| 薬効分類 | 長時間作用型ヒト成長ホルモン (GH) アナログ |
| 一般名 | ソマプシタン (遺伝子組換え) キット |
| 薬価 | 76753円 |
| メーカー | ノボ ノルディスク ファーマ |
| 最終更新 | 2026年06月改訂(第4版) 添付文書のPDFはこちら |
1). 成長ホルモン分泌不全性低身長症:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.16mg/kgを、週1回、皮下注射する。
2). SGA性低身長症:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.24mg/kgを、週1回、皮下注射する。
3). ヌーナン症候群における低身長:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.24mg/kgを、週1回、皮下注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
7.2. 投与を忘れた場合は、あらかじめ定めた投与日から3日以内であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与し、投与日から3日を超えていれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも4日間以上間隔を空けること。
1). 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症。
2). 骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症(SGA:small−for−gestational age)。
3). 骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長。
(効能又は効果に関連する注意)
5.2. 〈成長ホルモン分泌不全性低身長症〉本剤の適用は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された患者に限定すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断と治療の手引き」を参照すること。
5.3. 〈SGA性低身長症〉適用基準
次のいずれの基準も満たすこと。
5.3.1. 〈SGA性低身長症〉出生時:出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満であり、かつ出生時の体重あるいは身長のいずれかが在胎週数相当の[標準値−2SD]未満であること。
なお、重症の新生児では出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合には出生体重のみで判定すること。
5.3.2. 〈SGA性低身長症〉治療の開始条件
・ 3歳以上の患者であること。
・ 治療開始時点における身長が同性、同年齢の[標準値−2.5SD]未満。
・ 治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未満。
5.3.3. 〈SGA性低身長症〉出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと考えられる治療を受けている患者でないこと。
5.4. 〈SGA性低身長症〉治療継続基準
1年ごとに次の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・ 成長速度≧4cm/年。
・ 治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・ 治療2年目以降、治療中1年間の成長速度が次記の場合:2年目≧2.0cm/年、3年目以降≧1.0cm/年。
ただし、二次性徴発来後、年間成長速度が2cmを下回るとき、あるいは骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
5.5. 〈ヌーナン症候群における低身長〉適用基準
次のいずれの基準も満たすこと。
5.5.1. 〈ヌーナン症候群における低身長〉ヌーナン症候群と診断された患者に限定すること。なお、診断にあたっては、最新の「日本小児内分泌学会、ヌーナン症候群の診断基準」を参照すること。
5.5.2. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療の開始条件
・ 3歳以上の患者であること。
・ 現在の身長が同性、同年齢の[標準値−2SD]以下であること。
5.6. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療継続基準
1年ごとに次の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・ 成長速度≧4cm/年。
・ 治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・ 治療2年目以降、治療中1年間の成長速度が次記の場合:2年目≧2.0cm/年、3年目以降≧1.0cm/年。
ただし、骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 甲状腺機能亢進症(頻度不明)。
11.1.2. 糖尿病(頻度不明):耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある〔8.1、9.1.1参照〕。
11.1.3. 痙攣(頻度不明)。
11.1.4. ネフローゼ症候群(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 内分泌障害:(頻度不明)甲状腺機能低下症、副腎皮質機能不全。
2). 代謝及び栄養障害:(1%未満)高リン酸塩血症、(頻度不明)高血糖。
3). 神経系障害:(1%以上)頭痛。
4). 胃腸障害:(1%以上)嘔吐。
5). 筋骨格系及び結合組織障害:(1%以上)四肢痛、関節痛。
6). 全身障害及び投与部位状態:(1%以上)注射部位内出血、注射部位血腫、(1%未満)疲労、注射部位疼痛、(頻度不明)末梢性浮腫、注射部位腫脹、注射部位出血、注射部位紅斑。
7). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)後天性リポジストロフィー。
8). 臨床検査:(1%未満)低比重リポ蛋白増加。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため]。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 〈効能共通〉成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値上昇、HbA1c上昇があらわれることがある(定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと)〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.2. 〈効能共通〉甲状腺機能低下顕在化又は甲状腺機能低下悪化する可能性があるので、甲状腺機能を定期的に検査すること。必要に応じて、適切な治療を行うこと〔10.2参照〕。
8.3. 〈効能共通〉本剤の投与により良性頭蓋内圧亢進症状悪化又は良性頭蓋内圧亢進症状再発する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること(視覚異常、頭痛、悪心又は嘔吐が認められた場合は、本剤の投与を中止するか、投与量を減量するとともに、視神経乳頭浮腫の有無を確認するために眼底検査の実施を検討すること)。
8.4. 〈効能共通〉本剤の投与中に副腎皮質機能低下し、血清コルチゾール値低下や中枢性副腎皮質機能低下症顕在化(二次性副腎皮質機能低下症顕在化)することがあるので、患者の状態を十分に観察すること〔10.2参照〕。
8.5. 〈効能共通〉本剤と本剤以外のホルモン剤<血清IGF−1濃度に影響を及ぼす>を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF−1濃度に影響を及ぼすことがあるので、慎重に血清IGF−1濃度をモニタリングすること〔10.2参照〕。
8.6. 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
8.9. 〈成長ホルモン分泌不全性低身長症〉本剤の投与中は、血清IGF−1濃度が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施し、必要な場合は投与量の減量を考慮すること。
8.10. 〈SGA性低身長症〉治療前及び治療中には、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT4、骨年齢を6ヵ月〜1年に1回測定し、異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
8.11. 〈SGA性低身長症〉治療前及び治療中には、血清IGF−1濃度を3ヵ月〜6ヵ月に1回測定し、必要な場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること〔17.1.4参照〕。
8.12. 〈SGA性低身長症〉本剤の治療は、小児内分泌専門医等の本疾患に関する専門家もしくはその指導の下で行うこと。
8.13. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療前及び治療中には、血清IGF−1濃度を3ヵ月〜6ヵ月に1回測定し、必要な場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること〔17.1.5参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者:糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておき、投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察し、必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと(投与開始後に糖尿病症状顕在化又は糖尿病症状悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと)。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること(糖尿病が顕在化することがある)〔8.1、10.2、11.1.2参照〕。
9.1.2. 脳腫瘍の既往のある患者:定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること(成長ホルモンは、細胞増殖作用を有するため、国内及び海外臨床試験において成長ホルモン投与後に脳腫瘍再発が報告されている)。
9.1.3. 心疾患を有する患者:ときに一過性浮腫があらわれることがある。
(腎機能障害患者)
成人成長ホルモン分泌不全症で腎機能障害患者では、低用量での治療が望ましい(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)。重度腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73u未満)の患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度<Child−Pugh 分類クラスC>の肝機能障害患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている)。
9.3.2. 中等度(Child−Pugh 分類クラスB)の肝機能障害患者:成人成長ホルモン分泌不全症で中等度肝機能障害(成人成長ホルモン分泌不全症でChild−Pugh分類クラスBの肝機能障害)では、通常用量(1.5mg)より低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、中等度の肝機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている)〔16.6.2参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 主にCYP3Aで代謝される薬剤(性ホルモン製剤、抗てんかん薬、シクロスポリン等)[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること(成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため)]。
2). 糖質コルチコイド:
@. 糖質コルチコイド〔8.4参照〕[血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること(成長ホルモンが11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β−HSD−1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため)]。
A. 糖質コルチコイド〔8.4参照〕[成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある(糖質コルチコイドが成長抑制作用を有するため)]。
3). 経口エストロゲン〔8.5参照〕[成長ホルモンの作用が抑制されることがあるので、成人成長ホルモン分泌不全症<重症に限る>の患者では本剤の増量を検討すること(エストロゲンがIGF−1産生を抑制するため)]。
4). 糖尿病用薬(インスリン製剤、ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害剤、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)〔9.1.1参照〕[本剤投与により、血糖値が上昇することがあるので、定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと(成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため)]。
5). 甲状腺ホルモン〔8.2参照〕[本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること(成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多く、また、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(ラットでは、成人成長ホルモン分泌不全症に対する本剤の最大臨床用量における推定曝露量の5倍で胎仔重量高値(5%)、260倍で胎仔長骨短小、胎仔長骨肥厚及び胎仔長骨彎曲及び胎仔肋骨肥厚及び胎仔肋骨彎曲が認められている)〔2.3参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて、最大で血漿中濃度の50%のソマプシタン関連物質が母乳中に認められたが、出生仔動物における血漿中本薬濃度は定量下限未満であり、母動物における血漿中濃度の1/250以下であり、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 投与時
(1). 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
(4). カートリッジにひびが入っている場合又は使用中に液が変色した場合は使用しないこと。
(5). 投与量が1回に設定できる量を超える場合は、複数回に分けて投与を行う(1回の最大設定量は、8mgである)。
14.1.2. 投与部位:上腕・大腿部・腹部・臀部に皮下注射すること。注射箇所は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。
14.1.3. その他
(1). 他の医薬品と混合しないこと。
(2). 注射後には、注射針は廃棄する(注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付ける)。
(取扱い上の注意)
凍結を避け冷蔵庫(2〜8℃)で保管し、使用開始後は6週間以内に使用する(冷蔵庫で保管ができない場合、使用開始前後にかかわらず一時的に室温で保管できるが、キャップ等で遮光して通算3日間(72時間)まで)とすること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 小児がんの既往を有する患者にヒト成長ホルモンを投与した場合、二次性腫瘍の発現リスクが上昇するとの報告がある。
15.1.2. ヒト成長ホルモンと白血病の因果関係は明らかではないが、ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に白血病があらわれたとの報告があるので、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、白血病を発生しやすい先天異常、悪性腫瘍を発生しやすい先天異常、免疫不全症候群等の基礎疾患のある患者、脳腫瘍などによる放射線治療歴のある患者、抗がん薬投与歴や免疫抑制薬投与歴のある患者、治療開始時の血液像に異常がある患者に投与する場合には、特に患者の状態を観察すること。
(保管上の注意)
凍結を避け、2〜8℃に保存。
| 薬効分類 | 長時間作用型ヒト成長ホルモン (GH) アナログ |
| 一般名 | ソマプシタン (遺伝子組換え) キット |
| 薬価 | 76753円 |
| メーカー | ノボ ノルディスク ファーマ |
| 最終更新 | 2026年06月改訂(第4版) 添付文書のPDFはこちら |
1). 成長ホルモン分泌不全性低身長症:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.16mg/kgを、週1回、皮下注射する。
2). SGA性低身長症:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.24mg/kgを、週1回、皮下注射する。
3). ヌーナン症候群における低身長:通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として0.24mg/kgを、週1回、皮下注射する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は週1回投与する薬剤であり、同一曜日に投与させること。
7.2. 投与を忘れた場合は、あらかじめ定めた投与日から3日以内であれば、気づいた時点で直ちに投与し、その後はあらかじめ定めた曜日に投与し、投与日から3日を超えていれば投与せず、次のあらかじめ定めた曜日に投与すること。なお、週1回投与の定めた曜日を変更する必要がある場合は、前回投与から少なくとも4日間以上間隔を空けること。
1). 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症。
2). 骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症(SGA:small−for−gestational age)。
3). 骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長。
(効能又は効果に関連する注意)
5.2. 〈成長ホルモン分泌不全性低身長症〉本剤の適用は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された患者に限定すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断と治療の手引き」を参照すること。
5.3. 〈SGA性低身長症〉適用基準
次のいずれの基準も満たすこと。
5.3.1. 〈SGA性低身長症〉出生時:出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満であり、かつ出生時の体重あるいは身長のいずれかが在胎週数相当の[標準値−2SD]未満であること。
なお、重症の新生児では出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合には出生体重のみで判定すること。
5.3.2. 〈SGA性低身長症〉治療の開始条件
・ 3歳以上の患者であること。
・ 治療開始時点における身長が同性、同年齢の[標準値−2.5SD]未満。
・ 治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未満。
5.3.3. 〈SGA性低身長症〉出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと考えられる治療を受けている患者でないこと。
5.4. 〈SGA性低身長症〉治療継続基準
1年ごとに次の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・ 成長速度≧4cm/年。
・ 治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・ 治療2年目以降、治療中1年間の成長速度が次記の場合:2年目≧2.0cm/年、3年目以降≧1.0cm/年。
ただし、二次性徴発来後、年間成長速度が2cmを下回るとき、あるいは骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
5.5. 〈ヌーナン症候群における低身長〉適用基準
次のいずれの基準も満たすこと。
5.5.1. 〈ヌーナン症候群における低身長〉ヌーナン症候群と診断された患者に限定すること。なお、診断にあたっては、最新の「日本小児内分泌学会、ヌーナン症候群の診断基準」を参照すること。
5.5.2. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療の開始条件
・ 3歳以上の患者であること。
・ 現在の身長が同性、同年齢の[標準値−2SD]以下であること。
5.6. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療継続基準
1年ごとに次の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
・ 成長速度≧4cm/年。
・ 治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
・ 治療2年目以降、治療中1年間の成長速度が次記の場合:2年目≧2.0cm/年、3年目以降≧1.0cm/年。
ただし、骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 甲状腺機能亢進症(頻度不明)。
11.1.2. 糖尿病(頻度不明):耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある〔8.1、9.1.1参照〕。
11.1.3. 痙攣(頻度不明)。
11.1.4. ネフローゼ症候群(頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 内分泌障害:(頻度不明)甲状腺機能低下症、副腎皮質機能不全。
2). 代謝及び栄養障害:(1%未満)高リン酸塩血症、(頻度不明)高血糖。
3). 神経系障害:(1%以上)頭痛。
4). 胃腸障害:(1%以上)嘔吐。
5). 筋骨格系及び結合組織障害:(1%以上)四肢痛、関節痛。
6). 全身障害及び投与部位状態:(1%以上)注射部位内出血、注射部位血腫、(1%未満)疲労、注射部位疼痛、(頻度不明)末梢性浮腫、注射部位腫脹、注射部位出血、注射部位紅斑。
7). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)後天性リポジストロフィー。
8). 臨床検査:(1%未満)低比重リポ蛋白増加。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため]。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
8.1. 〈効能共通〉成長ホルモンは、インスリン感受性を低下させるため、本剤の投与により血糖値上昇、HbA1c上昇があらわれることがある(定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、異常が認められた場合は、投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと)〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.2. 〈効能共通〉甲状腺機能低下顕在化又は甲状腺機能低下悪化する可能性があるので、甲状腺機能を定期的に検査すること。必要に応じて、適切な治療を行うこと〔10.2参照〕。
8.3. 〈効能共通〉本剤の投与により良性頭蓋内圧亢進症状悪化又は良性頭蓋内圧亢進症状再発する可能性があるので、患者の状態を十分に観察すること(視覚異常、頭痛、悪心又は嘔吐が認められた場合は、本剤の投与を中止するか、投与量を減量するとともに、視神経乳頭浮腫の有無を確認するために眼底検査の実施を検討すること)。
8.4. 〈効能共通〉本剤の投与中に副腎皮質機能低下し、血清コルチゾール値低下や中枢性副腎皮質機能低下症顕在化(二次性副腎皮質機能低下症顕在化)することがあるので、患者の状態を十分に観察すること〔10.2参照〕。
8.5. 〈効能共通〉本剤と本剤以外のホルモン剤<血清IGF−1濃度に影響を及ぼす>を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF−1濃度に影響を及ぼすことがあるので、慎重に血清IGF−1濃度をモニタリングすること〔10.2参照〕。
8.6. 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 〈効能共通〉本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
8.9. 〈成長ホルモン分泌不全性低身長症〉本剤の投与中は、血清IGF−1濃度が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施し、必要な場合は投与量の減量を考慮すること。
8.10. 〈SGA性低身長症〉治療前及び治療中には、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT4、骨年齢を6ヵ月〜1年に1回測定し、異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
8.11. 〈SGA性低身長症〉治療前及び治療中には、血清IGF−1濃度を3ヵ月〜6ヵ月に1回測定し、必要な場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること〔17.1.4参照〕。
8.12. 〈SGA性低身長症〉本剤の治療は、小児内分泌専門医等の本疾患に関する専門家もしくはその指導の下で行うこと。
8.13. 〈ヌーナン症候群における低身長〉治療前及び治療中には、血清IGF−1濃度を3ヵ月〜6ヵ月に1回測定し、必要な場合は投与量の減量又は投与中止を考慮すること〔17.1.5参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 糖尿病患者、耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者:糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておき、投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察し、必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと(投与開始後に糖尿病症状顕在化又は糖尿病症状悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと)。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること(糖尿病が顕在化することがある)〔8.1、10.2、11.1.2参照〕。
9.1.2. 脳腫瘍の既往のある患者:定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること(成長ホルモンは、細胞増殖作用を有するため、国内及び海外臨床試験において成長ホルモン投与後に脳腫瘍再発が報告されている)。
9.1.3. 心疾患を有する患者:ときに一過性浮腫があらわれることがある。
(腎機能障害患者)
成人成長ホルモン分泌不全症で腎機能障害患者では、低用量での治療が望ましい(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)。重度腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73u未満)の患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度<Child−Pugh 分類クラスC>の肝機能障害患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(重度の肝機能障害患者は臨床試験では除外されている)。
9.3.2. 中等度(Child−Pugh 分類クラスB)の肝機能障害患者:成人成長ホルモン分泌不全症で中等度肝機能障害(成人成長ホルモン分泌不全症でChild−Pugh分類クラスBの肝機能障害)では、通常用量(1.5mg)より低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、中等度の肝機能障害患者は有効性及び安全性を指標とした臨床試験では除外されている)〔16.6.2参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 主にCYP3Aで代謝される薬剤(性ホルモン製剤、抗てんかん薬、シクロスポリン等)[これらの薬剤の血中濃度が低下し作用が減弱することがあるので、これらの薬剤の用量に注意すること(成長ホルモンがCYP3Aにより代謝される化合物のクリアランスを増加させる可能性があるため)]。
2). 糖質コルチコイド:
@. 糖質コルチコイド〔8.4参照〕[血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること(成長ホルモンが11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β−HSD−1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため)]。
A. 糖質コルチコイド〔8.4参照〕[成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある(糖質コルチコイドが成長抑制作用を有するため)]。
3). 経口エストロゲン〔8.5参照〕[成長ホルモンの作用が抑制されることがあるので、成人成長ホルモン分泌不全症<重症に限る>の患者では本剤の増量を検討すること(エストロゲンがIGF−1産生を抑制するため)]。
4). 糖尿病用薬(インスリン製剤、ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬、α−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害剤、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)〔9.1.1参照〕[本剤投与により、血糖値が上昇することがあるので、定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと(成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため)]。
5). 甲状腺ホルモン〔8.2参照〕[本剤投与により甲状腺機能低下が顕在化又は悪化することがあるので、甲状腺ホルモンの用量に注意すること(成長ホルモンの投与により、中枢性(二次性)甲状腺機能低下症があらわれることがあるため)]。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多く、また、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(ラットでは、成人成長ホルモン分泌不全症に対する本剤の最大臨床用量における推定曝露量の5倍で胎仔重量高値(5%)、260倍で胎仔長骨短小、胎仔長骨肥厚及び胎仔長骨彎曲及び胎仔肋骨肥厚及び胎仔肋骨彎曲が認められている)〔2.3参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットにおいて、最大で血漿中濃度の50%のソマプシタン関連物質が母乳中に認められたが、出生仔動物における血漿中本薬濃度は定量下限未満であり、母動物における血漿中濃度の1/250以下であり、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 投与時
(1). 本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
(4). カートリッジにひびが入っている場合又は使用中に液が変色した場合は使用しないこと。
(5). 投与量が1回に設定できる量を超える場合は、複数回に分けて投与を行う(1回の最大設定量は、8mgである)。
14.1.2. 投与部位:上腕・大腿部・腹部・臀部に皮下注射すること。注射箇所は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないこと。
14.1.3. その他
(1). 他の医薬品と混合しないこと。
(2). 注射後には、注射針は廃棄する(注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付ける)。
(取扱い上の注意)
凍結を避け冷蔵庫(2〜8℃)で保管し、使用開始後は6週間以内に使用する(冷蔵庫で保管ができない場合、使用開始前後にかかわらず一時的に室温で保管できるが、キャップ等で遮光して通算3日間(72時間)まで)とすること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 小児がんの既往を有する患者にヒト成長ホルモンを投与した場合、二次性腫瘍の発現リスクが上昇するとの報告がある。
15.1.2. ヒト成長ホルモンと白血病の因果関係は明らかではないが、ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に白血病があらわれたとの報告があるので、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、白血病を発生しやすい先天異常、悪性腫瘍を発生しやすい先天異常、免疫不全症候群等の基礎疾患のある患者、脳腫瘍などによる放射線治療歴のある患者、抗がん薬投与歴や免疫抑制薬投与歴のある患者、治療開始時の血液像に異常がある患者に投与する場合には、特に患者の状態を観察すること。
(保管上の注意)
凍結を避け、2〜8℃に保存。
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