硝酸系血管拡張薬
薬効分類 | 硝酸系血管拡張薬 |
一般名 | ニトログリセリン注射液 |
薬価 | 59円 |
メーカー | 日本化薬 |
最終更新 | 2014年08月改訂(第8版) |
冠動脈造影時に本剤を注射液そのまま、ニトログリセリンとして0.2mgを、カテーテルを通し速やかに冠動脈内に投与する。なお、投与量は患者の症状に応じて適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
冠動脈造影時に冠攣縮を誘発した場合は、迅速に攣縮緩解のための処置を行う。また、完全閉塞緩解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)によると考えられる心室細動などの危険な不整脈や血圧低下を起こす恐れがあるので電気的除細動などの適切な処置を行う。
冠動脈造影時の冠攣縮緩解。
<概要>総症例153例における副作用の発現率は4.6%であり、主なものは血圧低下0.7%、徐脈0.7%等であった[承認時]。
1.重大な副作用
急激な血圧低下、心拍出量低下等:ニトログリセリン0.5mg/mL注射液において、急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、血圧リバウンド現象等が報告されているので、このような副作用が現れた場合には投与を中止する(また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与する)。
2.重大な副作用(類薬)
心室細動、心室頻拍:硝酸イソソルビドにおいて、完全閉塞緩解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)によると考えられる心室細動などの危険な不整脈を起こすとの報告があるので、このような場合には、電気的除細動などの適切な処置を行う。
3.その他の副作用
1).循環器:(2%未満)血圧低下、徐脈。
2).その他:(2%未満)気分不快、LDH上昇。
1.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.高度貧血の患者[血圧低下により貧血症状(眩暈、立ちくらみ等)を悪化させる恐れがある]。
4.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある]。
1.新生児及び乳幼児。
2.高齢者。
3.メトヘモグロビン血症の患者[メトヘモグロビン血症を更に悪化させる恐れがある]。
4.頭部外傷又は脳出血の患者[頭蓋内圧を上昇させる恐れがある]。
5.著しく血圧の低い患者[血圧低下を更に悪化させる恐れがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用する]。
6.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は冠動脈造影に十分な経験を持つ医師が使用する。
2.本剤の投与により過度の血圧低下が起こることがあるので、必ず血圧のモニターを行う。特に高用量を投与する際には血圧低下に十分注意する。
3.本剤の過量投与により血圧が低下し過ぎた場合には、必要に応じドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与する。
4.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)との併用又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認する。また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意する。
1.併用禁忌:
1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2.併用注意:
1).パンクロニウム[パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある(機序不明)]。
2).利尿剤、他の血管拡張剤[血圧低下が増強されることがある(ともに血圧低下作用を有する)]。
3).ヘパリン[ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある(機序不明)]。
(高齢者への投与)
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、血圧低下等が発現する恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
新生児及び乳幼児には慎重に投与する[メトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい]。
(適用上の注意)
アンプルカット時:ワンポイントアンプルなので、マークを上にして下方に折る。なお、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすることが望ましい。
1.本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流す。
2.本剤は室温で安定であり冷蔵庫に保管する必要はない。凍結は避ける。
1.ニトログリセリンは点滴静注の際、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着することが知られている。
2.ニトログリセリン使用中に、ニトログリセリン又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することが報告されている(なお、ニトログリセリンの経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある)。
薬効分類 | 硝酸系血管拡張薬 |
一般名 | ニトログリセリン注射液 |
薬価 | 59円 |
メーカー | 日本化薬 |
最終更新 | 2014年08月改訂(第8版) |
冠動脈造影時に本剤を注射液そのまま、ニトログリセリンとして0.2mgを、カテーテルを通し速やかに冠動脈内に投与する。なお、投与量は患者の症状に応じて適宜増減する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
冠動脈造影時に冠攣縮を誘発した場合は、迅速に攣縮緩解のための処置を行う。また、完全閉塞緩解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)によると考えられる心室細動などの危険な不整脈や血圧低下を起こす恐れがあるので電気的除細動などの適切な処置を行う。
冠動脈造影時の冠攣縮緩解。
<概要>総症例153例における副作用の発現率は4.6%であり、主なものは血圧低下0.7%、徐脈0.7%等であった[承認時]。
1.重大な副作用
急激な血圧低下、心拍出量低下等:ニトログリセリン0.5mg/mL注射液において、急激な血圧低下、心拍出量低下、心拍数増加、投与終了後の遷延性血圧低下、血圧リバウンド現象等が報告されているので、このような副作用が現れた場合には投与を中止する(また、速やかに血圧を回復させたい場合には、ドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与する)。
2.重大な副作用(類薬)
心室細動、心室頻拍:硝酸イソソルビドにおいて、完全閉塞緩解時にreperfusion injury(虚血再灌流障害)によると考えられる心室細動などの危険な不整脈を起こすとの報告があるので、このような場合には、電気的除細動などの適切な処置を行う。
3.その他の副作用
1).循環器:(2%未満)血圧低下、徐脈。
2).その他:(2%未満)気分不快、LDH上昇。
1.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる恐れがある]。
3.高度貧血の患者[血圧低下により貧血症状(眩暈、立ちくらみ等)を悪化させる恐れがある]。
4.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤投与中(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤投与中(リオシグアト)の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある]。
1.新生児及び乳幼児。
2.高齢者。
3.メトヘモグロビン血症の患者[メトヘモグロビン血症を更に悪化させる恐れがある]。
4.頭部外傷又は脳出血の患者[頭蓋内圧を上昇させる恐れがある]。
5.著しく血圧の低い患者[血圧低下を更に悪化させる恐れがあるので、必要ならばドパミン塩酸塩等の昇圧剤を併用する]。
6.肝障害のある患者[副作用が強く現れる恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は冠動脈造影に十分な経験を持つ医師が使用する。
2.本剤の投与により過度の血圧低下が起こることがあるので、必ず血圧のモニターを行う。特に高用量を投与する際には血圧低下に十分注意する。
3.本剤の過量投与により血圧が低下し過ぎた場合には、必要に応じドパミン塩酸塩等の昇圧剤を投与する。
4.本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)との併用又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用していないことを十分確認する。また、本剤投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤を服用しないよう十分注意する。
1.併用禁忌:
1).ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩<バイアグラ、レバチオ>、バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、タダラフィル<シアリス、アドシルカ、ザルティア>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2).グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト<アデムパス>)[併用により、降圧作用を増強することがある(本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する)]。
2.併用注意:
1).パンクロニウム[パンクロニウムの神経筋遮断効果を延長することがある(機序不明)]。
2).利尿剤、他の血管拡張剤[血圧低下が増強されることがある(ともに血圧低下作用を有する)]。
3).ヘパリン[ヘパリンの作用を減弱するとの報告がある(機序不明)]。
(高齢者への投与)
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、血圧低下等が発現する恐れがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている]。
(小児等への投与)
新生児及び乳幼児には慎重に投与する[メトヘモグロビン還元酵素活性が低いので、メトヘモグロビン血症を起こしやすい]。
(適用上の注意)
アンプルカット時:ワンポイントアンプルなので、マークを上にして下方に折る。なお、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすることが望ましい。
1.本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こる場合があるので、直ちに水で洗い流す。
2.本剤は室温で安定であり冷蔵庫に保管する必要はない。凍結は避ける。
1.ニトログリセリンは点滴静注の際、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着することが知られている。
2.ニトログリセリン使用中に、ニトログリセリン又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することが報告されている(なお、ニトログリセリンの経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある)。
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