- Primary surveyはABCDEアプローチで迅速に
- 致命的な緊急疾患の速やかな同定と治療を
- Secondary surveyで見逃しやすい損傷を確認
- 適切な専門科へのコンサルト、根本治療を
- 診療中の定期的な再評価を欠かさない
ABCDアプローチで致命的な緊急疾患 (TAFな3X MAPD) を速やかに同定する。 以下の語呂合わせを用いるとよいだろう。
- 会話可能かどうか
- 吸気時喘鳴、 tracheal tugging サインなど
上気道閉塞疑い吸引そして確実な気動確保。 気道緊急の状態ならすみやかに挿管。 気道閉塞→挿管→輪状甲状靱帯穿刺→輪状甲状靱帯切開の順で確実な気道確保を考慮。
視) 胸郭運動左右差, 呼吸様式, 数
聴) 前胸部と側胸部で聴診
触) 動揺性, 皮下気腫確認
打) 前胸部鼓音, 側胸部濁音は異常
バイタル) SpO₂
気管偏位、 頚静脈怒張、 皮下気腫、 片側胸郭挙上があれば、 緊張性気胸。 動揺性胸郭の場合は、 挿管し陽圧呼吸。
Skin (冷感, 湿潤の有無)
HR (脈の強弱, 速さ)
Outer bleeding (全身の活動性出血)
CRT (感度特異度低い)
Ketsuatu (これだけ日本語(笑))
画像 (FASTと胸部,骨盤部Xp)
ショックは血圧低下よりも皮膚冷汗湿潤や頻脈, 頻呼吸が先行する。 CRTは爪を5秒押して, 2秒以内に血色が戻ればOK、 ただし感度特異度は低い。 初期輸液に反応しなければ、 30~40%以上の出血があり、 気管挿管の適応。
- 上腹部で心嚢液
- 右側腹部でモリソン窩と右胸水
- 左側腹部で脾周囲と左胸水
- 下腹部でダグラス窩
Massive hemothorax (大量血胸)
Abdominal hemorrhage (腹腔内出血)
Pelvic fracture (骨盤骨折)
外傷によるショックのほとんどが出血性ショックであり、 これらを認めない場合、 次に閉塞性ショックを考慮する
- 胸部では大量血胸と多発肋骨骨折
- 骨盤では明らかな不安定型骨盤骨折
“まいど” もしくは “LLL” で 覚える!
ま) 麻痺の有無 Laterality
い) 意識レベル Level of cons.
ど) 瞳孔径 Light of reflex, pupil size
“切迫するD” には早期介入 (GCS≦8、 GCS2点以上の低下、 ヘルニア徴候を“切迫するD”と呼ぶ)。 緊急気管挿管の適応, 脳外科コール!バイタル安定すればSecondary Surveyの前に頭部CTが優先される
体温測定(保温に努める)
頭部から四肢末梢まで系統的に身体診察を行い、 見逃しを防ぐ。 背面の評価を忘れず行う (ログロールを用いて背部の損傷確認)
必要に応じて画像検査 (X線、 CT、 FAST検査) を実施。 損傷の種類や程度に応じて専門科への速やかなコンサルト (外科、 整形外科、 脳神経外科)
重篤な病態への即時介入 (気道確保、 胸腔ドレナージ、 輸液輸血) を最優先し、 手術適応がある場合は速やかな手術室への搬送を検討する。
🚑️ ERマニュアル|頭部外傷
🚑️ ERマニュアル|頸部外傷
最終更新 : 2025年3月29日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人
- Primary surveyはABCDEアプローチで迅速に
- 致命的な緊急疾患の速やかな同定と治療を
- Secondary surveyで見逃しやすい損傷を確認
- 適切な専門科へのコンサルト、根本治療を
- 診療中の定期的な再評価を欠かさない
ABCDアプローチで致命的な緊急疾患 (TAFな3X MAPD) を速やかに同定する。 以下の語呂合わせを用いるとよいだろう。
- 会話可能かどうか
- 吸気時喘鳴、 tracheal tugging サインなど
上気道閉塞疑い吸引そして確実な気動確保。 気道緊急の状態ならすみやかに挿管。 気道閉塞→挿管→輪状甲状靱帯穿刺→輪状甲状靱帯切開の順で確実な気道確保を考慮。
視) 胸郭運動左右差, 呼吸様式, 数
聴) 前胸部と側胸部で聴診
触) 動揺性, 皮下気腫確認
打) 前胸部鼓音, 側胸部濁音は異常
バイタル) SpO₂
気管偏位、 頚静脈怒張、 皮下気腫、 片側胸郭挙上があれば、 緊張性気胸。 動揺性胸郭の場合は、 挿管し陽圧呼吸。
Skin (冷感, 湿潤の有無)
HR (脈の強弱, 速さ)
Outer bleeding (全身の活動性出血)
CRT (感度特異度低い)
Ketsuatu (これだけ日本語(笑))
画像 (FASTと胸部,骨盤部Xp)
ショックは血圧低下よりも皮膚冷汗湿潤や頻脈, 頻呼吸が先行する。 CRTは爪を5秒押して, 2秒以内に血色が戻ればOK、 ただし感度特異度は低い。 初期輸液に反応しなければ、 30~40%以上の出血があり、 気管挿管の適応。
- 上腹部で心嚢液
- 右側腹部でモリソン窩と右胸水
- 左側腹部で脾周囲と左胸水
- 下腹部でダグラス窩
Massive hemothorax (大量血胸)
Abdominal hemorrhage (腹腔内出血)
Pelvic fracture (骨盤骨折)
外傷によるショックのほとんどが出血性ショックであり、 これらを認めない場合、 次に閉塞性ショックを考慮する
- 胸部では大量血胸と多発肋骨骨折
- 骨盤では明らかな不安定型骨盤骨折
“まいど” もしくは “LLL” で 覚える!
ま) 麻痺の有無 Laterality
い) 意識レベル Level of cons.
ど) 瞳孔径 Light of reflex, pupil size
“切迫するD” には早期介入 (GCS≦8、 GCS2点以上の低下、 ヘルニア徴候を“切迫するD”と呼ぶ)。 緊急気管挿管の適応, 脳外科コール!バイタル安定すればSecondary Surveyの前に頭部CTが優先される
体温測定(保温に努める)
頭部から四肢末梢まで系統的に身体診察を行い、 見逃しを防ぐ。 背面の評価を忘れず行う (ログロールを用いて背部の損傷確認)
必要に応じて画像検査 (X線、 CT、 FAST検査) を実施。 損傷の種類や程度に応じて専門科への速やかなコンサルト (外科、 整形外科、 脳神経外科)
重篤な病態への即時介入 (気道確保、 胸腔ドレナージ、 輸液輸血) を最優先し、 手術適応がある場合は速やかな手術室への搬送を検討する。
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最終更新 : 2025年3月29日
監修医師 : 聖路加国際病院救急部 清水真人
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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監修は、SNSを用いた医学情報共有や医学教育を専門とする、聖路加国際病院救急部の清水真人先生。デジタルデバイスで読みやすいHOKUTOオリジナルの図表をご用意いたしました!