウサギ・40mg/kg投与・母体の1.2%量の移行)]。

2.本剤服用中は授乳を避けさせる[ラットで母乳中へ移行することが報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

1.デフェラシロクス懸濁用錠の海外臨床試験において、小児患者に投与した場合、小児患者の曝露量の方が成人の曝露量に比べて約20〜30%低かったとの報告がある。

2.国内における小児の使用経験は少ない。また、2歳未満の海外においての使用経験はない。

3.小児の投与量については、体重の変化を考慮する。

臨床検査結果に及ぼす影響

1.化学的便潜血検査で、本剤により排泄された鉄により偽陽性を示す可能性がある。

2.本剤投与中に血清鉄及び不飽和鉄結合能の測定値が見かけ上、高値を示す可能性がある。

過量投与

海外において、鉄過剰のβサラセミア患者におけるデフェラシロクス懸濁用錠80mg/kgの単回投与で、軽度の悪心及び下痢が認められた。また、海外において、処方量の2〜3倍量を数週間服用したとの報告があり、そのうちの1例に軽症の肝炎が認められたが、投与中止後、長期に及ぶ影響なく回復した。

1.過量投与時の徴候、症状:急性の症状として悪心、嘔吐、頭痛及び下痢が現れる可能性がある。

2.過量投与時の処置:催吐又は胃洗浄並びに対症療法等の適切な処置を行う。

取扱い上の注意

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、3年)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認されている。

その他の注意

1.因果関係は明らかではないが、デフェラシロクス製剤の投与中に好中球減少、血小板減少、貧血増悪等の血球減少が、主として骨髄不全を合併しやすい血液疾患患者において現れたとの報告がある。本剤投与中は、定期的に血液検査を行い、原因が明らかでない血球減少が現れた場合には休薬し、本剤による治療の再開については、血球減少の原因が本剤以外の要因であることが判明した場合とする。

2.1日500mg以上<経口>のビタミンCと類薬であるデフェロキサミンとの併用では心機能の低下がみられたとの報告がある。

薬剤情報

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