本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.
Mycobacterium tuberculosis complex (M.bovis BCGは除く)による感染症である.
① 2週間以上続く咳嗽+体重減少、寝汗、血痰
② 7日以内に改善しない 「肺炎」
③ 上葉、またはS6の陰影
④ 結核リスク*がある
👨⚕️医療者はN95マスクを着用、 陰圧個室管理.
🏥患者はサージカルマスクを着用.
結核 (疑似症、 LTBI含む) と診断後、 改正感染症法第12条第1項による届け出を直ちに行う.
届け出を忘れると公費負担が受けられず、 トラブルになるので注意が必要!
肺門リンパ節(全体の2/3)、 胸水 (全体の1/3)、 肺浸潤影 (全体の1/4) ²⁾
上葉S1/2(8~9割)など換気•血流比の良好な箇所に浸潤影ができやすい. 他にS6に多いが非典型画像も多く画像の分布で結核は否定できない. 2~4割に空洞影を認める³⁾
胸部単純X線写真では, 濃淡のある浸潤影や粒状・結節影の集簇が認められ, 空洞がみられることもある. 好発部位は上葉や下葉S6で, 薄層CTでは, これらの領域に区域性の浸潤影や小葉中心性粒状影, 分岐状影, 結節影がみられ, 時に融合して濃厚な陰影を呈する. 肉芽腫による粒状影は周囲肺とのコントラストが高いことが特徴的である.
高次の呼吸細気管支に至る小葉中心性の陰影はtree-in-bud appearanceと呼ばれる.
喀痰、 胃液、 気管支肺胞洗浄(BAL)液、 胸水など. 簡便だが感度は低い.3回陰性でも感度は70%程度であり結核は否定できない
結核菌はslow-growerであり発育に数週間必要.感受性検査を行うことができる
GeneXpert®2時間程度で判明、 Xpert MTB/RIFではRFP耐性かどうかわかる
T-SPOT/QuantiFERON(QFT):感度の高い検査だが、 陽性でも活動性結核かLTBIかは判定できない.平日日中にしか提出できない場合が多く注意が必要
乾酪壊死などの特徴的な病変
免疫不全者では偽陰性の可能性、 BCG接種の影響を除外できない
INH+RFP+EB+PZA (または INH+RFP+SM+PZA) の4剤で2ヶ月の強化療法後、 INH+RFPで4ヶ月の維持療法を行い、 合計6ヶ月(180日間) の治療を行う.
INH:イソニアジド (腎不全で用量調整不要)
RFP:リファンピシン (腎不全で用量調整不要)
PZA:ピラジナミド (腎不全で用量調整必要)
SM:ストレプトマイシン(腎不全の場合避ける)
表1:結核治療の標準的スケジュール
表2:体重60kgの成人に対する腎機能別投与例
なお下記の条件下では、 強化療法を3ヶ月、 維持療法を6ヶ月、 合計9ヶ月(270日間)行うことができる.
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません. 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください.
Mycobacterium tuberculosis complex (M.bovis BCGは除く)による感染症である.
① 2週間以上続く咳嗽+体重減少、寝汗、血痰
② 7日以内に改善しない 「肺炎」
③ 上葉、またはS6の陰影
④ 結核リスク*がある
👨⚕️医療者はN95マスクを着用、 陰圧個室管理.
🏥患者はサージカルマスクを着用.
結核 (疑似症、 LTBI含む) と診断後、 改正感染症法第12条第1項による届け出を直ちに行う.
届け出を忘れると公費負担が受けられず、 トラブルになるので注意が必要!
肺門リンパ節(全体の2/3)、 胸水 (全体の1/3)、 肺浸潤影 (全体の1/4) ²⁾
上葉S1/2(8~9割)など換気•血流比の良好な箇所に浸潤影ができやすい. 他にS6に多いが非典型画像も多く画像の分布で結核は否定できない. 2~4割に空洞影を認める³⁾
胸部単純X線写真では, 濃淡のある浸潤影や粒状・結節影の集簇が認められ, 空洞がみられることもある. 好発部位は上葉や下葉S6で, 薄層CTでは, これらの領域に区域性の浸潤影や小葉中心性粒状影, 分岐状影, 結節影がみられ, 時に融合して濃厚な陰影を呈する. 肉芽腫による粒状影は周囲肺とのコントラストが高いことが特徴的である.
高次の呼吸細気管支に至る小葉中心性の陰影はtree-in-bud appearanceと呼ばれる.
喀痰、 胃液、 気管支肺胞洗浄(BAL)液、 胸水など. 簡便だが感度は低い.3回陰性でも感度は70%程度であり結核は否定できない
結核菌はslow-growerであり発育に数週間必要.感受性検査を行うことができる
GeneXpert®2時間程度で判明、 Xpert MTB/RIFではRFP耐性かどうかわかる
T-SPOT/QuantiFERON(QFT):感度の高い検査だが、 陽性でも活動性結核かLTBIかは判定できない.平日日中にしか提出できない場合が多く注意が必要
乾酪壊死などの特徴的な病変
免疫不全者では偽陰性の可能性、 BCG接種の影響を除外できない
INH+RFP+EB+PZA (または INH+RFP+SM+PZA) の4剤で2ヶ月の強化療法後、 INH+RFPで4ヶ月の維持療法を行い、 合計6ヶ月(180日間) の治療を行う.
INH:イソニアジド (腎不全で用量調整不要)
RFP:リファンピシン (腎不全で用量調整不要)
PZA:ピラジナミド (腎不全で用量調整必要)
SM:ストレプトマイシン(腎不全の場合避ける)
表1:結核治療の標準的スケジュール
表2:体重60kgの成人に対する腎機能別投与例
なお下記の条件下では、 強化療法を3ヶ月、 維持療法を6ヶ月、 合計9ヶ月(270日間)行うことができる.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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監修は、SNSを用いた医学情報共有や医学教育を専門とする、聖路加国際病院救急部の清水真人先生。デジタルデバイスで読みやすいHOKUTOオリジナルの図表をご用意いたしました!