概要
計算
監修医師

PVの効果判定基準とは?

European LeukemiaNet (ELN)とIWG-MRT (International Working Group-Myeloproliferative Neoplasms Research and Treatment)が中心となり、 2013年に提唱された判定基準である¹⁾。

完全寛解:Complete Remission (CR)

A. 触知可能な肝腫大などの疾患関連所見の改善を12週以上持続、 症状の大幅な改善*

*MPN-SAF TSSで10点以上の改善

B. 末梢血数の改善*を12週間以上持続

瀉血なしでHt値<45%、 血小板数≦40万/μL、 白血球数<1万/μL

C. 疾患進行なく、 出血性事象や血栓性事象なし

D. 骨髄組織検査所見の改善

血球数が年齢別正常値の範囲内、 3血球系統の過形成を認めず、 グレード1を超える骨髄細網線維化を認めない

部分寛解:Partial Remission (PR)

A. 触知可能な肝腫大などの疾患関連所見の改善を12週以上持続、 症状の大幅な改善*

*MPN-SAF TSSで10点以上の改善

B. 末梢血数の改善*を12週間以上持続

瀉血なしでHt値<45%、 血小板数≦40万/μL、 白血球数<1万/μL

C. 疾患進行なく、 出血性事象や血栓性事象なし

D. 骨髄組織所見の改善を認めない

3血球系統の過形成が持続

無効:No Response (NR)

部分寛解に該当する改善がない

疾患進行:Progressive Disease (PD)

真性多血症後骨髄線維症、 骨髄異形成症候群又は急性白血病への移行*

*真性多血症後骨髄線維症の診断については、 IWG-MRT基準を参照。 骨髄異形成症候群と急性白血病の診断については、 WHO基準を参照。
完全寛解又は部分寛解の判定に分子遺伝学的奏効の所見は不要。 分子遺伝学的奏効の評価には、 末梢血顆粒球の分析が必要。 以前に認められていた異常所見が消失した場合を完全寛解とする。 部分寛解の判定は、 ベースライン時点で変異アレル量が20%以上であった患者を対象として行う。 部分寛解は、 変異アレル量の50%以上減少と定義する。

出典

1) Revised response criteria for polycythemia vera and essential thrombocythemia: an ELN and IWG-MRT consensus project. Blood. 2013 Jun 6;121(23):4778-81. PMID: 23591792

最終更新 : 2025年4月9日
監修 : HOKUTO編集部監修医師

真性多血症の治療効果判定規準
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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真性多血症の治療効果判定規準

ELNおよびIWG-MRTによる判定規準
2025年04月09日更新
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PVの効果判定基準とは?

European LeukemiaNet (ELN)とIWG-MRT (International Working Group-Myeloproliferative Neoplasms Research and Treatment)が中心となり、 2013年に提唱された判定基準である¹⁾。

完全寛解:Complete Remission (CR)

A. 触知可能な肝腫大などの疾患関連所見の改善を12週以上持続、 症状の大幅な改善*

*MPN-SAF TSSで10点以上の改善

B. 末梢血数の改善*を12週間以上持続

瀉血なしでHt値<45%、 血小板数≦40万/μL、 白血球数<1万/μL

C. 疾患進行なく、 出血性事象や血栓性事象なし

D. 骨髄組織検査所見の改善

血球数が年齢別正常値の範囲内、 3血球系統の過形成を認めず、 グレード1を超える骨髄細網線維化を認めない

部分寛解:Partial Remission (PR)

A. 触知可能な肝腫大などの疾患関連所見の改善を12週以上持続、 症状の大幅な改善*

*MPN-SAF TSSで10点以上の改善

B. 末梢血数の改善*を12週間以上持続

瀉血なしでHt値<45%、 血小板数≦40万/μL、 白血球数<1万/μL

C. 疾患進行なく、 出血性事象や血栓性事象なし

D. 骨髄組織所見の改善を認めない

3血球系統の過形成が持続

無効:No Response (NR)

部分寛解に該当する改善がない

疾患進行:Progressive Disease (PD)

真性多血症後骨髄線維症、 骨髄異形成症候群又は急性白血病への移行*

*真性多血症後骨髄線維症の診断については、 IWG-MRT基準を参照。 骨髄異形成症候群と急性白血病の診断については、 WHO基準を参照。
完全寛解又は部分寛解の判定に分子遺伝学的奏効の所見は不要。 分子遺伝学的奏効の評価には、 末梢血顆粒球の分析が必要。 以前に認められていた異常所見が消失した場合を完全寛解とする。 部分寛解の判定は、 ベースライン時点で変異アレル量が20%以上であった患者を対象として行う。 部分寛解は、 変異アレル量の50%以上減少と定義する。

出典

1) Revised response criteria for polycythemia vera and essential thrombocythemia: an ELN and IWG-MRT consensus project. Blood. 2013 Jun 6;121(23):4778-81. PMID: 23591792

最終更新 : 2025年4月9日
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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