薬効分類持続型インスリンアナログ
一般名インスリンイコデク (遺伝子組換え) キット
薬価2081
メーカーノボ ノルディスク ファーマ
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用法・用量

通常、成人では、1週間に1回皮下注射する。初期は通常1回30〜140単位とし、患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1週間あたり30〜560単位である。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 適用にあたっては、本剤の作用特性と患者の状態に留意し、患者の状態が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与すること〔16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

7.2. 特に1型糖尿病患者においては、生活様式の変化により血糖値が変動しやすいことから、慎重な血糖モニタリングを行いながら患者の状態を注意深く観察し、投与量を調整すること(繰り返し低血糖を発現する場合も含め、適切な血糖コントロールが得られない場合には、連日投与のBasalインスリン製剤等を用いたインスリン治療に変更すること)。

7.3. Basalインスリンの投与を受けていない患者に本剤を投与する際には、本剤開始時の投与量は70単位以下を目安とし、低用量からの投与を考慮するなど慎重に投与を開始すること。

7.4. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合は、次を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上で慎重に行うこと。

7.4.1. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合は、本剤を1週間に1回投与する投与量は、それまで連日投与していたBasalインスリンの1日総投与量の7倍に相当する単位数を目安とすること。

7.4.2. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤への切り替え時に血糖値上昇するおそれがある(血糖値の上昇を防ぐため、2型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与することが推奨されるが、患者の血糖コントロールと低血糖のリスクのバランスを考慮して増量の必要性を慎重に判断すること)。

連日投与のBasalインスリン製剤から本剤への切り替え時に血糖値上昇するおそれがあるので、1型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、原則として本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与すること(ただし、患者の血糖コントロール及び低血糖の発現リスクを踏まえ、初回投与量の増量の必要性を慎重に判断すること)。

7.4.3. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更時、初回投与量を増量した場合、2回目の投与の際は、7.4.1項で示した単位数を投与し、3回目以降の投与量は、血糖コントロール、低血糖の発現状況等の患者の状態に加えて、本剤の作用特性を考慮して調整すること。

7.5. インスリン以外の他の糖尿病用薬との併用は、本剤の作用特性を考慮の上で、慎重に行うこと。

7.6. 本剤の投与開始時及びその後血糖コントロールが安定するまでの間は血糖モニタリングを十分に行うこと(連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合、本剤の作用特性により、適切な血糖コントロールが得られるまでに時間を要することがあり、また、併用する超速効型、速効型インスリン又は他の糖尿病用薬の用量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)〔16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

7.7. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。やむを得ず週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、投与間隔を4日間以上とし、血糖モニタリングを十分に行うこと。

7.8. 投与を忘れた場合は、気づいた時点で直ちに投与し、次の投与は4日間以上の間隔をあけて開始する(その後は、新たな開始日と同一曜日に週1回投与し、血糖モニタリングを十分に行う)。

7.9. 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型又は超速効型インスリン製剤を使用すること。

効能・効果

インスリン療法が適応となる糖尿病。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 1型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、連日投与のBasalインスリンと比較して本剤で低血糖の発現が多く、また、同一患者において複数回発現した場合も多かったので、1型糖尿病患者においては、本剤の有効性及び安全性を十分に理解し、連日投与のBasalインスリン等を用いたインスリン治療を選択することも検討したうえで、本剤の適用を慎重に考慮すること。また、2型糖尿病患者を対象とした臨床試験においても、1型糖尿病患者と比較すると低血糖が発現した患者の割合は低いものの、連日投与のBasalインスリンと比較して本剤で低血糖の発現が多く、また、同一患者において複数回発現した場合も多かった傾向が認められていることを考慮したうえで、本剤の適用の可否を判断すること〔17.1.1−4参照〕。

5.2. 2型糖尿病患者においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。低血糖が無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。

長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β−遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α−グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。低血糖症状が認められ経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。

低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること(本剤は週1回投与する薬剤であり、その作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある)。

なお、本剤の臨床試験では、低血糖は各投与後の2〜4日に最も多く認められている〔2.1、8.1、8.2、8.4、8.10、9.1.2、9.2.1、9.3.1、9.8高齢者の項、10.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

11.1.2. アナフィラキシーショック(頻度不明):呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 免疫系障害:(頻度不明)過敏症(蕁麻疹、口唇腫脹、顔面腫脹等)。

2). 代謝および栄養障害:(頻度不明)抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良。

3). 神経系障害:(0.2〜1%未満)浮動性めまい、頭痛、振戦。

4). 眼障害:(1〜5%未満)糖尿病網膜症、(0.2〜1%未満)黄斑浮腫。

5). 胃腸障害:(0.2〜1%未満)下痢、悪心、消化不良、嘔吐。

6). 皮膚および皮下組織障害:(0.2〜1%未満)多汗症、冷汗。

7). 筋骨格系および結合組織障害:(0.2〜1%未満)筋痙縮。

8). 全身障害および投与部位の状態:(0.2〜1%未満)空腹、注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位内出血、注射部位過敏反応、注射部位腫脹、注射部位蕁麻疹等)、倦怠感、無力症、異常感、(頻度不明)リポジストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)、浮腫。

9). 臨床検査:(1〜5%未満)体重増加。

禁忌

2.1. 低血糖症状を呈している患者〔11.1.1参照〕。

2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること〔9.1.2、11.1.1参照〕。

8.2. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。

8.3. 本剤はインスリン イコデク700単位/mL製剤専用のペン型注入器を使用しているため、単位数を再計算せず、指示された単位数をそのまま設定して投与するよう、患者に十分指導すること。

8.4. 他のインスリン製剤やGLP−1受容体作動薬等から本剤に変更する場合や、これらの薬剤と本剤を併用する場合において、本剤を連日投与する、又は指示された単位数より多く設定して投与する等の投薬過誤が生じ、その結果、重大な低血糖を起こすおそれがある。本剤の投与方法に過誤が生じないよう、本剤が週1回投与する薬剤であること及び本剤の単位数の設定方法について、患者に十分指導すること〔8.6、11.1.1、14.1.1参照〕。

8.5. 急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)があらわれることがあるので注意すること。

8.6. 本剤の自己注射にあたっては次の点に留意すること〔8.4参照〕。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

8.7. 本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。

8.8. 同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、次の点を患者に指導すること。

・ 本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2〜3cm離すこと〔14.1.2参照〕。

・ 注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。

8.9. 皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがあるので、血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと(血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている)。

8.10. 本剤は連日投与のBasalインスリン製剤と比較して半減期が長いため、本剤から連日投与のBasalインスリン製剤へ切り替える際には、次の点を考慮すること〔11.1.1、16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕:1)本剤の最終投与後の朝食前自己血糖測定値等の血糖値を参照し、連日投与のBasalインスリン製剤の投与開始時期を検討すること、2)切り替え時の1日あたりの投与量は、本剤の週1回投与量の7分の1量を目安とすること、3)切り替え時及びその後一定期間は血糖モニタリングを慎重に行うこと。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 手術、外傷、感染症等の患者:インスリン需要の変動が激しい。

9.1.2. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。

・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

・ 下痢、嘔吐等の胃腸障害。

・ 飢餓状態、不規則な食事摂取。

・ 激しい筋肉運動。

・ 過度のアルコール摂取者。

〔8.1、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害のある患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 糖尿病用薬(ビグアナイド薬、スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、DPP−4阻害薬、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害薬等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(血糖降下作用が増強される)]。

2). モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する)]。

3). 三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。

4). サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有し、また、末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。

5). 抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。

6). β−遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。

7). クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。

8). クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。

9). ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。

10). サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。

11). シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌作用を認めたとの報告がある)]。

12). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。

13). 副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。

14). ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加し、糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。

15). アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する)]。

16). グルカゴン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。

17). 甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。

18). 成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。

19). 卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)、経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。

20). ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。

21). 濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。

22). イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する)]。

23). ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン抵抗性を増強するおそれがある)]。

24). フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン分泌抑制作用を有する)]。

25). 蛋白同化ステロイド(メテノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序不明)]。

26). ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい)〔11.1.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊婦に投与した臨床試験成績は得られていない)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与時の注意

14.1.1. 投与時

(1). 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルプラスで行っている。

(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。

(4). 本剤の単位合わせダイアルの1クリック(1目盛り)は10単位に相当し、本剤の投与単位数は10単位刻みで設定可能である〔8.4参照〕。

14.1.2. 投与部位:皮下注射は大腿・上腕・腹部に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射箇所を毎回変える(前回の注射箇所より2〜3cm離して注射する)〔8.8参照〕。

14.1.3. 投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。

14.1.4. その他

(1). 本剤と他の薬剤を混合しないこと(本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがある)。

(2). 注射後は必ず注射針を外し注射針は毎回新しいものを必ず注射直前に取り付ける(針を付けたままにすると液漏れや針詰まりにより正常に注射できない恐れがあり、また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある)。

(3). インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。

(4). インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。

(5). 液に濁りが生じていたり、変色している場合は、使用しないこと。

(6). 本剤のカートリッジを取り外して使用しない(また、シリンジを用いてカートリッジから薬液を抜き取らない)、過少投与や過量投与となるおそれがある。

(取扱い上の注意)

使用中は室温にキャップ等により遮光して保管し、6週間以内に使用する(冷蔵庫保管(2〜8℃)も可能であるが、凍結を避ける)、残った場合は廃棄すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. インスリン又は経口糖尿病薬の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

15.1.2. ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与すること。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避け、2〜8℃に保存。

アウィクリ注フレックスタッチ総量300単位
後発品はありません
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用法・用量

通常、成人では、1週間に1回皮下注射する。初期は通常1回30〜140単位とし、患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1週間あたり30〜560単位である。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 適用にあたっては、本剤の作用特性と患者の状態に留意し、患者の状態が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与すること〔16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

7.2. 特に1型糖尿病患者においては、生活様式の変化により血糖値が変動しやすいことから、慎重な血糖モニタリングを行いながら患者の状態を注意深く観察し、投与量を調整すること(繰り返し低血糖を発現する場合も含め、適切な血糖コントロールが得られない場合には、連日投与のBasalインスリン製剤等を用いたインスリン治療に変更すること)。

7.3. Basalインスリンの投与を受けていない患者に本剤を投与する際には、本剤開始時の投与量は70単位以下を目安とし、低用量からの投与を考慮するなど慎重に投与を開始すること。

7.4. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合は、次を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上で慎重に行うこと。

7.4.1. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合は、本剤を1週間に1回投与する投与量は、それまで連日投与していたBasalインスリンの1日総投与量の7倍に相当する単位数を目安とすること。

7.4.2. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤への切り替え時に血糖値上昇するおそれがある(血糖値の上昇を防ぐため、2型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与することが推奨されるが、患者の血糖コントロールと低血糖のリスクのバランスを考慮して増量の必要性を慎重に判断すること)。

連日投与のBasalインスリン製剤から本剤への切り替え時に血糖値上昇するおそれがあるので、1型糖尿病患者においては、初回投与時のみ、原則として本剤の投与量を7.4.1項で示した単位数を1.5倍に増量して投与すること(ただし、患者の血糖コントロール及び低血糖の発現リスクを踏まえ、初回投与量の増量の必要性を慎重に判断すること)。

7.4.3. 連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更時、初回投与量を増量した場合、2回目の投与の際は、7.4.1項で示した単位数を投与し、3回目以降の投与量は、血糖コントロール、低血糖の発現状況等の患者の状態に加えて、本剤の作用特性を考慮して調整すること。

7.5. インスリン以外の他の糖尿病用薬との併用は、本剤の作用特性を考慮の上で、慎重に行うこと。

7.6. 本剤の投与開始時及びその後血糖コントロールが安定するまでの間は血糖モニタリングを十分に行うこと(連日投与のBasalインスリン製剤から本剤に変更する場合、本剤の作用特性により、適切な血糖コントロールが得られるまでに時間を要することがあり、また、併用する超速効型、速効型インスリン又は他の糖尿病用薬の用量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)〔16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

7.7. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。やむを得ず週1回投与の曜日を変更する必要がある場合は、投与間隔を4日間以上とし、血糖モニタリングを十分に行うこと。

7.8. 投与を忘れた場合は、気づいた時点で直ちに投与し、次の投与は4日間以上の間隔をあけて開始する(その後は、新たな開始日と同一曜日に週1回投与し、血糖モニタリングを十分に行う)。

7.9. 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型又は超速効型インスリン製剤を使用すること。

効能・効果

インスリン療法が適応となる糖尿病。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 1型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、連日投与のBasalインスリンと比較して本剤で低血糖の発現が多く、また、同一患者において複数回発現した場合も多かったので、1型糖尿病患者においては、本剤の有効性及び安全性を十分に理解し、連日投与のBasalインスリン等を用いたインスリン治療を選択することも検討したうえで、本剤の適用を慎重に考慮すること。また、2型糖尿病患者を対象とした臨床試験においても、1型糖尿病患者と比較すると低血糖が発現した患者の割合は低いものの、連日投与のBasalインスリンと比較して本剤で低血糖の発現が多く、また、同一患者において複数回発現した場合も多かった傾向が認められていることを考慮したうえで、本剤の適用の可否を判断すること〔17.1.1−4参照〕。

5.2. 2型糖尿病患者においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。低血糖が無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。

長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β−遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α−グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。低血糖症状が認められ経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。

低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること(本剤は週1回投与する薬剤であり、その作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある)。

なお、本剤の臨床試験では、低血糖は各投与後の2〜4日に最も多く認められている〔2.1、8.1、8.2、8.4、8.10、9.1.2、9.2.1、9.3.1、9.8高齢者の項、10.2、16.8.1、16.8.2参照〕。

11.1.2. アナフィラキシーショック(頻度不明):呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 免疫系障害:(頻度不明)過敏症(蕁麻疹、口唇腫脹、顔面腫脹等)。

2). 代謝および栄養障害:(頻度不明)抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良。

3). 神経系障害:(0.2〜1%未満)浮動性めまい、頭痛、振戦。

4). 眼障害:(1〜5%未満)糖尿病網膜症、(0.2〜1%未満)黄斑浮腫。

5). 胃腸障害:(0.2〜1%未満)下痢、悪心、消化不良、嘔吐。

6). 皮膚および皮下組織障害:(0.2〜1%未満)多汗症、冷汗。

7). 筋骨格系および結合組織障害:(0.2〜1%未満)筋痙縮。

8). 全身障害および投与部位の状態:(0.2〜1%未満)空腹、注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位内出血、注射部位過敏反応、注射部位腫脹、注射部位蕁麻疹等)、倦怠感、無力症、異常感、(頻度不明)リポジストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)、浮腫。

9). 臨床検査:(1〜5%未満)体重増加。

禁忌

2.1. 低血糖症状を呈している患者〔11.1.1参照〕。

2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

重要な基本的注意

8.1. 低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること〔9.1.2、11.1.1参照〕。

8.2. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。

8.3. 本剤はインスリン イコデク700単位/mL製剤専用のペン型注入器を使用しているため、単位数を再計算せず、指示された単位数をそのまま設定して投与するよう、患者に十分指導すること。

8.4. 他のインスリン製剤やGLP−1受容体作動薬等から本剤に変更する場合や、これらの薬剤と本剤を併用する場合において、本剤を連日投与する、又は指示された単位数より多く設定して投与する等の投薬過誤が生じ、その結果、重大な低血糖を起こすおそれがある。本剤の投与方法に過誤が生じないよう、本剤が週1回投与する薬剤であること及び本剤の単位数の設定方法について、患者に十分指導すること〔8.6、11.1.1、14.1.1参照〕。

8.5. 急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)があらわれることがあるので注意すること。

8.6. 本剤の自己注射にあたっては次の点に留意すること〔8.4参照〕。

・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。

・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。

8.7. 本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。

8.8. 同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、次の点を患者に指導すること。

・ 本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2〜3cm離すこと〔14.1.2参照〕。

・ 注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。

8.9. 皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがあるので、血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと(血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている)。

8.10. 本剤は連日投与のBasalインスリン製剤と比較して半減期が長いため、本剤から連日投与のBasalインスリン製剤へ切り替える際には、次の点を考慮すること〔11.1.1、16.1.1、16.1.2、16.8.1、16.8.2参照〕:1)本剤の最終投与後の朝食前自己血糖測定値等の血糖値を参照し、連日投与のBasalインスリン製剤の投与開始時期を検討すること、2)切り替え時の1日あたりの投与量は、本剤の週1回投与量の7分の1量を目安とすること、3)切り替え時及びその後一定期間は血糖モニタリングを慎重に行うこと。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 手術、外傷、感染症等の患者:インスリン需要の変動が激しい。

9.1.2. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。

・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。

・ 下痢、嘔吐等の胃腸障害。

・ 飢餓状態、不規則な食事摂取。

・ 激しい筋肉運動。

・ 過度のアルコール摂取者。

〔8.1、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害のある患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). 糖尿病用薬(ビグアナイド薬、スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、DPP−4阻害薬、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害薬等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(血糖降下作用が増強される)]。

2). モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する)]。

3). 三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。

4). サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有し、また、末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。

5). 抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。

6). β−遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。

7). クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。

8). クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。

9). ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。

10). サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。

11). シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌作用を認めたとの報告がある)]。

12). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。

13). 副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。

14). ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加し、糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。

15). アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する)]。

16). グルカゴン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。

17). 甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。

18). 成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。

19). 卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)、経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。

20). ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。

21). 濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。

22). イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する)]。

23). ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン抵抗性を増強するおそれがある)]。

24). フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン分泌抑制作用を有する)]。

25). 蛋白同化ステロイド(メテノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序不明)]。

26). ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある)]。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい)〔11.1.1参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊婦に投与した臨床試験成績は得られていない)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁中への移行は不明である)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤投与時の注意

14.1.1. 投与時

(1). 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルプラスで行っている。

(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。

(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。

(4). 本剤の単位合わせダイアルの1クリック(1目盛り)は10単位に相当し、本剤の投与単位数は10単位刻みで設定可能である〔8.4参照〕。

14.1.2. 投与部位:皮下注射は大腿・上腕・腹部に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射箇所を毎回変える(前回の注射箇所より2〜3cm離して注射する)〔8.8参照〕。

14.1.3. 投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。

14.1.4. その他

(1). 本剤と他の薬剤を混合しないこと(本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがある)。

(2). 注射後は必ず注射針を外し注射針は毎回新しいものを必ず注射直前に取り付ける(針を付けたままにすると液漏れや針詰まりにより正常に注射できない恐れがあり、また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある)。

(3). インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。

(4). インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。

(5). 液に濁りが生じていたり、変色している場合は、使用しないこと。

(6). 本剤のカートリッジを取り外して使用しない(また、シリンジを用いてカートリッジから薬液を抜き取らない)、過少投与や過量投与となるおそれがある。

(取扱い上の注意)

使用中は室温にキャップ等により遮光して保管し、6週間以内に使用する(冷蔵庫保管(2〜8℃)も可能であるが、凍結を避ける)、残った場合は廃棄すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. インスリン又は経口糖尿病薬の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

15.1.2. ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与すること。

貯法

(保管上の注意)

凍結を避け、2〜8℃に保存。

後発品はありません
薬剤情報

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