抗悪性腫瘍薬 > 抗腫瘍性抗生物質
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 抗腫瘍性抗生物質 |
一般名 | アクラルビシン塩酸塩注射用 |
薬価 | 2455円 |
メーカー | 日本マイクロバイオファーマ |
最終更新 | 2016年01月改訂(第10版) |
1.注射液の調製:本品1バイアルに日局生理食塩液又は5%ブドウ糖液10mLを加えて溶解する。
2.投与方法:
1).固形癌及び悪性リンパ腫:
(1).アクラルビシン塩酸塩として1日量40〜50mg(力価)(0.8〜1.0mg(力価)/kg)を1週間に2回、1、2日連日又は1、4日に静脈内へワンショット投与又は点滴投与する。
(2).アクラルビシン塩酸塩として1日量20mg(力価)(0.4mg(力価)/kg)を7日間連日静脈内へワンショット投与又は点滴投与後、7日間休薬し、これを反復する。
2).急性白血病:アクラルビシン塩酸塩として1日量20mg(力価)(0.4mg(力価)/kg)を10〜15日間連日静脈内へワンショット又は点滴投与する。
胃癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、悪性リンパ腫、急性白血病の自覚的ならびに他覚的症状の緩解及び改善。
承認時及び市販後使用成績における固型癌及び造血器腫瘍3,787例中副作用が発現した症例は2,017例(53.3%)であった。その主な副作用は、白血球減少14.6%、血小板減少7.2%等の骨髄抑制と食欲不振27.4%、悪心26.3%、嘔吐22.8%等の消化器症状であり、その他全身倦怠9.2%、脱毛4.1%等であった。なお、急性白血病では下痢9.8%、肝機能異常9.7%、心電図異常6.3%等であった(再審査結果通知:1989年9月)。
1.重大な副作用
1).心筋障害(頻度不明):心筋障害更に心不全等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬又は投与を中止する。特にアントラサイクリン系薬剤投与後症例への本剤の投与には十分注意する。
2).骨髄抑制(5%以上):汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等適切な処置を行う。
2.重大な副作用(類薬)
ショック(頻度不明):類似化合物の投与によりショックが現れたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3.その他の副作用
1).心臓:(0.1〜5%未満)心電図異常、頻脈、不整脈。
2).消化器:(5%以上)食欲不振、悪心、嘔吐、口内炎、下痢、(0.1〜5%未満)*消化管出血[*:このような症状が現れた場合には投与を中止する]、腹痛、胃部不快感。
3).肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等。
4).腎臓:(0.1〜5%未満)蛋白尿等。
5).泌尿器:(0.1〜5%未満)血尿、膀胱炎、排尿痛、尿意頻数、残尿感等。
6).過敏症:(0.1〜5%未満)発疹。
7).皮膚:(0.1〜5%未満)脱毛、皮膚色素沈着。
8).精神神経系:(5%以上)全身倦怠、(0.1〜5%未満)頭痛、頭重感。
9).膵臓:(0.1〜5%未満)膵炎。
10).その他:(5%以上)発熱、(0.1〜5%未満)静脈炎、顔面紅潮。
1.心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害が現れることがある]。
2.本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
1.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
2.腎障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
3.骨髄機能抑制のある患者[骨髄抑制を悪化させる恐れがある]。
4.感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染を悪化させる恐れがある]。
5.高齢者。
6.水痘症患者[致命的全身障害が現れる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.骨髄機能抑制、心筋障害等の重篤な副作用が起こることがあるので頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期にわたると副作用が強く現れ、遷延性に推移することがあるので投与は慎重に行う。
2.アントラサイクリン系薬剤投与後症例に本剤を投与する場合、本剤の総投与量が600mg(力価)以上になる症例では心電図異常の発現が増加するので注意する。
3.急性白血病の治療の場合、末梢血液及び骨髄所見を随時検査し、投与期間を短縮又は延長する。
4.感染症の発現又は感染症悪化、出血傾向の発現又は出血傾向悪化に十分注意する。
5.小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し慎重に投与する。
6.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。
併用注意:
1.投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射、アントラサイクリン系薬剤等他の潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤[心筋障害が増強される恐れがある]。
2.他の抗悪性腫瘍剤、放射線照射[骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある]。
(高齢者への投与)
高齢者では用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与する[本剤は主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多い]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験で胎仔毒性(吸収胚数増加、発育抑制、化骨遅延、腰肋の出現頻度上昇)が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]。
(適用上の注意)
1.投与経路:皮下・筋肉内には投与しない。
2.調製時:溶解後は、できるだけ速やかに使用する。溶解時のpHが高いと濁りを生じることがあるので、pH7以上の注射剤との配合は避ける。
3.投与時:
1).静脈内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意する。
2).静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると注射部位を中心に炎症を起こすことがあるので、慎重に投与する。
遮光。
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > 抗腫瘍性抗生物質 |
一般名 | アクラルビシン塩酸塩注射用 |
薬価 | 2455円 |
メーカー | 日本マイクロバイオファーマ |
最終更新 | 2016年01月改訂(第10版) |
1.注射液の調製:本品1バイアルに日局生理食塩液又は5%ブドウ糖液10mLを加えて溶解する。
2.投与方法:
1).固形癌及び悪性リンパ腫:
(1).アクラルビシン塩酸塩として1日量40〜50mg(力価)(0.8〜1.0mg(力価)/kg)を1週間に2回、1、2日連日又は1、4日に静脈内へワンショット投与又は点滴投与する。
(2).アクラルビシン塩酸塩として1日量20mg(力価)(0.4mg(力価)/kg)を7日間連日静脈内へワンショット投与又は点滴投与後、7日間休薬し、これを反復する。
2).急性白血病:アクラルビシン塩酸塩として1日量20mg(力価)(0.4mg(力価)/kg)を10〜15日間連日静脈内へワンショット又は点滴投与する。
胃癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、悪性リンパ腫、急性白血病の自覚的ならびに他覚的症状の緩解及び改善。
承認時及び市販後使用成績における固型癌及び造血器腫瘍3,787例中副作用が発現した症例は2,017例(53.3%)であった。その主な副作用は、白血球減少14.6%、血小板減少7.2%等の骨髄抑制と食欲不振27.4%、悪心26.3%、嘔吐22.8%等の消化器症状であり、その他全身倦怠9.2%、脱毛4.1%等であった。なお、急性白血病では下痢9.8%、肝機能異常9.7%、心電図異常6.3%等であった(再審査結果通知:1989年9月)。
1.重大な副作用
1).心筋障害(頻度不明):心筋障害更に心不全等が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬又は投与を中止する。特にアントラサイクリン系薬剤投与後症例への本剤の投与には十分注意する。
2).骨髄抑制(5%以上):汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等適切な処置を行う。
2.重大な副作用(類薬)
ショック(頻度不明):類似化合物の投与によりショックが現れたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3.その他の副作用
1).心臓:(0.1〜5%未満)心電図異常、頻脈、不整脈。
2).消化器:(5%以上)食欲不振、悪心、嘔吐、口内炎、下痢、(0.1〜5%未満)*消化管出血[*:このような症状が現れた場合には投与を中止する]、腹痛、胃部不快感。
3).肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等。
4).腎臓:(0.1〜5%未満)蛋白尿等。
5).泌尿器:(0.1〜5%未満)血尿、膀胱炎、排尿痛、尿意頻数、残尿感等。
6).過敏症:(0.1〜5%未満)発疹。
7).皮膚:(0.1〜5%未満)脱毛、皮膚色素沈着。
8).精神神経系:(5%以上)全身倦怠、(0.1〜5%未満)頭痛、頭重感。
9).膵臓:(0.1〜5%未満)膵炎。
10).その他:(5%以上)発熱、(0.1〜5%未満)静脈炎、顔面紅潮。
1.心機能異常又はその既往歴のある患者[心筋障害が現れることがある]。
2.本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。
1.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
2.腎障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
3.骨髄機能抑制のある患者[骨髄抑制を悪化させる恐れがある]。
4.感染症を合併している患者[骨髄機能抑制により感染を悪化させる恐れがある]。
5.高齢者。
6.水痘症患者[致命的全身障害が現れる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.骨髄機能抑制、心筋障害等の重篤な副作用が起こることがあるので頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期にわたると副作用が強く現れ、遷延性に推移することがあるので投与は慎重に行う。
2.アントラサイクリン系薬剤投与後症例に本剤を投与する場合、本剤の総投与量が600mg(力価)以上になる症例では心電図異常の発現が増加するので注意する。
3.急性白血病の治療の場合、末梢血液及び骨髄所見を随時検査し、投与期間を短縮又は延長する。
4.感染症の発現又は感染症悪化、出血傾向の発現又は出血傾向悪化に十分注意する。
5.小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し慎重に投与する。
6.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。
併用注意:
1.投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射、アントラサイクリン系薬剤等他の潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤[心筋障害が増強される恐れがある]。
2.他の抗悪性腫瘍剤、放射線照射[骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある]。
(高齢者への投与)
高齢者では用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与する[本剤は主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多い]。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験で胎仔毒性(吸収胚数増加、発育抑制、化骨遅延、腰肋の出現頻度上昇)が報告されている]。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]。
(適用上の注意)
1.投与経路:皮下・筋肉内には投与しない。
2.調製時:溶解後は、できるだけ速やかに使用する。溶解時のpHが高いと濁りを生じることがあるので、pH7以上の注射剤との配合は避ける。
3.投与時:
1).静脈内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意する。
2).静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると注射部位を中心に炎症を起こすことがあるので、慎重に投与する。
遮光。
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