本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
✅ 感染症:髄膜炎、 脳炎
✅ 炎症疾患:MS、 GBS
✅ 腫瘍、 代謝産物の評価
✅ ミエログラフィー など
✅ 脳圧亢進
✅ 皮膚感染
✅ 硬膜外膿瘍
凝固異常は絶対禁忌となるのか?
凝固異常を伴う際には注意を要する。 ただし、明確なラインはない。 例えば、 UpToDate®では血小板<5−8万、INR>1.4と記載されている³⁾。
・ 背中をできるだけ丸めて膝を抱え込む。
・ 背中をベッドに垂直に立てる。
・ L3/4、 L4/5、 L5/S1いずれの高さも可
・ Jacoby lineを指標に穿刺部位を決定する
・ 頭側に約15度向けた角度で刺入する
・ 女性2~2.5cm、 男性2.5~3.5cm程度で到達
ワンポイント:骨にあたるようなら、 まずは同じ刺入点より、 矢状面方向に1度ずつ針先の向きを変えて再挿入する。 必ず皮膚直下まで針を抜いてから向きを変えないと、針が曲ってしまうので注意。
・内筒を抜いて髄液の漏出がないか、 1mm進めるごとに確認する。
ワンポイント:3cm以上挿入して骨にあたるようなら、 針が上向きか下向きになり、 脊柱管を避けて椎体後面にあたっている可能性が高い。 今度は同じ刺入部から、横断面に1度ずつ針先の向きを変えて再挿入する。 上記の方法でも骨にあたる場合は、 穿刺部位を1mm程度ずらす。それでもだめなら1椎体ずらす。 刺入椎体間を変更してもだめなら「傍正中法」を試すか、 検者を変更する。
・ 頭痛 (PLPHA)
・ 硬膜下血腫
・ 神経根痛
・ 感染症
・ 脳ヘルニア
Post-lumbar puncture headacheの略で、 腰椎穿刺後に発症する頭痛のことをPLPHAと呼ぶことがある。 10~30%にみられ、12~24時間後に発症することが多い。 また、 立位で増悪し、臥位で寛解するのが特徴である。
予防法としては以下が挙げられる。
なお、 穿刺後安静に強い根拠はない⁵⁾
1) NEJM. 2006 Sep 28;355(13):e12.
2) Reg Anesth Pain Med. 2010;35:64-101
3) UpToDate® Lumbar puncture: Technique, indications, contraindications, and complications in adults (last updated: Oct 07, 2021)
4) NEJM. 1997 Apr 17;336(16):1190.
5) JAMA. 2006 Oct 25;296(16):2012-22.
最終更新:2024年3月23日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
本コンテンツは特定の治療法を推奨するものではありません。 個々の患者の病態や、 実際の薬剤情報やガイドラインを確認の上、 利用者の判断と責任でご利用ください。
✅ 感染症:髄膜炎、 脳炎
✅ 炎症疾患:MS、 GBS
✅ 腫瘍、 代謝産物の評価
✅ ミエログラフィー など
✅ 脳圧亢進
✅ 皮膚感染
✅ 硬膜外膿瘍
凝固異常は絶対禁忌となるのか?
凝固異常を伴う際には注意を要する。 ただし、明確なラインはない。 例えば、 UpToDate®では血小板<5−8万、INR>1.4と記載されている³⁾。
・ 背中をできるだけ丸めて膝を抱え込む。
・ 背中をベッドに垂直に立てる。
・ L3/4、 L4/5、 L5/S1いずれの高さも可
・ Jacoby lineを指標に穿刺部位を決定する
・ 頭側に約15度向けた角度で刺入する
・ 女性2~2.5cm、 男性2.5~3.5cm程度で到達
ワンポイント:骨にあたるようなら、 まずは同じ刺入点より、 矢状面方向に1度ずつ針先の向きを変えて再挿入する。 必ず皮膚直下まで針を抜いてから向きを変えないと、針が曲ってしまうので注意。
・内筒を抜いて髄液の漏出がないか、 1mm進めるごとに確認する。
ワンポイント:3cm以上挿入して骨にあたるようなら、 針が上向きか下向きになり、 脊柱管を避けて椎体後面にあたっている可能性が高い。 今度は同じ刺入部から、横断面に1度ずつ針先の向きを変えて再挿入する。 上記の方法でも骨にあたる場合は、 穿刺部位を1mm程度ずらす。それでもだめなら1椎体ずらす。 刺入椎体間を変更してもだめなら「傍正中法」を試すか、 検者を変更する。
・ 頭痛 (PLPHA)
・ 硬膜下血腫
・ 神経根痛
・ 感染症
・ 脳ヘルニア
Post-lumbar puncture headacheの略で、 腰椎穿刺後に発症する頭痛のことをPLPHAと呼ぶことがある。 10~30%にみられ、12~24時間後に発症することが多い。 また、 立位で増悪し、臥位で寛解するのが特徴である。
予防法としては以下が挙げられる。
なお、 穿刺後安静に強い根拠はない⁵⁾
1) NEJM. 2006 Sep 28;355(13):e12.
2) Reg Anesth Pain Med. 2010;35:64-101
3) UpToDate® Lumbar puncture: Technique, indications, contraindications, and complications in adults (last updated: Oct 07, 2021)
4) NEJM. 1997 Apr 17;336(16):1190.
5) JAMA. 2006 Oct 25;296(16):2012-22.
最終更新:2024年3月23日
監修医師:聖路加国際病院救急部 清水真人
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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監修は、SNSを用いた医学情報共有や医学教育を専門とする、聖路加国際病院救急部の清水真人先生。デジタルデバイスで読みやすいHOKUTOオリジナルの図表をご用意いたしました!