狂犬病ワクチン
薬効分類 | 狂犬病ワクチン |
一般名 | 乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン |
薬価 | 12087円 |
メーカー | GSK |
最終更新 | 2020年10月改訂(第3版) |
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)の全量で溶解し、次のとおり使用する。
1.曝露前免疫:1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて3回筋肉内に接種する。
2.曝露後免疫:1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて4〜6回筋肉内に接種する。
<用法・用量に関連する接種上の注意>
曝露前免疫及び曝露後免疫の接種日の目安等は次のとおりである。なお、接種要否及び接種スケジュールは世界保健機関(WHO)の推奨も参考に検討する。
1.曝露前免疫(狂犬病の予防):
1).接種日の目安(1回目接種日を0日とする):曝露前免疫の場合、3回接種における接種日の目安は、0、7、21日又は0、7、28日。
2).同時接種:曝露前免疫の場合、医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる(なお、曝露前免疫の場合、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
2.曝露後免疫(狂犬病の発病阻止):
1).接種日の目安(1回目接種日を0日とする):
(1).曝露後免疫の場合、4回接種における接種日の目安は、0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日。
(2).曝露後免疫の場合、5回接種における接種日の目安は、0、3、7、14、28日。
(3).曝露後免疫の場合、6回接種における接種日の目安は、0、3、7、14、30、90日。
2).咬傷等の曝露を受けた場合には、以前に曝露前免疫を完了した者であっても、必ず曝露後免疫を行う。
狂犬病の予防及び発病阻止。
<曝露前免疫>
20歳以上65歳未満の健康人を対象とした国内第3相試験において、筋肉内3回接種による副反応は109例中67例(61.5%)であった。主な副反応は、注射部位疼痛47例(43.1%)、注射部位紅斑18例(16.5%)、倦怠感15例(13.8%)であった(承認時)。
20歳未満の健康人を対象とした国内第2/3相試験において、筋肉内3回接種による副反応は34例中23例(67.6%)であった。主な副反応は、注射部位疼痛19例(55.9%)、頭痛9例(26.5%)、注射部位紅斑7例(20.6%)、注射部位そう痒感7例(20.6%)、筋肉痛6例(17.6%)、注射部位腫脹4例(11.8%)、疲労4例(11.8%)であった(承認時)。
<曝露後免疫>
6歳以上17歳以下及び51歳以上の健康人を対象とした海外第3相試験において、Essen法又はZagreb法により本剤が接種された。6歳以上17歳以下のEssen群では119例中61例(51%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛47例(40%)、疲労15例(13%)、筋肉痛13例(11%)、Zagreb群では121例中63例(52%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛45例(38%)、疲労18例(15%)、食欲減退14例(12%)であった。51歳以上のEssen群では200例中47例(24%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛22例(11%)、頭痛8例(4%)、疲労7例(4%)、Zagreb群では200例中38例(19%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛18例(9%)、疲労9例(5%)、頭痛7例(4%)であった。
18歳以上50歳以下の健康人を対象とした海外第4相試験において、Essen法又はZagreb法により本剤が接種された。Essen群では123例中13例(11%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛8例(7%)、発熱3例(2%)、Zagreb群では126例中5例(4%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛3例(2%)、発熱3例(2%)であった。
Essen法:1回目接種日を0日とし、0、3、7、14、28日に接種(5回接種)。
Zagreb法:1回目接種日を0日とし、0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日に接種(4回接種)。
1.重大な副反応
1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2).脳炎(頻度不明):脳炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行う。
3).ギラン・バレー症候群(頻度不明):ギラン・バレー症候群が現れることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射減弱ないし腱反射消失等の症状が現れた場合には適切な処置を行う。
2.その他の副反応
1).局所反応(注射部位):(10%以上)疼痛、紅斑、(1〜10%未満)そう痒感、腫脹、硬結、内出血。
2).皮膚:(1〜10%未満)蕁麻疹、(1%未満)紅斑、そう痒性皮疹、顔面腫脹、(頻度不明)発疹、多汗症、血管性浮腫。
3).精神神経系:(10%以上)頭痛、(1〜10%未満)感覚鈍麻、(頻度不明)浮動性眩暈、錯感覚、失神寸前状態、失神。
4).消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、嘔吐、(1%未満)腹痛、食欲減退、(頻度不明)腹部不快感。
5).筋骨格:(1〜10%未満)筋肉痛、関節痛、重感、(1%未満)四肢不快感。
6).その他:(10%以上)倦怠感、(1〜10%未満)疲労、発熱、局所腫脹、(1%未満)口腔咽頭痛、(頻度不明)無力症、リンパ節症、過敏症、悪寒、回転性眩暈。
(接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者))
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
1.明らかな発熱を呈している者。但し、明らかな発熱<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
2.重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。但し、重篤な急性疾患<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
3.本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。但し、アナフィラキシー<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
4.前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。但し、予防接種を行うことが不適当な状態<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
(接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者))
被接種者が次の1.〜7.いずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種する。
1.ゼラチン含有製剤に対して過敏症又はゼラチン含有の食品に対して過敏症の既往歴のある者。
2.心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
3.予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
4.過去に痙攣の既往のある者。
5.過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
6.本剤の成分に対してアレルギー又は鶏卵由来のものに対してアレルギー、鶏肉由来のものに対してアレルギー、その他鶏由来のものに対してアレルギー、テトラサイクリンに対してアレルギー、ネオマイシンに対してアレルギー、アムホテリシンBに対してアレルギーを呈する恐れのある者。
7.血小板減少症や凝固障害を有する者、抗凝固療法施行中の者[筋肉内接種により出血する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用する。
2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べる。
3.本剤は安定剤としてゼラチンの分解物を重合させたゼラチン由来物質(ポリゼリン)を含有しており、ゼラチン含有製剤の接種により、ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)が現れたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行う。
4.被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、更に高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせる。
5.ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神が現れることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
併用注意:免疫抑制剤(副腎皮質ステロイド等)等との関係:免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与中の者、特に免疫抑制的な作用を持つ製剤の長期投与中あるいは免疫抑制的な作用を持つ製剤の大量投与中の者は免疫機能が低下しているため本剤の効果が得られない恐れがあるので、併用に注意する。
(高齢者への接種)
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への接種)
妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する。
1.保存時:溶剤が凍結すると容器が破損することがある。
2.接種時:本剤の溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
遮光して、2〜8℃に保存。
(接種時の注意)
1.接種時:
1).本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈内注射はしない。
2).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
3).注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認する。
4).注射針及び注射筒は被接種者毎に取り替える。
5).本剤は、他剤と混合しない。
6).混濁、着色、異物の混入、その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しない。
7).【ラビピュール筋注用の使用方法】に従い接種を行う。
2.接種部位:
1).接種部位は、通常、大腿前外側部又は上腕三角筋とし、臀部には接種しない。
2).接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避ける。
3).筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意する。
(1).針長は筋肉内接種に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各接種者に対して適切な針長を決定する。
(2).神経走行部位を避ける。
(3).注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
(保険給付上の注意)
本剤は狂犬病の発病阻止(曝露後免疫)の目的で使用した場合にのみ保険給付される。
(ラビピュール筋注用の使用方法)
本剤は筋肉内注射用である。
1.保存時:
1).遮光して、2〜8℃に保存する。
2).溶剤が凍結すると容器が破損することがあるので注意する。
2.接種前:
1).混濁、着色、異物の混入、その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しない。
2).溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
3).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付の溶剤で均一に溶解して、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。
4).この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
3.接種時:
1).本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈注射にはしない。
2).注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認する。
3).注射針及び注射筒は被接種者毎に取り替える。
4).本剤は、他剤と混合しない。
4.注射針の選択:
1).針長は筋肉内接種に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各接種者に対して適切な針長を決定する。
2).注射針の選択に当たっては被接種者の年齢や体型を考慮する。
5.接種部位と接種方法:
1).接種部位は、通常、大腿前外側部又は上腕三角筋とし、臀部には接種しない。
2).接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避ける。
3).筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため、神経走行部位を避ける。
4).注射筒を持つ反対の手で皮膚ごと大きくつまむようにして、皮膚面に対して90°の角度で針をさす。
5).注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
6).刺入部と同じ角度で素早く抜針する。
7).年齢に応じた標準的な接種部位は次を目安とする(小児に対するワクチンの筋肉内接種法について(改訂版)(日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会))。
(1).1歳未満:大腿前外側部に接種する。
(2).1歳以上、2歳未満:1歳未満児と同様、大腿前外側部又は、上腕三角筋中央部に接種する。
(3).2歳以上:上腕三角筋中央部に接種する。
接種の際は、太い神経の走行に注意する必要があり、確実に添付文書の図のように上腕三角筋中央部あるいは大腿外側広筋中央部に接種する。
薬効分類 | 狂犬病ワクチン |
一般名 | 乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチン |
薬価 | 12087円 |
メーカー | GSK |
最終更新 | 2020年10月改訂(第3版) |
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)の全量で溶解し、次のとおり使用する。
1.曝露前免疫:1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて3回筋肉内に接種する。
2.曝露後免疫:1.0mLを1回量として、適切な間隔をおいて4〜6回筋肉内に接種する。
<用法・用量に関連する接種上の注意>
曝露前免疫及び曝露後免疫の接種日の目安等は次のとおりである。なお、接種要否及び接種スケジュールは世界保健機関(WHO)の推奨も参考に検討する。
1.曝露前免疫(狂犬病の予防):
1).接種日の目安(1回目接種日を0日とする):曝露前免疫の場合、3回接種における接種日の目安は、0、7、21日又は0、7、28日。
2).同時接種:曝露前免疫の場合、医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる(なお、曝露前免疫の場合、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
2.曝露後免疫(狂犬病の発病阻止):
1).接種日の目安(1回目接種日を0日とする):
(1).曝露後免疫の場合、4回接種における接種日の目安は、0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日。
(2).曝露後免疫の場合、5回接種における接種日の目安は、0、3、7、14、28日。
(3).曝露後免疫の場合、6回接種における接種日の目安は、0、3、7、14、30、90日。
2).咬傷等の曝露を受けた場合には、以前に曝露前免疫を完了した者であっても、必ず曝露後免疫を行う。
狂犬病の予防及び発病阻止。
<曝露前免疫>
20歳以上65歳未満の健康人を対象とした国内第3相試験において、筋肉内3回接種による副反応は109例中67例(61.5%)であった。主な副反応は、注射部位疼痛47例(43.1%)、注射部位紅斑18例(16.5%)、倦怠感15例(13.8%)であった(承認時)。
20歳未満の健康人を対象とした国内第2/3相試験において、筋肉内3回接種による副反応は34例中23例(67.6%)であった。主な副反応は、注射部位疼痛19例(55.9%)、頭痛9例(26.5%)、注射部位紅斑7例(20.6%)、注射部位そう痒感7例(20.6%)、筋肉痛6例(17.6%)、注射部位腫脹4例(11.8%)、疲労4例(11.8%)であった(承認時)。
<曝露後免疫>
6歳以上17歳以下及び51歳以上の健康人を対象とした海外第3相試験において、Essen法又はZagreb法により本剤が接種された。6歳以上17歳以下のEssen群では119例中61例(51%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛47例(40%)、疲労15例(13%)、筋肉痛13例(11%)、Zagreb群では121例中63例(52%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛45例(38%)、疲労18例(15%)、食欲減退14例(12%)であった。51歳以上のEssen群では200例中47例(24%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛22例(11%)、頭痛8例(4%)、疲労7例(4%)、Zagreb群では200例中38例(19%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛18例(9%)、疲労9例(5%)、頭痛7例(4%)であった。
18歳以上50歳以下の健康人を対象とした海外第4相試験において、Essen法又はZagreb法により本剤が接種された。Essen群では123例中13例(11%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛8例(7%)、発熱3例(2%)、Zagreb群では126例中5例(4%)に副反応が認められ、主な副反応は注射部位疼痛3例(2%)、発熱3例(2%)であった。
Essen法:1回目接種日を0日とし、0、3、7、14、28日に接種(5回接種)。
Zagreb法:1回目接種日を0日とし、0(接種部位を変えて、2箇所に1回ずつ、計2回)、7、21日に接種(4回接種)。
1.重大な副反応
1).ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行う。
2).脳炎(頻度不明):脳炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行う。
3).ギラン・バレー症候群(頻度不明):ギラン・バレー症候群が現れることがあるので、四肢遠位から始まる弛緩性麻痺、腱反射減弱ないし腱反射消失等の症状が現れた場合には適切な処置を行う。
2.その他の副反応
1).局所反応(注射部位):(10%以上)疼痛、紅斑、(1〜10%未満)そう痒感、腫脹、硬結、内出血。
2).皮膚:(1〜10%未満)蕁麻疹、(1%未満)紅斑、そう痒性皮疹、顔面腫脹、(頻度不明)発疹、多汗症、血管性浮腫。
3).精神神経系:(10%以上)頭痛、(1〜10%未満)感覚鈍麻、(頻度不明)浮動性眩暈、錯感覚、失神寸前状態、失神。
4).消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、嘔吐、(1%未満)腹痛、食欲減退、(頻度不明)腹部不快感。
5).筋骨格:(1〜10%未満)筋肉痛、関節痛、重感、(1%未満)四肢不快感。
6).その他:(10%以上)倦怠感、(1〜10%未満)疲労、発熱、局所腫脹、(1%未満)口腔咽頭痛、(頻度不明)無力症、リンパ節症、過敏症、悪寒、回転性眩暈。
(接種不適当者(予防接種を受けることが適当でない者))
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
1.明らかな発熱を呈している者。但し、明らかな発熱<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
2.重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者。但し、重篤な急性疾患<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
3.本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者。但し、アナフィラキシー<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
4.前記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者。但し、予防接種を行うことが不適当な状態<曝露後免疫を目的>への使用に限り、予防接種上の有益性を考慮して接種を行う。
(接種要注意者(接種の判断を行うに際し、注意を要する者))
被接種者が次の1.〜7.いずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種する。
1.ゼラチン含有製剤に対して過敏症又はゼラチン含有の食品に対して過敏症の既往歴のある者。
2.心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者。
3.予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者。
4.過去に痙攣の既往のある者。
5.過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者。
6.本剤の成分に対してアレルギー又は鶏卵由来のものに対してアレルギー、鶏肉由来のものに対してアレルギー、その他鶏由来のものに対してアレルギー、テトラサイクリンに対してアレルギー、ネオマイシンに対してアレルギー、アムホテリシンBに対してアレルギーを呈する恐れのある者。
7.血小板減少症や凝固障害を有する者、抗凝固療法施行中の者[筋肉内接種により出血する恐れがある]。
(重要な基本的注意)
1.本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用する。
2.被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べる。
3.本剤は安定剤としてゼラチンの分解物を重合させたゼラチン由来物質(ポリゼリン)を含有しており、ゼラチン含有製剤の接種により、ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、喉頭浮腫等)が現れたとの報告があるので、問診を十分に行い、接種後は観察を十分に行う。
4.被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、更に高熱、痙攣等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせる。
5.ワクチン接種直後又は接種後に注射による心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神が現れることがある。失神による転倒を避けるため、接種後30分程度は座らせるなどした上で被接種者の状態を観察することが望ましい。
併用注意:免疫抑制剤(副腎皮質ステロイド等)等との関係:免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与中の者、特に免疫抑制的な作用を持つ製剤の長期投与中あるいは免疫抑制的な作用を持つ製剤の大量投与中の者は免疫機能が低下しているため本剤の効果が得られない恐れがあるので、併用に注意する。
(高齢者への接種)
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、接種に当たっては、予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への接種)
妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種する。
1.保存時:溶剤が凍結すると容器が破損することがある。
2.接種時:本剤の溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
遮光して、2〜8℃に保存。
(接種時の注意)
1.接種時:
1).本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈内注射はしない。
2).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。この操作に当たっては、雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
3).注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認する。
4).注射針及び注射筒は被接種者毎に取り替える。
5).本剤は、他剤と混合しない。
6).混濁、着色、異物の混入、その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しない。
7).【ラビピュール筋注用の使用方法】に従い接種を行う。
2.接種部位:
1).接種部位は、通常、大腿前外側部又は上腕三角筋とし、臀部には接種しない。
2).接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避ける。
3).筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため次記の点に注意する。
(1).針長は筋肉内接種に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各接種者に対して適切な針長を決定する。
(2).神経走行部位を避ける。
(3).注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
(保険給付上の注意)
本剤は狂犬病の発病阻止(曝露後免疫)の目的で使用した場合にのみ保険給付される。
(ラビピュール筋注用の使用方法)
本剤は筋肉内注射用である。
1.保存時:
1).遮光して、2〜8℃に保存する。
2).溶剤が凍結すると容器が破損することがあるので注意する。
2.接種前:
1).混濁、着色、異物の混入、その他の異常がないかを確認し、異常を認めたものは使用しない。
2).溶解は接種直前に行い、一度溶解したものは直ちに使用する。
3).容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付の溶剤で均一に溶解して、注射針をさし込み、所要量を注射器内に吸引する。
4).この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
3.接種時:
1).本剤は筋肉内注射のみに使用し、皮下注射又は静脈注射にはしない。
2).注射針の先端が血管内に刺入していないことを確認する。
3).注射針及び注射筒は被接種者毎に取り替える。
4).本剤は、他剤と混合しない。
4.注射針の選択:
1).針長は筋肉内接種に足る長さであるが、組織や血管あるいは骨に到達しないよう、各接種者に対して適切な針長を決定する。
2).注射針の選択に当たっては被接種者の年齢や体型を考慮する。
5.接種部位と接種方法:
1).接種部位は、通常、大腿前外側部又は上腕三角筋とし、臀部には接種しない。
2).接種部位はアルコールで消毒し、同一部位に反復して接種することは避ける。
3).筋肉内注射に当たっては、組織・神経等への影響を避けるため、神経走行部位を避ける。
4).注射筒を持つ反対の手で皮膚ごと大きくつまむようにして、皮膚面に対して90°の角度で針をさす。
5).注射針を刺入したとき、激痛の訴えや血液の逆流がみられた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
6).刺入部と同じ角度で素早く抜針する。
7).年齢に応じた標準的な接種部位は次を目安とする(小児に対するワクチンの筋肉内接種法について(改訂版)(日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会))。
(1).1歳未満:大腿前外側部に接種する。
(2).1歳以上、2歳未満:1歳未満児と同様、大腿前外側部又は、上腕三角筋中央部に接種する。
(3).2歳以上:上腕三角筋中央部に接種する。
接種の際は、太い神経の走行に注意する必要があり、確実に添付文書の図のように上腕三角筋中央部あるいは大腿外側広筋中央部に接種する。
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