制酸薬 塩類下剤
薬効分類 | 制酸薬 塩類下剤 |
一般名 | 酸化マグネシウム錠 |
薬価 | 5.7円 |
メーカー | 吉田製薬 |
最終更新 | 2022年08月改訂(第4版) |
1.制酸剤として使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日0.5〜1.0gを数回に分割経口投与する。
2.緩下剤として使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日2gを食前又は食後の3回に分割経口投与するか、又は就寝前に1回投与する。
3.尿路シュウ酸カルシウム結石の発生予防に使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日0.2〜0.6gを多量の水とともに経口投与する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。
1.次記疾患における制酸作用と症状の改善:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃炎(急性胃炎・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
2.便秘症。
3.尿路シュウ酸カルシウム結石の発生予防。
酸化マグネシウム錠250mg「ヨシダ」及び酸化マグネシウム錠330mg「ヨシダ」の承認時の常習性便秘を対象とした95例の臨床試験において、腹痛1例(1.1%)、軽度の下痢1例(1.1%)が認められ、9例(9.5%)に血漿中マグネシウム濃度の軽微な上昇が認められた。
1.重大な副作用
高マグネシウム血症(頻度不明):本剤の投与により、高マグネシウム血症が現れ、呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止に至ることがあるので、悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠等の症状の発現に注意するとともに、血清マグネシウムの濃度の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(処置法は「過量投与」の項参照)。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).消化器:下痢等。
2).電解質:血清マグネシウム値上昇[観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行う]。
1.腎障害のある患者[高マグネシウム血症を起こす恐れがある]。
2.心機能障害のある患者[徐脈を起こし、症状が悪化する恐れがある]。
3.下痢のある患者[下痢を悪化させる恐れがある]。
4.高マグネシウム血症の患者[高マグネシウム血症の症状を増悪させる恐れがある]。
5.高齢者。
(重要な基本的注意)
本剤の投与により、高マグネシウム血症が現れることがある。特に、便秘症の患者では、腎機能が正常な場合や通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されているので、次の点に留意する。
1.必要最小限の使用にとどめる。
2.長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意する。
3.嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状が現れた場合には、服用を中止し、直ちに受診するよう患者に指導する。
併用注意:本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。
1.テトラサイクリン系抗生物質<服用>(テトラサイクリン<服用>、ミノサイクリン<服用>等)、ニューキノロン系抗菌剤<服用>(シプロフロキサシン<服用>、トスフロキサシン<服用>等)、ビスホスホン酸塩系骨代謝改善剤<服用>(エチドロン酸二ナトリウム<服用>、リセドロン酸ナトリウム<服用>等)、抗ウイルス剤(ラルテグラビル<服用>、EVG・COBI・FTC・TDF<服用>(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩)等)[これらの薬剤の吸収が低下し効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させないなど注意する(マグネシウムと難溶性のキレートを形成し、薬剤の吸収が阻害される)]。
2.セフジニル<服用>、セフポドキシム プロキセチル<服用>、ミコフェノール酸 モフェチル<服用>、ペニシラミン<服用>[これらの薬剤の吸収が低下し効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させないなど注意する(機序不明)]。
3.アジスロマイシン、セレコキシブ、ロスバスタチン、ラベプラゾール、ガバペンチン[これらの薬剤の血中濃度が低下する恐れがある(機序不明)]。
4.ジギタリス製剤<服用>(ジゴキシン<服用>、ジギトキシン<服用>等)、鉄剤<服用>、フェキソフェナジン<服用>[これらの薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、服用間隔をあけるなど注意する(マグネシウムの吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇によると考えられる)]。
5.ポリカルボフィルカルシウム<服用>[ポリカルボフィルカルシウムの作用が減弱する恐れがある(ポリカルボフィルカルシウムは酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、本剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される)]。
6.高カリウム血症改善イオン交換樹脂製剤(ポリスチレンスルホン酸カルシウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)[これらの薬剤の効果が減弱する恐れがあり、また、併用によりアルカローシスが現れたとの報告がある(マグネシウムがこれらの薬剤の陽イオンと交換するためと考えられる)]。
7.活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール等)[高マグネシウム血症を起こす恐れがある(マグネシウムの消化管吸収及び腎尿細管からの再吸収が促進するためと考えられる)]。
8.活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール等)、大量の牛乳、カルシウム製剤[milk−alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)が現れる恐れがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する(<機序>代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増大する<危険因子>高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者)]。
9.リオシグアト<服用>[本剤との併用によりリオシグアトの血中濃度が低下する恐れがあるので、本剤はリオシグアト投与後1時間以上経過してから服用させる(消化管内pHの上昇によりリオシグアトのバイオアベイラビリティが低下する)]。
10.ロキサデュスタット、バダデュスタット[これらの薬剤と併用した場合、これらの薬剤の作用が減弱する恐れがある(機序不明)]。
11.炭酸リチウム[高マグネシウム血症を起こす恐れがある(機序不明)]。
12.H2受容体拮抗薬(ファモチジン、ラニチジン、ラフチジン等)、プロトンポンプインヒビター(オメプラゾール、ランソプラゾール、エソメプラゾール等)[本剤の緩下作用が減弱する恐れがある(胃内のpH上昇により本剤の溶解度が低下するためと考えられる)]。
13.ミソプロストール[下痢が発現しやすくなる(ミソプロストールは小腸の蠕動運動を亢進させ、小腸からの水・Naの吸収を阻害し、下痢を生じさせるが、本剤には緩下作用があるので、両者の併用で下痢が発現しやすくなる)]。
(高齢者への投与)
高齢者では、高マグネシウム血症を起こし、重篤な転帰をたどる例が報告されているので、投与量を減量するとともに定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど観察を十分に行い、慎重に投与する。
1.過量投与時の徴候、症状:血清マグネシウム濃度が高値になるにつれ、深部腱反射消失、呼吸抑制、意識障害、房室ブロックや伝導障害等の不整脈、心停止等が現れることがある(初期症状は「副作用1.重大な副作用」の項参照)。
2.過量投与時の処置:大量服用後の間もない場合には、催吐並びに胃洗浄を行う。過量投与による中毒症状が現れた場合には、心電図並びに血清マグネシウム濃度の測定等により患者の状態を十分に観察し、症状に応じて適切な処置を行う(治療にはグルコン酸カルシウム静注が有効であるとの報告がある)。なお、過量投与時、マグネシウムを除去するために血液透析が有効である。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
1.本剤は湿気に影響されるので、開封後はできるだけ速やかに使用する。また、開封後防湿。
2.金属と擦れることにより黒色になることがある。
3.安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、本剤は通常の市場の流通下において3年間安定であることが推測された。
長期・大量投与により胃結石・腸管内結石を形成し、腸閉塞を起こしたとの報告がある。
薬効分類 | 制酸薬 塩類下剤 |
一般名 | 酸化マグネシウム錠 |
薬価 | 5.7円 |
メーカー | 吉田製薬 |
最終更新 | 2022年08月改訂(第4版) |
1.制酸剤として使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日0.5〜1.0gを数回に分割経口投与する。
2.緩下剤として使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日2gを食前又は食後の3回に分割経口投与するか、又は就寝前に1回投与する。
3.尿路シュウ酸カルシウム結石の発生予防に使用する場合:酸化マグネシウムとして、1日0.2〜0.6gを多量の水とともに経口投与する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。
1.次記疾患における制酸作用と症状の改善:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃炎(急性胃炎・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
2.便秘症。
3.尿路シュウ酸カルシウム結石の発生予防。
酸化マグネシウム錠250mg「ヨシダ」及び酸化マグネシウム錠330mg「ヨシダ」の承認時の常習性便秘を対象とした95例の臨床試験において、腹痛1例(1.1%)、軽度の下痢1例(1.1%)が認められ、9例(9.5%)に血漿中マグネシウム濃度の軽微な上昇が認められた。
1.重大な副作用
高マグネシウム血症(頻度不明):本剤の投与により、高マグネシウム血症が現れ、呼吸抑制、意識障害、不整脈、心停止に至ることがあるので、悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠等の症状の発現に注意するとともに、血清マグネシウムの濃度の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(処置法は「過量投与」の項参照)。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).消化器:下痢等。
2).電解質:血清マグネシウム値上昇[観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は休薬等の適切な処置を行う]。
1.腎障害のある患者[高マグネシウム血症を起こす恐れがある]。
2.心機能障害のある患者[徐脈を起こし、症状が悪化する恐れがある]。
3.下痢のある患者[下痢を悪化させる恐れがある]。
4.高マグネシウム血症の患者[高マグネシウム血症の症状を増悪させる恐れがある]。
5.高齢者。
(重要な基本的注意)
本剤の投与により、高マグネシウム血症が現れることがある。特に、便秘症の患者では、腎機能が正常な場合や通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されているので、次の点に留意する。
1.必要最小限の使用にとどめる。
2.長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意する。
3.嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状が現れた場合には、服用を中止し、直ちに受診するよう患者に指導する。
併用注意:本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。
1.テトラサイクリン系抗生物質<服用>(テトラサイクリン<服用>、ミノサイクリン<服用>等)、ニューキノロン系抗菌剤<服用>(シプロフロキサシン<服用>、トスフロキサシン<服用>等)、ビスホスホン酸塩系骨代謝改善剤<服用>(エチドロン酸二ナトリウム<服用>、リセドロン酸ナトリウム<服用>等)、抗ウイルス剤(ラルテグラビル<服用>、EVG・COBI・FTC・TDF<服用>(エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩)等)[これらの薬剤の吸収が低下し効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させないなど注意する(マグネシウムと難溶性のキレートを形成し、薬剤の吸収が阻害される)]。
2.セフジニル<服用>、セフポドキシム プロキセチル<服用>、ミコフェノール酸 モフェチル<服用>、ペニシラミン<服用>[これらの薬剤の吸収が低下し効果が減弱する恐れがあるので、同時に服用させないなど注意する(機序不明)]。
3.アジスロマイシン、セレコキシブ、ロスバスタチン、ラベプラゾール、ガバペンチン[これらの薬剤の血中濃度が低下する恐れがある(機序不明)]。
4.ジギタリス製剤<服用>(ジゴキシン<服用>、ジギトキシン<服用>等)、鉄剤<服用>、フェキソフェナジン<服用>[これらの薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、服用間隔をあけるなど注意する(マグネシウムの吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇によると考えられる)]。
5.ポリカルボフィルカルシウム<服用>[ポリカルボフィルカルシウムの作用が減弱する恐れがある(ポリカルボフィルカルシウムは酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、本剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される)]。
6.高カリウム血症改善イオン交換樹脂製剤(ポリスチレンスルホン酸カルシウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)[これらの薬剤の効果が減弱する恐れがあり、また、併用によりアルカローシスが現れたとの報告がある(マグネシウムがこれらの薬剤の陽イオンと交換するためと考えられる)]。
7.活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール等)[高マグネシウム血症を起こす恐れがある(マグネシウムの消化管吸収及び腎尿細管からの再吸収が促進するためと考えられる)]。
8.活性型ビタミンD3製剤(アルファカルシドール、カルシトリオール等)、大量の牛乳、カルシウム製剤[milk−alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)が現れる恐れがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する(<機序>代謝性アルカローシスが持続することにより、尿細管でのカルシウム再吸収が増大する<危険因子>高カルシウム血症、代謝性アルカローシス、腎機能障害のある患者)]。
9.リオシグアト<服用>[本剤との併用によりリオシグアトの血中濃度が低下する恐れがあるので、本剤はリオシグアト投与後1時間以上経過してから服用させる(消化管内pHの上昇によりリオシグアトのバイオアベイラビリティが低下する)]。
10.ロキサデュスタット、バダデュスタット[これらの薬剤と併用した場合、これらの薬剤の作用が減弱する恐れがある(機序不明)]。
11.炭酸リチウム[高マグネシウム血症を起こす恐れがある(機序不明)]。
12.H2受容体拮抗薬(ファモチジン、ラニチジン、ラフチジン等)、プロトンポンプインヒビター(オメプラゾール、ランソプラゾール、エソメプラゾール等)[本剤の緩下作用が減弱する恐れがある(胃内のpH上昇により本剤の溶解度が低下するためと考えられる)]。
13.ミソプロストール[下痢が発現しやすくなる(ミソプロストールは小腸の蠕動運動を亢進させ、小腸からの水・Naの吸収を阻害し、下痢を生じさせるが、本剤には緩下作用があるので、両者の併用で下痢が発現しやすくなる)]。
(高齢者への投与)
高齢者では、高マグネシウム血症を起こし、重篤な転帰をたどる例が報告されているので、投与量を減量するとともに定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど観察を十分に行い、慎重に投与する。
1.過量投与時の徴候、症状:血清マグネシウム濃度が高値になるにつれ、深部腱反射消失、呼吸抑制、意識障害、房室ブロックや伝導障害等の不整脈、心停止等が現れることがある(初期症状は「副作用1.重大な副作用」の項参照)。
2.過量投与時の処置:大量服用後の間もない場合には、催吐並びに胃洗浄を行う。過量投与による中毒症状が現れた場合には、心電図並びに血清マグネシウム濃度の測定等により患者の状態を十分に観察し、症状に応じて適切な処置を行う(治療にはグルコン酸カルシウム静注が有効であるとの報告がある)。なお、過量投与時、マグネシウムを除去するために血液透析が有効である。
(適用上の注意)
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
1.本剤は湿気に影響されるので、開封後はできるだけ速やかに使用する。また、開封後防湿。
2.金属と擦れることにより黒色になることがある。
3.安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、本剤は通常の市場の流通下において3年間安定であることが推測された。
長期・大量投与により胃結石・腸管内結石を形成し、腸閉塞を起こしたとの報告がある。
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