薬効分類 | 強心薬 > ホスホジエステラーゼ3 (PDE−3) 阻害薬 |
一般名 | オルプリノン塩酸塩水和物キット |
薬価 | 4728円 |
メーカー | エーザイ |
最終更新 | 2020年07月改訂(第1版) |
通常、成人には、オルプリノン塩酸塩水和物として体重1kgあたり10μgを5分間かけて緩徐に静脈内投与し、引き続き1分間あたり0.1〜0.3μg/kgを点滴静注する。
なお、点滴投与量は患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり0.4μg/kgまで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 投与開始時は、初期投与(10μg/kg)として2μg/kg/分で5分間投与すること(また、5分間の初期投与後、0.1〜0.3μg/kg/分に減量して維持投与を行う)。なお、点滴速度は過量投与にならないように十分注意すること。
[参考:投与量]
1). 初期投与量10μg/kg/5分(2μg/kg/min):
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量60mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量60滴/分(5分間の投与液量5.0mL)。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量80mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量80滴/分(5分間の投与液量6.7mL)。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量100mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量100滴/分(5分間の投与液量8.3mL)。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量120mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量120滴/分(5分間の投与液量10.0mL)。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量140mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量140滴/分(5分間の投与液量11.7mL)。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量160mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量160滴/分(5分間の投与液量13.3mL)。
2). 維持投与量0.1μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量3.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量3.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量4.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量4.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量5.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量5.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量6.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量6.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量7.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量7.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量8.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量8.0滴/分。
3). 維持投与量0.2μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量6.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量6.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量8.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量8.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量10.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量10.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量14.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量14.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量16.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量16.0滴/分。
4). 維持投与量0.3μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量9.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量9.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量15.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量15.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量18.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量18.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量21.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量21.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量24.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量24.0滴/分。
5). 維持投与量0.4μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量16.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量16.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量20.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量20.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量24.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量24.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量28.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量28.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量32.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量32.0滴/分。
7.2. 次記の患者では、点滴静注の際には1分間あたり0.1μg/kgから開始し、過量投与にならないよう投与量に注意すること[1)腎機能低下している患者〔9.2腎機能障害患者の項参照〕、2)高齢者〔9.8高齢者の項参照〕]。
次記の状態で他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合:急性心不全。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、血圧低下(いずれも0.1〜5%未満)。
11.1.2. 腎機能障害(0.1〜5%未満)〔9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(0.1〜5%未満)頻脈、上室性期外収縮又は心室性期外収縮等の不整脈。
2). 消化器:(0.1〜5%未満)嘔吐。
3). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、頭重。
4). 血液:(0.1〜5%未満)血小板減少、貧血、白血球減少、白血球増多。
5). 泌尿器:(0.1〜5%未満)尿量減少。
6). 過敏症:(0.1%未満)発疹。
7). 呼吸器:(0.1%未満)低酸素血症[血管拡張作用により、動脈血酸素分圧低下を起こすことがあるので、呼吸管理を十分に行うこと]。
8). その他:(0.1%未満)熱感。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
2.1. 肥大型閉塞性心筋症の患者[左室流出路狭窄を増悪させるおそれがある]。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 本剤は他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合に適用を考慮すること。
8.2. 本剤の投与前に体液減少及び電解質の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
8.3. 本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等、患者の状態を観察しながら行うこと。
8.4. 本剤の投与開始後、120分間で臨床症状の改善がみられない場合、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.5. 長時間投与の使用経験は少ないが、3時間を超える投与では副作用の発現頻度が高い傾向にあるので、3時間を超えて投与する場合には、注意して使用すること〔17.1.1参照〕。
8.6. 本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期を脱した場合)には、他の治療法に変更すること。なお、1日の総投与量は0.6mg/kg(1分間あたり0.4μg/kgで24時間投与した場合に相当)を超えないこと。
8.7. 本剤の投与中に、過度の心拍数増加、過度の血圧低下があらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。
8.8. 不整脈があらわれることがあり、本剤の投与によりその可能性を高めるおそれがあるので、注意すること。
8.9. 本剤はブドウ糖を含んでいるので、ブドウ糖の投与が好ましくない患者には他の希釈剤で希釈したコアテック注5mgを使用すること。
8.10. 水分摂取が制限されている患者では水分摂取量が過剰にならないように注意して投与すること(また必要に応じコアテック注5mgの使用も考慮すること)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な頻脈性不整脈のある患者:本剤は陽性変時作用と血管拡張作用による圧受容体反射があるため、不整脈を増悪させることがある。
9.1.2. 重篤な冠動脈疾患のある患者:本剤は陽性変力作用を有し、冠動脈疾患を増悪させるおそれがある。
9.1.3. 著しく血圧の低い患者:本剤は血管拡張作用を有し、血圧を更に低下させることがある。
9.1.4. 高度大動脈弁狭窄・高度僧帽弁狭窄等がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。
9.1.5. 利尿剤を大量に投与されている患者:本剤に十分反応しない可能性がある。
9.1.6. ジギタリス療法を受けている患者:本剤の投与により過度の利尿及び低カリウム血症を起こす可能性がある。
9.1.7. 遺伝性果糖不耐症の患者:本剤の添加剤D−ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:腎機能の低下に伴い、本剤の消失半減期が長くなるおそれがあり、また、腎機能障害を悪化させるおそれがある〔7.2、11.1.2参照〕。
10.2. 併用注意:
1). カテコールアミン系の強心薬(ドパミン塩酸塩、ドブタミン塩酸塩等)、アデニル酸シクラーゼ活性化剤(コルホルシンダロパート塩酸塩)[互いに強心作用を増強するが、不整脈の発現を助長させるおそれもある(本剤並びに相手薬剤はともに強心作用を有する)]。
2). ジソピラミド[外国における類薬アムリノンの使用成績で併用した1例において過度の血圧低下が報告されている(機序不明)]。
肝・腎機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすいと推定される〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット:静脈内)で胎仔体重増加抑制、胎仔化骨遅延が認められている)〔2.2参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:静脈内)で乳汁中への移行が認められている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は患者の病態に応じ、本剤の点滴静注速度を調節する必要があるので、他の注射剤と混合せずに用いることが望ましい。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. ソフトバッグを包んでいる外袋はUVカット素材を用いているため、外袋開封後は速やかに使用すること。
14.2.2. 注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺すこと(斜めに刺すと注射針が容器頸部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。
14.2.3. 本剤は希釈濃度が一定であるため、患者の体重、投与量に応じて本剤の点滴速度を調節する必要があるので、輸液ポンプ等を使用すること。
14.2.4. 原則として連結管(U字管)を用いたタンデム方式による投与はできない。
14.2.5. 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 外袋のかかった状態で保存すること(外袋はUVカット素材を使用している)。
20.2. 包装内に、水滴が認められた場合や、内容液が着色又は混濁等の異常が認められた場合には使用しないこと。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 強心薬 > ホスホジエステラーゼ3 (PDE−3) 阻害薬 |
一般名 | オルプリノン塩酸塩水和物キット |
薬価 | 4728円 |
メーカー | エーザイ |
最終更新 | 2020年07月改訂(第1版) |
通常、成人には、オルプリノン塩酸塩水和物として体重1kgあたり10μgを5分間かけて緩徐に静脈内投与し、引き続き1分間あたり0.1〜0.3μg/kgを点滴静注する。
なお、点滴投与量は患者の病態に応じて適宜増減し、必要ある場合には1分間あたり0.4μg/kgまで増量できる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 投与開始時は、初期投与(10μg/kg)として2μg/kg/分で5分間投与すること(また、5分間の初期投与後、0.1〜0.3μg/kg/分に減量して維持投与を行う)。なお、点滴速度は過量投与にならないように十分注意すること。
[参考:投与量]
1). 初期投与量10μg/kg/5分(2μg/kg/min):
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量60mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量60滴/分(5分間の投与液量5.0mL)。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量80mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量80滴/分(5分間の投与液量6.7mL)。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量100mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量100滴/分(5分間の投与液量8.3mL)。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量120mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量120滴/分(5分間の投与液量10.0mL)。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量140mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量140滴/分(5分間の投与液量11.7mL)。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量160mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量160滴/分(5分間の投与液量13.3mL)。
2). 維持投与量0.1μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量3.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量3.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量4.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量4.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量5.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量5.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量6.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量6.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量7.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量7.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量8.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量8.0滴/分。
3). 維持投与量0.2μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量6.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量6.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量8.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量8.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量10.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量10.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量14.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量14.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量16.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量16.0滴/分。
4). 維持投与量0.3μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量9.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量9.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量15.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量15.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量18.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量18.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量21.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量21.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量24.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量24.0滴/分。
5). 維持投与量0.4μg/kg/min:
@. 体重30kg:1時間あたりの投与液量12.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量12.0滴/分。
A. 体重40kg:1時間あたりの投与液量16.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量16.0滴/分。
B. 体重50kg:1時間あたりの投与液量20.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量20.0滴/分。
C. 体重60kg:1時間あたりの投与液量24.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量24.0滴/分。
D. 体重70kg:1時間あたりの投与液量28.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量28.0滴/分。
E. 体重80kg:1時間あたりの投与液量32.0mL/時間、小児用微量輸液セット(60滴/mL)を使用する場合1分間あたりの滴量32.0滴/分。
7.2. 次記の患者では、点滴静注の際には1分間あたり0.1μg/kgから開始し、過量投与にならないよう投与量に注意すること[1)腎機能低下している患者〔9.2腎機能障害患者の項参照〕、2)高齢者〔9.8高齢者の項参照〕]。
次記の状態で他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合:急性心不全。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心室細動、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、血圧低下(いずれも0.1〜5%未満)。
11.1.2. 腎機能障害(0.1〜5%未満)〔9.2腎機能障害患者の項参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(0.1〜5%未満)頻脈、上室性期外収縮又は心室性期外収縮等の不整脈。
2). 消化器:(0.1〜5%未満)嘔吐。
3). 精神神経系:(0.1%未満)頭痛、頭重。
4). 血液:(0.1〜5%未満)血小板減少、貧血、白血球減少、白血球増多。
5). 泌尿器:(0.1〜5%未満)尿量減少。
6). 過敏症:(0.1%未満)発疹。
7). 呼吸器:(0.1%未満)低酸素血症[血管拡張作用により、動脈血酸素分圧低下を起こすことがあるので、呼吸管理を十分に行うこと]。
8). その他:(0.1%未満)熱感。
発現頻度は製造販売後調査を含む。
2.1. 肥大型閉塞性心筋症の患者[左室流出路狭窄を増悪させるおそれがある]。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 本剤は他の薬剤を投与しても効果が不十分な場合に適用を考慮すること。
8.2. 本剤の投与前に体液減少及び電解質の是正、呼吸管理等の必要な処置を行うこと。
8.3. 本剤の投与は、血圧、心拍数、心電図、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等、患者の状態を観察しながら行うこと。
8.4. 本剤の投与開始後、120分間で臨床症状の改善がみられない場合、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.5. 長時間投与の使用経験は少ないが、3時間を超える投与では副作用の発現頻度が高い傾向にあるので、3時間を超えて投与する場合には、注意して使用すること〔17.1.1参照〕。
8.6. 本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期を脱した場合)には、他の治療法に変更すること。なお、1日の総投与量は0.6mg/kg(1分間あたり0.4μg/kgで24時間投与した場合に相当)を超えないこと。
8.7. 本剤の投与中に、過度の心拍数増加、過度の血圧低下があらわれた場合には、過量投与の可能性があるので、減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。
8.8. 不整脈があらわれることがあり、本剤の投与によりその可能性を高めるおそれがあるので、注意すること。
8.9. 本剤はブドウ糖を含んでいるので、ブドウ糖の投与が好ましくない患者には他の希釈剤で希釈したコアテック注5mgを使用すること。
8.10. 水分摂取が制限されている患者では水分摂取量が過剰にならないように注意して投与すること(また必要に応じコアテック注5mgの使用も考慮すること)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な頻脈性不整脈のある患者:本剤は陽性変時作用と血管拡張作用による圧受容体反射があるため、不整脈を増悪させることがある。
9.1.2. 重篤な冠動脈疾患のある患者:本剤は陽性変力作用を有し、冠動脈疾患を増悪させるおそれがある。
9.1.3. 著しく血圧の低い患者:本剤は血管拡張作用を有し、血圧を更に低下させることがある。
9.1.4. 高度大動脈弁狭窄・高度僧帽弁狭窄等がある患者:本剤による改善がみられない可能性がある。
9.1.5. 利尿剤を大量に投与されている患者:本剤に十分反応しない可能性がある。
9.1.6. ジギタリス療法を受けている患者:本剤の投与により過度の利尿及び低カリウム血症を起こす可能性がある。
9.1.7. 遺伝性果糖不耐症の患者:本剤の添加剤D−ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されないため、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:腎機能の低下に伴い、本剤の消失半減期が長くなるおそれがあり、また、腎機能障害を悪化させるおそれがある〔7.2、11.1.2参照〕。
10.2. 併用注意:
1). カテコールアミン系の強心薬(ドパミン塩酸塩、ドブタミン塩酸塩等)、アデニル酸シクラーゼ活性化剤(コルホルシンダロパート塩酸塩)[互いに強心作用を増強するが、不整脈の発現を助長させるおそれもある(本剤並びに相手薬剤はともに強心作用を有する)]。
2). ジソピラミド[外国における類薬アムリノンの使用成績で併用した1例において過度の血圧低下が報告されている(機序不明)]。
肝・腎機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすいと推定される〔7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット:静脈内)で胎仔体重増加抑制、胎仔化骨遅延が認められている)〔2.2参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット:静脈内)で乳汁中への移行が認められている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は患者の病態に応じ、本剤の点滴静注速度を調節する必要があるので、他の注射剤と混合せずに用いることが望ましい。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. ソフトバッグを包んでいる外袋はUVカット素材を用いているため、外袋開封後は速やかに使用すること。
14.2.2. 注射針はゴム栓の○印にまっすぐ刺すこと(斜めに刺すと注射針が容器頸部を貫通し、液漏れの原因となることがある)。
14.2.3. 本剤は希釈濃度が一定であるため、患者の体重、投与量に応じて本剤の点滴速度を調節する必要があるので、輸液ポンプ等を使用すること。
14.2.4. 原則として連結管(U字管)を用いたタンデム方式による投与はできない。
14.2.5. 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 外袋のかかった状態で保存すること(外袋はUVカット素材を使用している)。
20.2. 包装内に、水滴が認められた場合や、内容液が着色又は混濁等の異常が認められた場合には使用しないこと。
(保管上の注意)
室温保存。
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※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。