薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > ビンカアルカロイド
一般名ビノレルビン酒石酸塩40mg4mL注射液
薬価8457
メーカー日本化薬
最終更新2022年03月改訂(第4版)

用法・用量

1.非小細胞肺癌の場合:ビノレルビンとして1回20〜25mg/㎡を1週間間隔で静脈内に緩徐に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1回最高用量は25mg/㎡とする。

2.手術不能又は再発乳癌の場合:ビノレルビンとして1回25mg/㎡を1週間間隔で2週連続投与し、3週目は休薬する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.投与前の白血球数が2000/mm3未満であった場合には投与を延期し、白血球数が2000/mm3以上に回復するのを待って投与する。

2.本剤をあらかじめ約50mLの日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液で希釈する。投与は開始から10分以内に終了することが望ましい。なお、投与後は補液等により、薬液を十分洗い流す。

効能・効果

非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

手術不能又は再発乳癌の場合:

1.手術不能又は再発乳癌の場合、本剤の術前・術後化学療法における有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。

2.手術不能又は再発乳癌の場合、本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法後の増悪若しくは再発例を対象とする。

3.手術不能又は再発乳癌の場合、初回化学療法における本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法に関して、有効性及び安全性は確立していない。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少等の骨髄機能抑制が現れることがあるので、観察を十分に行い、重度の異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。

2).間質性肺炎、肺水腫が現れることがあるので、観察を十分に行い、胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行う。

3).気管支痙攣が現れることがあるので、観察を十分に行い、息切れ、呼吸困難等の異常が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行う(なお、本症状は投与直後から2時間以内に発現する例が多いことと、マイトマイシンCとの併用時に発現しやすいことが報告されている)。

4).麻痺性イレウスが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

5).心不全、心筋梗塞、狭心症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

6).ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

7).肺塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

8).低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には水分摂取の制限等適切な処置を行う。

9).急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

10).急性膵炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次記のような副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行う。

1).過敏症:(頻度不明)アレルギー様症状[投与を中止する]。

2).呼吸器:(頻度不明)呼吸困難、喘鳴。

3).循環器:(頻度不明)不整脈、血圧低下、血圧上昇、動悸、頻脈。

4).神経・筋症状:(頻度不明)知覚異常・腱反射減弱、筋肉痛、関節痛、筋力低下、腰背痛、筋痙攣、運動障害、排尿障害。

5).精神神経系:(頻度不明)激越、頭痛、不穏、眩暈、不眠。

6).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、肝機能障害、総ビリルビン上昇、ウロビリノーゲン陽性、γ−GTP上昇。

7).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、クレアチニンクリアランス低下。

8).消化器:(頻度不明)食欲不振、嘔気、嘔吐、便秘、下痢、口内炎、腹痛、腹部不快感、腹部膨満感、腹部膨隆、嚥下障害。

9).皮膚:(頻度不明)脱毛、紅斑・丘疹、皮膚水疱・落屑、爪異常、皮膚そう痒。

10).注射部位:(頻度不明)静脈炎。

11).代謝栄養障害:(頻度不明)総蛋白低下、血漿中電解質異常(ナトリウム異常、カリウム異常、クロル異常、カルシウム異常)、アルブミン低下、尿糖。

12).その他:(頻度不明)発熱、全身倦怠感、CRP上昇、血尿、体重減少、体重増加、味覚異常、疼痛、出血、胸痛、浮腫、出血性膀胱炎、潮紅、しゃっくり。

警告

1.本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与する。

2.骨髄機能抑制に起因すると考えられる死亡症例が認められているので、投与に際しては、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

禁忌

1.骨髄機能低下の著しい患者[重症感染症を併発し、致命的となることがある]。

2.重篤な感染症を合併している患者[感染症が悪化し、致命的となる恐れがある]。

3.本剤及び他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。

4.髄腔内には投与しない。

慎重投与

1.骨髄抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制する恐れがある]。

2.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。

3.間質性肺炎又は肺線維症の既往歴のある患者[症状が再発する恐れがある]。

4.神経・筋疾患の合併あるいは既往歴のある患者[末梢神経障害(知覚異常、腱反射減弱等)が強く現れる恐れがある]。

5.虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[症状を誘発若しくは悪化させる恐れがある]。

6.便秘傾向の強い患者[症状を悪化させる恐れがある]。

7.高齢者。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.骨髄機能抑制、間質性肺炎、イレウス等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心肺機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期間にわたると副作用が強く現れることがあるので、投与は慎重に行う。

2.感染症の発現又は感染症悪化に十分注意する。

3.乳癌のアントラサイクリン系・タキサン系抗悪性腫瘍剤化学療法後の増悪・再発例において、本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行った場合の有効性及び安全性は確立されていない。

4.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。

相互作用

併用注意:

1.アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)、マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、カルシウム拮抗剤(ジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル等)、ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム、トリアゾラム、ミダゾラム等)[他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤との併用で筋神経系の副作用の増強が報告されている(併用薬剤は肝チトクロームP−450(CYP3A4)を阻害するので、併用によりビンカアルカロイドの代謝を阻害する)]。

2.マイトマイシンC[息切れ及び気管支痙攣が起こることがある(作用機序は不明)]。

3.他の抗悪性腫瘍剤、放射線療法[骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある(副作用が相互に増強される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者では生理機能が低下していることが多く、白血球減少、貧血、血小板減少、BUN上昇、発熱、間質性肺炎、便秘等の副作用が現れやすいので、用量、投与間隔等に注意して、患者の状態を観察し慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[動物実験で催奇形性(ラット:頚椎椎弓癒合、頚椎配列異常等の骨格変異、ウサギ:耳介低形成、側脳室拡張、腰肋等の骨格変異)が報告されている]。

2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.薬液の調製

1).本剤投与による血管痛、静脈炎及び薬液の血管外漏出による重篤な組織障害を防止する意味で、本剤をあらかじめ日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液約50mLに希釈することが望ましい。

2).他の注射剤<生食液・5%ブドウ糖注・日局リンゲル液・乳酸リンゲル液以外>と配合した場合ビノレルビンが析出する恐れがあるので、他の注射剤との同時混合投与を原則として避ける。

3).本剤が皮膚に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の流水で洗い流し、また、粘膜に付着した場合には、直ちに多量の流水で洗い流す。

4).眼には接触させない(眼に入った場合は、直ちに水で洗浄する)。眼に入った場合、激しい眼刺激や角膜潰瘍が起こることがある。

2.投与経路:静脈内注射のみに使用し、髄腔内には投与しない[海外で誤ってビンカアルカロイド系薬剤を髄腔内に投与し、死亡したとの報告がある]。

3.投与時

1).薬液が血管外に漏れると注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、点滴の側管を利用するなど、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与する。

2).血管痛、静脈炎を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、投与後は補液等により薬液を十分洗い流す。

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(5±3℃、3年間)の結果、ロゼウス静注液10mg及びロゼウス静注液40mgは通常の市場流通下(2〜8℃)において3年間安定であることが確認された。

その他の注意

他のビンカアルカロイド系薬剤により脳梗塞等が発現したとの報告がある。

保管上の注意

遮光、2〜8℃で保存。

ロゼウス静注液40mg
ロゼウス静注液40mg

ロゼウス静注液40mg

抗悪性腫瘍薬 > ビンカアルカロイド
2022年03月改訂(第4版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗悪性腫瘍薬 > ビンカアルカロイド
一般名ビノレルビン酒石酸塩40mg4mL注射液
薬価8457
メーカー日本化薬
最終更新2022年03月改訂(第4版)

用法・用量

1.非小細胞肺癌の場合:ビノレルビンとして1回20〜25mg/㎡を1週間間隔で静脈内に緩徐に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、1回最高用量は25mg/㎡とする。

2.手術不能又は再発乳癌の場合:ビノレルビンとして1回25mg/㎡を1週間間隔で2週連続投与し、3週目は休薬する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

用法・用量(補足)

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.投与前の白血球数が2000/mm3未満であった場合には投与を延期し、白血球数が2000/mm3以上に回復するのを待って投与する。

2.本剤をあらかじめ約50mLの日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液で希釈する。投与は開始から10分以内に終了することが望ましい。なお、投与後は補液等により、薬液を十分洗い流す。

効能・効果

非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌。

効能・効果(補足)

<効能・効果に関連する使用上の注意>

手術不能又は再発乳癌の場合:

1.手術不能又は再発乳癌の場合、本剤の術前・術後化学療法における有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。

2.手術不能又は再発乳癌の場合、本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法後の増悪若しくは再発例を対象とする。

3.手術不能又は再発乳癌の場合、初回化学療法における本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法に関して、有効性及び安全性は確立していない。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少等の骨髄機能抑制が現れることがあるので、観察を十分に行い、重度の異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行う。

2).間質性肺炎、肺水腫が現れることがあるので、観察を十分に行い、胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行う。

3).気管支痙攣が現れることがあるので、観察を十分に行い、息切れ、呼吸困難等の異常が現れた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行う(なお、本症状は投与直後から2時間以内に発現する例が多いことと、マイトマイシンCとの併用時に発現しやすいことが報告されている)。

4).麻痺性イレウスが現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

5).心不全、心筋梗塞、狭心症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

6).ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。

7).肺塞栓症が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。

8).低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム量増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には水分摂取の制限等適切な処置を行う。

9).急性腎障害等の重篤な腎障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

10).急性膵炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:次記のような副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行う。

1).過敏症:(頻度不明)アレルギー様症状[投与を中止する]。

2).呼吸器:(頻度不明)呼吸困難、喘鳴。

3).循環器:(頻度不明)不整脈、血圧低下、血圧上昇、動悸、頻脈。

4).神経・筋症状:(頻度不明)知覚異常・腱反射減弱、筋肉痛、関節痛、筋力低下、腰背痛、筋痙攣、運動障害、排尿障害。

5).精神神経系:(頻度不明)激越、頭痛、不穏、眩暈、不眠。

6).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇、LDH上昇、肝機能障害、総ビリルビン上昇、ウロビリノーゲン陽性、γ−GTP上昇。

7).腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、クレアチニンクリアランス低下。

8).消化器:(頻度不明)食欲不振、嘔気、嘔吐、便秘、下痢、口内炎、腹痛、腹部不快感、腹部膨満感、腹部膨隆、嚥下障害。

9).皮膚:(頻度不明)脱毛、紅斑・丘疹、皮膚水疱・落屑、爪異常、皮膚そう痒。

10).注射部位:(頻度不明)静脈炎。

11).代謝栄養障害:(頻度不明)総蛋白低下、血漿中電解質異常(ナトリウム異常、カリウム異常、クロル異常、カルシウム異常)、アルブミン低下、尿糖。

12).その他:(頻度不明)発熱、全身倦怠感、CRP上昇、血尿、体重減少、体重増加、味覚異常、疼痛、出血、胸痛、浮腫、出血性膀胱炎、潮紅、しゃっくり。

警告

1.本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与する。

2.骨髄機能抑制に起因すると考えられる死亡症例が認められているので、投与に際しては、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察する。

禁忌

1.骨髄機能低下の著しい患者[重症感染症を併発し、致命的となることがある]。

2.重篤な感染症を合併している患者[感染症が悪化し、致命的となる恐れがある]。

3.本剤及び他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者。

4.髄腔内には投与しない。

慎重投与

1.骨髄抑制のある患者[骨髄機能をより強く抑制する恐れがある]。

2.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。

3.間質性肺炎又は肺線維症の既往歴のある患者[症状が再発する恐れがある]。

4.神経・筋疾患の合併あるいは既往歴のある患者[末梢神経障害(知覚異常、腱反射減弱等)が強く現れる恐れがある]。

5.虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[症状を誘発若しくは悪化させる恐れがある]。

6.便秘傾向の強い患者[症状を悪化させる恐れがある]。

7.高齢者。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.骨髄機能抑制、間質性肺炎、イレウス等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、心肺機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う。また、使用が長期間にわたると副作用が強く現れることがあるので、投与は慎重に行う。

2.感染症の発現又は感染症悪化に十分注意する。

3.乳癌のアントラサイクリン系・タキサン系抗悪性腫瘍剤化学療法後の増悪・再発例において、本剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用療法を行った場合の有効性及び安全性は確立されていない。

4.小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮する。

相互作用

併用注意:

1.アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール等)、マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)、カルシウム拮抗剤(ジルチアゼム、ニフェジピン、ベラパミル等)、ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム、トリアゾラム、ミダゾラム等)[他のビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤との併用で筋神経系の副作用の増強が報告されている(併用薬剤は肝チトクロームP−450(CYP3A4)を阻害するので、併用によりビンカアルカロイドの代謝を阻害する)]。

2.マイトマイシンC[息切れ及び気管支痙攣が起こることがある(作用機序は不明)]。

3.他の抗悪性腫瘍剤、放射線療法[骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある(副作用が相互に増強される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

高齢者では生理機能が低下していることが多く、白血球減少、貧血、血小板減少、BUN上昇、発熱、間質性肺炎、便秘等の副作用が現れやすいので、用量、投与間隔等に注意して、患者の状態を観察し慎重に投与する。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[動物実験で催奇形性(ラット:頚椎椎弓癒合、頚椎配列異常等の骨格変異、ウサギ:耳介低形成、側脳室拡張、腰肋等の骨格変異)が報告されている]。

2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

取扱い上の注意

(適用上の注意)

1.薬液の調製

1).本剤投与による血管痛、静脈炎及び薬液の血管外漏出による重篤な組織障害を防止する意味で、本剤をあらかじめ日局生理食塩液、日局5%ブドウ糖注射液、日局リンゲル液又は乳酸リンゲル液約50mLに希釈することが望ましい。

2).他の注射剤<生食液・5%ブドウ糖注・日局リンゲル液・乳酸リンゲル液以外>と配合した場合ビノレルビンが析出する恐れがあるので、他の注射剤との同時混合投与を原則として避ける。

3).本剤が皮膚に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の流水で洗い流し、また、粘膜に付着した場合には、直ちに多量の流水で洗い流す。

4).眼には接触させない(眼に入った場合は、直ちに水で洗浄する)。眼に入った場合、激しい眼刺激や角膜潰瘍が起こることがある。

2.投与経路:静脈内注射のみに使用し、髄腔内には投与しない[海外で誤ってビンカアルカロイド系薬剤を髄腔内に投与し、死亡したとの報告がある]。

3.投与時

1).薬液が血管外に漏れると注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、点滴の側管を利用するなど、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与する。

2).血管痛、静脈炎を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意し、投与後は補液等により薬液を十分洗い流す。

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(5±3℃、3年間)の結果、ロゼウス静注液10mg及びロゼウス静注液40mgは通常の市場流通下(2〜8℃)において3年間安定であることが確認された。

その他の注意

他のビンカアルカロイド系薬剤により脳梗塞等が発現したとの報告がある。

保管上の注意

遮光、2〜8℃で保存。

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