薬剤情報
後発品
薬効分類末梢血管拡張薬 > プロスタグランジンI2 (PGI2) 誘導体
一般名イロプロスト吸入剤
薬価1865.1
メーカーバイエル薬品
最終更新
2020年03月改訂(第1版)

用法・用量

通常、成人にはイロプロストとして初回は1回2.5μgをネブライザを用いて吸入し、忍容性を確認した上で2回目以降は1回5.0μgに増量して1日6〜9回吸入する。1回5.0μgに忍容性がない場合には、1回2.5μgに減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 吸入間隔は少なくとも2時間以上あけること。

7.2. 本剤の吸入にはI−neb AADネブライザを使用すること〔14.1参照〕。

7.3. 透析を受けている腎不全患者又は腎障害のある患者(クレアチニン・クリアランス30mL/min以下)では、1回2.5μgを通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し始め、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節し、1回5.0μgに増量する際にも通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節すること〔9.2.1、16.6.1参照〕。

7.4. 肝障害のある患者では、1回2.5μgを通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し始め、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節し、1回5.0μgに増量する際にも通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節すること〔9.3肝機能障害患者の項、16.6.2参照〕。

効能・効果

肺動脈性肺高血圧症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. WHO機能分類クラス1における有効性及び安全性は確立していない。

5.2. 本剤の使用にあたっては、最新の肺動脈性肺高血圧症に対する治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 出血:脳出血(頻度不明)、頭蓋内出血(頻度不明)等の出血があらわれ、致死的な場合もある。また、抗凝固剤を併用している患者では、鼻出血(1.9%)及び喀血(1.3%)等があらわれやすい。

11.1.2. 気管支痙攣(頻度不明):致死的な場合もある。

11.1.3. 過度の血圧低下(頻度不明):致死的な場合もある。

11.1.4. 失神(3.1%):低血圧等が認められることがある。

11.1.5. 血小板減少症(頻度不明)。

11.1.6. 頻脈(1.3%)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(10%以上)潮紅、(1〜10%未満)ほてり、低血圧、動悸。

2). 消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、腹部不快感、口刺激・舌刺激(口痛・舌痛を含む)、味覚異常、(1%未満)嘔吐。

3). 精神神経系:(10%以上)頭痛、(1〜10%未満)めまい。

4). 呼吸器:(10%以上)咳嗽、(1〜10%未満)咽喉刺激感、胸痛、鼻閉、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、(1%未満)咽頭障害、気管障害、呼吸困難、喘鳴。

5). 皮膚:(1〜10%未満)発疹、(1%未満)皮下出血。

6). その他:(10%以上)顎痛/開口障害、(1〜10%未満)末梢性浮腫、(1%未満)背部痛、(頻度不明)過敏症。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 出血している又は出血リスクが高い患者(活動性消化管潰瘍、外傷、頭蓋内出血等)[本剤の血小板凝集抑制作用により、出血を助長するおそれがある]。

2.3. 肺静脈閉塞性疾患を有する肺高血圧症の患者[本剤の血管拡張作用により、肺水腫を誘発するおそれがある]。

2.4. 重度冠動脈疾患又は不安定狭心症の患者、6ヵ月以内に心筋梗塞を発症した患者、医師の管理下にない非代償性心不全のある患者、重度不整脈のある患者、3ヵ月以内に脳血管障害(3ヵ月以内に一過性脳虚血発作、3ヵ月以内に脳卒中等)を発症した患者、肺高血圧症に関連しない心機能障害を伴う先天性心臓弁疾患又は肺高血圧症に関連しない心機能障害を伴う後天性心臓弁疾患のある患者[これらの患者における安全性は確立していない]。

重要な基本的注意

8.1. 肺水腫の兆候がみられた場合には、肺静脈閉塞性疾患との関連性を疑い、投与を中止すること。

8.2. 本剤の吸入により失神頻度増加した際には、本剤の効果不足又は疾患の悪化も疑い、治療法を再検討すること。

8.3. めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる(特に投与初期には注意する)。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 気道疾患(急性気管支炎、急性肺感染症、慢性閉塞性肺疾患又は重度気管支喘息等)を合併している患者:気管支痙攣が誘発されるおそれがある。

9.1.2. 低血圧の患者:本剤の血管拡張作用により、低血圧をさらに悪化させるおそれがある。

9.1.3. 失神の既往歴のある患者:失神の既往歴のある患者の場合、大きい負荷となる労作等を避けること。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 透析を受けている腎不全患者又は腎障害のある患者(クレアチニン・クリアランス30mL/min以下):排泄が遅延するおそれがある〔7.3、16.6.1参照〕。

(肝機能障害患者)

肝機能障害患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔7.4、16.6.2参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 降圧剤・血管拡張剤(カルシウム拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、利尿剤、プロスタグランジンE1誘導体製剤、プロスタグランジンE2誘導体製剤、プロスタグランジンI2誘導体製剤等)[血圧低下作用を増強するおそれがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて用量調節すること(本剤の血管拡張作用により、降圧作用が増強することが考えられる)]。

2). 抗凝固剤(ヘパリン製剤、ワルファリンカリウム等)[出血の危険性が増大するおそれがある(本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される)]。

3). 血小板凝集抑制作用を有する薬剤(クロピドグレル硫酸塩、チクロピジン塩酸塩、アスピリン、非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤等)[出血の危険性が増大するおそれがある(本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される)]。

高齢者

用量及び投与間隔を調節するなどした上で、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で、反復持続静脈内投与時に胎仔前肢異常(胎仔短指)及び新生仔前肢異常(新生仔短指)が報告されている。一方、交配14日前から分娩後最長21日目まで反復経口投与したラットにおける曝露量は、ヒトの1日最大曝露量(最高臨床用量5.0μg1日9回投与時)の273倍(Cmax)及び237倍(AUC)であったが、胎仔又は出生仔の前肢異常は認められなかった)。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット、静脈内投与)では乳汁中に少量(投与量の1%未満)移行することが報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

本剤を過量吸入した場合、過度の血圧低下、頭痛、潮紅、悪心・嘔吐、下痢等が生じるおそれがあり、また、血圧上昇、徐脈、頻脈、下肢痛、背部痛が発現するおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、特異的な解毒薬はない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

使用にあたっては、ネブライザの取扱説明書を用いて、使用方法を患者に十分に指導すること〔7.2参照〕。

14.2. 薬剤投与時の注意

次の点に注意すること。

・ 吸入ごとに新しいアンプル全量を使用直前にネブライザに移し、4〜10分かけて吸入し、吸入後ネブライザ内に残った液は捨てること。

・ 本剤の希釈又は他剤との混合は避けること。

・ 本剤が皮膚に付着したり、眼に入らないように気をつけること。また、本剤を吸入する際には、十分に換気すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

ベンテイビス吸入液10μg
後発品はありません
ベンテイビス吸入液10μg
ベンテイビス吸入液10μg

ベンテイビス吸入液10μg

末梢血管拡張薬 > プロスタグランジンI2 (PGI2) 誘導体
2020年03月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類末梢血管拡張薬 > プロスタグランジンI2 (PGI2) 誘導体
一般名イロプロスト吸入剤
薬価1865.1
メーカーバイエル薬品
最終更新
2020年03月改訂(第1版)

用法・用量

通常、成人にはイロプロストとして初回は1回2.5μgをネブライザを用いて吸入し、忍容性を確認した上で2回目以降は1回5.0μgに増量して1日6〜9回吸入する。1回5.0μgに忍容性がない場合には、1回2.5μgに減量する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 吸入間隔は少なくとも2時間以上あけること。

7.2. 本剤の吸入にはI−neb AADネブライザを使用すること〔14.1参照〕。

7.3. 透析を受けている腎不全患者又は腎障害のある患者(クレアチニン・クリアランス30mL/min以下)では、1回2.5μgを通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し始め、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節し、1回5.0μgに増量する際にも通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節すること〔9.2.1、16.6.1参照〕。

7.4. 肝障害のある患者では、1回2.5μgを通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し始め、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節し、1回5.0μgに増量する際にも通常よりも長い吸入間隔(最大1日6回)で投与し、患者の状態を観察しながら吸入間隔を調節すること〔9.3肝機能障害患者の項、16.6.2参照〕。

効能・効果

肺動脈性肺高血圧症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. WHO機能分類クラス1における有効性及び安全性は確立していない。

5.2. 本剤の使用にあたっては、最新の肺動脈性肺高血圧症に対する治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 出血:脳出血(頻度不明)、頭蓋内出血(頻度不明)等の出血があらわれ、致死的な場合もある。また、抗凝固剤を併用している患者では、鼻出血(1.9%)及び喀血(1.3%)等があらわれやすい。

11.1.2. 気管支痙攣(頻度不明):致死的な場合もある。

11.1.3. 過度の血圧低下(頻度不明):致死的な場合もある。

11.1.4. 失神(3.1%):低血圧等が認められることがある。

11.1.5. 血小板減少症(頻度不明)。

11.1.6. 頻脈(1.3%)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 循環器:(10%以上)潮紅、(1〜10%未満)ほてり、低血圧、動悸。

2). 消化器:(1〜10%未満)悪心、下痢、腹部不快感、口刺激・舌刺激(口痛・舌痛を含む)、味覚異常、(1%未満)嘔吐。

3). 精神神経系:(10%以上)頭痛、(1〜10%未満)めまい。

4). 呼吸器:(10%以上)咳嗽、(1〜10%未満)咽喉刺激感、胸痛、鼻閉、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、(1%未満)咽頭障害、気管障害、呼吸困難、喘鳴。

5). 皮膚:(1〜10%未満)発疹、(1%未満)皮下出血。

6). その他:(10%以上)顎痛/開口障害、(1〜10%未満)末梢性浮腫、(1%未満)背部痛、(頻度不明)過敏症。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 出血している又は出血リスクが高い患者(活動性消化管潰瘍、外傷、頭蓋内出血等)[本剤の血小板凝集抑制作用により、出血を助長するおそれがある]。

2.3. 肺静脈閉塞性疾患を有する肺高血圧症の患者[本剤の血管拡張作用により、肺水腫を誘発するおそれがある]。

2.4. 重度冠動脈疾患又は不安定狭心症の患者、6ヵ月以内に心筋梗塞を発症した患者、医師の管理下にない非代償性心不全のある患者、重度不整脈のある患者、3ヵ月以内に脳血管障害(3ヵ月以内に一過性脳虚血発作、3ヵ月以内に脳卒中等)を発症した患者、肺高血圧症に関連しない心機能障害を伴う先天性心臓弁疾患又は肺高血圧症に関連しない心機能障害を伴う後天性心臓弁疾患のある患者[これらの患者における安全性は確立していない]。

重要な基本的注意

8.1. 肺水腫の兆候がみられた場合には、肺静脈閉塞性疾患との関連性を疑い、投与を中止すること。

8.2. 本剤の吸入により失神頻度増加した際には、本剤の効果不足又は疾患の悪化も疑い、治療法を再検討すること。

8.3. めまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる(特に投与初期には注意する)。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 気道疾患(急性気管支炎、急性肺感染症、慢性閉塞性肺疾患又は重度気管支喘息等)を合併している患者:気管支痙攣が誘発されるおそれがある。

9.1.2. 低血圧の患者:本剤の血管拡張作用により、低血圧をさらに悪化させるおそれがある。

9.1.3. 失神の既往歴のある患者:失神の既往歴のある患者の場合、大きい負荷となる労作等を避けること。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 透析を受けている腎不全患者又は腎障害のある患者(クレアチニン・クリアランス30mL/min以下):排泄が遅延するおそれがある〔7.3、16.6.1参照〕。

(肝機能障害患者)

肝機能障害患者:血中濃度が上昇するおそれがある〔7.4、16.6.2参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 降圧剤・血管拡張剤(カルシウム拮抗剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、利尿剤、プロスタグランジンE1誘導体製剤、プロスタグランジンE2誘導体製剤、プロスタグランジンI2誘導体製剤等)[血圧低下作用を増強するおそれがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて用量調節すること(本剤の血管拡張作用により、降圧作用が増強することが考えられる)]。

2). 抗凝固剤(ヘパリン製剤、ワルファリンカリウム等)[出血の危険性が増大するおそれがある(本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される)]。

3). 血小板凝集抑制作用を有する薬剤(クロピドグレル硫酸塩、チクロピジン塩酸塩、アスピリン、非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤等)[出血の危険性が増大するおそれがある(本剤の血小板凝集抑制作用により、出血傾向が増強される)]。

高齢者

用量及び投与間隔を調節するなどした上で、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下している)。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(動物実験(ラット)で、反復持続静脈内投与時に胎仔前肢異常(胎仔短指)及び新生仔前肢異常(新生仔短指)が報告されている。一方、交配14日前から分娩後最長21日目まで反復経口投与したラットにおける曝露量は、ヒトの1日最大曝露量(最高臨床用量5.0μg1日9回投与時)の273倍(Cmax)及び237倍(AUC)であったが、胎仔又は出生仔の前肢異常は認められなかった)。

(授乳婦)

授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット、静脈内投与)では乳汁中に少量(投与量の1%未満)移行することが報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

過量投与

13.1. 症状

本剤を過量吸入した場合、過度の血圧低下、頭痛、潮紅、悪心・嘔吐、下痢等が生じるおそれがあり、また、血圧上昇、徐脈、頻脈、下肢痛、背部痛が発現するおそれがある。

13.2. 処置

過量投与時、特異的な解毒薬はない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

使用にあたっては、ネブライザの取扱説明書を用いて、使用方法を患者に十分に指導すること〔7.2参照〕。

14.2. 薬剤投与時の注意

次の点に注意すること。

・ 吸入ごとに新しいアンプル全量を使用直前にネブライザに移し、4〜10分かけて吸入し、吸入後ネブライザ内に残った液は捨てること。

・ 本剤の希釈又は他剤との混合は避けること。

・ 本剤が皮膚に付着したり、眼に入らないように気をつけること。また、本剤を吸入する際には、十分に換気すること。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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