薬効分類 | 冠血管拡張薬 > β遮断薬 血圧降下薬 > β遮断薬 抗不整脈薬 > β遮断薬 |
一般名 | ピンドロール5mg錠 |
薬価 | 5.7円 |
メーカー | 日医工 |
最終更新 | 2024年01月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
〈洞性頻脈〉
通常成人にはピンドロールとして1回1〜5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〈本態性高血圧症(軽症〜中等症)〉
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〈狭心症〉
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。効果が不十分な場合は1日量30mgまで増量する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α−遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα−遮断剤を併用すること〔2.9、9.1.6参照〕。
1). 洞性頻脈。
2). 本態性高血圧症<軽症〜中等症>。
3). 狭心症。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心不全の誘発・心不全悪化、心胸比増大(いずれも1%未満)。
11.1.2. 喘息症状の誘発・喘息症状悪化(0.1%未満)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹。
2). 循環器:(0.1〜1%未満)動悸、胸痛、浮腫、(0.1%未満)徐脈、(頻度不明)低血圧。
3). 精神神経系:(0.1〜1%未満)めまい、ふらつき、頭痛、不眠、脳貧血様症状、眠気、(0.1%未満)振戦、多汗、(頻度不明)精神症状(抑うつ、幻覚)、悪夢。
4). 消化器:(0.1〜1%未満)悪心・嘔吐、下痢、心窩部不快感、(0.1%未満)腹痛、食欲不振、(頻度不明)口渇。
5). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇。
6). 眼:(頻度不明)涙液分泌減少、霧視。
7). その他:(0.1〜1%未満)脱力感、倦怠感、手足のしびれ感、(0.1%未満)熱感、腓腸筋痙直(こむらがえり)、その他の筋肉痛、(頻度不明)CK上昇、LDH上昇、血清尿酸値上昇。
発現頻度は使用成績調査を含む。
2.1. 本剤の成分及び他のβ−遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある]。
2.3. 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある]。
2.4. 高度徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック<2・3度>、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.6. 異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.7. 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある]。
2.8. 重症末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.9. 未治療の褐色細胞腫又は未治療のパラガングリオーマの患者〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.6参照〕。
2.10. チオリダジン投与中の患者〔10.1参照〕。
2.11. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること(また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと)。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
8.2. 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること〔9.8高齢者の項参照〕。
8.3. 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
8.4. めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. うっ血性心不全のおそれのある患者:心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがある。
9.1.2. 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者:低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすい。
9.1.3. 徐脈、房室ブロック<1度>のある患者:心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 甲状腺中毒症の患者:頻脈等の中毒症状をマスクすることがある(急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと)。
9.1.5. 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者:症状を悪化させるおそれがある。
9.1.6. 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者:単独投与により急激に血圧が上昇することがある〔2.9、7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:排泄が遅延するおそれがある。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:代謝が遅延するおそれがある。
10.1. 併用禁忌:
チオリダジン<メレリル>〔2.10参照〕[不整脈、QT延長等があらわれることがある(本剤はチオリダジンの肝における酸化的な代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる)]。
10.2. 併用注意:
1). 交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤(レセルピン等)[過剰の交感神経抑制を来し徐脈・血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること(共に交感神経抑制作用を有するため)]。
2). レセルピン[脈拍の増加等があらわれることがあるので、用量に注意すること(レセルピンによりカテコラミンが枯渇した状態においては本剤の内因性交感神経刺激作用が顕在化することがある)]。
3). 血糖降下剤(インスリン、グリベンクラミド等)[血糖降下作用を増強することがあり、また、低血糖症状<頻脈等>をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること(本剤のβ−遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする)]。
4). カルシウム拮抗剤(ベラパミル、ジルチアゼム等)[相互に作用が増強され過度の降圧又は心機能抑制があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること(共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため)]。
5). クロニジン[クロニジンの投与中止後のリバウンド現象<血圧上昇>を増強するおそれがあるので、クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと(クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ−遮断作用によりα−刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため)]。
6). Class1抗不整脈剤(ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等)、アミオダロン[過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること(共に心機能抑制作用を有するため)]。
7). 麻酔剤(エーテル等)[過剰の交感神経の抑制を起こすおそれがあるので、心機能等に注意すること(共に交感神経抑制作用を有するため)]。
8). ジギタリス製剤[房室伝導時間が延長し徐脈・房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること(共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため)]。
9). 非ステロイド性抗炎症剤(インドメタシン等)[本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること(非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある)]。
10). 降圧作用を有する他の薬剤(ニトログリセリン等)[過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること(共に降圧作用を有するため)]。
11). 交感神経刺激剤(アドレナリン等)[昇圧反応を引き起こすことがあるので、血圧値に注意すること(本剤のβ−遮断作用により交感神経刺激剤のα−刺激作用が優位となるため)]。
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・ 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
・ 休薬を要する場合は、徐々に減量する〔8.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.11参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 処置
過量投与時、過度の徐脈にはアトロピン硫酸塩水和物を静注し、効果不十分な場合にはβ−刺激剤(イソプレナリン塩酸塩、オルシプレナリン硫酸塩等)を徐々に静注。過量投与時、低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン等)を投与。過量投与時、心不全にはジギタリス製剤、利尿剤を投与(なお、グルカゴンの静注が有効な場合もある)。過量投与時、気管支痙攣にはβ2−刺激剤(サルブタモール硫酸塩等)を静注又はアミノフィリン水和物を静注。
これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
アルミピロー包装開封後は湿気を避け、遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
β−遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 冠血管拡張薬 > β遮断薬 血圧降下薬 > β遮断薬 抗不整脈薬 > β遮断薬 |
一般名 | ピンドロール5mg錠 |
薬価 | 5.7円 |
メーカー | 日医工 |
最終更新 | 2024年01月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
〈洞性頻脈〉
通常成人にはピンドロールとして1回1〜5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〈本態性高血圧症(軽症〜中等症)〉
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
〈狭心症〉
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。効果が不十分な場合は1日量30mgまで増量する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α−遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα−遮断剤を併用すること〔2.9、9.1.6参照〕。
1). 洞性頻脈。
2). 本態性高血圧症<軽症〜中等症>。
3). 狭心症。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心不全の誘発・心不全悪化、心胸比増大(いずれも1%未満)。
11.1.2. 喘息症状の誘発・喘息症状悪化(0.1%未満)。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹。
2). 循環器:(0.1〜1%未満)動悸、胸痛、浮腫、(0.1%未満)徐脈、(頻度不明)低血圧。
3). 精神神経系:(0.1〜1%未満)めまい、ふらつき、頭痛、不眠、脳貧血様症状、眠気、(0.1%未満)振戦、多汗、(頻度不明)精神症状(抑うつ、幻覚)、悪夢。
4). 消化器:(0.1〜1%未満)悪心・嘔吐、下痢、心窩部不快感、(0.1%未満)腹痛、食欲不振、(頻度不明)口渇。
5). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇。
6). 眼:(頻度不明)涙液分泌減少、霧視。
7). その他:(0.1〜1%未満)脱力感、倦怠感、手足のしびれ感、(0.1%未満)熱感、腓腸筋痙直(こむらがえり)、その他の筋肉痛、(頻度不明)CK上昇、LDH上昇、血清尿酸値上昇。
発現頻度は使用成績調査を含む。
2.1. 本剤の成分及び他のβ−遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある]。
2.3. 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある]。
2.4. 高度徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック<2・3度>、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.5. 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある]。
2.6. 異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.7. 低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある]。
2.8. 重症末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある]。
2.9. 未治療の褐色細胞腫又は未治療のパラガングリオーマの患者〔7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.6参照〕。
2.10. チオリダジン投与中の患者〔10.1参照〕。
2.11. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること(また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと)。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
8.2. 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること〔9.8高齢者の項参照〕。
8.3. 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
8.4. めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. うっ血性心不全のおそれのある患者:心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがある。
9.1.2. 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者:低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすい。
9.1.3. 徐脈、房室ブロック<1度>のある患者:心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。
9.1.4. 甲状腺中毒症の患者:頻脈等の中毒症状をマスクすることがある(急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと)。
9.1.5. 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者:症状を悪化させるおそれがある。
9.1.6. 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者:単独投与により急激に血圧が上昇することがある〔2.9、7.用法及び用量に関連する注意の項参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:排泄が遅延するおそれがある。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:代謝が遅延するおそれがある。
10.1. 併用禁忌:
チオリダジン<メレリル>〔2.10参照〕[不整脈、QT延長等があらわれることがある(本剤はチオリダジンの肝における酸化的な代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる)]。
10.2. 併用注意:
1). 交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤(レセルピン等)[過剰の交感神経抑制を来し徐脈・血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること(共に交感神経抑制作用を有するため)]。
2). レセルピン[脈拍の増加等があらわれることがあるので、用量に注意すること(レセルピンによりカテコラミンが枯渇した状態においては本剤の内因性交感神経刺激作用が顕在化することがある)]。
3). 血糖降下剤(インスリン、グリベンクラミド等)[血糖降下作用を増強することがあり、また、低血糖症状<頻脈等>をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること(本剤のβ−遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする)]。
4). カルシウム拮抗剤(ベラパミル、ジルチアゼム等)[相互に作用が増強され過度の降圧又は心機能抑制があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること(共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため)]。
5). クロニジン[クロニジンの投与中止後のリバウンド現象<血圧上昇>を増強するおそれがあるので、クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと(クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ−遮断作用によりα−刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため)]。
6). Class1抗不整脈剤(ジソピラミド、プロカインアミド、アジマリン等)、アミオダロン[過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること(共に心機能抑制作用を有するため)]。
7). 麻酔剤(エーテル等)[過剰の交感神経の抑制を起こすおそれがあるので、心機能等に注意すること(共に交感神経抑制作用を有するため)]。
8). ジギタリス製剤[房室伝導時間が延長し徐脈・房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること(共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため)]。
9). 非ステロイド性抗炎症剤(インドメタシン等)[本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること(非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある)]。
10). 降圧作用を有する他の薬剤(ニトログリセリン等)[過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること(共に降圧作用を有するため)]。
11). 交感神経刺激剤(アドレナリン等)[昇圧反応を引き起こすことがあるので、血圧値に注意すること(本剤のβ−遮断作用により交感神経刺激剤のα−刺激作用が優位となるため)]。
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
・ 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。
・ 休薬を要する場合は、徐々に減量する〔8.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと〔2.11参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(母乳中へ移行することが報告されている)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 処置
過量投与時、過度の徐脈にはアトロピン硫酸塩水和物を静注し、効果不十分な場合にはβ−刺激剤(イソプレナリン塩酸塩、オルシプレナリン硫酸塩等)を徐々に静注。過量投与時、低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン等)を投与。過量投与時、心不全にはジギタリス製剤、利尿剤を投与(なお、グルカゴンの静注が有効な場合もある)。過量投与時、気管支痙攣にはβ2−刺激剤(サルブタモール硫酸塩等)を静注又はアミノフィリン水和物を静注。
これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(取扱い上の注意)
アルミピロー包装開封後は湿気を避け、遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
β−遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。
(保管上の注意)
室温保存。
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