薬剤情報
後発品
薬効分類筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 治療薬
一般名リルゾール錠
薬価1063.3
メーカーサノフィ
最終更新
2022年12月改訂(第1版)
添付文書のPDFはこちら

用法・用量

通常、成人には本剤を1回1錠、1日2回(朝及び夕食前)、リルゾールとして1日量100mg(本剤2錠)を経口投与する。

効能・効果

1). 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療。

2). 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病勢進展の抑制。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 努力性肺活量が理論正常値の60%未満に低下している患者では効果が期待できないので、投与を行わないこと。

5.2. 米国神経学会の勧告では、次記の(1)〜(4)を満たす患者への適用を推奨するとされている。

(1). World Federation of Neurology(WFN;世界神経学会)の基準(他の原因によって進行性筋萎縮となった場合は除く)で“definite”または“probable”であること。

(2). 罹病期間が5年未満であること。

(3). 努力性肺活量が理論正常値の60%以上であること。

(4). 気管切開未実施例であること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):血管浮腫、呼吸困難、喘鳴、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.2. 好中球減少:重篤な好中球減少(0.1%未満)の報告があるので、発熱が認められた場合には直ちに白血球数を測定し、好中球減少が認められた場合には投与を中止すること〔9.1.1参照〕。

11.1.3. 間質性肺炎(0.1%):発熱、咳嗽、呼吸苦等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し適切な処置を行うこと。

11.1.4. 肝機能障害(0.2%)、黄疸(0.1%):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ−GTP上昇、著しいAl−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔2.1、8.2、9.3.1、9.3.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 肝臓:(5%以上*)AST上昇、ALT上昇、(1〜5%未満)γ−GTP上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇。

2). 消化器:(1〜5%未満)悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、(0.1〜1%未満)味覚障害、※膵炎[※:膵炎があらわれるとの報告があるので、突然の激しい腹痛があらわれた場合には膵酵素値上昇に注意すること]、アミラーゼ上昇。

3). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、(0.1〜1%未満)口内のしびれ感・舌のしびれ感、傾眠、不眠症、うつ、口周囲感覚異常、筋緊張亢進、(0.1%未満)不安。

4). 血液:(1〜5%未満)赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少。

5). 腎臓:(0.1〜1%未満)BUN上昇、尿蛋白上昇。

6). 皮膚:(1〜5%未満)発疹、(0.1〜1%未満)皮膚そう痒。

7). 循環器:(0.1%未満)頻脈。

8). 筋・骨格系:(0.1〜1%未満)筋痙攣、背部痛、(頻度不明)関節炎。

9). その他:(1〜5%未満)無力感、(0.1〜1%未満)頭痛、倦怠感、発熱、浮腫、(0.1%未満)疼痛、頭重、(頻度不明)体重減少。

*)発現頻度は承認時までの臨床試験、使用成績調査、及び特別調査を合わせて算出したものである。

禁忌

2.1. 重篤な肝機能障害のある患者〔8.2、9.3.1、11.1.4参照〕。

2.2. 本剤又は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤を投与する場合は次の本剤の有効性及び安全性にかかる事項について、患者又は患者に十分な同意の能力がない場合は代諾者に説明し、本剤投与にあたっての同意を得ること。

・ 国内第3相二重盲検試験における安全性は18ヵ月の期間で確認された〔17.1.1参照〕。

・ 国内第3相二重盲検試験において、プライマリ・エンドポイントである「一定の病勢進展」又は「死亡」までの期間について、プラセボに対する本剤の有効性は検証されなかった。また、観察期間18ヵ月の使用成績調査における生存率は、国内第3相二重盲検試験と同程度であった〔17.1.1、17.2.1参照〕。

8.2. 本剤は肝疾患の既往歴のない患者でも血清トランスアミナーゼ上昇等(AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等)させることがあるので、本剤の投与に際しては、適応患者の選択を適切に行うこと。なお、本剤投与前及び投与中はALTを含むトランスアミナーゼを定期的に測定することが望ましく、また、ALT上昇がみられた場合には、より頻回にALTを測定し、必要ならば、投与中止を検討すること。

海外でのALS患者約800例を対象とした試験より、ALTについては約8%に正常値上限の3倍以上、約2%に正常値上限の5倍以上の上昇がみられた〔2.1、9.3.1、9.3.2、11.1.4参照〕。

8.3. 赤血球数減少がみられることがあるので、本剤投与前及び投与中は赤血球数を測定することが望ましい。

8.4. 増量しても効果の増強は期待できず、また副作用の頻度及び程度が増大するおそれがあるので、定められた用量を守ること。

8.5. 本剤の投与中に、めまい又は眠気が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 発熱を有し感染症が疑われる患者:好中球減少があらわれることがある〔11.1.2参照〕。

(腎機能障害患者)

腎機能低下している患者を対象とした臨床試験は実施していない。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:投与しないこと〔2.1、8.2、11.1.4参照〕。

9.3.2. 肝機能異常の既往歴のある患者又は肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>のある患者:肝機能を悪化させるおそれがある(本剤は主として肝で代謝される)〔8.2、11.1.4参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

CYP1A2阻害剤(テオフィリン、カフェイン、クロミプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、ジクロフェナク、ニューキノロン系薬剤のエノキサシン水和物等)[慎重に投与(ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験においてチトクロームP−450の分子種であるCYP1A2はリルゾールの酸化的代謝を伴う主要な酵素であることが示唆されており、これらの薬剤は、本剤の排泄を遅延させる可能性がある)]。

高齢者

副作用の発現に注意すること(一般に生理機能(肝機能等)が低下していることが多い)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット妊娠前及び妊娠初期投与試験において、高用量投与時(15mg/kg/日)に胎仔骨化遅延が、また、ラット及びウサギの器官形成期投与試験において、軽度の胎仔外表異常及び胎仔内臓異常が用量非依存的に認められたとの報告がある〔2.3参照〕。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

過量投与時に、急性中毒性脳症による昏迷、昏睡、その他の神経系症状及び精神系症状、メトヘモグロビン血症が発現したとの報告がある。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 本邦の臨床試験において、術後大腸癌に対しカルモフールを併用していた例で死亡例が1例報告されている。

15.1.2. 海外の臨床試験において、ヘモグロビン減少及びヘマトクリット値減少はリルゾール投与群で多く見られた。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 動物実験(イヌ)において溶血性貧血が報告されている。

15.2.2. 多くの遺伝毒性試験が行われており、ほとんどの試験で陰性の結果が得られている。ただし、マウスリンパ腫細胞を用いた一部の試験で遺伝毒性試験陽性の結果が得られている。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

リルテック錠50
リルテック錠50

リルテック錠50

筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 治療薬
2022年12月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 治療薬
一般名リルゾール錠
薬価1063.3
メーカーサノフィ
最終更新
2022年12月改訂(第1版)
添付文書のPDFはこちら

用法・用量

通常、成人には本剤を1回1錠、1日2回(朝及び夕食前)、リルゾールとして1日量100mg(本剤2錠)を経口投与する。

効能・効果

1). 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療。

2). 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病勢進展の抑制。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 努力性肺活量が理論正常値の60%未満に低下している患者では効果が期待できないので、投与を行わないこと。

5.2. 米国神経学会の勧告では、次記の(1)〜(4)を満たす患者への適用を推奨するとされている。

(1). World Federation of Neurology(WFN;世界神経学会)の基準(他の原因によって進行性筋萎縮となった場合は除く)で“definite”または“probable”であること。

(2). 罹病期間が5年未満であること。

(3). 努力性肺活量が理論正常値の60%以上であること。

(4). 気管切開未実施例であること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明):血管浮腫、呼吸困難、喘鳴、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.2. 好中球減少:重篤な好中球減少(0.1%未満)の報告があるので、発熱が認められた場合には直ちに白血球数を測定し、好中球減少が認められた場合には投与を中止すること〔9.1.1参照〕。

11.1.3. 間質性肺炎(0.1%):発熱、咳嗽、呼吸苦等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し適切な処置を行うこと。

11.1.4. 肝機能障害(0.2%)、黄疸(0.1%):著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ−GTP上昇、著しいAl−P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある〔2.1、8.2、9.3.1、9.3.2参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 肝臓:(5%以上*)AST上昇、ALT上昇、(1〜5%未満)γ−GTP上昇、Al−P上昇、総ビリルビン上昇。

2). 消化器:(1〜5%未満)悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹痛、(0.1〜1%未満)味覚障害、※膵炎[※:膵炎があらわれるとの報告があるので、突然の激しい腹痛があらわれた場合には膵酵素値上昇に注意すること]、アミラーゼ上昇。

3). 精神神経系:(1〜5%未満)めまい、(0.1〜1%未満)口内のしびれ感・舌のしびれ感、傾眠、不眠症、うつ、口周囲感覚異常、筋緊張亢進、(0.1%未満)不安。

4). 血液:(1〜5%未満)赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少。

5). 腎臓:(0.1〜1%未満)BUN上昇、尿蛋白上昇。

6). 皮膚:(1〜5%未満)発疹、(0.1〜1%未満)皮膚そう痒。

7). 循環器:(0.1%未満)頻脈。

8). 筋・骨格系:(0.1〜1%未満)筋痙攣、背部痛、(頻度不明)関節炎。

9). その他:(1〜5%未満)無力感、(0.1〜1%未満)頭痛、倦怠感、発熱、浮腫、(0.1%未満)疼痛、頭重、(頻度不明)体重減少。

*)発現頻度は承認時までの臨床試験、使用成績調査、及び特別調査を合わせて算出したものである。

禁忌

2.1. 重篤な肝機能障害のある患者〔8.2、9.3.1、11.1.4参照〕。

2.2. 本剤又は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者〔9.5妊婦の項参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤を投与する場合は次の本剤の有効性及び安全性にかかる事項について、患者又は患者に十分な同意の能力がない場合は代諾者に説明し、本剤投与にあたっての同意を得ること。

・ 国内第3相二重盲検試験における安全性は18ヵ月の期間で確認された〔17.1.1参照〕。

・ 国内第3相二重盲検試験において、プライマリ・エンドポイントである「一定の病勢進展」又は「死亡」までの期間について、プラセボに対する本剤の有効性は検証されなかった。また、観察期間18ヵ月の使用成績調査における生存率は、国内第3相二重盲検試験と同程度であった〔17.1.1、17.2.1参照〕。

8.2. 本剤は肝疾患の既往歴のない患者でも血清トランスアミナーゼ上昇等(AST上昇、ALT上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等)させることがあるので、本剤の投与に際しては、適応患者の選択を適切に行うこと。なお、本剤投与前及び投与中はALTを含むトランスアミナーゼを定期的に測定することが望ましく、また、ALT上昇がみられた場合には、より頻回にALTを測定し、必要ならば、投与中止を検討すること。

海外でのALS患者約800例を対象とした試験より、ALTについては約8%に正常値上限の3倍以上、約2%に正常値上限の5倍以上の上昇がみられた〔2.1、9.3.1、9.3.2、11.1.4参照〕。

8.3. 赤血球数減少がみられることがあるので、本剤投与前及び投与中は赤血球数を測定することが望ましい。

8.4. 増量しても効果の増強は期待できず、また副作用の頻度及び程度が増大するおそれがあるので、定められた用量を守ること。

8.5. 本剤の投与中に、めまい又は眠気が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 発熱を有し感染症が疑われる患者:好中球減少があらわれることがある〔11.1.2参照〕。

(腎機能障害患者)

腎機能低下している患者を対象とした臨床試験は実施していない。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者:投与しないこと〔2.1、8.2、11.1.4参照〕。

9.3.2. 肝機能異常の既往歴のある患者又は肝機能障害<重篤な肝機能障害を除く>のある患者:肝機能を悪化させるおそれがある(本剤は主として肝で代謝される)〔8.2、11.1.4参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

CYP1A2阻害剤(テオフィリン、カフェイン、クロミプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン、ジクロフェナク、ニューキノロン系薬剤のエノキサシン水和物等)[慎重に投与(ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験においてチトクロームP−450の分子種であるCYP1A2はリルゾールの酸化的代謝を伴う主要な酵素であることが示唆されており、これらの薬剤は、本剤の排泄を遅延させる可能性がある)]。

高齢者

副作用の発現に注意すること(一般に生理機能(肝機能等)が低下していることが多い)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット妊娠前及び妊娠初期投与試験において、高用量投与時(15mg/kg/日)に胎仔骨化遅延が、また、ラット及びウサギの器官形成期投与試験において、軽度の胎仔外表異常及び胎仔内臓異常が用量非依存的に認められたとの報告がある〔2.3参照〕。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

過量投与時に、急性中毒性脳症による昏迷、昏睡、その他の神経系症状及び精神系症状、メトヘモグロビン血症が発現したとの報告がある。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

外箱開封後は遮光して保存すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 本邦の臨床試験において、術後大腸癌に対しカルモフールを併用していた例で死亡例が1例報告されている。

15.1.2. 海外の臨床試験において、ヘモグロビン減少及びヘマトクリット値減少はリルゾール投与群で多く見られた。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 動物実験(イヌ)において溶血性貧血が報告されている。

15.2.2. 多くの遺伝毒性試験が行われており、ほとんどの試験で陰性の結果が得られている。ただし、マウスリンパ腫細胞を用いた一部の試験で遺伝毒性試験陽性の結果が得られている。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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